飲食店の分煙状況および関連要因に関する研究
ナガヤマ ユカリ クワハラ テツヒト キノシタ サチコ
長山 有香理 桑原 徹人 木下 幸子
ハヤサカ シンヤ ムラタ チヨエ ノダ タツヤ オジマ トシユキ
早坂 信哉 村田 千代栄 野田 龍也 尾島 俊之
目的 浜松市内の飲食店における受動喫煙対策の状況およびその関連要因を明らかにする。
方法 NTT西日本発行,職業別デイリータウンページ静岡県浜松版(2008.2〜2009.1)のグルメの項目に掲載されている飲食店(居酒屋,飲食店,うどん・そば店など)から1/10の系統抽出をした356件を調査対象とし電話調査を実施した。質問内容は,禁煙席と喫煙席の区別の有無,常時喫煙以外の場合に分煙や常時禁煙にしようと考えた理由,常時禁煙以外の場合に分煙や常時禁煙にできない理由,全面禁煙・分煙・全面喫煙可能の場合でどの状況が一番客の入りがよいと考えるか,健康増進法による飲食店の受動喫煙防止義務についての認知等である。
結果 有効回答数は345件(96.9%)であった。受動喫煙対策を実施している店は全体で97件(28.1%)あり,そのうちわけは常時禁煙43件(12.5%),常時分煙38件(11.0%),時間・曜日によって異なる16件(4.6%)であった。業種別には,居酒屋で4件(7.3%),居酒屋以外で93件(32.1%)であった。受動喫煙対策を実施した理由は,「客の要望・苦情」と「経営方針」が39件(41.5%)ずつであった。対策が実施できない理由として,居酒屋では「スペース確保が困難」の22件(43.1%),居酒屋以外では「顧客を失うことが心配」の91件(40.1%)が最も多かった。最も来客が多くなると責任者が予想した受動喫煙対策状況は,居酒屋が「全面喫煙可能」の30件(58.8%),居酒屋以外では「分からない」の89件(33.3%)との回答が多かった。対策を実施した方が来客が多いと予想している店で,受動喫煙対策実施割合が高かった。健康増進法による飲食店の受動喫煙防止義務については,「具体的には知らない」を含めると,240件(75.5%)の責任者が「知らない」と答えた。また,責任者が喫煙者の場合や,健康増進法の規定を知らない場合に,受動喫煙防止対策を実施している割合が低い結果であった。
結論 分煙や禁煙など何らかの受動喫煙対策を実施していた店舗は全体の97件(28.1%)であった。健康増進法第25条の規定を知らない,もしくは具体的に知らない責任者は全体の240件(75.5%)であった。責任者が健康増進法の規定を知っていると,受動喫煙対策を実施している割合が高かった。
キーワード 受動喫煙,飲食店,健康増進法,分煙,静岡県浜松市