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論文記事:DPCデータを用いたミトコンドリア病の記述的研究 202004-05 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第67巻第4号 2020年4月

DPCデータを用いたミトコンドリア病の記述的研究

居林 興輝(イバヤシ コウキ) 藤本 賢治(フジモト ケンジ) 松田 晋哉(マツダ シンヤ)
伏見 清秀(フシミ キヨヒデ) 三牧 正和(ミマキ マサカズ)
後藤 雄一(ゴトウ ユウイチ) 藤野 善久(フジノ ヨシヒサ)

目的 従来,わが国のミトコンドリア病の疫学調査は,おもに病院アンケート調査によって行われ,全国規模の患者調査は実施困難であった。しかし,近年電子レセプトデータの利用環境が整備・拡充されつつあり,研究目的の利用も推進されている。本研究では,DPCデータを用いてミトコンドリア病の有病者数の推定を行った。また,今回利用したDPCデータの利用可能性および今後の課題について検討した。

方法 一般社団法人診断群分類研究支援機構の調査研究に協力している国内のDPC参加病院のデータを用いて,病名検索によりミトコンドリア病患者を抽出した。主要評価項目は,ミトコンドリア病の有病者数とした。また,副次評価項目として,ミトコンドリア病患者の各種集計(疾病グループ,性別,年齢,在院日数,ICD10分類,各種医療行為,入院患者の都道府県別分布,入院中の死亡)を行った。

結果 ミトコンドリア病の有病者数は1,386人と推定された。

結論 DPCデータを利用することで,ミトコンドリア病の有病者数は推定可能であることが示唆された。しかし,より悉皆性の高い調査を行うためには,DPCに参加していない病院の入院患者,および外来患者のデータベースを加えて調査する必要がある。

キーワード ミトコンドリア病,指定難病,有病者数,DPC,記述疫学

 

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