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論文記事:DPCデータを用いた平均寿命に係わる長野県型および大都市型の都道府県の検討 201703-02 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第64巻第3号 2017年3月

DPCデータを用いた平均寿命に係わる長野県型
および大都市型の都道府県の検討

中島 尚登(ナカジマ ヒサト) 矢野 耕也(ヤノ コウヤ) 長澤 薫子(ナガサワ カオコ)
加藤 里香(カトウ サトカ) 横田 邦信(ヨコタ クニノブ)

目的 平均寿命が最も長い長野県に開設されたDiagnosis Procedure Combination(DPC)対象病院(DPC病院)と他46都道府県のDPC病院のDPCデータを用い,Mahalanobis・Taguchi(MT)法により長野県に類似した都道府県と乖離した都道府県を区分し,長寿の要因を解析した。

方法 対象はDPC病院1,578施設である。長野県内DPC病院38施設のDPCデータ12項目で単位空間を作成した。次に長野県以外のDPC病院1,540施設それぞれのMahalanobisの距離(D2)を求め,その分布パターンで都道府県を長野県型と大都市型に区分した。そして長野県型および大都市型におけるDPCデータを検定し,長野県型および大都市型の特徴を明らかにした。

結果 長野県型のD2分布パターンを示す都道府県は新潟,石川,奈良,鳥取,島根,山口,香川,愛媛,高知,佐賀,長崎,沖縄の長野を含めた13県222病院であり,新潟県にのみ政令指定都市が制定されていた。大都市型は34都道府県1,316病院であり,14都道府県に政令指定都市が制定されていた。そしてχ2検定では,政令指定都市数は大都市型において有意に多かった。男性平均寿命は長野県型と大都市型の間に有意差を認めなかったが,女性平均寿命は長野県型で有意に長寿であった。平均寿命の都道府県別順位では,男性平均寿命では長野県型13県では5県99病院が,大都市型34都道府県では20都府県822病院が上位24位以内であり,χ2検定では大都市型において平均寿命上位の病院数が有意に多かった。一方,女性平均寿命では長野県型13県では10県202病院が,大都市型34都道府県では14都府県550病院が24位以内であり,χ2検定では長野県型において平均寿命上位の病院数が有意に多かった。長野県型は大都市型に比べ調整係数は有意に低いが機能評価係数Ⅱは差を認めない。病床数,入院件数,救急入院件数,手術件数,化学療法件数,救急車搬送件数,全身麻酔件数は有意に少なく,在院日数は長い,という特徴が認められた。

結論 男性平均寿命を延ばす要因として大都市型,女性平均寿命を延ばす要因として長野県型があげられた。長野県型の特徴は,診療件数は小規模であり,在院日数は長いことが明らかになった。

キーワード 平均寿命,DPC,Mahalanobis・Taguchi法,Mahalanobisの距離