論文
第66巻第2号 2019年2月 居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行う
綾部 貴子(アヤベ タカコ) 岡田 進一(オカダ シンイチ) |
目的 本研究では,居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行うアセスメントにおける情報把握の構成要素を明らかにした。
方法 調査対象者は,近畿2府4県の500カ所の居宅介護支援事業所の介護支援専門員各1名である。2017年2月に無記名自記式質問紙による郵送調査を実施した。分析は,探索的および確認的因子分析を行った。
結果 有効回収率は186票(37.2%)であった。分析の結果,「家族介護者の状況」「身体的精神的状況」「人的経済的状況」「生活観とライフスタイルの考え方」の4因子19項目が抽出された。モデルの適合度は,χ2(df)=217.800(142),GFI=0.900,AGFI=0.854,CFI=0.947,RMSEA=0.050と統計学的な許容水準を満たしていた。
結論 居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行うアセスメントにおける情報把握では,利用者だけでなく,利用者の家族介護者も視野に入れた情報把握を行っていることが明らかとなった。
キーワード 介護支援専門員,アセスメント,情報把握