メニュー

第111回看護師国家試験―「国民衛生の動向」対応問題・回答 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

m header btn

一般財団法人 厚生労働統計協会

サイトポリシープライバシーポリシー

pmark     お問い合わせ

出版事業

第111回看護師国家試験―「国民衛生の動向」対応問題・回答

令和4年2月13日(日)に実施された第111回看護師国家試験について、全問題の正答と解説を示します。

また、「国民衛生の動向2023/2024」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2023/2024

 

発売日:2023.8.29

定価:2,970円(税込)

432頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

 

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

第111回看護師国家試験目次

 

 

第111回看護師国家試験・必修問題(50問)

 

 

▶午前2改題

日本の令和4年(2022年)の死亡数に近いのはどれか。

 

  1. 117万人
  2. 137万人
  3. 157万人
  4. 177万人

 

 


 
▶午前3

シックハウス症候群に関係する物質はどれか。

 

  1. アスベスト
  2. ダイオキシン類
  3. 放射性セシウム
  4. ホルムアルデヒド

 

 


 
▶午前4

後期高齢者医療制度の被保険者は、区域内に住居を有する( )歳以上の者、および65歳以上( )歳未満であって、政令で定める程度の障害の状態にあるとして後期高齢者医療広域連合の認定を受けた者である。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 70
  2. 75
  3. 80
  4. 85

 

 


 
▶午前5

患者の選択権の行使を最も促進するのはどれか。

 

  1. 父権主義
  2. 医師の裁量権
  3. コンプライアンス
  4. インフォームド・コンセント

 

 


 
▶午前6改題

マズロー, A. H.の基本的欲求の階層で社会的欲求はどれか。

 

  1. 安全の欲求
  2. 帰属の欲求
  3. 自己実現の欲求
  4. 睡眠の欲求

 

 


 
▶午前7

胎児循環で胎児から胎盤に血液を送るのはどれか。

 

  1. 総頸動脈
  2. 肺動脈
  3. 臍動脈
  4. 臍静脈

 

 


 
▶午前8

学童期の脈拍数の基準値はどれか。

 

  1. 50〜70/分
  2. 80〜100/分
  3. 110〜130/分
  4. 140〜160/分

 

 


 
▶午前9

日本の女性における平均閉経年齢に最も近いのはどれか。

 

  1. 30歳
  2. 40歳
  3. 50歳
  4. 60歳

 

 


 
▶午前10改題

令和3年(2021年)の国民生活基礎調査で次の世帯構造のうち最も少ないのはどれか。

 

  1. 単独世帯
  2. 三世代世帯
  3. 夫婦のみの世帯
  4. 夫婦と未婚の子のみの世帯

 

 


 
▶午前11

右大腿骨前面を図に示す。
111am11
大腿骨頸部はどれか。

 

 

 


 
▶午前12

有害物質を無毒化し排泄する臓器はどれか。

 

  1. 肝臓
  2. 膵臓
  3. 大腸

 

 


 
▶午前13

黄疸のある成人患者にみられる随伴症状はどれか。

 

  1. 動悸
  2. 難聴
  3. 関節痛
  4. 搔痒感

 

 


 
▶午前14

左前胸部から頸部や左上肢への放散痛が生じる疾患はどれか。

 

  1. 胃潰瘍
  2. 狭心症
  3. 胆石症
  4. 尿管結石症

 

 


 
▶午前15

成人女性の赤血球数の基準値はどれか。

 

  1. 150〜250万/μL
  2. 350〜450万/μL
  3. 550〜650万/μL
  4. 750〜850万/μL

 

 


 
▶午前16

Open-ended question〈開かれた質問〉はどれか。

 

  1. 「頭は痛みませんか」
  2. 「昨夜は眠れましたか」
  3. 「気分は悪くありませんか」
  4. 「自宅ではどのように過ごしていましたか」

 

 


 
▶午前17

深部体温に最も近いのはどれか。

 

  1. 腋窩温
  2. 口腔温
  3. 鼓膜温
  4. 直腸温

 

 


 
▶午前18

呼吸パターンを図に示す。
111am18
Cheyne-Stokes〈チェーン-ストークス〉呼吸はどれか。

 

 

 


 
▶午前19

高齢者の義歯の取り扱い方法で正しいのはどれか。

 

  1. 就寝時に外す。
  2. 熱湯で洗浄する。
  3. 保管時は乾燥させる。
  4. 総義歯は奥歯を起点に外す。

 

 


 
▶午前20

使用後の注射針を廃棄する容器のバイオハザードマークの色はどれか。

 

 

 


 
▶午前21

成人の静脈血採血で適切なのはどれか。

 

  1. 採血部位から2、3cm中枢側に駆血帯を巻く。
  2. 血管の走行に合わせ60度の角度で刺入する。
  3. 採血後は刺入部位を圧迫しながら抜針する。
  4. 刺入部位は5分以上圧迫し、止血する。

 

 


 
▶午前22

1回の気管内吸引を30秒以上実施した場合に生じるのはどれか。

 

  1. 嘔吐
  2. 感染
  3. 低酸素血症
  4. 気道粘膜の損傷

 

 


 
▶午前23

上腕出血時の間接圧迫止血の部位はどれか。

 

  1. 腋窩動脈
  2. 尺骨動脈
  3. 大腿動脈
  4. 橈骨動脈

 

 


 
▶午前24

成人に対する一次救命処置(BLS)において、胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は( ):2である。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 5
  2. 10
  3. 30
  4. 50

 

 


 
▶午前25

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、結核が分類されるのはどれか。

 

  1. 一類
  2. 二類
  3. 三類
  4. 四類
  5. 五類

 

 


 
▶午後1

平成29年(2017年)推計による日本の将来推計人口で令和47年(2065年)の将来推計人口に最も近いのはどれか。

 

  1. 6,800万人
  2. 8,800万人
  3. 1億800万人
  4. 1億2,800万人

 

 


 
▶午後2

生活習慣病の三次予防はどれか。

 

  1. 健康診断
  2. 早期治療
  3. 体力づくり
  4. 社会復帰のためのリハビリテーション

 

 


 
▶午後3

職業性疾病のうち情報機器〈VDT〉作業による健康障害はどれか。

 

  1. じん肺
  2. 視力障害
  3. 振動障害
  4. 皮膚障害

 

 


 
▶午後4

介護保険における被保険者の要支援状態に関する保険給付はどれか。

 

  1. 医療給付
  2. 介護給付
  3. 年金給付
  4. 予防給付

 

 


 
▶午後5

看護師免許を付与するのはどれか。

 

  1. 保健所長
  2. 厚生労働大臣
  3. 都道府県知事
  4. 文部科学大臣

 

 


 
▶午後6

フィンク, S. L.の危機モデルで第2段階はどれか。

 

  1. 衝撃
  2. 承認
  3. 適応
  4. 防御的退行

 

 


 
▶午後8

次の時期のうち基礎代謝量が最も多いのはどれか。

 

  1. 青年期
  2. 壮年期
  3. 向老期
  4. 老年期

 

 


 
▶午後9

世界保健機関〈WHO〉が平成12年(2000年)に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」はどれか。

 

  1. 健康寿命
  2. 健康余命
  3. 平均寿命
  4. 平均余命

 

 


 
▶午後10

指定訪問看護ステーションには常勤換算で( )人以上の看護職員を配置することが定められている。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 1.0
  2. 1.5
  3. 2.0
  4. 2.5

 

 


 
▶午後11

左心室から全身に血液を送り出す血管はどれか。

 

  1. 大静脈
  2. 大動脈
  3. 肺静脈
  4. 肺動脈

 

 


 
▶午後12

内分泌器官はどれか。

 

  1. 乳腺
  2. 涙腺
  3. 甲状腺
  4. 唾液腺

 

 


 
▶午後13

呼吸中枢があるのはどれか。

 

  1. 間脳
  2. 小脳
  3. 大脳
  4. 脳幹

 

 


 
▶午後14

細菌感染で起こるショックはどれか。

 

  1. 心原性ショック
  2. 敗血症性ショック
  3. アナフィラキシーショック
  4. 循環血液量減少性ショック

 

 


 
▶午後15

低体温から回復するための生体の反応はどれか。

 

  1. 発汗
  2. ふるえ
  3. 乳酸の蓄積
  4. 体表面への血流増加

 

 


 
▶午後16

貧血の定義で正しいのはどれか。

 

  1. 血圧が低下すること
  2. 脈拍が速くなること
  3. 立ち上がると失神を起こすこと
  4. ヘモグロビン濃度が減少していること

 

 


 
▶午後17

全身性けいれん発作を起こしている患者に最も優先して行うのはどれか。

 

  1. 気道確保
  2. 周囲の環境整備
  3. 末梢静脈路の確保
  4. 心電図モニターの装着

 

 


 
▶午後18

左心不全でみられる症状はどれか。

 

  1. 肝腫大
  2. 下腿浮腫
  3. 起坐呼吸
  4. 頸静脈怒張

 

 


 
▶午後19

大腸の狭窄による便秘はどれか。

 

  1. 器質性便秘
  2. 痙攣型便秘
  3. 弛緩型便秘
  4. 直腸性便秘

 

 


 
▶午後20

左片麻痺患者の上衣の交換で適切なのはどれか。

 

  1. 左腕から脱がせ、左腕から着せる。
  2. 左腕から脱がせ、右腕から着せる。
  3. 右腕から脱がせ、左腕から着せる。
  4. 右腕から脱がせ、右腕から着せる。

 

 


 
▶午後21

転倒・転落を起こすリスクを高める薬はどれか。

 

  1. 降圧薬
  2. 抗凝固薬
  3. 気管支拡張薬
  4. 副腎皮質ステロイド薬

 

 


 
▶午後22

注射針の刺入角度が45〜90度の注射法はどれか。

 

  1. 皮下注射
  2. 皮内注射
  3. 筋肉内注射
  4. 静脈内注射

 

 


 
▶午後23

点滴静脈内注射で輸液ポンプを使用する際に設定する項目はどれか。

 

  1. 薬剤名
  2. 終了時間
  3. 投与月日
  4. 1時間あたりの流量

 

 


 
▶午後24

褥瘡の深達度分類で水疱形成のステージはどれか。

 

 

 


 
▶午後25

最も高い照度を必要とするのはどれか。

 

  1. 病室
  2. 手術野
  3. トイレ
  4. 病棟の廊下

 

 

 

第111回看護師国家試験・一般問題(130問)

 

 

▶午前1改題(必修除外)

労働力調査による労働力人口の令和4年(2022年)平均に最も近いのはどれか。

 

  1. 4,900万人
  2. 5,900万人
  3. 6,900万人
  4. 7,900万人

 

 


 
 

▶午前26

正常な心臓で心拍出量が減少するのはどれか。

 

  1. 心拍数の増加
  2. 大動脈圧の上昇
  3. 静脈還流量の増加
  4. 心筋収縮力の上昇

 

 


 

▶午前27

ワクチン接種後の抗体産生について正しいのはどれか。

 

  1. ワクチン内の抗原を提示するのは好中球である。
  2. 抗原に対して最初に産生される抗体はIgAである。
  3. 抗原に対して血中濃度が最も高くなる抗体はIgMである。
  4. 同じワクチンを2回接種すると抗原に対する抗体の産生量が増加する。

 

 


 

▶午前28

B細胞が抗原認識によって分化した抗体産生細胞はどれか。

 

  1. マクロファージ
  2. 形質細胞
  3. 肥満細胞
  4. T細胞

 

 


 

▶午前29

皮膚筋炎の皮膚症状はどれか。

 

  1. 環状紅斑
  2. 蝶形紅斑
  3. ディスコイド疹
  4. ヘリオトロープ疹

 

 


 
▶午前30

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉における介護休業の取得で正しいのはどれか。

 

  1. 介護休業は分割して取得することはできない。
  2. 介護の対象者1人につき半年を限度に取得できる。
  3. 要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる。
  4. 介護老人福祉施設に入所している家族の面会のために取得できる。

 

 


 
▶午前31

社会福祉法に基づき社会福祉協議会が推進するのはどれか。

 

  1. がん対策
  2. 男女共同参画
  3. 就労の支援活動
  4. ボランティア活動

 

 


 
▶午前32改題

日本の令和3年(2021年)の健康に関する指標の記述で正しいのはどれか。

 

  1. 女性の死因の第3位は老衰である。
  2. 男性の死因の第3位は肺炎である。
  3. 女性の平均寿命は89年を超えている。
  4. 男性の平均寿命は83年を超えている。

 

 


 
▶午前33

労働衛生の「3管理」とは、作業環境管理と作業管理と( )である。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 健康管理
  2. 総括管理
  3. 労務管理
  4. 出退勤管理

 

 


 
▶午前34改題

健康を人々の権利として明記したのはどれか。

 

  1. 世界保健機関〈WHO〉の健康に関する定義
  2. ジュネーブ宣言
  3. ヘルシンキ宣言
  4. リスボン宣言

 

 


 
▶午前35

地域連携クリニカルパスの目的はどれか。

 

  1. 医療機関から在宅までの医療の継続的な提供
  2. 地域包括支援センターと地域住民との連携
  3. 地域医療を担う医療専門職の資質向上
  4. 患者が活用できる社会資源の紹介

 

 


 
▶午前36

集団指導が望ましいのはどれか。

 

  1. 胃全摘出術後の患者への退院指導
  2. Ⅰ型糖尿病の学童を対象とした療養指導
  3. 子宮頸癌の術後の神経因性膀胱の患者への間欠的自己導尿の指導
  4. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者への生活指導

 

 


 

▶午前37

上肢のフィジカルアセスメントの立位での実施場面の写真を別に示す。
111am37
手のひらを上にして、肩の高さで水平に前方に両腕を伸ばしてもらった。その後、閉眼してもらうと、左腕が回内しながら下がっていった。
アセスメントの結果で正しいのはどれか。

 

  1. 位置覚の異常
  2. 錐体路の障害
  3. 小脳機能の異常
  4. 関節可動域の障害

 

 


 

▶午前38

臥床患者の体位変換とボディメカニクスの原則との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 仰臥位から側臥位――トルクの原理
  2. 仰臥位から長座位――摩擦力
  3. ベッドの片側への水平移動――力のモーメント
  4. ベッドの頭部への水平移動――てこの第1種の原理

 

 


 

▶午前39

Aさん(24歳、男性)は急性虫垂炎の術後1日で、ベッド上で仰臥位になり右前腕から点滴静脈内注射が行われている。Aさんは左利きである。
病室外のトイレまでAさんが移動するための適切な療養環境はどれか。

 

  1. 履物はAさんの左手側に置く。
  2. ベッド柵はAさんの右手側に設置する。
  3. 輸液スタンドはAさんの左手側に置く。
  4. ベッドは端座位時にAさんの足底が床につく高さにする。

 

 


 

▶午前40

全介助が必要な臥床患者の口腔ケアで適切なのはどれか。

 

  1. スポンジブラシは水を含ませた後、絞って使用する。
  2. 頸部を後屈した体位で実施する。
  3. 終了後は口腔内を乾燥させる。
  4. 舌苔は強くこすって除去する。

 

 


 

▶午前41

術後1日の手術創の正常な治癒過程として正しいのはどれか。

 

  1. 創部の浮腫が起こる。
  2. 肉芽組織が形成される。
  3. コラーゲンが成熟し瘢痕組織となる。
  4. 血管内皮細胞が新しい血管を形成する。

 

 


 
▶午前42改題

令和2年(2020年)の患者調査において医療機関を受診している総患者数が最も多いのはどれか。

 

  1. 喘息
  2. 糖尿病
  3. 脳血管疾患
  4. 高血圧性疾患

 

 


 

▶午前43

解離性大動脈瘤の破裂直後に出血性ショックとなった患者の症状として正しいのはどれか。

 

  1. 黄疸
  2. 浮腫
  3. 顔面紅潮
  4. 呼吸不全

 

 


 

▶午前44

Aさん(60歳、男性)は大動脈弁置換術を受け、ワルファリンの内服を開始することになった。
Aさんが摂取を避けるべき食品はどれか。

 

  1. 海藻
  2. 牛乳
  3. 納豆
  4. グレープフルーツ

 

 


 

▶午前45

慢性膵炎患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。

 

  1. 蛋白質
  2. カリウム
  3. 食物繊維
  4. アルコール

 

 


 

▶午前46

血中濃度の測定にあたり食事の影響を考慮すべきホルモンはどれか。

 

  1. グルカゴン
  2. メラトニン
  3. コルチゾール
  4. バゾプレシン

 

 


 

▶午前47

脳血管造影を行う患者の看護について適切なのはどれか。

 

  1. 前日に頭部の剃毛を行う。
  2. 検査中は患者に話しかけない。
  3. 穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。
  4. 検査30分前まで食事摂取が可能である。

 

 


 

▶午前48

Aさん(32歳、男性)は慢性副鼻腔炎と診断され経過観察をしていたが、症状が改善せず手術を受けることになった。
Aさんへの術後の生活についての説明で適切なのはどれか。

 

  1. 咽頭にたまった分泌物は飲み込んでも良い。
  2. 物が二重に見えるときは看護師に伝える。
  3. 手術当日から入浴が可能である。
  4. 臥床時は頭部を低く保つ。

 

 


 

▶午前49

幻肢痛について正しいのはどれか。

 

  1. 術前から発症する。
  2. 抗うつ薬は禁忌である。
  3. 細菌感染が原因である。
  4. 切断し喪失した部位に生じる。

 

 


 

▶午前50

乳房超音波検査を受ける女性患者への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「検査当日は起床時から飲食をしないでください」
  2. 「乳房を器具で挟んで検査します」
  3. 「月経中は検査ができません」
  4. 「仰向けで検査を行います」

 

 


 

▶午前51

Aさん(54歳、女性)は甲状腺機能亢進症と診断され、放射性ヨウ素内用療法を受けることとなった。
看護師の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「治療前1週間は海藻類を摂取しないでください」
  2. 「治療中は体を固定します」
  3. 「治療後の副作用に脱毛があります」
  4. 「治療後1週間は生野菜を摂取しないでください」

 

 


 

▶午前52

老年期の発達課題を引退の危機、身体的健康の危機および死の危機の3つの段階で示したのはどれか。

 

  1. エリクソン
  2. レビンソン
  3. ペック
  4. ユング

 

 


 
▶午前53

介護保険制度における施設サービスはどれか。

 

  1. 介護医療院サービス
  2. 小規模多機能型居宅介護
  3. サービス付き高齢者向け住宅
  4. 認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉

 

 


 

▶午前54

30歳を100%とした生理機能と比較して、老年期において機能の残存率の平均値が最も低下するのは次のうちどれか。

 

  1. 基礎代謝率
  2. 最大換気量
  3. 細胞内水分量
  4. 神経伝導速度

 

 


 

▶午前55

高齢者の健康障害の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 症状の出現は定型である。
  2. 治療の効果が現れやすい。
  3. 疾患の発生に心理的要因の影響は少ない。
  4. 薬物の副作用〈有害事象〉が発生しやすい。

 

 


 

▶午前56

Aさん(83歳)は寝たきり状態で、便意を訴えるが3日間排便がみられない。認知機能に問題はない。昨晩下剤を内服したところ、今朝、紙オムツに水様便が少量付着しており、残便感を訴えている。
このときのAさんの状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 嵌入便
  2. 器質性便秘
  3. 切迫性便失禁
  4. 非急性感染性下痢

 

 


 
▶午前57

発育と発達に遅れのない生後6か月の男児。BCG接種の翌日に接種部位が赤く腫れ次第に増悪して膿がみられたため、母親は接種後4日目に医療機関に電話で相談し、看護師が対応した。児に発熱はなく、哺乳や機嫌は良好である。
このときの看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「通常の反応です」
  2. 「速やかに来院してください」
  3. 「1週間後にまた電話をください」
  4. 「患部をアルコール消毒してください」

 

 


 

▶午前58

新生児の出血性疾患で正しいのはどれか。

 

  1. 生後48時間以内には発症しない。
  2. 母乳栄養児は発症のリスクが高い。
  3. 予防としてカルシウムを内服する。
  4. 早期に現われる所見に蕁麻疹がある。

 

 


 

▶午前59

入院中の小児のストレス因子と発達段階の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 見慣れない環境――新生児期
  2. プライバシーの侵害――幼児期
  3. 病気の予後への不安――学童期
  4. 母子分離――思春期

 

 


 

▶午前60

A君(小学6年生)は病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫の治療を続けていた。現在、肺転移があり終末期にある。呼吸障害のため鼻腔カニューレで酸素(2L/分)を吸入中である。A君の食事摂取量は減っているが意識は清明である。
1週後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式に出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として適切なのはどれか。

 

  1. 両親に判断してもらおうと話す。
  2. 今の状態では出席は難しいと話す。
  3. 出席できるように準備しようと話す。
  4. 出席を決める前に体力をつけようと話す。

 

 


 

▶午前61

ジェンダーの定義について正しいのはどれか。

 

  1. 生物学的な性
  2. 社会的文化的な性
  3. 自己認識している性
  4. 性的指向の対象となる性

 

 


 
▶午前62改題

日本の周産期の死亡に関する記述で正しいのはどれか。

 

  1. 新生児死亡は生後1週未満の死亡をいう。
  2. 死産は妊娠満12週以後の死児の出産をいう。
  3. 妊産婦死亡は妊娠中又は妊娠終了後満28日未満の女性の死亡をいう。
  4. 令和4年(2022年)の人口動態統計では自然死産数が人工死産数よりも多い。

 

 


 

▶午前63

避妊法について適切なのはどれか。

 

  1. 経口避妊薬は排卵を抑制する。
  2. コンドーム法の避妊効果は99%以上である。
  3. 基礎体温法は月経が不順な女性に有用である。
  4. 子宮内避妊器具(IUD)は性交のたびに挿入が必要である。

 

 


 
▶午前64

マタニティブルーズについて正しいのはどれか。

 

  1. 意欲低下が主症状である。
  2. 症状は2週間以上持続する。
  3. 好発時期は産後1か月ころである。
  4. 産後のホルモンの変動が要因となる。

 

 


 
▶午前65

精神保健における一次予防はどれか。

 

  1. 職場でうつ病患者を早期発見する。
  2. 自殺企図者に精神科医療機関への受療を促す。
  3. 統合失調症患者の社会参加のための支援を行う。
  4. ストレスとその対処法に関する知識の啓発活動を行う。

 

 


 

▶午前66

認知行動療法で患者に期待できる効果はどれか。

 

  1. 物事の捉え方のゆがみが修正される。
  2. 自ら催眠状態に導くことができるようになる。
  3. 過去の自分の態度についての自己洞察が深まる。
  4. 自分の状態をあるがままに受け入れることができるようになる。

 

 


 
▶午前67

Aさん(22歳、統合失調症)は父親、母親、妹との4人暮らし。高校卒業後、アルバイトをしていたが、症状の悪化によって初めて精神科病院に入院した。退院後に一般企業で働きたいと希望している。
看護師がAさんに提案するサービスで適切なのはどれか。

 

  1. 行動援護
  2. 就労移行支援
  3. 自立生活援助
  4. 地域定着支援

 

 


 
▶午前68

Aさん(80歳、女性)は1人暮らし。要介護2の認定を受け、長男(50歳、会社員)、長男妻(45歳、会社員)、孫(大学生、男性)と同居することになった。長男の家の間取りは、洋室5部屋、リビング、台所である。Aさんは同居後に訪問看護を利用する予定である。訪問看護を利用するにあたりAさんの家族から「在宅介護は初めての経験なのでどうすればよいですか」と訪問看護師に相談があった。
訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんの介護用ベッドはリビングに置きましょう」
  2. 「Aさんの介護に家族の生活リズムを合わせましょう」
  3. 「活用できる在宅サービスをできる限り多く利用しましょう」
  4. 「特定の同居家族に介護負担が集中しないように家族で話し合いましょう」

 

 


 

▶午前69

Aさん(73歳、男性)は慢性閉塞性肺疾患で在宅酸素療法(HOT)を受けている。
受診時にAさんが「1人でお風呂に入っているが、息切れが強い」と訴えたため、外来看護師は入浴時の具体的な状況を確認した。
外来看護師がAさんに確認した内容で、息切れの原因と考えられるのはどれか。

 

  1. 入浴はシャワー浴にしている。
  2. 椅子に座って更衣を行っている。
  3. 洗髪時に鼻カニューレを外している。
  4. 浴室の扉を開けたまま入浴している。

 

 


 

▶午前70

気管切開下で人工呼吸器を装着している利用者に対して、訪問看護事業所が災害に備えて行うことで適切なのはどれか。

 

  1. 人工呼吸器の予備の回路を預かる。
  2. 災害時の個別支援マニュアルを作成する。
  3. 医療機関から非常用の人工呼吸器を借りる。
  4. 事業所内に利用者が避難できる場所を確保する。

 

 


 

▶午前71

チューブ型の胃瘻の管理について、介護する家族に看護師が指導する内容で正しいのはどれか。

 

  1. 「栄養剤の注入後に白湯を注入してください」
  2. 「胃瘻のチューブはご家族で交換してください」
  3. 「胃瘻のチューブは同じ位置に固定してください」
  4. 「下痢のときは栄養剤の注入速度を速めてください」

 

 


 

▶午前72

病棟で患者の口腔ケア改善に取り組むために担当チームを作った。
これは看護管理のプロセスのどれか。

 

  1. 計画
  2. 指揮
  3. 統制
  4. 組織化

 

 


 
▶午前73

多発性骨転移がある終末期の大腸癌患者(53歳、女性)が、外科病棟から緩和ケア病棟に夫に付き添われ転棟してきた。
転棟時の申し送りについて、緩和ケア病棟の看護師が外科病棟の看護師から収集する情報で最も優先すべきなのはどれか。

 

  1. 疼痛コントロールの状況
  2. 自宅の居住環境
  3. 大腸癌の術式
  4. 夫の面会頻度

 

 


 
▶午前74

看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている、離職した看護師の復職の支援に関連する制度はどれか。

 

  1. 看護師等免許保持者の届出
  2. 特定行為に係る研修
  3. 教育訓練給付金
  4. 業務従事者届

 

 


 
▶午前75

災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。

 

  1. 意識
  2. 呼吸
  3. 循環
  4. 歩行

 

 


 
▶午前76

日本の政府開発援助〈ODA〉の実施機関はどれか。

 

  1. 世界保健機関〈WHO〉
  2. 国際協力機構〈JICA〉
  3. 国連開発計画〈UNDP〉
  4. 赤十字国際委員会〈ICRC〉

 

 


 

▶午前77

脳の外側面を左右から見た模式図を示す。
111am77
右利きの健常成人のBroca〈ブローカ〉の運動性言語中枢はどれか。

 

 

 


 

▶午前78

眼の遠近調節を行う筋はどれか。

 

  1. 下斜筋
  2. 下直筋
  3. 毛様体筋
  4. 上眼瞼挙筋
  5. 瞳孔括約筋

 

 


 

▶午前79

咀嚼運動にかかわる脳神経はどれか。

 

  1. 嗅神経
  2. 滑車神経
  3. 三叉神経
  4. 動眼神経
  5. 内耳神経

 

 


 

▶午前80

射出される精子が通るのはどれか。

 

  1. 精囊
  2. 尿管
  3. 尿道
  4. 膀胱
  5. 前立腺

 

 


 

▶午前81

心電図を別に示す。心電図の記録速度は25mm/秒である。
111am81
心電図波形によって計測した心拍数で正しいのはどれか。

 

  1. 30/分以上、50/分未満
  2. 50/分以上、70/分未満
  3. 70/分以上、90/分未満
  4. 90/分以上、100/分未満
  5. 100/分以上、110/分未満

 

 


 

▶午前82

急性大動脈解離において緊急手術を行うかどうかの観点で用いる分類はどれか。

 

  1. NYHA分類
  2. スタンフォード分類
  3. Killip〈キリップ〉分類
  4. DeBakey〈ドベーキー〉分類
  5. Forrester〈フォレスター〉分類

 

 


 
▶午前83

タイムアウトによって予防できるのはどれか。

 

  1. 患者の誤認
  2. 抗癌薬の曝露
  3. 個人情報の漏洩
  4. ベッドからの転落
  5. 血液を媒介とする感染

 

 


 

▶午前84

安静臥床による廃用症候群で生じるのはどれか。

 

  1. 1回換気量の増加
  2. 循環血液量の増加
  3. 基礎代謝の上昇
  4. 骨吸収の亢進
  5. 食欲の増進

 

 


 

▶午前85

Aさんは職場の上司に不満をぶつけたいと考えているが、それができないので、不満をぶつけやすい対象である後輩を叱責している。
Aさんの防衛機制で正しいのはどれか。

 

  1. 解離
  2. 昇華
  3. 合理化
  4. 置き換え
  5. 反動形成

 

 


 

▶午前86

ヘモグロビンA1c(HbA1c)について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 測定値の上限は10%である。
  2. 赤血球の寿命によって測定値は変動する。
  3. 過去1、2週間の血糖値管理の指標である。
  4. グリコアルブミンより短期間の血糖値管理の指標である。
  5. ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質のことである。

 

 


 

▶午前87

急性胆管炎の代表的な3症状を示すCharcot〈シャルコー〉3徴に含まれるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 黄疸
  2. 嘔吐
  3. 下痢
  4. 発熱
  5. 意識障害

 

 


 

▶午前88

高齢者の総合機能評価CGA簡易版〈CGA7〉で評価するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. BMI
  2. 意欲
  3. 職業歴
  4. 新機器の利用
  5. 日常生活動作〈ADL〉

 

 


 
▶午前89

自閉症スペクトラム障害にみられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 運動性チックが出現する。
  2. 計算の習得が困難である。
  3. 不注意による間違いが多い。
  4. 習慣へのかたくななこだわりがある。
  5. 非言語的コミュニケーションの障害がある。

 

 


 

▶午前90

100mg/5mLと表記された注射薬を75mg与薬するのに必要な薬液量を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答:①.②mL

 

 


 

▶午後7(必修除外)

ハヴィガースト,R.J.の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。

 

  1. 乳幼児期
  2. 児童期
  3. 青年期
  4. 中年期

 

 


 

▶午後26

生体内でタンパク質が分解され、アミノ酸の代謝が進んで生じたアンモニアは肝臓で( )に変換される。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 尿酸
  2. 尿素
  3. 亜硝酸
  4. 一酸化窒素

 

 


 
▶午後27

若年者よりも高齢者が熱中症を起こしやすい理由はどれか。

 

  1. 熱産生量の増加
  2. 熱放散量の増加
  3. 自律性体温調節反応の低下
  4. 視床下部の体温調節中枢のセットポイントの低下

 

 


 

▶午後28

ABO式血液型におけるオモテ検査とウラ検査の結果の表を示す。
111pm28
血液型判定の結果がO型となるのはどれか。

 

 

 


 

▶午後29

上位運動ニューロン徴候および下位運動ニューロン徴候の有無について表に示す。
111pm29
筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉において正しいのはどれか。

 

  1. a
  2. b
  3. c
  4. d

 

 


 
▶午後30

診療報酬制度について正しいのはどれか。

 

  1. 診療報酬の点数は3年に1回改定される。
  2. 診療報酬は都道府県が医療機関に支払う。
  3. 医療機関への支払いは出来高払いのみである。
  4. 厚生労働大臣の指定を受けた医療機関で利用できる。

 

 


 
▶午後31

次の法律のうち最も新しく制定されたのはどれか。

 

  1. 未成年者喫煙禁止法
  2. 麻薬及び向精神薬取締法
  3. アルコール健康障害対策基本法
  4. ギャンブル等依存症対策基本法

 

 


 
▶午後32

21世紀における第二次国民健康づくり運動〈健康日本21(第二次)〉では、( )分野53項目の目標が設定された。
( )に入る数値はどれか。

 

  1. 4
  2. 5
  3. 6
  4. 7

 

 


 
▶午後33

医療法に基づく記述で正しいのはどれか。

 

  1. 病床の区分は療養病床と一般病床の2種類である。
  2. 地域医療支援病院は厚生労働大臣の承認が必要である。
  3. 無床診療所の開設には厚生労働大臣への届出が必要である。
  4. 有床診療所は19人以下の患者を入院させる施設を有するものである。

 

 


 

▶午後34

クリティカル・シンキングで適切なのはどれか。

 

  1. 物事を否定的にみる。
  2. 根拠に基づいて考える。
  3. 主観的な情報を重視する。
  4. 直感的に状況を判断する。

 

 


 

▶午後35

構音障害がある成人患者への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 手話で説明する。
  2. 筆談を提案する。
  3. 耳元で話しかける。
  4. 不明瞭な言語は繰り返し聞き直す。

 

 


 

▶午後36

看護過程において評価する項目はどれか。

 

  1. 看護技術の習得度
  2. 看護教育の活用度
  3. 看護記録の完成度
  4. 看護目標の達成度

 

 


 
▶午後37

医療器材と消毒・滅菌の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 手術用持針器――第4級アンモニウム塩
  2. ステンレス製便器――熱水消毒
  3. 軟性内視鏡――高圧蒸気滅菌
  4. ベッド柵――グルタラール

 

 


 

▶午後38

点眼薬の投与について正しいのはどれか。

 

  1. 点眼時は上眼瞼を上げる。
  2. 点眼容器の先端は眼瞼結膜に当てる。
  3. 点眼後は眼球を圧迫する。
  4. 眼から溢れた薬液は拭き取る。

 

 


 

▶午後39

52歳の女性が上腹部痛と吐血を主訴に受診し輸血を行うこととなった。
輸血時の対応で正しいのはどれか。

 

  1. 赤血球製剤を30〜37℃で融解する。
  2. 血液型検査とクロスマッチ検査用の採血を同時に行う。
  3. クロスマッチ検査の結果を医師と看護師で確認する。
  4. 輸血開始から15分後にアレルギー反応の初回観察を行う。

 

 


 

▶午後40

四肢の動脈性外出血に対する止血法で適切なのはどれか。

 

  1. 出血部位を心臓より高く保つ。
  2. 止血帯は幅1cm未満を用いる。
  3. 止血帯は連続して4時間使用する。
  4. 出血部位を動脈圧より低い圧で圧迫する。

 

 


 

▶午後41

成人の後腸骨稜からの骨髄穿刺で正しいのはどれか。

 

  1. 仰臥位で行う。
  2. 穿刺時は深呼吸を促す。
  3. 骨髄液吸引時に痛みが生じる。
  4. 終了後、当日の入浴は可能である。

 

 


 
▶午後42

Aさん(55歳、男性、会社員)は胃癌の終末期である。
Aさんの訴えのうちスピリチュアルペインの表出はどれか。

 

  1. 「腹痛がずっと続いています」
  2. 「吐き気が続くと思うと不安です」
  3. 「今後の生活にかかるお金が心配です」
  4. 「これまでの自分の人生が意味のないものに思えます」

 

 


 

▶午後43

Aさん(63歳、男性)は3年前から肺気腫で定期受診を続けていた。最近、歩行時の息切れが強くなってきたことを自覚し、心配になったため受診した。受診時、呼吸数は34/分で、口唇のチアノーゼがみられた。
Aさんについて正しいのはどれか。

 

  1. 1回換気量が増加している。
  2. 呼気よりも吸気を促すと効果的である。
  3. 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は上昇している。
  4. 病状が進行すると動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉が上昇する。

 

 


 

▶午後44

中心静脈栄養法を受けている患者の看護について適切なのはどれか。

 

  1. カテーテルの刺入部は見えないように覆う。
  2. カテーテル刺入部を定期的に消毒する。
  3. カテーテルの固定位置を毎日確認する。
  4. 予防的に抗菌薬の投与を行う。

 

 


 

▶午後45

高尿酸血症で正しいのはどれか。

 

  1. 痛風結節は疼痛を伴う。
  2. 痛風発作は飲酒で誘発される。
  3. 痛風による関節炎の急性期に尿酸降下薬を投与する。
  4. 血清尿酸値9.0mg/dL以下を目標にコントロールする。

 

 


 
▶午後46

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症で正しいのはどれか。

 

  1. 空気感染する。
  2. 無症候期がある。
  3. DNAウイルスによる。
  4. 血液中のBリンパ球に感染する。

 

 


 

▶午後47

鼓室形成術を受けた患者の退院指導の内容で正しいのはどれか。

 

  1. 水泳は可能である。
  2. 耳垢はこまめに除去する。
  3. 鼻を強くかむことを禁じる。
  4. エレベーターの使用を勧める。

 

 


 

▶午後48

下腿の介達牽引を受けている患者が足背のしびれを訴えている。
看護師が確認すべき項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 下肢の肢位
  2. 牽引の方向
  3. 重錘の重さ
  4. 弾性包帯のずれ

 

 


 

▶午後49

前立腺癌について正しいのはどれか。

 

  1. 肺転移の頻度は低い。
  2. 血清PSA値が高値となる。
  3. 患者の多くは60歳未満である。
  4. テストステロン補充療法が行われる。

 

 


 

▶午後50

乳癌の患者に対する抗エストロゲン薬の副作用はどれか。

 

  1. 低血糖
  2. ほてり
  3. 肺線維症
  4. 末梢神経障害

 

 


 

▶午後51

高齢者が術後に呼吸器合併症を発症しやすい理由はどれか。

 

  1. 1秒率の減少
  2. 残気量の減少
  3. 嚥下反射の亢進
  4. 気道の線毛運動の亢進

 

 


 

▶午後52

加齢に伴う高齢者の循環器系の変化で正しいのはどれか。

 

  1. 運動時の心拍出量が増大する。
  2. 拡張期血圧が上昇する。
  3. 心室壁が厚くなる。
  4. 脈圧が狭小化する。

 

 


 

▶午後53

結晶性知能はどれか。

 

  1. よく利用するスーパーマーケットから自宅までの近道を考える。
  2. パソコン教室で操作方法を覚える。
  3. 携帯電話に電話番号を登録する。
  4. 外国語の単語を暗記する。

 

 


 
▶午後54改題

令和3年度(2021年度)「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」の結果において、養護者による高齢者虐待に関する説明で正しいのはどれか。

 

  1. 夫による虐待が最も多い。
  2. 被虐待者の9割が女性である。
  3. 心理的虐待が全体の6割を占めている。
  4. 被虐待者の認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡが最も多い。

 

 


 
▶午後55

退職した高齢者に就労機会を提供するのはどれか。

 

  1. シルバー人材センター
  2. 老人福祉センター
  3. 老人クラブ
  4. 自治会

 

 


 

▶午後56

高齢者に経口薬の薬効が強く現れる理由はどれか。

 

  1. 骨密度の低下
  2. 胃酸分泌の減少
  3. 消化管運動の低下
  4. 血清アルブミンの減少

 

 


 

▶午後57

新生児や乳児が胎児期に母体から受け取った抗体は次のどれか。

 

  1. IgA
  2. IgD
  3. IgG
  4. IgM

 

 


 

▶午後58

第二次性徴で正しいのはどれか。

 

  1. 女児は乳房の発育から始まる。
  2. 発現は男児が女児よりも早い。
  3. 初経の開始後に、第二次発育急進が起こる。
  4. 精通は11歳の男児のほとんどに認められる。

 

 


 
▶午後59

学童期の肥満で正しいのはどれか。

 

  1. Kaup〈カウプ〉指数で評価する。
  2. 症候性の肥満がほとんどを占める。
  3. 食事では蛋白質の摂取制限を行う。
  4. 成人期の生活習慣病のリスク因子である。

 

 


 

▶午後60

生後11か月の男児。ある日の朝、自宅でボタン型電池を飲み込んだ疑いがあり、その日の午前中に外来を受診した。胸部エックス線撮影によって、ボタン型電池が食道下部にあることが確認された。
行われる処置で適切なのはどれか。

 

  1. 背部の叩打
  2. 緩下薬の使用
  3. 催吐薬の使用
  4. 緊急摘出術の実施

 

 


 

▶午後61

正常な成長・発達をしている子どもの情緒の分化で、生後6か月ころからみられるのはどれか。

 

  1. 恐れ
  2. 嫉妬
  3. 喜び
  4. 恥ずかしさ

 

 


 

▶午後62

性周期とホルモンについて正しいのはどれか。

 

  1. 増殖期は基礎体温が上昇する。
  2. プロラクチンによって排卵が起こる。
  3. プロゲステロンは子宮内膜の増殖を促進する。
  4. 排卵直前に黄体形成ホルモン〈LH〉値が高くなる。

 

 


 
▶午後63

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。

 

  1. 配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。
  2. 配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
  3. 配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。
  4. 加害者の矯正が法の目的に含まれる。

 

 


 

▶午後64

Aさん(32歳、初産婦)は前置胎盤のため妊娠37週0日の午前10時から帝王切開術を受ける予定である。
手術前日の看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 浣腸を行う。
  2. 夕食が禁食となっているか確認する。
  3. 輸血の準備ができているか確認する。
  4. 下肢に間欠的空気圧迫装置を装着する。

 

 


 

▶午後65

新生児の呼吸の生理的特徴で適切なのはどれか。

 

  1. 成人に比べて肺のガス交換面積が大きい。
  2. 周期性呼吸がみられる。
  3. 胸式呼吸が主である。
  4. 口呼吸が主である。

 

 


 
▶午後66

長期に大量飲酒をした後で、急に断酒した際にみられるのはどれか。

 

  1. 病的酩酊
  2. 振戦せん妄
  3. アルコール性認知症
  4. Korsakoff〈コルサコフ〉症候群

 

 


 

▶午後67

母親がAさん(27歳、統合失調症)に対して「親に甘えてはいけない」と言いながら、過度にAさんの世話をすることで、Aさんが混乱していた。
この親子関係を示すのはどれか。

 

  1. 共依存
  2. 同一視
  3. ネグレクト
  4. 二重拘束〈ダブルバインド〉

 

 


 
▶午後68

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉において、精神科病院で隔離中の患者に対し、治療上で必要な場合に制限できるのはどれか。

 

  1. 家族との面会
  2. 患者からの信書の発信
  3. 患者からの退院の請求
  4. 人権擁護に関する行政機関の職員との電話

 

 


 

▶午後69

感染徴候のない在宅療養者に対する床上での排便の援助において、訪問看護師が行う感染対策で適切なのはどれか。

 

  1. 援助時には使い捨てのエプロンを着用する。
  2. 使用済みのオムツは感染性廃棄物として処分する。
  3. 使用済みの寝衣は次亜塩素酸ナトリウム液に浸す。
  4. 陰部洗浄で使用したボトルの洗浄に中性洗剤は用いない。

 

 


 

▶午後70

Aさん(85歳、女性)は1人暮らし。うっ血性心不全で臥床して過ごすことが多い。訪問看護師が訪問すると、Aさんは体温37.6℃、口唇の乾燥はなく、体熱感はあるが手足が冷えると言って羽毛布団を肩まで掛けている。室温30℃、湿度65%、外気温は32℃、冷房設備はあるが使っていない。
このときの訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 羽毛布団を取り除く。
  2. 冷房設備で室温を調整する。
  3. 頓用の解熱薬を服用してもらう。
  4. 直ちに経口補水液を飲むよう促す。

 

 


 

▶午後71

Aさん(68歳、男性)は妻(68歳)と2人暮らし。膀胱癌で尿路ストーマを造設している。Aさんはストーマ装具の交換に慣れてきたため、妻と日帰りで近くの温泉地を旅行する計画を立てており、外来看護師に助言を求めた。
外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。

 

  1. 装具の交換に必要な物品一式を2回分持参する。
  2. 旅行中の水分摂取は1日1,000mL以内に控える。
  3. 他の入浴客がいなければ装具を外して入浴できる。
  4. オストメイト対応のトイレがなければ旅行先を変更する。

 

 


 

▶午後72

Aさん(76歳、女性)は1人暮らし。脳血管疾患で右半身麻痺があり、障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-2である。週に2回の訪問看護を利用している。食事の準備と介助および食後の口腔ケアのため訪問介護を利用することになった。訪問介護の担当者は、Aさんのケアについて訪問看護師に助言を求めた。
訪問看護師が訪問介護の担当者に助言する内容で正しいのはどれか。

 

  1. 健側に頸部を回旋させ食事の介助をする。
  2. 野菜は繊維に対し垂直に切って調理する。
  3. 歯肉出血がみられたら口腔ケアは中止する。
  4. 食事中はAさんの好きなテレビ番組を見せる。

 

 


 
▶午後73

機能別看護方式の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 勤務帯ごとに各看護師が担当する患者を決めて受け持つ。
  2. 内容別に分類した看護業務を複数の看護師が分担して実施する。
  3. 1人の看護師が1人の患者を入院から退院まで継続して受け持つ。
  4. 患者を複数のグループに分け、各グループを専属の看護師チームが受け持つ。

 

 


 
▶午後74

看護におけるクリニカルラダーについて正しいのはどれか。

 

  1. 病院に導入が義務付けられている。
  2. ワーク・ライフ・バランスを目指すものである。
  3. 臨床実践に必要な能力が段階的に表現されている。
  4. 全国の病院で共通のクリニカルラダーが使用されている。

 

 


 
▶午後75

災害拠点病院の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 国が指定する。
  2. 災害発生時に指定される。
  3. 広域搬送の体制を備えている。
  4. 地域災害拠点病院は各都道府県に1か所設置される。

 

 


 
▶午後76

平成27年(2015年)時点での世界の三大感染症に入るのはどれか。

 

  1. ポリオ〈急性灰白髄炎〉
  2. マラリア
  3. 天然痘
  4. 麻疹

 

 


 

▶午後77

肩峰があるのはどれか。

 

  1. 鎖骨
  2. 胸骨柄
  3. 肩甲棘
  4. 上腕骨
  5. 烏口突起

 

 


 

▶午後78

股関節を屈曲させるのはどれか。

 

  1. 大腿二頭筋
  2. 大殿筋
  3. 中殿筋
  4. 小殿筋
  5. 腸腰筋

 

 


 

▶午後79

採血時に操作を誤ったため溶血し、採血管内の血漿が暗赤色になってしまった。
この血漿の電解質濃度を測定したときに、本来の値よりも高くなるのはどれか。

 

  1. 塩化物イオン
  2. 重炭酸イオン
  3. カリウムイオン
  4. カルシウムイオン
  5. ナトリウムイオン

 

 


 

▶午後80

糸球体濾過量の推定に用いられる生体内物質はどれか。

 

  1. 尿素
  2. イヌリン
  3. ビリルビン
  4. クレアチニン
  5. パラアミノ馬尿酸

 

 


 

▶午後81

疾病の内因となるのはどれか。

 

  1. 免疫複合体
  2. 栄養素
  3. 温度
  4. 細菌
  5. 薬物

 

 


 

▶午後82

舌癌について正しいのはどれか。

 

  1. 癌全体に対する発症頻度は約10%である。
  2. 発症年齢は20歳代が多い。
  3. 好発部位は舌尖である。
  4. 浸潤は起こさない。
  5. 扁平上皮癌が多い。

 

 


 

▶午後83

Alzheimer〈アルツハイマー〉病で正しいのはどれか。

 

  1. 基礎疾患として高血圧症が多い。
  2. アミロイドβタンパクが蓄積する。
  3. 初期には記銘力障害はみられない。
  4. MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。
  5. 脳血流シンチグラフィ所見では頭頂葉の血流増加がある。

 

 


 

▶午後84

食物の嚥下において喉頭蓋が喉頭口を閉鎖する時期はどれか。

 

  1. 先行期
  2. 準備期
  3. 口腔期
  4. 咽頭期
  5. 食道期

 

 


 
▶午後85

放射性同位元素を用いるのはどれか。

 

  1. 脳血管造影
  2. 膀胱鏡検査
  3. 頭部CT検査
  4. 腹部超音波検査
  5. 骨シンチグラフィ

 

 


 
▶午後86

地域包括支援センターの目的を定める法律はどれか。

 

  1. 介護保険法
  2. 健康増進法
  3. 社会福祉法
  4. 地域保健法
  5. 老人福祉法

 

 


 

▶午後87

動脈硬化症の粥腫形成に関与するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. Langerhans〈ランゲルハンス〉細胞
  2. メサンギウム細胞
  3. 血管内皮細胞
  4. 肥満細胞
  5. 泡沫細胞

 

 


 
▶午後88

予防接種に生ワクチンが使用される疾患はどれか。2つ選べ。

 

  1. ジフテリア
  2. 日本脳炎
  3. 破傷風
  4. 結核
  5. 麻疹

 

 


 

▶午後89

修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 磁気を用いる。
  2. 局所麻酔下で行う。
  3. 筋弛緩薬を用いる。
  4. 発生頻度の高い有害事象は骨折である。
  5. 薬物治療抵抗性のうつ病は適応になる。

 

 


 
▶午後90

出生体重3,100gの新生児。日齢3の体重は3,000gである。
このときの体重減少率を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答 [①].[②]%

 

 

 

第111回看護師国家試験・状況設定問題(60問)

 

 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(60歳、男性、会社員)は息子2人が独立して遠方で暮らしており、2年前に妻と死別して以来、1人暮らし。直腸癌と診断され、腹会陰式直腸切断術、人工肛門造設術を行うと外来で説明を受けた。Aさんは看護師に対して「人工肛門を作ると聞いています。便が出てくる場所がどこなのかよくわからなくてイメージできない」と話した。

 

▶午前91

人体の前面と背面を図に示す。
111am91
Aさんの人工肛門が造設される位置はどれか。

 

 

 


 

▶午前92

Aさんの手術は予定通り終了した。
術後1日、会陰部から挿入されたドレーンからは、淡血性の排液が10mL/時で流出していた。バイタルサインが安定していることを確認した後、Fowler〈ファウラー〉位にして15分が経過したところで、Aさんからナースコールがあった。看護師が訪室すると「おしりが濡れているような気がする」と言う。確認すると、会陰部のガーゼに淡血性の浸出液を認めた。
Aさんへの対応で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. Fowler〈ファウラー〉位から仰臥位にする。
  2. ドレーンの屈曲を確認する。
  3. 排液バッグを交換する。
  4. 会陰部を消毒する。

 

 


 

▶午前93

術後10日、Aさんは退院日が決まり、「落ち着いたら仕事に復帰します。1人暮らしなので、自分で人工肛門を管理しないといけないですね」と述べた。
Aさんの退院に際し、人工肛門の管理に関する看護師の指導で正しいのはどれか。

 

  1. 「面板は1日2回交換してください」
  2. 「装具の交換は滅菌手袋を使用してください」
  3. 「面板除去部の皮膚はお湯で洗浄してください」
  4. 「定期的に人工肛門の大きさを確認してください」

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(50歳、男性、会社員)は妻と高校生の息子との3人暮らし。仕事を生きがいに働き続けていた。慢性腎不全のため透析治療が必要になったが、本人の希望で連続携行式腹膜灌流法〈CAPD〉を導入することになり入院した。Aさんはこれからの生活がどのようになるのかを看護師に質問した。

 

▶午前94

Aさんに対する説明として正しいのはどれか。

 

  1. 「食事療法が必要です」
  2. 「通院は週に2、3回必要です」
  3. 「宿泊を伴う旅行はできません」
  4. 「カテーテル挿入術後の翌日から入浴できます」

 

 


 

▶午前95

Aさんはできるだけ早い職場復帰を望んでおり、入院中はCAPDの操作に熱心に取り組んでいた。退院後、CAPDを1日4回(0時、4時、12時、18時)行うことになった。
Aさんが会社の昼休みにCAPDを行うために必要な設備はどれか。2つ選べ。

 

  1. 透析液を保管する冷蔵庫
  2. 透析液を温める電子レンジ
  3. 透析液の交換時に使用する個室
  4. CAPDの物品を保管する専用棚
  5. 透析液の貯留中に使用するベッド

 

 


 

▶午前96

Aさんは「主治医からCAPDの合併症に腹膜炎があると聞きました。腹膜炎に早く気付くにはどうすればよいですか」と看護師に質問した。
Aさんに指導する観察項目はどれか。2つ選べ。

 

  1. 腹痛
  2. 体重の増加
  3. 腹部の張り
  4. 下肢のむくみ
  5. 透析液の排液のにごり

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(70歳、女性)は1人暮らし。夫とは1年前に死別した。近くの診療所で高血圧症と心不全と診断され、内服治療をしていた。月1回は診療所で内服薬の処方と食事指導や体重測定などの生活指導を受けていたが、時々薬を飲んだことを忘れてしまうことがあった。日常生活は自立しており、認知機能は問題ない。週2日、事務職のパートとして働いており、電車を使って通勤していた。息子(42歳)と娘(37歳)は仕事のため遠方に住んでいる。1か月前からAさんは家事や外出するときに軽い息切れを感じるようになり、2、3日前からは咳と痰が出るようになった。両足のむくみが出てきたため、診療所から自宅近くの病院を紹介され外来受診した。
身体所見:意識は清明。身長159cm、体重61.3kg。体温37.1℃、呼吸数21/分、脈拍95/分、不整、血圧164/96mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%(room air)。
両下肢に軽度の浮腫を認めた。

 

▶午前97

外来看護師がAさんに対して優先して確認するのはどれか。

 

  1. 通院の方法
  2. 最近の体重の増減
  3. パートの仕事内容
  4. 自宅での1日の過ごし方

 

 


 

▶午前98

診察の結果、Aさんは心不全の悪化を認めたため入院することになり、個室を希望した。入院後、酸素マスクによる酸素療法や利尿薬による薬物療法、塩分制限などの食事療法が開始された。入院3日、夜勤の看護師から日勤の看護師への朝の申し送りで、昨晩のAさんは夜間全く眠っていないこと、「ここはどこですか」と繰り返し尋ねてきたこと、娘が学校から帰ってくるのを待っていると言って病室の入り口を気にしていたことが報告された。日勤の看護師は、Aさんの睡眠状況を改善する必要があると考え、Aさんへの対応について検討した。
看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 終日、病室を明るくする。
  2. 日中眠っていたら覚醒を促す。
  3. 睡眠導入薬の使用を医師に相談する。
  4. 夜間覚醒している場合は、夜は眠るよう説得する。

 

 


 

▶午前99

入院後10日。入院治療により全身状態は改善し、夜間の睡眠もとれるようになったため、Aさんは退院することになった。Aさんは「入院していて体力が落ちてしまい、動くと疲れてしまう」と言っている。また、看護師に「医師から退院したら元の仕事はしてよいといわれました。これまでの生活を続けたいと思っています。また入院するのは嫌なので、今後の生活で気をつけることはありますか」と尋ねてきた。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「薬の管理はお薬カレンダーを使いましょう」
  2. 「通勤するときに駅の階段を使いましょう」
  3. 「水分は1日2,000mL摂りましょう」
  4. 「塩分を1日9g摂りましょう」

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aちゃん(生後24日、女児)は両親と3人暮らし。母親が母子健康手帳の便色カードを見て、Aちゃんの便色が気になったため、Aちゃんを連れて近所の小児科医院を受診した。Aちゃんは在胎39週、出生体重3,100g、出生時に異常はない。
現在、混合栄養で体重は3,700gである。体温37.2℃、呼吸数36/分、心拍数108/分、整、血圧78/44mmHg。眼球結膜に黄染を認める。
血液検査結果:Hb12.6g/dL、白血球7,800/μL、血小板21万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉88%、総ビリルビン11.3mg/dL、直接ビリルビン9.5mg/dL、AST96U/L、ALT126U/L。
紹介先の病院で腹部超音波検査を実施した結果、Aちゃんは胆道閉鎖症の疑いがあり入院した。

 

▶午前100

Aちゃんの便として考えられるのはどれか。

 

  1. 褐色便
  2. 灰白色便
  3. タール便
  4. イチゴゼリー様便

 

 


 

▶午前101

Aちゃんは入院日に術中胆道造影検査で胆道閉鎖症と確定診断された。手術は無事に終了した。術後は絶食となり、腹腔ドレーンが挿入され、持続的点滴静脈内注射が行われている。母親は疾患や治療について理解している。術後3日、付き添っていた母親は看護師に「Aはおなかが空いて泣き止まないし、私はAを抱っこもできず、何もしてあげられません。つらいです」と涙を浮かべて話した。
看護師の母親への対応で、最も適切なのはどれか。

 

  1. 話しかけやおしゃぶりの活用など母親ができることを伝える。
  2. 早期発見だったのでAちゃんは早く退院できると説明する。
  3. 心療内科の受診を勧める。
  4. 患者家族会を紹介する。

 

 


 

▶午前102

術後5日、Aちゃんは経口摂取が可能になり順調に経過している。医師から母親に、胆汁の排泄を促すために利胆薬の内服が重要であると説明があり、散剤が処方された。母親から看護師に「赤ちゃんに粉の薬をどうやって飲ませたらよいのでしょうか」と質問があった。看護師は散剤を( )に混ぜて飲ませることを説明した。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 果汁
  2. 白湯
  3. 人工乳
  4. はちみつ

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aさん(30歳、初産婦)はX年2月5日に妊婦健康診査のために来院した。X年2月のカレンダーにAさんの受診日と分娩予定日を示す。
111am103

 

▶午前103

看護師は、医師からAさんの母子健康手帳に受診時の妊娠週数と日数を記入するよう依頼された。
Aさんの受診時の妊娠週数および日数で正しいのはどれか。

 

  1. 妊娠35週5日
  2. 妊娠35週6日
  3. 妊娠36週5日
  4. 妊娠36週6日

 

 


 

▶午前104

AさんにLeopold〈レオポルド〉触診法で触診を行ったところ、第2胎向で、子宮底付近にやや柔らかい球状の塊を、恥骨結合側に硬い球状のものを触れた。
腹部前面を図に示す。
111am104
Aさんの胎児心音聴取部位で適切なのはどれか。

 

 

 


 

▶午前105

Aさんは「自分の子どもが生まれて、どんなふうにあやすかな、とか、オムツを替えるかなと自分が子育てをしている場面を思い浮かべます」と笑顔で話している。看護師はAさんの様子をルービン,R.が示した母親役割獲得過程に当てはめてどの段階にあるかをアセスメントした。
Aさんのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 空想
  2. 模倣
  3. 取り込み
  4. ロールプレイ

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(34歳、初産婦)は順調な妊娠経過であった。妊娠40週5日の午前8時、10分毎の規則的な子宮収縮を主訴に来院し、医師の診察の結果、入院となった。入院時の胎児心拍数基線は130bpm、胎児の推定体重は3,300gであった。

 

▶午前106

入院時のAさんと胎児の状態で正しいのはどれか。

 

  1. 過期産である。
  2. 高年妊婦である。
  3. 胎児心拍数基線は正常である。
  4. 低出生体重児となる可能性が高い。

 

 


 

▶午前107

午後0時、助産師が内診したところ、子宮口開大4cmであった。Aさんは陣痛発作時に腰痛を強く訴えている。Aさんの夫(37歳)は、夫婦で出産体験を共有したいと両親学級を受講しており、入院時からAさんに付き添っている。夫はAさんの陣痛発作時、心配そうにAさんの様子を見つめているが、陣痛間欠時にはうとうとしている。訪室した看護師に、夫から「妻が痛がっているのですが、どうすればよいでしょう」と質問があった。胎児心拍数基線は140bpmであった。
このときの看護師の夫への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 別室での休憩を促す。
  2. 分娩経過について説明する。
  3. Aさんと病棟内を歩行するように促す。
  4. 産痛を緩和するためのマッサージの実施を促す。

 

 


 

▶午前108

Aさんの分娩は順調に進行した。午後5時に破水し、午後6時には子宮口開大8cmとなった。「便が出そうです。もう、これ以上頑張れない」と陣痛発作時には全身に力が入っている。
このときの看護師の声かけで正しいのはどれか。

 

  1. 「リラックスするためにお風呂に入りましょう」
  2. 「赤ちゃんのために我慢しましょう」
  3. 「トイレに行って排便しましょう」
  4. 「息を吐いて力を抜きましょう」

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(68歳、男性、自営業)は、妻(73歳)と2人暮らし。Aさんの就寝時刻は21時で、入眠後90分以上が経過した睡眠中に、大声で叫び、腕や足を振り回し暴れる行動が繰り返しみられたが、昼寝では夜間のような行動はみられない。日中、台所で子どもが遊んでいると言い、妻が台所を確認しても誰もいないことが何度かあった。心配になった妻がAさんとともに病院を受診し、Lewy〈レビー〉小体型認知症と診断された。

 

▶午前109

Aさんに出現している睡眠障害はどれか。

 

  1. ナルコレプシー
  2. レム睡眠行動障害
  3. 睡眠時無呼吸症候群
  4. 睡眠・覚醒スケジュール障害

 

 


 

▶午前110

Aさんは定期的に精神科外来を受診することになった。受診6か月後、Aさんは足の筋肉がこわばり、動きが鈍くなった。また、幻視を訴える頻度が増え、感情のコントロールができず、妻に暴言や暴力を振るうことが多くなったため、精神科病院に入院となった。入院2日、Aさんは歩行時に床に子どもが寝転んでいると訴えて、子どもをよける動作で転びそうになった。また、突然、興奮して大声で怒り出すため、同室患者が苦情を訴えた。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. Aさんに別の病室へ移動することを提案する。
  2. 歩行時は看護師と一緒に歩くように声をかける。
  3. 怒りをコントロールできる方法を見つけるように伝える。
  4. 床に子どもがいるように見えるのは幻視であることを説明する。

 

 


 

▶午前111

Aさんの入院中に妻は自営業の仕事を減らし、自宅でAさんを介護する準備を整えた。Aさんが退院し、3か月が経過したころ、Aさんの妻が3週間程度の予定で入院して手術をすることになった。Aさんは杖を使用し散歩ができるが、入浴や食事については妻が介護を行っていた。
妻の入院中にAさんに必要なサービスはどれか。

 

  1. 短期入所〈ショートステイ〉
  2. 精神科病院への入院
  3. 重度訪問介護
  4. 同行援護

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(23歳、女性)は大学を卒業後、会社に就職して1人暮らしを始めた。入社後に「会社の制服が似合うようになりたい」とダイエットを始め、次第にるいそうが目立つようになった。「太るのが怖い」と言って食事を拒否するようになり、体重は1年間で10kg減少した。しかし、本人は「まだ太っているから、痩せないといけない」と話していた。久しぶりにAさんと会った母親が、過度のるいそうを心配して、内科受診を勧めた。内科ではるいそう以外に大きな異常を認めず、精神科受診を勧められた。精神科では神経性無食欲症と診断され、外来通院を開始した。その後、低血糖によるふらつきのため職場で頻回に転倒するようになった。それでも食事を十分に摂らないため、精神科病棟へ入院した。入院時、身長166cm、体重36kgであった。入院後、食事のほかに点滴による栄養補給が始まった。

 

▶午前112

治療開始早期に看護師が最も注意すべき観察項目はどれか。

 

  1. 脱毛
  2. 浮腫
  3. 抑うつ
  4. 嚥下障害

 

 


 

▶午前113

入院後2週が経過した。食事のときにAさんは食べ物を細かく刻み、1時間以上時間をかけるが、摂取量は全体の25%程度である。時間があるとベッド上でいつもストレッチを行っている。Aさんと話し合ったところ「私はこの病棟で太っているほうだから少しでも痩せなきゃ」と話した。
看護師の関わりとして適切なのはどれか。

 

  1. 体重測定の回数を増やす。
  2. 鏡でAさんの全身を映して見せる。
  3. 痩せたいと思う気持ちについて話し合う。
  4. Aさんは他の患者よりも痩せていると伝える。

 

 


 

▶午前114

入院後3か月が経過した。Aさんは体重が41kgまで増加し、主治医と相談して、退院の準備をすることになった。看護師に対して、Aさんは「退院後はすぐに仕事をしたい」と話したが、母親は「ゆっくり自宅で休養してほしい」と話した。母親の面会時に、今後の仕事や生活に関する話題が出ると、Aさんはイライラして母親と口論になることが多くなった。父親は仕事が忙しいことを理由に、面会に来たのは一度のみであった。
今後導入する必要性が最も高いのはどれか。

 

  1. 家族療法
  2. 作業療法
  3. 自律訓練法
  4. 精神分析療法

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(73歳、女性)は夫(73歳)と2人暮らし。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病と診断され、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅢ、要介護1である。夫が付き添い神経内科外来に月1回、杖歩行で通院している。外来受診のとき、Aさんは足がすくんで転びやすくなったことを主治医に相談し、レボドパ〈L-dopa〉を1日4回に増量して様子を見ることになった。Aさんと夫は薬の副作用〈有害事象〉について外来看護師に尋ねた。

 

▶午前115

外来看護師がAさんと夫に説明する副作用〈有害事象〉の内容で正しいのはどれか。

 

  1. 低血糖
  2. 体重増加
  3. 呼吸器症状
  4. 不随意運動

 

 


 

▶午前116

1か月後の外来受診のときに、Aさんは「いつもと違う時間に入浴したら転んでしまった。怪我をしなくてよかった」と主治医に話した。主治医から勧められ、Aさんは訪問看護を週に1回利用することになった。
今後Aさんが安全な入浴をするために訪問看護師がアセスメントする内容で最も優先するのはどれか。

 

  1. 浴室の床の素材
  2. 居室から浴室までの距離
  3. 転倒による打撲痕の状態
  4. 日常生活動作〈ADL〉の日内変動

 

 


 

▶午前117

3か月後、Aさんは「夫は家事を楽しんでいるようで助かっていますが、友人と外出したいと言っています。私も最近は転ぶこともなくなったので、身体を動かしたり、レクリエーションに参加してみたいです」と訪問看護師に話した。
訪問看護師がAさんに提案するサービスで最も適切なのはどれか。

 

  1. 通所介護
  2. 訪問介護
  3. 訪問入浴介護
  4. 短期入所生活介護

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。夫が病院に付添い精神科外来を受診し、統合失調症と診断されて入院となった。入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。

 

▶午前118

入院当日に看護師が行う情報収集で最も優先するのはどれか。

 

  1. 症状が日常生活に与える影響
  2. アルバイト先の人間関係
  3. 医療用語の理解力
  4. 精神疾患の家族歴

 

 


 

▶午前119

入院後、担当看護師は毎日面会に来ている夫の表情が気になり声をかけた。夫は「先生から統合失調症には様々な症状があるとお聞きしました。入院して妻は落ちつきましたが、これからどう接していけばいいのか悩んでいます」と話した。担当看護師はチームカンファレンスで夫の様子を伝え、主治医の判断で、夫に家族心理教育への参加を促すことになった。
担当看護師が夫に家族心理教育を勧める声かけで適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんの症状と対応について学ぶことができます」
  2. 「ご家族に参加して頂くことが退院の条件です」
  3. 「家族同士の自助グループです」
  4. 「匿名で参加できます」

 

 


 

▶午前120

入院後2か月が経過した。Aさんは独り言を言うことはあったが、他の入院患者と口論になることはなかった。作業療法士から「Aさんは手先が器用で、作業療法中は楽しそうに過ごしています」と情報を得た。退院に向けた担当看護師との面談で、Aさんは「手芸が楽しかった」「家に1人でいると寂しい」と話した。
退院に向けてAさんに提案する社会資源として適切なのはどれか。

 

  1. 共同生活援助〈グループホーム〉
  2. 短期入所〈ショートステイ〉
  3. 通訳のボランティア
  4. 精神科デイケア

 

 


 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症と診断され内服治療を受けている。本日明け方から胸部に圧迫感があった。出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。意識は清明。12誘導心電図はV1〜V4でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVFでST低下がみられた。

 

▶午後91

救急外来到着時にAさんの状態をアセスメントするために優先度が高い血液検査項目はどれか。

 

  1. トロポニンT
  2. 乳酸脱水素酵素
  3. 血清クレアチニン
  4. アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

 

 


 

▶午後92

心臓カテーテル検査の結果、Aさんは急性心筋梗塞と診断された。心係数2.4L/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgでForrester〈フォレスター〉分類Ⅱ群であった。
身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の粗い断続性副雑音が聴取される。
心エコー検査:左室駆出率〈LVEF〉58%
胸部エックス線検査:心胸郭比〈CTR〉48%
このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 心拡大が認められる。
  2. 肺うっ血が起きている。
  3. 末梢循環不全が起きている。
  4. 左心室の収縮力が低下している。

 

 


 

▶午後93

その後、Aさんは経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を受けた。帰室時のバイタルサインは、体温36.2℃、呼吸数20/分、脈拍58/分、整、血圧80/40mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%(酸素1L/分)。顔面は蒼白、冷汗を認めた。意識は清明である。
このとき看護師が最初に行うことはどれか。

 

  1. 側臥位にする。
  2. 除細動器の準備を行う。
  3. 穿刺部の出血の有無を確認する。
  4. 鎮痛薬の処方を医師に相談する。

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(38歳、会社員、女性)は夫と2人暮らし。通勤中に突然の頭痛を訴えて倒れ、救急搬送された。入院後に行った頭部CT検査および頭部MRI検査で、脳腫瘍と診断された。Aさんは脳腫瘍摘出のために開頭術を受けた。

 

▶午後94

帰室後の看護として適切なのはどれか。

 

  1. 発熱時の冷罨法は禁忌である。
  2. 徐脈時は経過観察とする。
  3. ベッドの頭側を挙上する。
  4. 頸部を前屈させる。

 

 


 

▶午後95

脳腫瘍摘出手術の結果、膠芽腫と診断され、Aさんは放射線療法と抗癌薬内服による化学療法を行うことになった。放射線療法を開始して1週後、Aさんが頭皮のかゆみを訴えたため、副腎皮質ステロイド軟膏が処方された。
Aさんへの説明として適切なのはどれか。

 

  1. 「定期的に髪の毛をそります」
  2. 「かゆみが強いときは温めてください」
  3. 「軟膏は放射線照射前に拭き取ってください」
  4. 「かゆみは放射線照射の終了日にはおさまります」

 

 


 

▶午後96

放射線療法と化学療法が開始されて10日が経過した。Aさんはガーデニングの趣味があり、庭が気になるため週末の外泊を希望し、主治医から許可が出た。
外泊にあたりAさんへの説明として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「入浴は控えてください」
  2. 「食べ物の制限はありません」
  3. 「ガーデニングの時は手袋をしてください」
  4. 「発熱を伴わない咳は様子を見てください」
  5. 「性交渉の時はコンドームを使用してください」

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症と診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護2である。Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。

 

▶午後97

看護師からAさんに施設について説明したが、その後もAさんは「ここはどこ」と繰り返し聞いていた。息子の妻は「私がやらなければいけないことは何ですか」と聞いてきた。
息子の妻に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「面会に来てください」
  2. 「家族会に参加しましょう」
  3. 「まずは休息をとりましょう」
  4. 「認知症への対応を覚えましょう」

 

 


 

▶午後98

入所した日の夕方、Aさんは自分の荷物をまとめて「夕食を作らなければいけないので、家に帰ります」と施設内を歩いている。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「他の入所者と話をしましょう」
  2. 「椅子に座ってお話ししませんか」
  3. 「入所中なので家には帰れません」
  4. 「歩くのは危ないのでやめましょう」

 

 


 

▶午後99

入所して1週後。Aさんは、朝、声をかけられてもなかなか目を覚まさない。午前中は看護師が他の入所者と交流することを目的に共有スペースに誘導するが、Aさんは共有スペースの椅子に座ったまま眠ってしまい、レクリエーションへ誘われても参加はしない。夕方から夜間にかけてAさんは活動的となり、施設の廊下を歩き職員に話しかけている。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 朝の入浴を勧める。
  2. 日中の散歩に誘う。
  3. 朝はAさんが自分で起きるまで待つ。
  4. 日中は椅子に座って過ごしてもらう。

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(83歳、男性)は妻(81歳)と2人暮らし。息子夫婦は共働きで同市内に住んでいる。Aさんは自宅の廊下で倒れているところを妻に発見され、救急搬送された。Aさんは右上下肢に力が入らず、妻の声かけにうなずくが発語はなかった。頭部CTで左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断されたため救急外来で血栓溶解療法が行われ、入院となった。血栓溶解療法による治療後2週。Aさんは右上下肢麻痺、失語などの後遺症があるが、自宅への退院を希望したため、機能訓練の目的で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。転棟後1日。Aさんはベッドから車椅子への移乗動作の訓練を始めたが、健側の下肢筋力が低下しているため、立位のときにバランスを崩しやすい状況である。

 

▶午後100

Aさんへの移乗時の援助で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ズボンのウエスト部分をつかんで引き上げる。
  2. ベッドの高さを車椅子の座面より低くする。
  3. 床に離床センサーマットを設置する。
  4. 車椅子をAさんの左側に準備する。
  5. 移乗前に血圧測定を行う。

 

 


 

▶午後101

Aさんは妻や看護師との話の内容は理解しているようだが、返答の際に言葉を間違えてしまうことや言葉がなかなか出てこないことがある。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. Aさんの言葉を推測しながら話す。
  2. Aさんの言い誤りを訂正する。
  3. 大きな声で話す。
  4. 話題を変える。

 

 


 

▶午後102

転棟後5週。Aさんは歩行練習が開始となり、病棟内では日常生活動作〈ADL〉も徐々に自立してきている。食事は時々むせがみられるが、配膳すれば自力で摂取できる。排泄は車椅子でトイレへ移動しており、ズボンの着脱に介助が必要である。入浴はシャワーチェアーに座り、手が届くところは自分で洗うことができる。歯磨きは一部介助が必要である。Aさんは早く自宅に帰りたいと話し、午前と午後の機能訓練には積極的に参加しているが、機能訓練後は「疲れて何もしたくない」とベッドで横になり眠っている。夕方に面会に来た妻は「面会時にいつも疲れたと言って眠っているので、このままの状態で退院して家で世話ができるかどうか自信がありません。息子夫婦も仕事が忙しいので、介護を手伝ってもらえるかわかりません」と言っている。
看護師の妻への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 施設入所の検討を提案する。
  2. トイレ介助の方法を指導する。
  3. Aさんの機能訓練中の様子の見学を勧める。
  4. 息子夫婦にも介護に参加してもらうよう助言する。

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aちゃん(2歳10か月、女児)は昨日から下痢と嘔吐を繰り返し、食事が摂れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎による中等度の脱水症と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。3日前の保育所の身体計測では身長90cm、体重12.5kgであった。

 

▶午後103

Aちゃんにみられる状態はどれか。

 

  1. 昏睡状態である。
  2. 流涙は普段と変わらない。
  3. 体重は3日前と変わらない。
  4. 排尿頻度は普段通りである。
  5. 皮膚のツルゴールは低下している。

 

 


 

▶午後104

Aちゃんは、個室隔離での入院となり、持続点滴静脈内注射が開始された。排泄が自立していないため普段から紙オムツを使用している。
Aちゃんのオムツ交換における注意点について、入院に付き添う母親への看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 布オムツに切り替える。
  2. 使い捨て手袋は1日1回交換する。
  3. オムツ交換後に石けんで手洗いを行う。
  4. アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。

 

 


 

▶午後105

入院2日。Aちゃんは、水様便は続いているが嘔吐はなくなった。付き添ってる母親は「Aは大泣きして、ストレスが溜まっているみたいです。アイスクリームを食べたいみたいです」と看護師に話した。
このときに看護師が母親に伝える内容で適切なのはどれか。

 

  1. プレイルームで遊べること
  2. アイスクリームを食べてよいこと
  3. 個室隔離が明日、解除されること
  4. Aちゃんの好きなおもちゃを自宅から持参してよいこと
  5. Aちゃんが静かに過ごせるよう看護師の訪室を控えること

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

 

▶午後106

帰室時に看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「排泄後は会陰部を消毒しましょう」
  2. 「会陰縫合部が痛くなったら温めましょう」
  3. 「6時間おきにトイレに行って排尿しましょう」
  4. 「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」

 

 


 

▶午後107

産褥2日、Aさんは、体温37.2℃、脈拍76/分、血圧112/80mmHg、子宮底を臍下2横指に硬く触れ、悪露は赤褐色で少量。会陰縫合部の発赤なし、腫脹なし。下肢の浮腫は認めない。乳房緊満があり、左右の乳頭に2本ずつ乳管が開通しており、初乳がにじむ程度に分泌している。Aさんは、看護師に会陰縫合部が痛くて歩きにくいと話している。
Aさんのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 会陰縫合部の感染を起こしている。
  2. 乳房の変化は産褥日数相当である。
  3. 深部静脈血栓症の疑いがある。
  4. 子宮復古が遅れている。

 

 


 

▶午後108

産褥4日、看護師はAさんに退院指導をすることにした。Aさんの児の経過は順調である。
Aさんと児が受けられるサービスとして、看護師が退院指導時に説明するのはどれか。

 

  1. 養育支援訪問
  2. 育成医療の給付
  3. 養育医療の給付
  4. 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(35歳、男性、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。5年前にうつ病と診断された。半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。

 

▶午後109

看護師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 薬を飲みたくない理由を尋ねる。
  2. 薬を飲むことを約束してもらう。
  3. 自己判断で薬をやめたことへの反省を促す。
  4. 薬の管理はAさんの妻にしてもらうよう勧める。

 

 


 

▶午後110

入院後1か月、面会に来た妻から、「夫の会社から休業給付が出ないかもしれないと言われました。子どもが小さく、生活費もかかるので、入院費用が払えるか心配です」と看護師に相談があった。
妻の相談に関して、看護師が連携する職種として最も適切なのはどれか。

 

  1. 公認心理師
  2. 作業療法士
  3. 理学療法士
  4. 精神保健福祉士

 

 


 

▶午後111

Aさんのうつ症状は改善し、多職種で退院に向けた話し合いを始めた。会社の休職制度を利用し休んでいるAさんは、「薬が効いたので、今後も薬を飲み続けることが大切だと思っている。異動したばかりなので仕事に早く戻らなければと思うが、休職してからずっと入院しているので、すぐに働ける自信がない」と看護師に話した。
退院に向けてAさんが利用する社会資源で適切なのはどれか。

 

  1. 就労継続支援
  2. リワーク支援
  3. 障害者社会適応訓練事業
  4. ジョブコーチによる支援

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(65歳、女性、要支援1)は1人暮らし。慢性心不全で定期的に外来受診していた。下肢の浮腫と息切れを自覚し、心不全の増悪があると診断されて入院となった。入院治療によって、両下肢に軽度の浮腫はあるが歩行による息切れは消失し、退院することになった。Aさんは退院後の生活について「近くのスーパーに歩いて買い物に行くのが楽しみですが、息切れが心配です。何に気をつけたらよいですか」と病棟看護師に話した。

 

▶午後112

買い物についてAさんに助言する内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 宅配サービスを利用する。
  2. 移動には車椅子を利用する。
  3. 荷物は両手に分散して持つ。
  4. 途中で息切れを感じたら座って休む。

 

 


 

▶午後113

退院後、心不全の増悪を予防する目的で訪問看護を週に1回利用することになった。Aさんは夕方に下肢の浮腫が悪化するのを気にしており、訪問看護師に助言を求めた。
訪問看護師のAさんへの助言で適切なのはどれか。

 

  1. 「靴は大きめのサイズを選びましょう」
  2. 「外出時は弾性ストッキングを履きましょう」
  3. 「下肢の中枢から末梢にマッサージしましょう」
  4. 「就寝時には湯たんぽを身体から2、3cm離して置きましょう」

 

 


 

▶午後114

退院後3週、Aさんの浮腫は改善し心不全の増悪もなかった。Aさんは「同年代の人との交流を広げたいと思っています。利用できるサービスはありますか」と訪問看護師に質問した。
訪問看護師が地域包括支援センターに相談してAさんに提案する社会資源はどれか。

 

  1. 高齢者サロン
  2. 療養通所介護
  3. 通所リハビリテーション
  4. 共同生活援助〈グループホーム〉

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

午前9時頃、震度5強の地震が発生した。二次救急医療機関の救命救急病棟に勤務する看護師は、自身の身の安全を確保し、揺れが収まると病院の災害発生時のマニュアルに沿って行動を開始した。病棟には人工呼吸器を使用中の患者が1人、輸液ポンプを使用中の患者が3人、酸素療法中の患者3人が入院している。

 

▶午後115

この時点の看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 被災状況の報告
  2. 入院患者の避難誘導
  3. 傷病者の受け入れ準備
  4. 入院患者の状態の把握
  5. 使用中の医療機器の作動状況の確認

 

 


 

▶午後116

発災から3時間後、地震後に発生した火災現場付近から救出されたA君(6歳)と母親のBさん(32歳)の2人が搬送されてきた。A君は避難時に転倒し、左肘関節付近の腫脹と疼痛を訴えていた。バイタルサインに異常はない。Bさんは避難する際にA君が煙に巻き込まれそうになるところをかばい、髪の一部と鼻毛の一部が焦げていた。右頰部に2cm×2cm、右上肢に5cm×10cm の紅斑と水疱を認める熱傷を負っていた。バイタルサインに異常はないが、熱傷部位の疼痛を訴えていた。
トリアージの結果、看護師の初期対応として優先されるのはどれか。

 

  1. A君の既往歴の聴取
  2. A君への鎮痛薬の準備
  3. Bさんの気道確保の準備
  4. Bさんの熱傷部位の冷却

 

 


 

▶午後117

A君とBさんはともに入院して治療が始まった。発災から10日後、A君、Bさんの治療経過は良好で合併症もなくバイタルサインは安定していた。Bさんから看護師に「Aは好きなお菓子を食べず、私のそばからずっと離れず甘えてきます。昨夜はおねしょをしていたようで、びっくりしました。どうしたらよいのかわかりません」と相談があった。
看護師の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 「お母さんがしっかりしましょう」
  2. 「A君が1人になる時間をつくりましょう」
  3. 「A君に水分を控えるよう声をかけましょう」
  4. 「A君が甘えてきたら抱きしめてあげましょう」

 

 


 

▶次の文を読み118、119の問いに答えよ。

A君(男児)は3歳の誕生日を迎えた。生後8か月のときに鶏卵の摂取でアナフィラキシーを起こしたため、かかりつけ医を受診した。それ以降、現在までA君は鶏卵の摂取を禁止するよう説明されている。鶏卵以外の食物は摂取して問題がない。今回、A君は保育所の入所にあたり、かかりつけ医からアレルギー外来のあるB病院を紹介され受診した。3歳児健康診査が今後予定されている。A君は身長95cm(50パーセンタイル)、体重15kg(75パーセンタイル)、自分の名前と年齢を答えることができる。階段を1人で昇ることができるが、スキップはできない。排泄はオムツにしている。

 

▶午後118

A君の発育と発達のアセスメントで正しいのはどれか。

 

  1. 肥満である。
  2. 言語発達に遅れがある。
  3. 排泄の自立に遅れがある。
  4. 運動発達は年齢相応である。

 

 


 

▶午後119

B病院の医師から母親に、アドレナリン自己注射薬を処方のうえ鶏卵の摂取制限を継続することと、近日中に鶏卵を用いた食物経口負荷試験を計画することが説明された。母親から看護師に「Aの保育所での生活や将来のことが心配です」と訴えがあった。
看護師の母親への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「成長とともに卵を食べられるようになる子どもは多いです」
  2. 「保育所でアレルギー疾患用生活管理指導表を作成します」
  3. 「保育所でのアドレナリン自己注射薬は保護者が投与します」
  4. 「給食の際は別室に移動して食べさせましょう」

 

 


 

▶次の文を読み120の問いに答えよ。

Aちゃん(6か月、女児)は両親と3人暮らし。母親と小児科外来に来院した。母親は「Aは昨日高さ30cmのソファから転落して泣いていました。今朝になっても痛いのか右手を動かさないので受診しました」と看護師に話した。看護師が身体計測のためAちゃんの服を脱がせると、顔面、頭部と体幹に最近できた紫斑と、生じてから時間が経った紫斑が複数あった。さらに、両足に多数の円形の熱傷痕があった。Aちゃんは身長66.5cm(50パーセンタイル)、体重6.0kg(3パーセンタイル未満)であった。母親は看護師に「Aは毎晩夜泣きをするし、夫もAにはイライラさせられています」と話した。看護師は虐待の可能性があると考えて対応することとし、母子分離を図ることとなった。

 

▶午後120

このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 虐待にあたることを伝える。
  2. 乳児期に起こりやすい事故について説明する。
  3. 児童相談所に通告することへの母親の同意を得る。
  4. プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。
  5. 母親の代わりに父親がAちゃんに面会できると伝える。

 

 


 

資料 厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験、第111回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向