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論文記事:日本の大学生におけるSNS発信行動と食行動の関連 20260104 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第73巻第1号 2026年1月

日本の大学生におけるSNS発信行動と食行動の関連

-朝食欠食および深夜食摂取の検討-

岩瀬 裕三子(イワセ ユミコ) 細川 陸也(ホソカワ リクヤ)

目的 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の長時間利用は大学生の食行動の乱れと関連することが指摘されている。中でも朝食欠食や深夜食摂取は,健康および学業成績に影響を及ぼす重要な食行動とされる。これまで大学生におけるSNSの受動的閲覧およびSNS利用時間と健康行動との関連は知見の蓄積がみられる。しかし,SNSの特性となるSNS発信行動と食行動との関連については,十分に検討されていない。本研究は,SNS発信行動と朝食欠食および深夜食摂取の関連を検討することを目的とした。

方法 2022年に実施された「第58回学生生活実態調査」(n=21,780)の横断データを用いて修正ポアソン回帰分析により,朝食欠食および深夜食摂取とSNS発信行動との関連を評価した。解析の際,SNS利用時間や社会経済的要因を調整し,有意水準はp<0.05とした。

結果 SNSで発信ありは,閲覧のみと比較して,深夜食摂取のリスクが有意に高かった(リスク比[RR]=1.21,95%信頼区間[CI]:1.14-1.29,p<0.001)。また,SNSの利用時間が長いほど,朝食欠食のリスクが有意に高く(RR=1.08,95%CI:1.07-1.09,p<0.001),深夜食摂取のリスクも有意に高いことが示された(RR=1.05,95%CI:1.03-1.06,p<0.001)。一方で,SNSの発信行動と朝食欠食の間には有意な関連は認められなかった。

結論 大学生のSNS発信行動は深夜食摂取リスクと有意な関連がみられたが,朝食欠食とは関連が認められなかった。また,SNS利用時間が長いほど,朝食欠食および深夜食摂取のリスクが有意に高いことが示された。これらの結果から,大学生の健康的な食行動を維持するためには,SNSの利用時間を適切に管理し,深夜の食事を控える等の生活習慣の見直しが重要である。SNSの相互情報提供機能を生かした健康教育支援を強化することが今後の課題となる。

キーワード ソーシャルネットワーキングサービス,朝食欠食,深夜食摂取,食行動,大学生

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