居宅介護支援事業所の介護支援専門員からみた地域包括支援センターの現状と問題点の分析

 

スガムラ ヨシミ ナルカマ チヅコ ショウジ カズヨシ サトウ キヨコ

菅村 佳美 鳴釜 千津子 庄司 和義 佐藤 キヨ子

チン クン ヨシイ ハツミ アカザワ コウヘイ タシロ タカオ

陳 君 吉井 初美 赤澤 宏平 田城 孝雄

 

目的 本研究では,地域包括支援センターの役割とサービス担当者会議の運営方法について,居宅介護支援事業所を対象としたアンケート調査に基づき,問題点と解決策を検討した。

方法 アンケートの実施時期は200611月9日〜1130日,対象地域は1県4市の合計5カ所である。また,対象者は居宅介護支援事業所の介護支援専門員である。1,487人の回答に基づき,「主任介護支援専門員の業務達成度」「ケアマネジメント業務上での相談相手」「サービス担当者会議に参加すべき人とその開催に関わるべき団体」「サービス担当者会議開催時の地域包括支援センターのサポート体制」および「地域包括支援センターへの期待・要望」について,集計・分析を行った。

結果 介護支援専門員による,地域包括支援センターの主任介護支援専門員の役割に対する評価において,多職種協働・連携による長期継続ケアマネジメントの支援については評価が低かった。ケアマネジメント業務を進める上の相談相手としては,職場の上司・同僚(78.5%)サービス事業者(77.1%),についで,地域包括支援センターの職員(47.9%)であった。サービス担当者会議の運営に関しては,地域包括支援センター職員の会議への毎回参加は期待されていない。その一方で,会議開催の旗振り役への期待が57.2%と高率であった。また,サービス担当者会議開催への地域包括支援センターのサポートに,満足している人の割合は,22.4%にとどまった。「大変満足している」人43名と,「まったく満足していない」人182名を対象に,フリーコメントを集計したところ,「地域包括支援センターの職員の経験,専門性,資質の不足」「介護予防ケアプラン作成などの業務量が多く多忙」「居宅介護支援事業所と地域包括支援センターとの連携上の問題」などが挙げられた。

結論 居宅介護支援事業所の介護支援専門員からみた地域包括支援センターには,解決すべきいくつかの課題が残されていることがわかった。特に,主任介護支援専門員は指導,助言,相談の役割を求められているが,それらについての介護支援専門員による評価は必ずしも高くはない。また,サービス担当者会議の運営に関して,地域包括支援センターの間接的なサポートの方法にも課題が残されている。これらの解決方法として,地域包括支援センターの組織の改変や職員のキャリアアップ体制の整備が必要と考える。

キーワード 地域包括支援センター,介護保険法,介護支援専門員,主任介護支援専門員,サービス担当者会議,ケアマネジメント支援