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論文記事:介護老人福祉施設において職員のケア行為に影響を与える職務環境要因 201807-02 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第65巻第7号 2018年7月

介護老人福祉施設において
職員のケア行為に影響を与える職務環境要因

任 貞美(イム ジョンミ)

目的 本研究の目的は高齢者福祉施設の職務環境が職員のケア行為に及ぼす影響を明らかにすることである。これらの結果は,職員が働き続けることのできる職務環境の構築および質の高い介護サービスを提供するための介入策の提案に有用な基礎資料になると考えられる。

方法 全国の介護老人福祉施設の介護職員5,000人を調査対象とし,欠損値を除外した1,143人を分析に用いた。調査は郵送法による自記式質問紙調査で,調査期間は2012年10月11日から25日までであった。調査項目は介護職員の基本属性,客観的職務環境,主観的職務環境とケア行為を設定した。統計分析は記述統計分析と階層的回帰分析を用いた。

結果 職務環境に関して,介護職員は1日の担当高齢者数が多いと回答している反面,給与水準は低いと回答していた。また,職場の人間関係に対するよりも利用者に介護を提供する際に,より強くストレスを感じていることがわかった。階層的回帰分析の結果では虐待予防研修,仕事への自律性,給与,業務量が職員のケア行為に有意な影響を与えていた。また,ストレス要因が他の要因と比べてケア行為に強い影響を与えていた。

結論 質の高いケア行為を提供するためには,虐待予防研修,仕事への自律性の付与,業務量に合わせた給与の査定が必要であると考えられる。利用者および同僚との関係によるストレスを緩和し得る介入,例えば対応困難事例や職場の人間関係に対処し得るコーピングスキルの涵養が求められる。

キーワード 高齢者福祉施設,ケア行為,職務環境,介護ストレス,介護職員