|
第52巻第10号 2005年9月 市区町村別平均寿命の全国順位の変化からみた
竹森 幸一(タケモリ コウイチ) 三上 聖治(ミカミ セイジ) 工藤 奈織美(クドウ ナオミ) |
目的 平均寿命の年次推移に特徴がある長野県と沖縄県について,市区町村別平均寿命の全国順位の変化から,両県平均寿命の特徴を明らかにすることを目的とした。
方法 1985 年,1990年,1995年,2000年の市区町村別平均寿命を用いて2005年の市区町村別平均寿命を予測した。各年の全国市区町村の平均寿命につい て,平均寿命の長いものから,1,2,...というように順位を付けた。長野県,沖縄県それぞれの各市町村の平均寿命全国順位について,1985年から 2000年までの回帰係数(回帰係数1)と1985年から2005年までの回帰係数(回帰係数2)を計算し,p値を求めた。回帰係数1と回帰係数2の相関 を男女別に計算した。回帰係数1と1985年から2000年までの市町村別平均寿命の延び(年)との相関係数と回帰式を求めた。
結果 市区町村平均寿命の全国順位の回帰係数は長野県・男の場合,負の市町村が多く,県全体の順位中央値では1985 年の299から2000年の234と順位が改善された。女の場合も下降すなわち順位がよい方に移行した市町村が多く,県全体の順位中央値では1985年の 808から2000年の578と順位が改善された。沖縄県・男の場合,順位が上昇すなわち順位が悪い方に移行した市町村が多く,県全体の順位中央値では 1985年の436から2000年の1753と順位が悪化した。女の場合,男の場合と同様に上昇すなわち順位が悪い方へ移行した市町村が多く,県全体の順 位中央値では1985年の29から2000年の91と順位が悪化した。沖縄県・女の場合,市区町村別平均寿命の全国順位の中央値が指数関数的に悪化し,将 来,順位が急速に悪化することが予測された。長野県,沖縄県の男女とも回帰係数1と回帰係数2に有意の相関がみられた。1985年から2000年までの市 区町村別平均寿命の全国順位の回帰係数1と同期間の市町村別平均寿命の延び(年)の間に負の有意の相関がみられた。
結論 長野県は男女とも市区町村別平均寿命の全国順位が改善した市町村が多かった。一方,沖縄県は男女とも順位が悪化した市町村が多く,特に女は将来急速に順位が悪化することが予測された。
キーワード 都道府県別平均寿命,市区町村別平均寿命,平均寿命の延び,平均寿命の順位,平均寿命の予測










