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論文記事:国民生活基礎調査の匿名データによる健康状態と喫煙の解析 201211-05 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第59巻第13号 2012年11月

国民生活基礎調査の匿名データによる健康状態と喫煙の解析

橋本 修二(ハシモト シュウジ) 川戸 美由紀(カワド ミユキ) 山田 宏哉(ヤマダ ヒロヤ)
谷脇 弘茂(タニワキ ヒロシゲ) 栗田 秀樹(クリタ ヒデキ)

目的 平成16年国民生活基礎調査の匿名データに基づいて,健康状態と喫煙の関連を解析した。健康状態としては,自覚症状,通院状況,日常生活への影響と健康意識を取り上げた。

方法 統計法36条に基づき厚生労働省から提供を受けて,匿名データを利用した。喫煙状況の得られた20歳以上の73,110人において,健康状態の調査項目ごとに,喫煙のオッズ比をロジスティック回帰により年齢を調整して算定した。

結果 たばこを以前吸った者の吸わない者に対する年齢調整オッズ比は自覚症状なしを1.0とすると,36症状ともに症状ありが1.5以上であり,いずれかの症状ありが男1.62と女2.34であった。通院なしに対する年齢調整オッズ比は,13傷病の中で男の6傷病と女の12傷病の通院ありが1.5以上であり,いずれかの傷病の通院ありが男1.38と女2.10であった。日常生活の影響なしに対する年齢調整オッズ比は,日常生活の5つの活動の中で男の4活動と女の5活動の影響ありが1.5以上であり,いずれかに影響ありが男1.58と女2.42であった。健康意識がよいに対するよくないの年齢調整オッズ比は男1.57と女2.23であった。たばこを毎日吸う者と時々吸う者の吸わない者に対する年齢調整オッズ比は自覚症状,通院,日常生活の影響,健康意識ともに一定の傾向でなかった。

結論 健康状態の多くの面に対して喫煙が強く関連することが確認され,匿名データ利用の有用性が示唆された。

キーワード 国民生活基礎調査,匿名データ,喫煙,健康状態,保健統計

 

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