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論文記事:共働き世帯の両親の育児・仕事関連DHに対する認知と育児行動の関係 201306-06 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第60巻第6号 2013年6月

共働き世帯の両親の育児・仕事関連DHに
対する認知と育児行動の関係

小山 嘉紀(コヤマ ヨシノリ) 中島 望(ナカシマ ノゾミ) 朴 志先(パク ジソン)
近藤 理恵(コンドウ リエ) 桐野 匡史(キリノ マサフミ) 中嶋 和夫(ナカジマ カズオ)

目的 本調査研究は,共働きの両親を対象に育児と仕事に関連した日常的ないら立ちごとDaily Hassles(DH)に対するストレス認知が,彼らの育児行動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。

方法 K県の保育所2カ所を利用する500世帯の養育者を対象に,無記名の質問紙調査を留め置き法にて実施した。本研究の分析では,属性(年齢,子どもの数,家族構成,末子の年齢,就労状況),育児関連DHに対するストレス認知,仕事関連DHに対するストレス認知,適切な育児行動,不適切な育児行動(マルトリートメント)を抜粋し,これらの項目に欠損値のない父親164名,母親170名のデータを使用した。

結果 両親に共通して,育児関連DHに対するストレス認知が児に対する教育的育児行動,心理的虐待,身体的虐待に影響していることを明らかにした。さらに父親では仕事関連DHのうちの職務ハッスルズに対するストレス認知が強くなると保護的育児を放棄する傾向にあり,他方,母親では職場環境ハッスルズに対するストレス認知が強くなるほど身体的虐待の発生頻度が高くなる傾向が認められた。

結論 共働きの乳幼児の両親,特に母親においてはワーク・ライフ・バランスの充実に向けた喫緊の施策の展開が強く望まれることが示唆された。

キーワード 共働き,育児ストレス,仕事ストレス,育児行動,マルトリートメント

 

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