住民がかかりつけ医を持っていない割合とその特性

 

マツシマ ダイ オカヤマ マサノブ マツシマ  エ リ コ 

松嶋 大 岡山 雅信 松嶋 恵理子

フジワラ シンジ  コマツ ケンイチ  カジイ  エイジ 

藤原 真治 小松 憲一 梶井 英治

 

目的 地域住民がかかりつけ医を持っていない割合と,その特性を明らかにする。

方法 対象は,下野市,小山市,真岡市,上三川町,二宮町,筑西市,結城市の2007年住民健診(2007年9〜11月)の受診者である。調査方法は自記式質問紙調査で,調査項目は対象者情報(年齢,性別,学歴,就労,自宅周囲の医療機関)とかかりつけ医の有無である。かかりつけ医は「普段定期的に受診している医師」もしくは「自分の健康や病気のことを気軽に相談できる医師」と定義した。回収した質問紙のうち年齢,性別,かかりつけ医の有無のすべてに回答があるものを有効回答とした。対象者を「かかりつけ医あり(あり)」と「かかりつけ医なし(なし)」の2群に分類し比較した。

結果 対象者は2,397名で2,376名(99.1%)から回収した。有効回答は2,228名(92.9%,対象者数に対する割合)で,「あり」1,507名(67.6%),「なし」721名(32.4%)であった。かかりつけ医の有無の比較では,平均年齢,最終学歴,就労で有意差を認めた。平均年齢は,「あり」の61.5歳に対し,「なし」は52.8歳で有意に若かった。最終学歴は,専門学校卒業以上が「あり」25.8%に対し「なし」では37%であり,「なし」が有意に多かった。就労は,有職者が「あり」37.7%に対し「なし」では52.1%であり,「なし」が有意に多かった。かかりつけ医なしの対象者特性について,多重ロジスティック回帰分析にて2064歳(若年から中年層),専門学校卒業以上(高学歴者),有職者で有意差を認めた。年齢は65歳以上と比べて,2039歳,4064歳のオッズ比がそれぞれ8.172.47で,若年から中年層はかかりつけ医を持っていない傾向にあった。最終学歴は,専門学校卒業以上について高校卒業以下と比較すると,オッズ比1.28と,専門学校卒業以上がかかりつけ医を持っていない傾向にあった。就労は有職を無職と比較すると,オッズ比1.29と,有職者はかかりつけ医を持っていない傾向にあった。

結論 住民の3割がかかりつけ医を持っていないこと,および若年から中年層,高学歴者,有職者はかかりつけ医を持っていない傾向があることが示された。

キーワード かかりつけ医,地域住民