論文
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第73巻第6号 2026年6月 高齢者等終身サポート事業者が関与する
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目的 高齢者等終身サポート事業者(以下,事業者)が関与する医療に係る意向表明文書の実態と課題を明らかにする。
方法 事業者を対象とした横断的記述研究である。インターネット検索により抽出した395事業者に自記式調査票を郵送し,郵送またはオンラインで回収し,意向表明文書の作成状況,文書の内容,再確認の状況,医療機関での活用事例等を調査した。事業者が運用している文書書式は,構造や記載内容を整理し,一覧表にまとめた。
結果 139件の回答が得られた(回収率35.2%)。意向表明文書を作成する人の割合が「約100%」と回答した事業者は51.0%であった。作成のきっかけは「事業者からの提案」が87.5%,作成のタイミングは「契約時」が78.8%を占めた。提出された意向表明文書は27件あり,治療の選好を中心に価値観の表明もある「治療重視」が18件と最も多く,治療の選好のみを明記した「治療指示」8件,価値観に関する表明を中心とする「価値観記述」1件であった。形式はチェックボックスへの記入やはい・いいえで治療を選択する「選択型」が14件と最も多く,選択肢と自由記載を併用する形式や文書記述型もみられた。医療機関で提示・活用された事例は37件あり,延命治療をしない意向が実現したケースが2件あった。
結論 事業者が関与する意向表明文書は医療現場で一定程度活用されていることが明らかとなった。一方で,契約への付随性,記載内容の解釈上の制約,価値観記載の補足化,更新の位置づけの不明確さといった課題が示された。
キーワード リビングウィル,事前指示書,意思決定支援,アドバンス・ケア・プランニング






