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論文記事:日本における40代から70代の性別,年代別健康増進ライフスタイル,ヘルスリテラシーの現状 202002-03 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第67巻第2号 2020年2月

日本における40代から70代の性別,年代別
健康増進ライフスタイル,ヘルスリテラシーの現状

井本 知江(イモト チエ) 中井 あい(ナカイ アイ)
山田 和子(ヤマダ カズコ) 森岡 郁晴(モリオカ イクハル)

目的 日本における40代から70代の性別,年代別健康増進ライフスタイル,ヘルスリテラシーの評価値を明らかにし,健康増進ライフスタイル,ヘルスリテラシーに関わる今後の研究の基礎資料を提供する。

方法 対象者は40~79歳の男女1,197名とし,調査は郵送による無記名の自記式質問紙法で行った。健康増進ライフスタイルの把握には日本語版健康増進ライフスタイルプロフィール(以下,HPLPⅡ)を,ヘルスリテラシー(以下,HL)の把握には14-item Health Literacy Scaleを用いた。性別にHPLPⅡ,HLの合計得点と下位尺度の得点の平均値をt検定で比較した。さらに,年代別にHPLPⅡ,HLの合計得点と下位尺度の得点の平均値を一元配置分散分析で比較し,有意差があった項目はTukeyまたはGames-Howellで差の検定を行った。加えて,年代による変化傾向をみるためTrend検定を行った。

結果 有効回答率は男性37.6%,女性41.9%であった。HPLPⅡの合計得点の平均値は,男性2.53±0.38(平均±標準偏差)点,女性2.69±0.35点であった。合計得点と下位尺度の平均値はいずれも男性が女性を下回り,合計得点,健康の意識,人間関係,栄養,ストレス管理において有意差があった。また,男性,女性とも年代が上がるにつれて合計得点の平均値が有意に高くなる傾向にあった。性別HLの合計得点の平均値は,男性51.65±8.52点,女性55.61±8.04点であった。合計得点と下位尺度の平均値はいずれも男性が女性を下回り,合計得点,相互作用的HL,批判的HLにおいて有意差があった。また,男性,女性とも年代が上がるにつれて合計得点の平均値が有意に低くなる傾向にあった。

結論 HPLPⅡの合計得点,健康の意識,人間関係,栄養,ストレス管理の平均値は男性が女性に比べて有意に低く,男女とも年代が上がると合計得点の平均値は有意に高くなった。性別HLの合計得点,相互作用的HL,批判的HLの平均値は男性が女性に比べて有意に低く,男女とも年代が上がると合計得点の平均値は有意に低くなった。

キーワード 健康増進ライフスタイル,ヘルスリテラシー,性別,年代別

 

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