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論文記事:女性労働者の子宮がん検診受診行動に関わる要因 201011-01 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第57巻第13号 2010年11月

女性労働者の子宮がん検診受診行動に関わる要因

-MYヘルスアップ研究から-
兼任 千恵(カネトウ チエ) 豊川 智之(トヨカワ サトシ) 三好 裕司(ミヨシ ユウジ)
鈴木 寿子(スズキ トシコ) 須山 靖男(スヤマ ヤスオ) 小林 廉毅(コバヤシ ヤスキ)

目的 金融保険系企業職員を対象としたMYヘルスアップ研究における調査結果をもとに,女性労働者の子宮がん検診受診行動に関連する要因を明らかにすることを目的とした。
方法 2004年10月に実施したアンケート調査と同年の定期健康診断問診票のデータを用いて,子宮がん検診の定期的受診(1~2年ごと)の有無に関連する可能性のある要因を多変量ロジスティック回帰分析により検討した。分析項目は,年齢,職種,月経の状況,肥満度,生活習慣(飲酒,喫煙,運動,健康行動,朝食欠食),主観的健康感,仕事のストレス,現病歴(婦人科疾患,がん),既往歴(婦人科疾患,がん),家族歴(がん),家族形態(配偶者・子どもの有無,親との同居)とし,分析対象は20~59歳の女性職員とした。
結果 1~2年ごとに子宮がん検診を受診していると回答した者の割合は25.8%(6,227/24,150)であった。多変量ロジスティック回帰分析の結果,年齢が高い者,運動習慣・健康行動がある者や禁煙した者,婦人科疾患やがんの現病歴・既往歴のある者,がんの家族歴のある者,配偶者や子どものある者などは,定期的に子宮がん検診を受診していることが示された。一方,やせや肥満,現在の喫煙,朝食欠食などがある場合は,子宮がん検診を定期的に受けない傾向があった。また,年齢を調整すると,閉経前の者と比較して閉経後の者は検診を受診しない傾向にあった。
結論 年齢や生活習慣,本人および家族の病歴,家族形態,閉経などが,子宮がん検診の受診行動に関連していることが示唆された。
キーワード 子宮がん,がん検診,受診行動,受診率,女性

 

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