第109回助産師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応
令和8年2月実施の第109回助産師国家試験の全問題と正答を掲載します。
また、内容に応じて衛生テキスト「国民衛生の動向2025/2026」の参照章・ページを示します。問題を解きながら本誌を確認することで、より問題の理解を深めることできます。
分野別解説付き問題まとめ
を合わせて活用しながら、合格に近づく過去問対策を進めて頂ければ幸いです。
なお、最新の統計の記載、法律の改正、不適切問題などにより、一部問題を改変、削除しています。
|
厚生の指標増刊
発売日:2025.8.26 定価:3,740円(税込) 416頁・B5判 雑誌コード:03854-08
ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。 |
ネット書店
電子書籍
第109回助産師国家試験目次
第109回助産師国家試験・午前(55問)
▶午前1
Aさん(30歳、販売員)は月経不順を主訴に産婦人科を受診した。検査の結果、多囊胞性卵巣症候群〈PCOS〉と診断された。BMI26.5、血圧126/78mmHg、既往歴に特記事項はない。下肢浮腫はないが「夕方に足がむくんでいることがあります」と話す。
妊娠を希望するAさんに最初に必要な指導はどれか。
- 安静
- 減塩
- 減量
- 水分制限
▶午前2
出生した児の特徴として小頭症を示す症候群はどれか。
- 胎児アルコール症候群
- Down〈ダウン〉症候群
- Turner〈ターナー〉症候群
- Marfan〈マルファン〉症候群
▶午前3
男性の性反応で正しいのはどれか。
- 勃起中枢は第1仙髄に存在する。
- 射精は副交感神経反射によって起こる。
- 陰茎の体性感覚に関わるのは坐骨神経である。
- 勃起は海綿体が充血し、陰茎が硬化する現象である。
▶午前4
母体に由来する卵膜の組織はどれか。
- 羊膜
- 栄養膜
- 絨毛膜
- 脱落膜
▶午前5
妊婦健康診査の未受診者が搬送されて2時間後に正常分娩で出産した。新生児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点。身長47cm、体重2,780gであった。
在胎週数を推定するためにDubowitz法を用いて神経学的所見の評価を行うのに適切な時期はどれか。
- 出生30分後
- 出生2時間後
- 出生12時間後
- 出生36時間後
▶午前6
乳幼児の定期予防接種について適切なのはどれか。
- BCGワクチンは1歳までに接種する。
- ロタウイルスワクチンの初回接種は生後36週までに行う。
- 不活化インフルエンザワクチンは定期予防接種に含まれる。
- 麻しん風しん混合〈MR〉ワクチンの接種回数は3回である。
▶午前7
ジノプロストン腟内留置用製剤について正しいのはどれか。
- 子宮頸管の熟化作用がある。
- 産婦人科外来での使用が推奨される。
- 子宮収縮薬の点滴静脈内注射と同時に使用する。
- 使用中は超音波ドプラ法で間欠的に胎児心音を聴取する。
▶午前8
緊急避妊を目的としたレボノルゲストレルの内服に関する指導内容として適切なのはどれか。
- 服用回数は1回である。
- 妊娠阻止率は99%である。
- 内服後7日間は他の避妊手段は必要ない。
- 性交後72時間以内であればいつ内服しても効果は変わらない。
▶午前9
更年期女性のメタボリックシンドロームの説明で正しいのはどれか。
- メタボリックシンドロームの診断はBMIで行う。
- 閉経後は内臓脂肪より皮下脂肪が増加する。
- HDLコレステロールが上昇する。
- 診断基準に血糖値が含まれる。
▶午前10
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠40週3日に、帝王切開で体重2,520gの女児を出産した。児は口唇口蓋裂があり、新生児科医がAさん夫婦に病状の説明を行った。Aさんは「私が妊娠に気付かず飲酒したことが原因でしょうか。子どもの顔を見るのがつらい」と流涙し、授乳や児の面会に行くことを拒否している。夫は毎日仕事帰りに母児の面会に来ているが、疲労している様子である。
Aさん夫婦への助産師の対応として適切なのはどれか。
- Aさんの自責の念を受け止める。
- Aさんのもとに児を連れて行く。
- 夫にもっとAさんの支えになってほしいと伝える。
- Aさんの妊娠期の生活について細かく情報収集する。
▶午前11
分娩第1期の産婦の言動で注意が必要なのはどれか。
- 感情の表出がない。
- 分娩の進行状態について質問している。
- パートナーに休憩してくるよう勧めている。
- 産痛緩和について助産師に要望を伝えている。
▶午前12
胎盤剝離徴候と名称の組合せで正しいのはどれか。
- 子宮底が徐々に上昇し、多くは右に傾く。――Küstner〈キュストナー〉徴候
- 子宮底を軽打すると、衝動が臍帯に伝わる。――Strassmann〈ストラスマン〉徴候
- 恥骨結合上の腹壁を圧したとき、臍帯が下降する。――Ahlfeld〈アールフェルド〉徴候
- 陰裂から下垂している臍帯を挟んだ鉗子が下降する。――Schröder〈シュレーダー〉徴候
▶午前13
Aさん(32歳、初産婦)は40週4日で3,200gの男児を正常分娩で出産し、母児同室で過ごしている。産後3日の夜、助産師に「授乳するたびに右の乳首が痛くて我慢できません」と話した。観察すると両乳房とも緊満しており、右乳頭はやや短めで10時~12時の方向に損傷を認めた。痂皮が形成されており、出血はない。児の口腔内に異常は見られず、本日の体重は3,050gである。
助産師がAさんに行うケアで適切なのはどれか。
- 縦抱きでの授乳姿勢を勧める。
- 乳頭の乾燥を図り、日光に当てる。
- 授乳前に乳輪をほぐすよう搾乳する。
- 夜間は人工乳を補足してAさんを休ませる。
▶午前14
新生児の水分・体液成分で正しいのはどれか。
- 成人と比べて高張尿である。
- 尿量と比べて摂取水分量が多い。
- 成人と比べて細胞外水分量が多い。
- 出生時の総水分量は体重の50%である。
▶午前15
正常新生児に対する初回のビタミンK2シロップの与薬方法について正しいのはどれか。
- 与薬前に母親が母乳育児を希望しているか確認する。
- 与薬前に新生児の初回排便を確認する。
- 与薬するときは2倍に希釈する。
- 与薬後は新生児の嘔吐の有無を確認する。
▶午前16
新生児血液疾患の説明として正しいのはどれか。
- 新生児ビタミンD欠乏は凝固異常による出血症状と関連する。
- 遺伝性球状赤血球症に罹患した児の赤血球は小球状で変形しやすい。
- 頭血腫では出血の進展による播種性血管内凝固〈DIC〉の発症リスクが高い。
- 母体が血液型O型、児が血液型A型の場合、児の溶血をきたすリスクがある。
▶午前17
乳幼児の食行動の発達についての組合せで適切なのはどれか。
- 生後6か月片手にスプーンを持ちながら、手づかみ食べをする。
- 生後10か月片手でコップを持って飲める。
- 1歳6か月スプーンと茶碗を別々の手で持って食べられる。
- 3歳0か月箸と茶碗を別々の手で持って食べられる。
▶午前18
Aちゃん(生後11か月、男児)は居間でひとり遊びをしている。居間の環境を別に示す。

このとき最も事故が起こると考えられるのはどれか。
- ①
- ②
- ③
- ④
▶午前19
令和5年(2023年)の人口統計資料集による年齢階級別人工妊娠中絶実施率(女子人口千対)の推移をグラフに示す。

Aが示す年齢階級はどれか。
- 20歳未満
- 20~24歳
- 30~34歳
- 40~44歳
▶午前20
Aさん(25歳、初妊婦、保育士)は妊娠13週である。妊娠初期の検査でサイトメガロウイルスIgG抗体が陰性であった。
Aさんへのサイトメガロウイルスの母子感染を予防するための指導で適切なのはどれか。
- ネコの飼育の禁止
- 園児のオムツ交換後の手洗い
- 家庭菜園の野菜収穫後の手洗い
- 出産後の児への母乳哺育の禁止
▶午前21
助産師外来について適切なのはどれか。
- 助産師と医師の連携・協働が必須である。
- 業務は、医療法で定められている業務範囲内が前提である。
- 保健指導や母乳外来の報告基準は、すべての施設で共通している。
- 医師が妊婦健康診査を行い、助産師が保健指導を担当するものをいう。
▶午前22
自宅分娩を取り扱う場合、妊婦等の異常に対応する医療機関の確保等に関する事項が明記された法律はどれか。
- 刑法
- 医療法
- 地域保健法
- 保健師助産師看護師法
▶午前23
Aさん(21歳、アルバイト)はパートナーと2人暮らし。パートナーの不在時に急な腹痛があり、近くに住む友人を呼んだ。友人が到着した直後に自宅で女児を出産し、そのまま胎盤も娩出された。Aさんはしばらく月経が来ていないことには気が付いていたが、これまでも無月経だった時期があり、自分が妊娠しているとは思っておらず、妊婦健康診査は未受診であった。Aさんと児は救急車で搬送され、救急外来で助産師が新生児と胎盤を受け取り、その後、医師が会陰裂傷部を縫合した。
出生証明書を作成するのは誰か。
- Aさん本人
- 病院の医師
- Aさんの友人
- 病院の助産師
▶午前24
産科医療補償制度について正しいのはどれか。
- 早産児は補償対象ではない。
- 分娩に関連した母親の後遺症も補償される。
- 脳性麻痺発症の再発防止への取り組みを行っている。
- 補償金は分娩機関を通して妊産婦(子ども)に支払われる。
▶午前25
Aさん(29歳、初産婦)は妊娠38週3日、硬膜外麻酔下で分娩誘発を行っている。硬膜外麻酔開始前のAさんの血圧は120/60mmHgであった。硬膜外麻酔開始1時間後、陣痛周期8分で内診を行ったところ、子宮口3cm開大であった。Aさんから「気分が悪い」と訴えがあり、血圧を確認したところ、72/40mmHgであった。
医師に優先して伝えるのはどれか。
- 「分娩第1期です」
- 「血圧が低下しています」
- 「家族に連絡しましょうか」
- 「硬膜外麻酔開始から1時間経過しました」
▶午前26
原発性不妊の定義で正しいのはどれか。
- 第2子以降の不妊
- 女性に原因がある不妊
- 原因が特定できない不妊
- 不妊期間が半年以上続く不妊
- 妊娠を一度も経験していない不妊
▶午前27
Aさん(40歳、初妊婦)は妊娠11週0日。染色体異常を心配して夫と共に産婦人科クリニックを受診した。
夫婦への説明の内容で正しいのはどれか。
- 母親の血液検査で染色体異常の確定診断ができる。
- 先天性疾患の約60%は染色体異常によって起こる。
- 胎児の超音波検査で染色体異常の確定診断ができる。
- 染色体異常の確定をするためには、夫婦の染色体検査が必要である。
- 母体の年齢からのDown〈ダウン〉症候群の発生リスクは約1%である。
▶午前28
免疫学的妊娠反応検査で検出するホルモンはどれか。
- エストロゲン
- コルチゾール
- プロゲステロン
- hPL〈ヒト胎盤性ラクトゲン〉
- hCG〈ヒト絨毛性ゴナドトロピン〉
▶午前29
羊水量が少ない場合に形成が阻害される胎児の臓器はどれか。
- 脳
- 食道
- 肺
- 腎臓
- 膀胱
▶午前30
子宮口全開大、Station+3の胎児の回旋を腟入口部側から見た図を示す。なお、図の上方を恥骨側、下方を仙骨側とする。
正常な胎児の回旋を示すのはどれか。

▶午前31
Aさん(37歳、初産婦)は妊娠30週2日に妊婦健康診査で来院した。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。1日に数回の子宮収縮の自覚がある。血圧128/78mmHg。血液検査データは、Hb11.8g/dL、Ht34%。75gOGTTで空腹時血糖90mg/dL、1時間値177mg/dL、2時間値165mg/dL。尿蛋白(-)、尿糖+であった。子宮底長25cm。子宮口は閉鎖、子宮頸管長32mm。児は骨盤位で推定胎児体重1,450gである。
このときのアセスメントで適切なのはどれか。
- 正常経過
- 切迫早産
- 妊娠性貧血
- 妊娠糖尿病
- 胎児発育不全〈FGR〉
▶午前32
Aさん(42歳、初産婦)は順調な妊娠経過であったが、妊娠38週の妊婦健康診査で妊娠高血圧症候群と診断されたため、分娩誘発で経腟分娩した。産褥1日、突然「胃のあたりが痛い」と訴え、苦悶様表情を浮かべている。意識は清明で呼吸数24/分、脈拍100/分、血圧160/104mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)である。
直ちに行うべき検査はどれか。
- 頭部CT検査
- 血液ガス分析
- 肝機能の血液検査
- 胸部エックス線撮影
- 上部消化管内視鏡検査
▶午前33
精液検査の結果で異常な値はどれか。2つ選べ。
- 液量:1.0mL
- 総運動率:60%
- 精子生存率:70%
- 前進運動率:10%
- 形態正常精子:20%
▶午前34
子宮内胎児死亡の原因検索として行われる検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 羊水検査
- 胎盤の病理検査
- 夫婦の染色体検査
- 臍帯動脈血液ガス分析
- 母体の抗リン脂質抗体の検査
▶午前35
直接哺乳の際に、児が適切に吸着できているのはどれか。2つ選べ。
- 母親は乳頭の痛みを感じる。
- 児の口唇が外向きに広がっている。
- 児の顎が乳房に押し込まれていない。
- 児の頰はくぼみがなく丸みを帯びて見える。
- 母親は乳頭を強く引っぱられる感覚がない。
▶午前36
早期新生児の保清について、沐浴と比較したときのドライテクニックの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 血液循環を促す。
- 臭気を減少させる。
- 感染症を減少させる。
- 低体温を予防できる。
- 臍帯脱落の時期が遅くなる。
▶午前37
正期産児に発症した胎便吸引症候群の合併症で頻度が高いのはどれか。2つ選べ。
- 新生児仮死
- 動脈管開存症
- 気管支肺異形成
- 胎便関連性腸閉塞
- 新生児遷延性肺高血圧症
▶午前38
乳幼児の百日咳感染について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 潜伏期間は2~3日である。
- ペニシリン系の抗菌薬が第一選択となる。
- 主な感染経路は飛沫感染と接触感染である。
- 病期は痙咳期と回復期の2期に分けられる。
- 生後6か月未満の感染では無呼吸の合併リスクがある。
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
Aさん(36歳、未妊婦)は4か月前から月経中の下腹部痛が強くなっていることを自覚し、近くの産婦人科を受診した。月経は規則的で量は正常。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:半年前に結婚し、結婚後も仕事を継続している。
家族歴:Aさんの母親は乳癌の手術歴があり、母方の祖母が乳癌で死亡している。
身体所見:身長157cm、体重52kg。
検査所見:内診にて骨盤内に強い癒着や圧痛はみられない。経腟超音波検査で左卵巣内に3cm大の子宮内膜症性囊胞が確認された。
▶午前39
Aさんは医師から月経痛に対して痛み止めの処方を受けた。医師の診察後に、将来の妊娠の計画について助産師が相談を受けた。Aさんは子どもが2人欲しいと考えているという。
助産師が行うAさんへの説明で正しいのはどれか。
- 「体重を減らすと妊娠しやすいです」
- 「妊娠のために仕事はやめましょう」
- 「不妊治療を受ける必要があります」
- 「早めの妊娠を目指すことが望ましいです」
- 「妊娠のために子宮内膜症の手術が必要です」
▶午前40
初診から2か月後、Aさんは卵巣子宮内膜症性囊胞の変化を確認するため、再度受診し、受診前の問診で乳癌に関して助産師に相談した。Aさんは「家族に乳癌が多いので自分も乳癌にならないか心配だ」と助産師に話した。
Aさんの乳癌発症のリスクを評価するのに、助産師がAさんに確認すべき情報はどれか。
- 母親と祖母の子宮内膜症の既往の有無
- 母親と祖母の乳癌の発症年齢
- 母親と祖母の食生活
- 母親と祖母の月経歴
- 母親と祖母の体重
▶午前41
Aさんは「乳がん検診や検査の方法について知りたい」と言う。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。
- 「CT検査で検診を行います」
- 「超音波検査で悪性の確定診断ができます」
- 「Aさんの年齢では超音波検査の有効性は低くなります」
- 「医療機関での定期検診と乳房自己検診の両方をすることが大切です」
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
Aさん(38歳、初産婦)は妊娠34週1日、妊婦健康診査でかかりつけの産婦人科を受診した。「最近、足のむくみが気になります」と訴えている。身長160cm、体重65kgで2週前から6kg増加している。血圧138/94mmHg、尿蛋白(-)、浮腫+。超音波検査で推定胎児体重1,660g(-1.9SD)、30分間の観察で呼吸様運動を1回、体幹の動きを3回、四肢の伸展屈曲運動を1回みとめ、羊水ポケット3cm、子宮頸管長30mmであった。子宮収縮の自覚はあり、時折、痛みを感じることがある。胎児心拍数陣痛図を別に示す。

▶午前42
このときのアセスメントとして正しいのはどれか。
- 切迫早産である。
- 塩分制限が必要である。
- 妊娠高血圧腎症である。
- Biophysical profile score〈BPS〉は8点である。
▶午前43
Aさんは妊娠34週1日から入院管理されていたが、妊娠36週4日、前期破水の診断となった。体温36.7℃、内診所見は、子宮口1cm開大、展退度30%、Station-2、児頭が触れる。超音波検査で推定胎児体重2,080g(-1.8SD)、羊水ポケット1cm。胎動の自覚は良好で、不規則な子宮収縮の自覚がある。
Aさんへの治療で正しいのはどれか。
- 床上安静
- 抗菌薬の投与
- 人工羊水注入
- ステロイドの投与
- 子宮収縮抑制薬の投与
▶午前44
Aさんから「頭が痛くて目がチカチカする」とナースコールがあり、助産師が訪室した。意識は清明、体温37.4℃、血圧168/110mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)である。
このときの助産師の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 酸素を投与する。
- 部屋を暗くする。
- 降圧薬を準備する。
- 水分の摂取を促す。
- 鎮痛薬を準備する。
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠40週5日、病院に電話し「破水しました。お腹の張りはありますが、12~15分くらいの間隔で不規則です」と話した。30分後に病院に到着し、クスコ式腟鏡で診察し、BTB試験紙は青色を示した。その後、分娩監視装置が装着された。12~15分に1回の子宮収縮があり、胎児心拍数基線150bpm、基線細変動は正常で、軽度の変動一過性徐脈が1回みられた。体温37.2℃、脈拍80/分、内診所見は子宮口2cm開大、展退度30%、Station-2。昨日、妊婦健康診査を受診しており、超音波検査にて推定胎児体重3,900g、羊水ポケットは3cmであった。
▶午前45
この時に考えられるのはどれか。
- 巨大児
- 前期破水
- 絨毛膜羊膜炎
- 胎児機能不全
▶午前46
入院から12時間経過し、Aさんは子宮口9cm開大、Station+2となった。ベッドサイドに座り、表情に疲労感がある。陣痛間欠3分、陣痛発作50秒、胎児心拍数陣痛図はレベル2である。Aさんは「少し眠くなってきました」と話した。
Aさんへのケアで適切なのはどれか。2つ選べ。
- シャワー浴を勧める。
- 糖分の入っている飲み物を勧める。
- 膀胱留置カテーテルの準備をする。
- 横になって休んでも良いと説明する。
- オキシトシン点滴静脈内注射の準備をする。
▶午前47
Aさんは3,800gの児を吸引分娩で出産した。会陰縫合時、肛門括約筋までの会陰裂傷が観察された。分娩後1時間が経過し「おしりがズキズキと痛いです。便が出るような気がします」と訴えた。子宮底は臍高。恥骨結合部の溝が触知されない。
このときに考えられるのはどれか。
- 腟壁血腫
- 子宮内反症
- 会陰裂傷Ⅳ度
- 恥骨結合離開
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
Aさん(35歳、初産婦)は妊娠22週0日で性器出血を主訴に産婦人科診療所を受診したところ、胎胞が膨隆しており、総合周産期母子医療センターである大学病院に母体搬送された。搬送後、腟内に4cm程度の胎胞が認められ、子宮収縮抑制薬を投与し妊娠継続をはかっていたが、4日後に陣痛発来し、Bちゃん(540g、女児)を経腟分娩で出産した。新生児科医が立ち会いを行い、BちゃんはApgar〈アプガー〉スコア1分後1点、5分後2点。生後7分で気管内挿管を行いNICUに入院となった。
▶午前48
Bちゃんの出生後の特徴で正しいのはどれか。
- 不感蒸泄が多い。
- 血圧は変動しない。
- 低カリウム血症を起こしやすい。
- リンの蓄積量は正期産児と変わらない。
▶午前49
BちゃんはNICU入院後に中心静脈カテーテルを挿入し、アミノ酸を主体とした静脈栄養を開始した。その後、経腸栄養を開始するために栄養カテーテルを挿入した。
Bちゃんに対する経管栄養法で適切なのはどれか。
- 人工乳から開始する。
- 4Frのカテーテルを使用する。
- カテーテルは2週に1回交換する。
- 注入量は児の状態を確認しながら1日毎に増量する。
▶午前50
BちゃんはNICU入院後、閉鎖式保育器に収容され、1週が経過した。
Bちゃんに行うケアで適切なのはどれか。
- NICUは昼夜同じ明るさとする。
- ケアは短時間で数回に分けて行う。
- 処置に伴う痛みの軽減には囲い込みを行う。
- 児の安静時にはモニターの心拍同期音が聞こえるように設定する。
次の文を読み51~53の問いに答えよ。
Aさん(19歳、初産婦)は高校在学中に妊娠し、卒業後、妊娠38週で近くのクリニックで出産し、母子ともに経過良好である。Aさんは現在、実母と同居している。パートナー(18歳、アルバイト)は近隣に住み、入籍はしたが同居の予定はない。退院2週後、市の助産師がAさん宅への新生児訪問を実施した。Aさんは「母やパートナーは仕事で忙しく、話をする時間がなくて寂しい。入院時に育児のことを教えてもらったけど、どうしていいか分からなくなることがある。赤ちゃんはよく泣きます。母乳をあげた後、不安なのでミルクを追加しています」と話した。児の前額には脂漏性湿疹がみられた。児の衣服は整っている。母乳分泌は良好で、児の体重増加は60g/日である。助産師は、児の洗顔と体温調節の方法を指導し、母乳だけで様子を見るように伝えた。
▶午前51
この後の助産師のAさんへの対応で適切なのはどれか。
- 児の乳児院への入所を勧める。
- 新生児訪問の2回目を計画する。
- 実母に育児の相談をするように促す。
- パートナーと早く同居するよう助言する。
▶午前52
Aさんは児の4か月児健康診査のため、保健センターを訪れた。Aさんは助産師に、子育てについて話をする友人がほしいが、同じような状況の人と出会うのが難しいこと、ソーシャルネットワーキングサービス〈SNS〉を見て落ち込んでしまうことを話した。助産師は市の保健師と相談し、今後のAさんの支援のために多職種で会議を持つこととなった。
助産師と保健師の他に、会議に参加する職種はどれか。
- 市の精神保健福祉士
- 児のかかりつけの小児科医
- 地域子育て支援拠点事業所の専任職員
- Aさんが出産したクリニックの産婦人科医
▶午前53
Aさんの妊娠をきっかけに、高校では性教育の必要性を実感し、市の助産師に性教育を依頼した。依頼を受けた助産師は、包括的セクシュアリティ教育を取り入れた性教育を行うことにした。
教育内容に取り入れるのはどれか。2つ選べ。
- 対人関係スキル
- 性感染症を予防する具体的な方法
- 避妊具を携帯するのは恥ずかしいこと
- 人工妊娠中絶は倫理的に問題であること
- 性に対する社会共通の価値観を守ること
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
Aさん(71歳、女性)は現在夫と2人暮らしで、2人の子どもは独立している。朝のウォーキングを日課にしている。閉経して20年が経過した。子宮がん検診で来院した際に「少し恥ずかしい話なのですが、最近、腟の中が痒くて熱い感じがします。それに、たまに夫に性交を求められても、痛くて困っています」と静かに話し「我慢すれば症状が治まると思う」と言う。外陰部に発赤や潰瘍はみられず、性器出血はない。
▶午前54
Aさんの症状から考えられるのはどれか。
- 子宮腫瘍
- 卵巣腫瘍
- 萎縮性腟炎
- 性器ヘルペス
▶午前55
Aさんへの指導で適切なのはどれか。
- 「ウォーキングはやめて家の中で過ごしましょう」
- 「性交時は局所の潤滑ゼリーを使用してみましょう」
- 「腟内は強い酸性のため細菌は侵入しませんので安心してください」
- 「ストレスからくる症状のためストレスを溜めないように過ごしましょう」
第109回助産師国家試験・午後(55問)
▶午後1
保健師助産師看護師法で助産師について規定されているのはどれか。
- 都道府県知事の免許を受ける。
- 看護師の資格を有することが必須である。
- 助産師は、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長の指示を受ける。
- 思春期、成熟期、更年期、老年期の女性への保健指導を行うことを業とする女子をいう。
▶午後2
骨盤の横断面の図を示す。

考えられる疾患はどれか。
- 子宮脱
- 直腸瘤
- 膀胱瘤
- 子宮下垂
▶午後3
子宮の構造で正しいのはどれか。
- 子宮体部は軟産道の一部である。
- 子宮壁は子宮内膜の一層からなる。
- 生理的収縮輪は洞筋部に形成される。
- 子宮峡部は解剖学的内子宮口と組織学的内子宮口の間である。
▶午後4
ジェンダー・アイデンティティについて正しいのはどれか。
- 生涯にわたって固定的である。
- 最初に形成されるのは10~12歳である。
- 「男である」「女である」のどちらかに自認される。
- ジェンダー・アイデンティティの発達は社会的・文化的な影響を受ける。
▶午後5
経口避妊薬の情報提供で正しいのはどれか。
- 子宮内膜症が増悪する。
- 内服に年齢制限はない。
- 性感染症の予防効果がある。
- 子宮体癌のリスクを低下させる。
▶午後6
胎児の免疫グロブリンについて正しいのはどれか。
- IgMの胎盤通過は単純拡散による。
- 母体から胎児へのIgG移行には能動輸送が働く。
- 胎児血液中にみられる主な免疫グロブリンはIgAである。
- 母体から胎児へのIgGの移行は胎生8週から開始される。
▶午後7
胚葉由来と組織の組合せで正しいのはどれか。
- 外胚葉消化器
- 中胚葉甲状腺
- 中胚葉心臓
- 内胚葉中枢神経
▶午後8
胎児の臓器の成熟について正しいのはどれか。
- 在胎9週ころから心拍数は徐々に減少する。
- 在胎16週ころから肺サーファクタントの産生が開始する。
- 在胎20週ころから尿の産生が開始する。
- 在胎30週ころ肝臓が造血の中心となる。
▶午後9
乳児の特徴として適切なのはどれか。
- 生後1か月で寝返りをする。
- 生後3か月で手で握ったものを持ち替える。
- 生後5か月で呼びかけの声の方に顔を向ける。
- 生後10か月でパラシュート反射は陰性である。
▶午後10
妊娠期で薬剤による催奇形性が最も高いのはどれか。
- 妊娠12週未満
- 妊娠12~16週未満
- 妊娠16~20週未満
- 妊娠20~24週未満
▶午後11
Aさん(26歳、会社員)は産婦人科クリニックでクラミジア感染症と診断された。
助産師の説明で適切なのはどれか。
- 「異所性妊娠の原因になります」
- 「月経困難症の原因になります」
- 「外陰部の痛みの原因になります」
- 「ワクチン接種で感染を予防できます」
▶午後12
Aさん(30歳、初産婦)は陣痛開始から10時間が経過した。分娩第1期の内診所見は、前方後頭位、先進部の下降度はStation+2で、矢状縫合は斜径であった。
このときの児頭の骨盤内下降の状態で正しいのはどれか。
- 児頭は排臨の状態である。
- 児頭の先進部は坐骨棘線上である。
- 児頭の最大周囲径は骨盤濶部にある。
- 内診指で恥骨結合を触れることができない。
▶午後13
Aさん(28歳、初妊婦、事務職員)はパートナーと同居しているが、入籍の予定はない。妊娠20週で2か月ぶりに産科外来を受診した。妊娠経過は順調であった。Aさんは、妊娠を予定していなかったこと、妊娠している実感がないこと、腹部が気になっているので食事量を減らしていることを助産師に話した。
このときのAさんへの関わりで最も適切なのはどれか。
- 腹帯の着用を勧める。
- 出産準備教室を受講するように勧める。
- 超音波診断装置で胎児の画像を見せる。
- 胎児のことを第一に考えて生活するように説明する。
▶午後14
オキシトシン点滴静脈内注射による分娩誘発中の管理で正しいのはどれか。
- 精密持続点滴装置を用いて投与する。
- 分娩第1期の胎児心拍数陣痛図の評価は30分ごとに行う。
- 胎児心拍数波形のレベル3では、オキシトシンを増量してよい。
- 前回の増量時から15分経過していれば、オキシトシンを増量してよい。
▶午後15
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠36週。Aさんの夫から「血液を見るのがすごく苦手です。気分が悪くなります。妻は出産の立ち会いを希望していますが、自分はしたくない。仕事も忙しくて休めないし、父親になる実感がわかなくて。両親学級も参加できていないので育児も心配です。どうしたらいいですか」と相談を受けた。
このときの助産師の対応で適切なのはどれか。
- 出産への立ち会いを促す。
- 夫への育児指導を計画する。
- 育児休業を1年間取得するように勧める。
- 毎回妊婦健康診査に付き添うように伝える。
▶午後16
産褥3日のAさん(39歳、経産婦)に退院後の生活指導をしていた助産師は、面会に来た第1子(3歳、女児)の服装の汚れとシャツの襟元から背中の内出血斑に気付き、虐待を疑った。
助産師が情報を提供する先として適切なのはどれか。
- Aさんの居住地の産後ケアセンター
- 第1子のかかりつけの医療機関
- Aさんの居住地の市町村
- 第1子が通う保育所
▶午後17
ルテイン囊胞について正しいのはどれか。
- 自然消失することが多い。
- 内容液に脂肪成分を含む。
- 産道通過障害の原因となる。
- 診断のためにMRI検査が行われる。
▶午後18
新生児の疾患スクリーニングについて適切なのはどれか。
- 自動聴性脳幹反応〈AABR〉ではpassまたはreferと判定される。
- 新生児マススクリーニング検査の意義は治療困難な疾患を発見することにある。
- 聴覚スクリーニング法としての耳音響放射〈OAE〉では中枢の異常を発見できる。
- 新生児マススクリーニング対象疾患の中で最も頻度が高いのは先天性副腎過形成症である。
▶午後19
新生児の消化器症状と疾患の説明として正しいのはどれか。
- 中腸軸捻転症は自然軽快することが多い。
- ミルクアレルギーでは血便が出ることはない。
- 臍ヘルニアは鼠径ヘルニアよりも嵌頓のリスクが高い。
- 胆汁性嘔吐は十二指腸Vater〈ファーター〉乳頭部から肛門側での通過障害によって起こる。
▶午後20
順調に発育している3歳児の社会性を促進するために効果的なのはどれか。
- 家事代行サービスの利用
- 商業施設で開催している個別育児相談
- 児童館で開催している幼児の体操教室への参加
- ソーシャルネットワーキングサービス〈SNS〉で配信されている動画の視聴
▶午後21
新生児の呼吸窮迫症候群〈RDS〉のリスク因子となる母体合併症はどれか。
- 糖尿病
- 橋本病
- 気管支喘息
- 重症筋無力症
▶午後22
鵞口瘡について正しいのはどれか。
- 痛みは伴わない。
- カンジダ感染である。
- 口腔内の赤い皮疹が特徴である。
- 3歳以降で発生頻度は低くなる。
▶午後23
母子健康手帳について正しいのはどれか。
- 産後ケアの記録欄がある。
- 身体発育曲線は男女共通である。
- 様式は児童福祉法に規定されている。
- 交付を受けるにあたって、妊娠の届出は任意である。
▶午後24
妊娠による身体の変化で正しいのはどれか。
- 腟壁はリビド着色する。
- 子宮頸部の軟化は子宮体部より早く始まる。
- Piskacek〈ピスカチェック〉徴候は妊娠5か月に顕著となる。
- 乳輪に形成されるMontgomery〈モントゴメリー〉腺は第2次乳輪である。
- 子宮の着床部位が膨隆して触れることをHegar〈へガール〉第1徴候という。
▶午後25
出生後1週以内の新生児における異常所見はどれか。
- 睡眠時間が20時間/日
- ヘモグロビン値が10g/dL
- 安静時の呼吸数が40回/分
- 新生児中毒性紅斑が体幹に3個
- 大泉門の大きさが長径20mm×短径10mm
▶午後26
分娩第1期における産婦の食事で適切なのはどれか。
- 食事を全量摂取するよう伝える。
- 食物繊維の多い食べ物を勧める。
- 血糖値が緩やかに上昇する食べ物を勧める。
- 水分は口渇を認めたときに摂取するよう説明する。
- 硬膜外麻酔分娩の希望がある場合は固形物の摂取を禁止する。
▶午後27
全てのこどもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現することを目的に制定された法律はどれか。
- 児童福祉法
- 母子保健法
- こども基本法
- 少子化社会対策基本法
- 成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対して必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律〈成育基本法〉
▶午後28
女性を中心としたケア〈Women-centered care〉で述べられている特徴はどれか。2つ選べ。
- 安全
- 自立
- 健康寿命の延伸
- パートナーシップ
- ガイドラインの遵守
▶午後29
簡略更年期指数表に沿って確認する症状はどれか。2つ選べ。
- 疲れやすい
- 頻尿である
- 乾燥感がある
- 汗をかきやすい
- 性交障害がある
▶午後30
マーサー,R.T.の母親役割移行過程理論の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 子どもの特性は母親役割獲得に影響を及ぼす。
- 母親は産後4か月までに母親役割を獲得する。
- 母親役割獲得のプロセスには3つの段階がある。
- ハイリスク妊娠の女性と家族には適応できない理論である。
- 妊娠中の母親役割に対する心理・社会的準備段階にあたるのは予期的段階である。
▶午後32
分娩時の努責について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 破水前に努責がかかることは少ない。
- 児頭の最大周囲が娩出する時は努責を継続する。
- 子宮口全開大前に努責がかかる場合は深呼吸を促す。
- 分娩時の努責は子宮の平滑筋の収縮によって起きる。
- 胎児娩出直前に腹圧の抑制がきかない状態を共圧陣痛と呼ぶ。
▶午後33
Aさん(28歳、経産婦)はオキシトシン点滴静脈内注射を使用し、体重3,000gの児を正常分娩で出産した。分娩所要時間は12時間、会陰裂傷はⅠ度で縫合せず、産道損傷はない。分娩時出血量は400mLだった。分娩後1時間のバイタルサインは異常所見なく、出血量30mL、子宮底は臍下1横指であった。分娩後2時間のバイタルサインは異常所見なく、出血量50mLであり、子宮底は臍下1横指で硬度は輪状マッサージにて良好であった。尿意はなく、膀胱充満をわずかに触知した。
このときのAさんへの助産師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 内診を行う。
- トイレ歩行を促す。
- 1時間後に出血量を観察する。
- 飲食を控えるように説明する。
- 点滴静脈内留置針を抜去する。
▶午後34
母子及び父子並びに寡婦福祉法に基づくひとり親家庭への支援で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 就業支援
- 生活扶助
- 不妊治療助成
- 保育所の優先入所
- 母性健康管理指導事項連絡カードの使用
▶午後35
産科病棟で提供している授乳支援の成果を評価するための指標で適切なのはどれか。2つ選べ。
- ケア計画の内容
- 褥婦のケア満足度
- 乳房トラブルの件数
- ケアの判断過程の妥当性
- 助産師1人が担当する褥婦の数
▶午後36
助産師が死胎検案書に記載する項目はどれか。2つ選べ。
- 子の頭囲
- 父の氏名
- 母の氏名
- 単胎・多胎の別
- 子の父母との続き柄
▶午後37
Aさん(27歳、初産婦)は自宅近くの無床の診療所で妊婦健康診査を受診しており、分娩は隣県の実家近くの総合病院でする予定である。妊娠30週になったAさんは、分娩予約のために自家用車で総合病院を受診した。妊婦健康診査で妊娠経過が順調であることが確認できた。Aさんは外来の助産師に「最近地震が多くて不安です。大地震に備えてできることを教えてほしいです」と相談した。
このときのAさんへの助産師の指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 「赤ちゃんの栄養は粉ミルクにしましょう」
- 「赤ちゃんのベッドは窓際に置きましょう」
- 「非常用の水や食料を車にも積んでおきましょう」
- 「地震が起きたら速やかに避難所へ移動しましょう」
- 「自宅近くの分娩取扱施設も確認しておきましょう」
次の文を読み38~40の問いに答えよ。
Aさん(26歳、初妊婦)はこれまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。非妊時の体重42kg、身長165cmである。妊娠8週に少量の性器出血がみられた。その後、性器出血はない。妊娠20週1日に妊婦健康診査のために産科外来を受診した。妊婦健康診査の結果は次のとおりである。体重44kg。血圧118/68mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。児頭大横径〈BPD〉は46.0mm。
▶午後38
今後のAさんの妊娠経過中、リスクが高いのはどれか。
- 前置胎盤
- 羊水過多
- 妊娠糖尿病
- 胎児発育不全〈FGR〉
▶午後39
Aさんは「少しずつ赤ちゃんの動きを感じるようになってきました。赤ちゃんはこれから新たにどんなことができるようになりますか」と助産師に質問した。
このときの助産師の説明で正しいのはどれか。
- 「あくびするようになります」
- 「音に反応するようになります」
- 「羊水を飲み込むようになります」
- 「呼吸するような胸の運動をはじめます」
▶午後40
Aさんは「今までより食欲が出てきて、体重も増えてきました。あまり体重は増やしたくないけれど、赤ちゃんのために食事のバランスは考えたいと思っています」と話した。
Aさんへ栄養指導を行うためのアセスメントで正しいのはどれか。
- 栄養の過不足の把握が必要である。
- 妊娠期間全期の体重増加量を15kg以上とする。
- 食べられるときに少量ずつ摂取する必要がある。
- 必要なエネルギー付加量は1日当たり50kcalである。
次の文を読み41~43の問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦、会社員)は妊娠32週0日である。夫(33歳、会社員)と2人暮らし。本日は妊婦健康診査のため来院した。身長160cm、非妊時体重57.0kg。これまでの妊娠経過は問題ない。「最近、腰痛が気になります」と話す。腹部は柔らかく、子宮収縮の自覚はない。助産師はLeopold〈レオポルド〉触診法で胎児が第1頭位であることを確認後、安藤による子宮底長の測定法で子宮底長を測定することにした。Aさんは15分前に尿検査を済ませている。
▶午後41
このときの助産師のAさんへの声かけで適切なのはどれか。
- 「尿を溜めるために水分を摂りましょう」
- 「気分が悪くなったら左向きになりましょう」
- 「測定が終わるまで膝を曲げていてください」
- 「測定時は息を大きく吸い込んで止めましょう」
▶午後42
診察の結果、体重65.0kg、血圧134/70mmHgで、5分後に118/60mmHg、下肢浮腫(±)、尿蛋白(±)、尿糖(-)、胎動+。子宮底長28.0cm、腹囲89.0cm、胎児心拍数156bpm、推定胎児体重は1,800g、AFIは21cmであった。
Aさんの状態のアセスメントで正しいのはどれか。
- 羊水過多である。
- 妊娠高血圧腎症である。
- 胎児の発育は正常である。
- 外診上の子宮の大きさは週数に対して小さい。
▶午後43
Aさんの食事は1日2食で、惣菜や外食で済ませている。オンラインゲームが趣味で、徹夜することもある。
Aさんに行う保健指導として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 安静保持
- 家族計画
- 水分制限
- マイナートラブルの対処
- 規則的な生活リズムへの改善
次の文を読み44~46の問いに答えよ。
Aさん(43歳、経産婦、専業主婦)は夫(45歳、会社員)と男児(2歳)と3人暮らしである。妊娠18週5日。Aさんは「体がだるいですね。子どもの世話をするだけで疲れてしまうので、なるべく寝て過ごすようにしています」と言う。身長160cm、体重65kg(非妊時体重62kg)、血圧132/80mmHg。Hb10.4g/dL、Ht32.7%。随時血糖92mg/dL。尿蛋白(-)、尿糖(-)。子宮頸管長35mm。
▶午後44
Aさんの妊娠経過の診断で正しいのはどれか。
- 貧血
- 切迫流産
- 妊娠糖尿病
- 妊娠高血圧症候群
▶午後45
Aさんは現在妊娠30週3日である。体重69kg。血圧142/90mmHg。尿蛋白(-)、下肢浮腫+。時々腹部が張る感じがすると話す。推定胎児体重1,520g、胎児心拍正常。医師から1週後に受診するようにとの指示があった。Aさんは「夕方になると足の浮腫がひどくなります。自宅で血圧を測っています。子どもの世話があるので、入院になると困ります」と言う。
助産師がAさんに行う生活指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 「水分摂取を控えましょう」
- 「自宅での血圧測定を続けましょう」
- 「家事や育児の合間には安静を心がけましょう」
- 「カルシウムの多い食品の摂取は控えましょう」
- 「摂取エネルギーは、1日1,600kcal程度にしましょう」
▶午後46
Aさんは現在妊娠35週3日である。血圧135/84mmHg。尿蛋白(-)、下肢浮腫(±)。Aさんは「前回のお産は時間がかかりました。陣痛もつらくて。お産が不安になってきました。バースプランはまだ立てていません。今回が最後のお産だと思うので、よい体験にしたいです」と助産師に話す。
Aさんへの助産師の対応で適切なのはどれか。
- 「前回より痛みは軽いですよ」
- 「血圧が高いので帝王切開術になりますよ」
- 「分娩中の過ごし方について一緒に考えましょう」
- 「次回の健診までにバースプランを完成させてください」
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初妊婦)は妊娠12週である。仕事は物流センターで商品の仕分けラインを管理している。本日、妊婦健康診査で産婦人科クリニックを受診した。妊娠経過は順調だが、退職を検討している。Aさんは「職場では冷凍食品が担当で、マイナス15℃の倉庫で作業するときもあります。職場は男性が多く、これまで妊娠した社員はいません。妊娠したことをそろそろ上司に話すので、退職のこともまとめて伝えた方がよいかなと思っています。出産後も仕事を続けたい気持ちはありますが」と話す。
▶午後47
Aさんの現在の就労環境の改善に関係する法律はどれか。
- 雇用保険法
- 母体保護法
- 労働基準法
- 児童虐待の防止等に関する法律〈児童虐待防止法〉
▶午後48
Aさんは妊娠24週の妊婦健康診査にて「上司と話し合って、育児休業を取った後、職場復帰することにしました。夫のBは運送会社で非正規雇用として2年働いていますが、育児休業が取れるのか私もよく分かっていません」と話す。
Bさんの育児休業に関する説明で正しいのはどれか。
- 対象は正規雇用者に限定されている。
- Aさんが取得するとBさんは取得できない。
- Bさんが事業主に申し出なくても取得することができる。
- 児の出生から1歳2か月に達する日の前までの間で取得できる。
▶午後49
Aさんは妊娠32週の妊婦健康診査で助産師外来を受診した。助産師が診察室へ入室するAさんを観察すると、腹部を突き出し猫背の姿勢で歩行していた。妊娠経過は順調であったが「立ち仕事が続くと腰が痛くなります。仕事に行く以外はあまり動きたくない感じです」と話す。
Aさんの姿勢について適切な保健指導はどれか。2つ選べ。
- 「胸を張りましょう」
- 「骨盤を下に傾けましょう」
- 「あごは首に引きつけましょう」
- 「おへそを前に突き出しましょう」
- 「お尻や太ももの力を抜いてみましょう」
次の文を読み50~52の問いに答えよ。
Aちゃん(男児)は全身性エリテマトーデスを合併した母から在胎36週2日に頭位正常分娩で出生した。出生体重は2,510gであった。生後1分の時点でAちゃんの筋緊張は軽度減弱し、皮膚刺激によってわずかに四肢を動かす様子が認められた。呼吸は浅く不規則で、全身にチアノーゼを認め、心拍数は70/分であった。
▶午後50
このときの新生児蘇生法アルゴリズムに沿った対応で適切なのはどれか。
- 胸骨圧迫と人工呼吸は30:2で行う。
- 出生直後の評価ではまず心拍数を確認する。
- 出生直後の呼吸停止と徐脈があれば直ちに胸骨圧迫を開始する。
- 生後3分の経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉目標値は70%である。
▶午後51
生後5分時には、Aちゃんの呼吸は深く規則的で、チアノーゼは指先にのみ認めた。心拍数は150/分、四肢を活発に動かし、刺激に対して強く啼泣した。蘇生終了後に新生児科医が診察したところ、左陰囊内に精巣を触知できなかった。
Aちゃんについて当てはまるのはどれか。
- 低出生体重児である。
- 左鼠径ヘルニアである。
- 低血糖症のリスクが高い。
- Apgar〈アプガー〉スコア5分値は6点である。
▶午後52
日齢3。臍帯血を用いた血液検査で抗SS-A抗体は陽性であった。体温は37.3℃、心拍数は130/分であった。日齢2に便色は黒緑色から黄褐色に変化した。
現時点で留意すべき疾患はどれか。
- 胆道閉鎖症
- 新生児感染症
- 頻脈性不整脈
- 先天性房室ブロック
次の文を読み53~55の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経産婦)は身長158cm、非妊時体重52kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。
▶午後53
Aさんの自宅分娩を検討するとき、助産師がまず確認するのはどれか。2つ選べ。
- 第1子の保育状況
- 前回の分娩所要時間
- Aさんの自宅から実家までの距離
- 助産所からAさん宅までの移動時間
- 分娩場所についてのパートナーとの合意の状況
▶午後54
その後、Aさんは助産所で家族が立ち会って出産をすることを決めた。妊娠24週3日に嘱託医療機関で行った超音波断層撮影では、推定胎児体重600g、AFI8cm、子宮頸管長35mm、内子宮口から胎盤下縁まで2cmの所見であった。
今後のAさんの管理にあたって、嘱託医療機関と助産所で協議の対象となるのはどれか。
- AFI
- 子宮頸管長
- 推定胎児体重
- 内子宮口から胎盤下縁までの長さ
▶午後55
Aさんは39週5日に助産所で第2子を正常分娩で出産した。出生時Apgar〈アプガー〉スコア1分後9点、5分後10点。出生時体重2,850g。生後2日から肉眼的に顔面の黄染を認めた。生後4日、体重2,800gで退院した。生後7日に助産師が自宅を訪問したところ、顔から胸まで黄染を認めた。児は母乳栄養で退院からの体重増加は30g/日であり、便は5回/日、尿もよく出ているとのことである。
このとき、助産師が行うアドバイスで正しいのはどれか。
- 「母子健康手帳のカードを使って今後も便の色を確認しましょう」
- 「日中の授乳後は湯冷ましで水分を補足しましょう」
- 「夜間はミルクを補足しましょう」
- 「母乳性の黄疸は心配ないです」
資料 厚生労働省「第112回保健師国家試験、第109回助産師国家試験、第115回看護師国家試験の問題および正答について」










