論文
|
第73巻第1号 2026年1月
|
目的 本研究は高校教員における部活動の実施状況と生活満足度との関連を明らかにすることを目的とした。
方法 本邦のすべての高校,すべての部活動の顧問教員を対象とした横断研究である。2022年11月,全国の高校5,007校へ調査依頼文を郵送し,顧問教員からオンラインで回答を得た。部活動の実施状況は平日の活動時間(実数回答),平日の活動日数(実数回答もしくは自由記載),休日の活動時間(実数回答),休日の活動日数(実数回答もしくは自由記載)の情報を得た。生活満足度は満足の程度(満足,まあ満足,やや不満,不満から択一)の情報を得て,前者2つを「満足」と定義した。解析は運動部と文化部に分け,生活満足度「満足」に対する部活動の実施状況のオッズ比を算出した。
結果 7,892人の顧問教員(運動部:76.6%,文化部:23.4%)から回答を得た。運動部のオッズ比は,平日の活動時間(基準:2時間未満)が3時間以上では0.69(p<0.01),休日の活動時間(基準:3時間未満)が3~4時間未満では0.78(p<0.01)4時間以上では0.71(p<0.01),休日の活動日数(基準:0日)が2日では0.74(p=0.04)であった。文化部のオッズ比は,休日の活動時間(基準:3時間未満)が3~4時間未満では0.70(p<0.01),4時間以上では0.71(p=0.02),休日の活動日数(基準:0日)が2日では0.52(p=0.02)であった。これらの結果は交絡因子を調整しても同様であった。
結論 運動部では平日の活動時間,休日の活動時間,休日の活動日数が多いと生活満足度が低いとの関連,文化部では休日の活動時間,休日の活動日数が多いと生活満足度が低いとの関連が明らかになった。
キーワード 学校教員,指導者,教員教育,ワークライフバランス,個人的満足,課外活動






