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論文記事:日本国民における1日の強度別身体活動時間の実態 201612-01 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第63巻第15号 2016年12月

日本国民における1日の強度別身体活動時間の実態

-NIPPON DATA2010-
大橋 瑞紀(オオハシ ミズキ) 宮川 尚子(ミヤガワ ナオコ) 藤吉 朗(フジヨシ アキラ)
高嶋 直敬(タカシマ ナオユキ) 三浦 克之(ミウラ カツユキ) 門田 文(カドタ アヤ)
上島 弘嗣(ウエシマ ヒロツグ) 中村 好一(ナカムラ ヨシカズ) 永井 雅人(ナガイ マサト)
柳田 昌彦(ヤナギタ マサヒコ) 宮本 恵宏(ミヤモト ヨシヒロ) 森 満(モリ ミツル)
西 信雄(ニシ ノブオ) 宮地 元彦(ミヤチ モトヒコ) 奥田 奈賀子(オクダ ナガコ)
大久保 孝義(オオクボ タカヨシ)  喜多 義邦(キタ ヨシクニ)
岡村 智教(オカムラ トモノリ) 岡山 明(オカヤマ アキラ)
NIPPON DATA2010研究グループ

目的 国民の身体活動の現状を把握することは,循環器疾患リスク等の低減や健康増進に資する情報として重要である。そこで,2010年国民健康・栄養調査と同時に実施した「循環器病の予防に関する調査(NIPPON DATA2010)」の参加者を対象に1日の身体活動を調査し,わが国を代表する一般集団の1日の強度別身体活動時間および身体活動指数を性・年齢階級別に分析した。

方法 NIPPON DATA2010の参加者2,883人(男性割合42.7%,平均年齢58.8歳)を対象に,自記式質問票と調査員による面接にて1日の身体活動の内容と時間を調査し,強い,中度,軽い身体活動,平静な状態(テレビ視聴含む),活動なしに分類した。身体活動指数は,Framingham研究の換算式を用いて算出した。強度別身体活動時間と身体活動指数について,年齢階級別に,性差はMann-WhitneyのU検定,年齢階級の傾向性はJonckheere-Terpstra検定を用いて検定した。

結果 強度別身体活動時間は,男性,女性(中央値/平均値)の順に,強い身体活動0.0/1.5時間,0.0/0.5時間,中度の身体活動1.3/3.3時間,6.0/6.0時間,軽い身体活動4.0/5.6時間,4.0/4.7時間,平静な状態5.0/5.8時間,5.0/5.2時間,活動なし8.0/7.9時間,7.5/7.6時間,テレビ視聴3.0/3.2時間,2.5/2.7時間であった。平静な状態およびテレビ視聴時間は,男女とも高齢になるほど長く,身体活動指数は,男女ともに高齢になるほど低かった。

結論 わが国の一般集団の強度別身体活動時間および身体活動指数が明らかとなり,それらは性・年齢階級により差があった。国民の身体活動量増加に向けた対策立案に有用な知見となると考えられる。

キーワード 身体活動,身体活動指数,国民健康・栄養調査,強度別身体活動時間,NIPPON DATA2010

 

 

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