在宅医療に必要な通信機能のついた医療機器に関するインターネット調査

 

カワカミ チヒロ イチカワ ヤスシ

川上 ちひろ 市川 靖史

 

目的 高齢化が進んでいるわが国では,今後死亡者数が増加することが予想されている。このため,在宅医療の需要も高まると考えられるが,在宅医療は24時間対応や緊急時の往診など医療者側の負担も大きく人材確保が課題である。通信機能のついた医療機器等(デバイス)を有効に利用することで在宅医療での医師の負担軽減につながるのではないかと考え,そのために必要なデバイスとは何かを検討するために,アンケート調査を実施した。

方法 2009年1月にインターネットを通じ,医師の基本属性やIT化への取り組み,在宅医療に有効と思われる27項目のデバイスに対する評価などを調査した。

結果 305名の医師から回答を得た。回答者の平均年齢は49.5±8.2歳であり,性別では281名(92%)が男性であった。IT化を行っていると回答したのは16名(5%)だったが,電子カルテの導入がほとんどであった。IT化の費用負担は公的負担が必要であるとの意見が多かった。血圧,体温,血液内酸素濃度,意識レベルの確認などが在宅医療に有効なデバイスとしてあげられたが,IT化は患者管理には有効でも医師の負担軽減にはつながらないという意見が多かった。

結論 バイタルサインとしてのデバイスのみでなく,Quality of Lifeにかかわるデバイスも在宅医療には重要であり,これらの装置の開発も行っていく必要がある。また,IT化することで医師の負担が軽減されるような通信用デバイスとは何かを検討する必要がある。 地域医療の連携やセキュリティーなども重要な課題である。

キーワード インターネット調査,在宅医療,通信機能付き医療機器