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第49巻第5号 2002年5月

岐阜県における脳血管疾患
年齢階級別死亡率の長期的推移について

田中 耕(タナカ タガヤス) 森 洋隆(モリ ヒロタカ) 重村 克巳(シゲムラ カツミ)
飯沼 宗和(イイヌマ ムネカズ) 日置 敦巳(ヒオキ アツシ)

目的 従来から岐阜県の女性は,男性に比較して平均寿命が長いもののその全国順位は著しく低く,平均寿命の男女格差が少ない県であるとれてきた。そして,その主な要因として,女性の脳血管疾患死亡の多いことか指摘されてきた。そこで,年齢階級別に昭和30年から平成10年までの長期的な脳血管疾患死亡の推移について検討した。
方法 観察期間を昭和30年から平成10年までとして,岐阜県における40歳以上の男女について,5歳階級別の脳血管疾患死亡率を求めその推移を観察した。また,年齢階級別に全国の死亡率との比(岐阜県/全国)を求め,全国値との比較を行った。
結果 岐阜県男性の脳血管疾患死亡率ほ,昭和30年には全年齢階級にわたりて全国レべル以下であ ったが,昭和43年から平成7年頃まで75歳以上の高齢者に限り全国レベルをわずかに上回る傾向となり、平成10年には再び全国レベル以下まで低下した。また,女性の脳血管疾患死亡率については男性と同様に昭和30年には全年齢階級にわたって全国レベル以下であったが,昭和35年から50歳以上のほとんどの年齢階級で全国レベルを大きく上回る傾向となり,男性に比較して著しく悪い状況にあった。しかし、昭和55年をピークに次第に全国レベルにまで近づき,平成10年にはおおむね全国レベルにまで低下した。
結論 今後,平成10年の脳血管疾患死亡率の水準を維持できれば、男性のみならず岐阜県女性の平均寿命についても全国水準で推移できるものと考えた。
キーワード 岐阜県女性,脳血管疾患,年齢階級別死亡率,疾病構造,平均寿命,出生コホート

 

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