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論文記事:都道府県別にみた5年間の障害調整健康余命(DALE)と加重障害保有割合(WDP)の年次推移と年間比較 201909-04 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第66巻第11号 2019年9月

都道府県別にみた5年間の障害調整健康余命(DALE)と
加重障害保有割合(WDP)の年次推移と年間比較

栗盛 須雅子(クリモリ スガコ) 福田 吉治(フクダ ヨシハル) 星 旦二(ホシ タンジ)
須能 恵子(スノウ ケイコ) 大田 仁史(オオタ ヒトシ)

目的 65歳以上の健康寿命に関連して,都道府県別の障害調整健康余命(DALE)と年齢階級別加重障害保有割合(WDP)の2010~2014年の年次推移および年間比較を行い,その変化を明らかにし,「健康日本21(第二次)」の目標達成に向けた,都道府県も活用できる基礎資料の整備を行うことを研究目的とした。

方法 DALEとWDPは,サリバン法で算出した。算出には,各年10月の介護保険認定者のデータ,各年の住民基本台帳の人口,2010年の都道府県別生命表を用いた。2010~2014年のDALEとWDPについて分散分析およびBonferroni法による多重比較検定にて平均値の比較を行った。

結果 DALEの上位県,下位県は島根県と鳥取県を除いて,どの年齢においても,男女とも都道府県の順位に大きな変化はなかった。WDPは上位県は年齢が上がるほど,いずれの年次も上位であり,下位県はどの年齢階級でもいずれの年次も下位であった。多重比較検定の結果から,男女とも年順にDALEが有意に低下していた。WDPについては,女性の75~79歳では有意な低下が認められたが,85~89歳では男女とも有意な上昇が認められた。

結論 都道府県がDALEを延伸させ,ならびにWDPを低下させるとともに,順位の改善を図ることを目標に掲げ,そのための具体的な方策を示し,年次推移をモニタリングしながら,方策を実践していくことが地域間格差の縮小につながり,平均余命を上回る健康余命の延伸は可能と考えた。年間比較から,WDPが年々低下した年齢階級はあるものの,全体のDALEの延伸には反映されていないことが明らかになった。本研究結果は,都道府県が策定する「健康日本21」の目標達成に向けた基礎資料を整備したという点では意義は大きいと考えられた。

キーワード 障害調整健康余命(DALE),加重障害保有割合(WDP),65歳以上,年次推移,年間比較,基礎資料

 

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