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第73巻第7号 2026年7月 福祉事務所の医療扶助業務におけるケースワーカーの
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目的 近年,要保護者数の増加に伴ってケースワーカーの業務負担増が指摘されており,その軽減策としてケースワーカー以外の職員による業務分担が考えられている。しかし実際にそれらの職員の配置数や,配置される職員の職種が,ケースワーカーの業務負担にどのように影響を与えるのかについては定量的な検討がなされていない。そこで本研究では,福祉事務所におけるケースワーカーの業務の中でも特に医療扶助業務に着目し,ケースワーカーの業務時間と,ケースワーカーを含む各職種の職員(事務職員,専門職員等)の配置状況との関連性を明らかにすることを目的とした。
方法 2020年2月に実施された福祉事務所へのアンケート調査データのうち有効回答593票を対象として,ケースワーカーの医療扶助業務時間の割合を目的変数,福祉事務所における被保護者100人当たりの常勤・非常勤あるいは専業・兼務の各職種の職員数を説明変数,福祉事務所の設置主体を調整変数として重回帰分析を行った。
結果 医療扶助業務のうち,「被保護者に対する,医療券の発行・更新等に関する業務」「医療機関等に対する,医療券の発行・更新等に関する業務」「被保護者に対する健康相談の業務」におけるケースワーカーの業務時間割合を予測するモデルが有意となった。「被保護者に対する,医療券の発行・更新等に関する業務」では「常勤の医療事務担当者」あるいは「専業の嘱託医」の配置数が多いほどケースワーカーの同業務時間の割合が低い傾向が見られた。「医療機関等に対する,医療券の発行・更新等に関する業務」では「常勤の医療事務担当者」「非常勤の看護師」あるいは「兼務の医療事務担当者」の配置数が多いほどケースワーカーの同業務時間の割合が低い傾向が見られた。「被保護者に対する健康相談の業務」では「専業のケースワーカー」「兼務のケースワーカー」の配置数が多いほどケースワーカーの同業務時間の割合が低い傾向がみられた。
結論 医療扶助業務のうち被保護者や医療機関等への医療券の発行・更新等に関する業務および被保護者への健康相談の業務については,福祉事務所に配置されているある特定の職種の職員の多寡がケースワーカーの業務従事時間に影響を及ぼす可能性があることが示された。
キーワード 福祉事務所,医療扶助,ケースワーカー,業務負担軽減,職員配置






