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論文記事:介護保険初申請後5年間の認知症・障害者自立度の変化とその関連要因を探る  202209-03 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第69巻第11号 2022年9月

介護保険初申請後5年間の
認知症・障害者自立度の変化とその関連要因を探る

國分 恵子(コクブ ケイコ) 堀口 美奈子(ホリグチ ミナコ) 森 亨(モリ トオル)

目的 介護保険初申請後5年間の認知症・障害者自立度の変化とその関連要因を探る。

方法 介護保険初申請後5年間に死亡や転居等で除外した者を除いたA市の65歳以上の者250名について認知・身体機能の変化とその関連要因を分析した。

結果 自立度の変化を悪化した者の割合でみると,認知症自立度は66.4%,障害者自立度は60.8%で,認知症,障害いずれにおいても初申請時の区分の低い(状態の良い)者ほど悪化する傾向が有意に認められた。さらに障害者自立度においては,初申請時の認知症自立度区分の高い(状態の悪い)者で悪化率が高いことが示された。

結論 認知症・障害者自立度において,いずれも初申請時自立度が低い(状態の良い)人でその後の悪化率が高いことについては,区分の設定体系の妥当性,初・再申請時の認定のバイアス等を含めて今後さらに慎重に検討すべきである。悪化と生活の場の関連に関しては,それぞれの生活の場における介護・看護の影響とともに,生活の場の決定に自立度以外の要因が作用している可能性について考慮が必要と考えられる。

キーワード 介護保険,認知機能,自立度の変化,生活の場

 

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