介護労働者の介護態度自己評価に関連する要因

 

タニガキ シズコ キシダ ケンサク

谷垣 靜子 岸田 研作

 

目的 介護労働現場における介護態度に注目をし,介護労働者の介護態度自己評価に関連する要因を明らかにすることである。

対象と方法 対象は,A団体に加盟する66の特別養護老人ホームに勤務する正規職員または非常勤フルタイムの介護職員1,570名である。調査は,職員を対象とした郵送自記式で実施した。介護態度自己評価を従属変数とし,年齢,性別,雇用形態,資格,勤務時間,施設管理者のリーダーシップ,職場の人間関係,性格等を独立変数とする重回帰分析を行った。

結果 分析対象者の平均年齢±標準偏差は,35.9±11.9歳であった。性別では,対象者の77.1%が女性であった。正規職員は,75.4%であった。介護態度の自己評価得点の平均値±標準偏差は,17.9±3.0点であった。施設管理者のリーダーシップ得点の平均値±標準偏差は,22.6±5.5であった。属性等による介護態度評価得点の比較では,「雇用形態」「シフト希望」「相談者の有無」「性格」で平均値の差があり,「仕事満足度」「利用者の立場にたつ」「職場の人間関係」「仕事継続意思」で傾向性の検定における順位相関が有意であった。重回帰分析の結果では,介護態度評価得点に影響する要因は,「年齢」「利用者の立場にたつ」「穏やかな性格」「仕事継続意思」「仕事満足度」であった。

結論 今回の調査によって,介護労働者の自己介護態度評価は,介護労働の環境よりも,介護の仕事に対する姿勢や介護に対する肯定観などが関連した。こうした影響要因が,質の高い介護実践に結びついたものであるかどうか,今後検討を要するところである。

キーワード 介護労働者,介護態度,評価,特別養護老人ホーム