コンピュータを利用した問診システムが一人親方の健診受診率・保健指導参加率に及ぼす効果について
シラサワ タカコ オオツ タダヒロ ホシノ ヒロミ カワグチ タケシ コカゼ アカツキ
白澤 貴子 大津 忠弘 星野 祐美 川口 毅 小風 暁
目的 一人親方および家族に対して事前にコンピュータによる問診システムを利用することによる健診受診率や健診後の保健指導参加率に及ぼす効果について検討した。
方法 対象者は,A建設業組合国民健康保険組合A県支部A出張所の全加入者(本人および家族を含む)778人のうち,2006年の健診受診者187人(男性122人,女性65人)であった。また,2006年健診受診に際し,事前のコンピュータによる生活習慣調査票に回答した136人(男性89人,女性47人)については,健診結果との関連を分析した。さらに,保健指導該当者77人(男性51人,女性26人)のうち事後指導に参加した22人(男性16人,女性6人)の参加状況を分析した。健診結果と問診結果との関連および事後の保健指導の参加状況の分析はχ2検定を用いた。統計学的な有意水準は5%とした。
結果 2006年の健診受診率は2004年,2005年に比べ増加傾向を示した(P=0.016)。2006年に初めて受診した者は若い年代層(P=0.027),肥満(BMI≧25s/u)(P=0.006)の割合が多く,また,食習慣に何らかの問題があり(P=0.015),運動不足の傾向がみられた。特定健診の必須項目である腹囲との関連はみられなかった(P=0.760)。事後の保健指導該当者の出現率は各年で差が認められなかったが,健康教室の参加率は,2006年のみ受診群は他年に比較して少なかった(P=0.102)。
結論 コンピュータによる問診システムは日常生活における問題点の指摘や生活指導をし,また必要な医療機関へと受診勧奨するため,健康意識の低い層へのアプローチとして健診受診率の向上に有効であったが,保健指導の参加率の向上は認められなかった。
キーワード 一人親方,メタボリックシンドローム,コンピュータによる問診,健診受診率,保健指導参加率