食生活改善推進員の健康習慣と役割意識に関する調査

 

スズキ ミチエ ナカノ テルヨ

鈴木 みちえ 中野 照代

 

目的 健康づくりのための地区組織として活動の歴史が長い食生活改善推進員活動の有用性検討の基礎資料を得ることを目的に,推進員自身の健康習慣と役割意識との関連について検討した。

方法 平成19年5月に開催されたS県健康づくり食生活推進協議会総会に参加した推進員を対象に属性および背景,健康習慣,推進員としての役割意識に関する自記式質問紙調査を実施した。有効回答が得られた223名を分析対象とし基本統計量の算定,健康習慣と役割意識との関連性について検討した。

結果 推進員の年代は50代,60代が85.6%を占め,経験年数は1年未満〜32年とその幅が広く,10年〜20年未満の長期に渡る者が32.7%あった。推進員以外の社会活動への参加経験を96.4%が有し,「非常に健康・健康なほうである」の両者で91.5%であった。好ましい健康習慣保有者は喫煙しない99.1%が最も多く,続いて毎日朝食96.4%,適正飲酒78.5%,定期健診73.1%,適正体重,適正睡眠,休養は50%以下,間食注意35.0%,定期的な運動は32.7%と最も少なかった。さらに,有職者の方が適正飲酒の割合が少なく(p<0.01),適正睡眠,定期的な運動,休養,定期健診の4項目で少ない傾向にあった(p<0.1)。役割意識は因子分析の結果「組織の活動目標の自覚」「推進員に求められる姿勢の自覚」「組織の社会的役割の自覚」「家庭内役割の自覚」の4つに分類され,因子別平均値は好ましい健康習慣保有者の方がそうでない者より高値であった(p<0.01またはp<0.05)。

結論 一般人より健康意識の高いと推測される集団であっても,間食注意,定期的な運動等,習慣化しにくい保健行動があり,健康づくりリーダーとしての個々の力量を高めるためには,集団としての推進員への働きかけと併せて,個別の健康支援の必要性が示唆された。役割意識と好ましい健康習慣との関連が認められ,役割の自覚が自身の健康管理意識を高めることになるという活動の有用性の示唆を得た。

キーワード 地区組織活動,食生活改善推進員,健康習慣,役割意識