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論文記事:安全衛生担当労働者における加熱式タバコの利用状況 202006-01 (4) | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第67巻第6号 2020年6月

安全衛生担当労働者における加熱式タバコの利用状況

加藤 善士(カトウ ヨシジ) 太田 充彦(オオタ アツヒコ) 八谷 寛(ヤツヤ ヒロシ)

目的 職域では受動喫煙対策とともに喫煙労働者への禁煙指導が課題となっている。日本の職域における加熱式タバコの使用実態を報告した論文は少ない。本研究の目的は,職域における加熱式タバコの使用実態を把握し,喫煙対策の実施につながる知見を得ることである。

方法 某労働災害防止団体の地方センターにおいて2019年4月~6月末の3カ月間に開催した安全衛生教育受講者(819人)を対象にした自記式質問紙調査を実施した。喫煙率,加熱式タバコ利用状況,年齢,性別,役職,企業規模,喫煙習慣との関連を調べた。回答者741人のうち,男性回答者で分析に必要な項目に欠損がなかった653人を解析した。

結果 喫煙率は37.8%(247人)であった。現喫煙者割合は40~49歳で高く(40.1%),過去喫煙者割合は50歳以上で高く(37.8%),非喫煙者割合は40歳未満で高かった(49.1%)(p<0.001)。役職,企業規模と現喫煙,過去喫煙,非喫煙の割合に有意な関連は認めなかった。現喫煙者247人の内,加熱式タバコのみを利用する者が67人(現喫煙者の27.1%),加熱式タバコと通常のタバコとの併用者が55人(現喫煙者の22.3%)であった。加熱式タバコの利用状況(加熱式のみ,併用,通常のタバコのみ)と年齢,役職,企業規模との間に統計学的に有意な関連は認めなかった。加熱式タバコの利用理由は「においが少ない」(67.2%),「煙が少ない」(47.5%),「火の心配が少ない」(43.4%),「自分の健康被害が少ないと思う」(35.2%),「周囲の健康被害が少ないと思う」(34.4%)であった。

結論 男性労働者の喫煙率には年齢による差はあったが,企業規模や役職による差はなかった。男性労働者の加熱式タバコの利用は20%程度で,全喫煙者の約半分であった。本研究では,健康被害よりもにおいや火に関連した危険を理由として加熱式タバコを利用する者が多かった。事業場においては,通常のタバコへの喫煙対策と併せて加熱式タバコへの対策も行うことが望まれる。

キーワード 男性労働者,喫煙,年齢,企業規模,役職,加熱式タバコ

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