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論文記事:乳幼児を持つ女性正規雇用者におけるワーク・エンゲイジメントの関連要因 20260302 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第73巻第3号 2026年3月

乳幼児を持つ女性正規雇用者における
ワーク・エンゲイジメントの関連要因

 

竹口 和江(タケグチ カズエ) 土田 ももこ(ツチダ モモコ)
門間 貴史(モンマ タカフミ) 武田 文(タケダ フミ)

目的 乳幼児を持つ女性正規雇用者のワーク・エンゲイジメント(WE)の関連要因を明らかにする。

方法 育児休業取得経験があり3歳以下の子どもを持つ共働きの女性正規雇用者を対象に,基本属性,WE(日本語版ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度短縮版),仕事の資源(新職業性ストレス簡易調査票の21尺度),個人の資源(一般性セルフ・エフィカシー尺度),育児支援(両親・義両親のサポート,夫のサポート,育児支援制度8項目の利用)に関するインターネット調査を実施し,完全回答を得た800名について分析した。各変数の関連について,まずWEを従属変数,仕事の資源および個人の資源の各変数を独立変数とし,基本属性を調整した重回帰分析を行った。次に,ここでWEと有意な関連を認めた仕事の資源および個人の資源の各変数を従属変数,育児支援の各変数を独立変数とし,基本属性を調整した重回帰分析を行った。そして,これらの分析で有意な関連を認めた変数を用いて共分散構造分析を行った。

結果 共分散構造分析の結果,育児支援のうち「夫のサポート」が仕事の資源の「仕事の意義」「成長の機会」「上司のサポート」「失敗を認める職場」と,「両親・義両親のサポート」が「安定報酬」と,「在宅勤務」が「失敗を認める職場」と,それぞれ正の関係を認めた。また「両親・義両親のサポート」と「在宅勤務」は負の関連を示した。そして仕事の資源の「仕事の意義」「成長の機会」「失敗を認める職場」「上司のサポート」「安定報酬」がWEと正の関連を認めた。

結論 乳幼児を持つ女性正規雇用者においては,夫のサポート,両親・義両親のサポート,在宅勤務が,仕事の意義,成長の機会,上司のサポート,安定報酬,失敗を認める職場といった仕事の資源の向上に関係し,これらを介してWEを高めることが明らかとなった。また,夫のサポ-トが多くの仕事の資源と関係し,両親・義両親のサポートが得られない場合に在宅勤務を利用する傾向も明らかとなった。したがって,乳幼児を持つ女性正規雇用者のWEを高めるうえで,夫が家庭内役割を遂行できる労働環境の整備と在宅勤務の推進が重要と考えられた。

キーワード 乳幼児を持つ女性正規雇用者,ワーク・エンゲイジメント,仕事の資源,育児支援

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