第59巻第5号 2012年5月 高校生の喫煙実態調査について-10年前の調査結果との比較-光井 朱美(ミツイ アケミ) 金辻 治美(カナツジ ハルミ) 大槻 眞美子(オオツキ マミコ)西田 秀樹(ニシダ ヒデキ) 繁田 正子(シゲタ マサコ) 青木 篤子(アオキ アツコ) |
目的 喫煙による健康被害は,喫煙開始年齢が低いほど大きくなるため,未成年者の喫煙防止対策は重要な課題であり,平成12年度に実施した調査を元に,10年を経過した現在の未成年の喫煙実態を把握することで,これまで取り組んできた未成年者に対する喫煙防止対策の検証と,さらなる対策の推進を図る基礎資料とすることを目的とした。
方法 管内にある3つの高等学校の生徒を対象に自記式無記名のアンケート調査を実施し,合計2,464人(回答率92.4%)から回答を得た。調査内容は,平成12年度の調査内容を基本とし,22年度は一部変更し,分析については平成12年度の調査結果と比較検討した。
結果 平成22年度調査は10年前と比較して,高校生全体の非喫煙者が,51.2%から81.9%に増加し,喫煙者が著しく減少した。
結論 喫煙者の著しい減少には,社会的な関心の高まりや公共施設等の禁煙化だけでなく,学校教育を中心とした未成年者喫煙防止対策等も影響している1つとして考えられた。
キーワード アンケート調査,高校生,防煙教育,未成年の喫煙実態