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論文記事:1期目の民生委員・児童委員の任期満了時点における2期目の活動継続意向と関連要因 202011-06 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第67巻第13号 2020年11月

1期目の民生委員・児童委員の任期満了時点における
2期目の活動継続意向と関連要因

-三重県における悉皆調査から-
多次 淳一郎(タジ ジュンイチロウ) 山口 訓広(ヤマグチ クニヒロ) 蒔田 勝義(マキタ カツヨシ)

目的 1期目の民生委員・児童委員(以下,委員)の任期満了時点における2期目の活動継続意向と関連要因を明らかにすることとした。

方法 三重県内で活動する1期目委員全員を対象に,2016年8月~11月に4群34項目で構成する質問紙を用いた無記名自記式質問紙調査を行った。分析は継続・退任の意向で2群に分け,各項目について比較を行った。

結果 1,840名に調査票を配布し,1,566名から回答を得て,欠損値等のあるものを除外し,1,047名分(有効回答率:56.9%)を分析した。435名(41.5%)が1期目満了時点で退任する意向であった。継続・退任の2群間比較で有意差の認められた項目を説明変数とした二項ロジスティック回帰の結果,年齢(オッズ比(以下,OR):1.34,95%信頼区間(以下,CI):1.08-1.66,p=0.008),地域包括支援センターとの活動上の相談(OR:1.46,95%CI:1.10-1.94,p=0.009),民生委員同僚との活動上の相談(OR:1.43,95%CI:1.09-1.89,p=0.011),民生委員同僚との情報交換(OR:1.50,95%CI:1.14-1.96,p=0.003),活動に対する負担感(OR:1.68,95%CI:1.38-2.04,p<0.000)の5項目で継続・退任の意向と有意な関連が認められた。

結論 1期目の委員に対する支援として,地域包括支援センター等の関係機関側が活動について相談できる機会,委員が活動を振り返り,相互に情報交換できる機会,を設けていく必要性が示唆された。

キーワード 民生委員,児童委員,1期目,活動継続意向,連携,情報共有

 

 

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