都道府県別,地方区分別にみた出生性比,自然死産性比,低出生体重児性比の年次推移の関連

 

オオミ ヒロキ ヒロオカ ケンゾウ モチヅキ ヨシカツ ハタ アキラ

大見 広規 廣岡 憲造 望月 吉勝 羽田 明

 

目的 最近の数十年間,わが国では出生性比減少,死産性比増加,低出生体重児性比の減少が観察されている。これにあわせて都道府県別,地方区分別にみた周産期をめぐる性比の年次推移相互に相関がみられるかについて検討した。

方法 人口動態統計から198598年について都道府県別,地方区分別の出生性比,妊娠15週までの自然死産性比,低出生体重児性比を算出し,年次推移の推定値(単回帰分析の傾き)を計算した。性比の年次推移推定値相互の関係について,Pearsonの積率相関係数とSpearmanの順位相関係数,およびそれら相関係数の有意水準を求めて,相互の関係を検討した。また5年ごとの平均値をとり,その推移についても同様の検討を行った。

結果 全国的な性比の年次推移の増減傾向については,多くの都道府県や地方区分でも確認されたものの,それぞれの年次推移推定値間には統計学的に有意な相関が明確には確認できなかった。

結論 年次推移推定値のオーダーが各性比ごとに大きく異なること,都道府県や地方区分に分けると年度ごとのばらつきが極めて大きくなることが要因と考えられた。適切な指標を工夫することや,出生性比の変化が観察されている諸外国についても,死産性比や低出生体重児性比の推移を調査することが必要であると考えられる。

キーワード 人口動態統計,出生性比,死産性比,低出生体重児性比,年次推移