点字ブロックが車いす使用者,高齢者,幼児の移動にどの程度のバリアになっているか
ミズノ トモミ トクダ カツミ
水野 智美 徳田 克己
目的 車いす使用者,歩行補助車(シルバーカーを含む)を使用する高齢者,ベビーカー使用者,幼児が点字ブロックをどの程度,歩行上のバリアに感じているかを明らかにする。
方法 車いす使用者193名,ベビーカー使用者441名,幼児をもつ保護者433名に対する質問紙調査,歩行補助車を使用する高齢者206名に対する個別ヒアリング調査を実施した。
結果 車いす使用者のうちで点字ブロックを不便に感じたことがないと答えた者はわずか5%に過ぎず,多くの者が点字ブロックをバリアに感じていた。バリアに感じる理由として「点字ブロックの凹凸によってキャスターの向きが変わるため進行方向が定まらない(55%)」「振動のために体位が安定しない(43%)」等が挙げられた(複数回答)。また,歩行補助車を使用する高齢者のうちの55%(112名)が点字ブロック上は歩きにくいと感じていた。その理由として「車輪が引っかかる」「凹凸の上を歩くと足が痛い」等が挙げられた。さらに,ベビーカー使用者のうちの82%(362名)が点字ブロックにベビーカーの車輪がひっかかって困ると回答し,幼児の50%(218名)が点字ブロックにつまずいたことがあると答えた。
結論 本研究の結果から,車いす使用者,高齢者,幼児は点字ブロックをバリアとして感じている傾向が強いことが確認できた。今後,様々な人が共生する社会を実現するため,これらの人々のバリアにならないための点字ブロックの設置方法について具体的に検討していく必要がある。
キーワード 点字ブロック,共生,バリアフリー