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論文記事:成人喫煙率の都道府県比較および経年変化 202009-04 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第67巻第11号 2020年9月

成人喫煙率の都道府県比較および経年変化

-国民生活基礎調査の集計表より-
冨岡 公子(トミオカ キミコ)

目的 国民生活基礎調査の集計表を用いて,成人喫煙率の都道府県比較および経年変化を統計解析した。

方法 e-Statで提供されている2001年~2016年までの国民生活基礎調査の集計表を用いた。「昭和60年モデル人口」を基準集団とした年齢調整喫煙率(直接法)で都道府県比較を行った。年次推移に関する分析は,各調査年の年齢調整喫煙率と標準誤差を用いて,Joinpoint regressionで検定を行った。本研究において,喫煙状況不詳の者は解析対象外とし,男女別に分析した。2016年は震災の影響で熊本のデータが含まれていないため,都道府県比較は2013年を用いた。

結果 2016年の全国の粗喫煙率は男性31.7%,女性9.7%であった。2013年の年齢調整喫煙率(%)は,全国平均が男性37.3(95%信頼区間(CI)=36.9~37.8),女性12.9(12.6~13.1),都道府県別にみると,男性では青森45.4(40.9~49.8)が最も高く,奈良32.4(28.3~36.5)が最も低く,女性では北海道21.5(19.9~23.2)が最も高く,奈良8.5(6.2~10.7)が最も低かった。性別年齢調整喫煙率に関して,男女共に低いのは近畿地方,男女共に高いのは北海道および東北地方,女性のみ高いのは都市圏,男性のみ高いのは九州地方および中国地方に多い傾向がみられた。Joinpoint regressionの結果,2001年以降,年齢調整喫煙率は男女共に有意に減少していた[2001年~2016年平均年変化率(%):男性 -8.4(95%CI:-9.1,-7.7),女性 -7.3(95%CI:-9.7,-4.9)]。都道府県別にみると,男性では石川以外の都道府県では有意な減少傾向を認めたが,女性では47都道府県中15の自治体は有意な増減が確認できなかった。

結論 国民生活基礎調査の集計表を利用することで,高齢化の影響を調整した成人喫煙率を性別に都道府県比較したり,経年変化を検討することができた。一方,集計表では千人単位のため500人未満は「0」表記となっており,人口の少ない都道府県や女性の年齢階級別喫煙率の算出における限界が示唆された。今後,個票データを用いて,年齢以外の要因(学歴など)や個人レベルでの喫煙関連要因を検討する必要がある。

キーワード 国民生活基礎調査,e-Stat,公的統計,成人喫煙率,年齢調整,年次推移

 

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