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第99回保健師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第99回保健師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応

平成25年2月15日実施の第99回保健師国家試験の全問題と正答を掲載します。

また、内容に応じて保健師国家試験受験者の必携テキスト「国民衛生の動向2023/2024」の参照章・ページを示します。問題を解きながら本誌を確認することで、より問題の理解を深めることできます。

 

分野別解説付き問題まとめ

を合わせて活用しながら、合格に近づく過去問対策を進めて頂ければ幸いです。

 

なお、最新の統計の記載、法律の改正、不適切問題などにより、一部問題を改変、削除しています。

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2023/2024

 

発売日:2023.8.29

定価:2,970円(税込)

432頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

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▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

第99回保健師国家試験目次

 

 

 

第99回保健師国家試験・午前(55問)

 

 

▶午前1

日本の公衆衛生の歴史で最も新しいのはどれか。

 

  1. 厚生省の設置
  2. 保健所法の制定
  3. 国民体力法の制定
  4. 保健婦規則の制定

 

 


 

▶午前2

都道府県保健所が実施主体になる母子保健活動はどれか。

 

  1. 新生児訪問
  2. 母子健康手帳配布時の生活指導
  3. 小児慢性特定疾患児の親への生活指導
  4. 1歳6か月児健康診査の結果、支援を要する児の親への家庭訪問

 

 


 

▶午前3

へルスプロモーションの活動として適切なのはどれか。

 

  1. 地域活動の強化
  2. 二次予防活動の促進
  3. 感染症のコントロール
  4. 保健分野中心の政策づくり

 

 


 

▶午前4

4か月児健康診査における母親の相談内容で健康診査後に優先して家庭訪問をするのはどれか。

 

  1. 「子どもの足に湿疹がありかゆがる」
  2. 「子どもの泣き声にイライラしてしまう」
  3. 「2歳になる上の子が甘えるようになった」
  4. 「初めての子育てで、離乳食の進め方を知りたい」

 

 


 

▶午前5

18歳の母親。夫と新生児(出生時体重3,000g)との3人暮らし。3か月前に他の町から転入した。生後26日に新生児訪問を行った。母親は育児が大変で家事には手が回らないと訴えた。
確認する事項として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 児の追視
  2. 近隣との関係
  3. 母親の最終学歴
  4. 夫の育児・家事への協力状況

 

 


 

▶午前6

50歳の男性。自営業。特定健康診査の結果が身長175cm、体重85kg、腹囲93cm、血圧140/90mmHgであり、特定保健指導の対象となった。
対象になった理由を説明した後の進め方の順で最も適切なのはどれか。

 

A 目標体重を本人と決める。

B 毎日の体重を測定・記録することを勧める。

C 体重が多い理由を本人と考える。

  1. A→B→C
  2. A→C→B
  3. C→A→B
  4. C→B→A

 

 


 

▶午前7

32歳の男性。会社員。潰瘍性大腸炎。仕事をしながら療養することを希望している。
保健指導として適切なのはどれか。

 

  1. 食事は1日5回に分ける。
  2. 食事はできる限り低脂肪食とする。
  3. 休日はできる限り安静に過ごす。
  4. 薬の飲み忘れがあった場合は次に2回分を服用する。

 

 


 

▶午前8

30歳の女性。夫から日常的に暴力を振るわれ、打撲などの傷害を受けている。
相談のために市保健センターに来所した。
本人の同意を得て保健師が通報する施設はどれか。

 

  1. 警察署
  2. 家庭裁判所
  3. 母子福祉センター
  4. 精神保健福祉センター

 

 


 

▶午前9

特別支援学校について正しいのはどれか。

 

  1. 大学部の設置がある。
  2. 研修を受けた教員は喀痰の吸引を実施できる。
  3. 病院の院内学校は高等学校までが対象である。
  4. 視覚障害者の教育は小学校入学以降に開始される。

 

 


 

▶午前10

事業と歯科保健指導の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 両親学級――歯科治療は妊娠初期に行う。
  2. 乳児健康診査――口腔体操を行う。
  3. 3歳児健康診査――大人による仕上げ磨きを行う。
  4. 介護予防教室――歯ブラシは硬めのものを用いる。

 

 


 

▶午前11

A町B地区は町の中心部から車で30分離れており、町の出張所がある。町外から転入した夫婦と子ども1人で構成される世帯が増加している。乳幼児健康診査では、近所に育児に関して相談する人がいないという声が多く聞かれ、保健師は地域で取り組む課題と考えた。
最初の取り組みとして適切なのはどれか。

 

  1. 自治会組織に現状を説明する。
  2. 対象者の一覧表を民生委員と共有する。
  3. 児童家庭支援センターに企画を依頼する。
  4. 出張所に母親が集まるための場所を確保する。

 

 


 

▶午前12

地域・職域連携推進事業ガイドラインに規定されている地域・職域連携推進協議会について正しいのはどれか。

 

  1. 三次予防事業を実施する。
  2. 都道府県協議会を設置する。
  3. 労働安全衛生法を根拠とする。
  4. 協議会メンバーは保健医療専門職とする。

 

 


 

▶午前13

市町村保健師が把握した事例と連絡先の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 虐待を受けていると思われる幼児――児童相談所
  2. 自傷他害のおそれがある精神障害者――地域包括支援センター
  3. 虐待を受けていると思われる高齢者――保健所
  4. 下痢・発熱が継続している海外からの帰国者――感染症情報センター

 

 


 

▶午前14

A町では閉じこもり傾向の高齢者が増加傾向にある。町内のB地区では、5年前から閉じこもり傾向の高齢者を対象にした交流会を月1回自治会主催で実施している。町保健師はB地区のような自治会主催の交流会を町内全地区で実施する必要があると考えている。
保健師の活動として最も適切なのはどれか。

 

  1. 他地区の自治会に交流会実施の依頼文書を送付する。
  2. 自治会長連絡会でB地区の成果を報告することを提案する。
  3. 一般住民向けにB地区の活動を紹介する写真展を実施する。
  4. B地区の交流会に他地区の閉じこもり傾向の高齢者の参加を促す。

 

 


 

▶午前15

在宅で人工呼吸器を装着している筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉のAさんの要望を受けて、保健所が隣県への外出支援を行うことになった。Aさんにとって、人工呼吸器の装着後初めての外出である。
保健師が最初に行うべきことはどれか。

 

  1. 隣県の人工呼吸器の管理会社に協力を依頼する。
  2. 外出先のバリアフリー設備環境について調査する。
  3. 想定できる外出時の問題点をAさんとリストアップする。
  4. 緊急時対応について外出先近くの医療機関に協力を依頼する。

 

 


 

▶午前16

核燃料物質の取り扱い業務に従事する労働者への安全衛生管理で適切なのはどれか。

 

  1. 放射線取扱主任者を選定する。
  2. 1日の被ばく線量限度で管理する。
  3. 年に1回の定期健康診断を実施する。
  4. 健康診断結果の保存義務は5年である。

 

 


 

▶午前17

訪問看護ステーションについて正しいのはどれか。

 

  1. 管理者は医師である。
  2. 薬剤師は人員に関する基準に含まれる。
  3. 保健師は看護職員の常勤換算人数に含まれる。
  4. 主治医の指示書がなくても訪問看護を提供できる。

 

 


 

▶午前18

災害発生後の初動体制における保健師活動で正しいのはどれか。

 

  1. 避難所のトイレの衛生管理
  2. 災害時の要援護者の安否確認
  3. 避難所の炊き出しメニューの工夫
  4. 避難者のストレスチェックの実施

 

 


 

▶午前19

健康増進法により健康増進計画の策定が義務づけられているのはどれか。

 

  1. 都道府県
  2. 保健所
  3. 市町村

 

 


 

▶午前20改題

厚生労働省の「令和4年人口動態統計」と警察庁の「令和4年中における自殺の状況」における自殺の現状で正しいのはどれか。

 

  1. 年間の自殺者は4万人を超えている。
  2. 自殺による死亡は全死因の第4位である。
  3. 自殺の動機で最も多いのは家庭問題である。
  4. 性・年齢階級別の死亡率は男性の50歳代が最も高い。

 

 


 

▶午前21

都道府県保健所の役割について正しいのはどれか。

 

  1. 3歳児健康診査
  2. 肝炎ウイルス検診
  3. HIV・エイズの相談
  4. 寝たきり高齢者の訪問指導

 

 


 

▶午前22

生活保護の基本原理として正しいのはどれか。

 

  1. 無差別平等
  2. 安全の保護
  3. 目的の明確化
  4. 連帯責任による保障

 

 


 

▶午前23

インフルエンザの原因と発症との因果関係で正しいのはどれか。

 

  1. ウイルスは発症の必要条件である。
  2. ウイルスは発症の十分条件である。
  3. ウイルスは発症の必要十分条件である。
  4. ウイルスは発症の必要条件でも十分条件でもない。

 

 


 

▶午前24

A小学校で発生した感染症の発症状況を図に示す。
99am24h
感染源への曝露について最も考えられるのはどれか。

 

  1. 単一曝露があった。
  2. 多量曝露があった。
  3. 連続曝露があった。
  4. 複数回の曝露があった。

 

 


 

▶午前25

共に正規分布すると仮定できる2つの連続変数X、Yについて散布図を描いた。標本数は300である。散布図は全体的に右上がりであり、特に外れ値はなかった。Pearson〈ピアソン〉の相関係数を計算したところ、r=0.60であった。「母相関係数は0である」とする帰無仮説を立て、統計学的検定を行ったところ、有意水準5%にて棄却された。
XとYとの相関について適切なのはどれか。

 

  1. 全く相関はない。
  2. 有意な相関がある。
  3. 相関の有意性は棄却される。
  4. 相関の有無については判断できない。

 

 


 

▶午前26

市の保健師が市内在住の成人の生活実態把握のために横断調査を行う。
対象者の選定で適切なのはどれか。

 

  1. 市内の主要駅の通行人
  2. 無作為に選定した1地区の成人全員
  3. 市の住民基本台帳から無作為に選定した成人
  4. インターネットで募集した成人

 

 


 

▶午前27

1歳6か月児健康診査において児の発達を確認するために適切な質問はどれか。

 

  1. 「遊び友だちがいますか」
  2. 「クレヨンなどで丸(円)を書きますか」
  3. 「衣服の着脱をひとりでしたがりますか」
  4. 「手を使わずにひとりで階段をのぼれますか」
  5. 「ママ、ブーブーなど意味のあることばをいくつか話しますか」

 

 


 

▶午前28

28歳の女性。統合失調症。両親と3人で暮らしている。半年間入院し、退院後は自宅に閉じこもりがちで昼夜逆転の生活が続いている。
生活リズムを整えるために勧める社会資源で適切なのはどれか。

 

  1. 療養通所介護
  2. 生活訓練施設
  3. 居宅介護等事業
  4. 地域生活援助事業
  5. 地域活動支援センター

 

 


 

▶午前29

介護相談や会誌の発行をしている会員数60人の介護者の会。自主グループとして活動を始めて5年が経過した。会長は「今の活動でよいのか少し迷っている」と保健師に相談した。
保健師がこれまでの活動をねぎらった後、最初に勧めるのはどれか。

 

  1. 新規会員の勧誘
  2. 5年間の活動の振り返り
  3. 介護予防事業の行政方針の確認
  4. 隣接市町村の介護保険利用状況の把握
  5. 民間企業による介護サービスの提供状況の把握

 

 


 

▶午前30

法律と施策の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 健康増進法――受動喫煙防止
  2. 労働基準法――特殊健康診断
  3. 次世代育成支援対策推進法――長時間労働の防止
  4. 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律――子の看護休暇
  5. 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律――休日労働時間の削減

 

 


 

▶午前31

アスベスト曝露の肺がん罹患に対する寄与危険割合の算出のために十分な情報を持つ指標はどれか。

 

  1. アスベスト曝露群の肺がんの罹患率
  2. アスベスト非曝露群の肺がんの罹患率
  3. アスベスト曝露の肺がん罹患に対する相対危険
  4. アスベスト曝露の肺がん罹患に対する寄与危険
  5. 全人口に対するアスベスト曝露を受けた者の割合

 

 


 

▶午前32

正規分布について誤っているのはどれか。

 

  1. 一峰性である。
  2. 左右対称である。
  3. 平均値と中央値が一致する。
  4. 平均値が決まれば一意に定まる。
  5. 平均値±2×標準偏差の範囲に全体の約95%が含まれる。

 

 


 

▶午前33

Winslow〈ウインスロー〉による公衆衛生の定義について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 経済効率を最優先する。
  2. 環境衛生の改善を目指す。
  3. 保健従事者の質の向上を図る。
  4. 地方自治体が問題解決の義務を負う。
  5. 組織化された地域社会の努力で疾病を予防する。

 

 


 

▶午前34

保健活動の安全管理の視点からの評価指標はどれか。2つ選べ。

 

  1. 結核患者の服薬中断率
  2. 心筋梗塞による死亡率
  3. 健康教室参加者の脱落率
  4. BCG集団接種の手技による事故の発生率
  5. 家庭訪問時に保健師が受ける暴力被害の発生率

 

 


 

▶午前35

Aさんは第1子の3歳児健康診査に来所した。表情が暗く、周囲の母親たちとの会話もない。児は母親のもとを離れ、他児と一緒に遊んでいる。個別相談でAさんは「子どもが言うことを聞かず、どう関わればいいか分からない。子どもがかわいいと思えなくてつらい」と言う。保健師はAさんの気持ちを受け止めた。
保健師の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 夫に、Aさんの状況を伝える。
  2. Aさんにいつでも相談が可能と伝える。
  3. Aさんに被虐待体験について確認する。
  4. Aさんに親子での遊びの教室への参加を勧める。
  5. Aさんに児に発達上の問題があると考えられると伝える。

 

 


 

▶午前37

地震発生後の避難所でインフルエンザが発生した。電気は復旧しているが、水道は復旧していない。
保健師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 高齢者を福祉避難所に移動する。
  2. 室内に次亜塩素酸ナトリウムを噴霧する。
  3. インフルエンザに罹患した避難者は別室に移す。
  4. 避難者にアルコールによる手指消毒を啓発する。
  5. 避難者の個人スペースを高さ100cmの段ボールで仕切る。

 

 


 

▶午前38

健康増進計画が根拠となる事業はどれか。2つ選べ。

 

  1. 快適な睡眠の推進に関する事業
  2. ひきこもり予防のための事業
  3. 歯の健康に関する事業
  4. 虐待防止キャンペーン
  5. 地域支援事業

 

 


 

▶午前39

学校で行う健康診断で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 定期の健康診断は毎年5月31日までに実施する。
  2. 定期の健康診断は学校保健安全法で規定されている。
  3. 就学時健康診断は入学した年の4月30日までに実施する。
  4. 皮膚疾患の有無の確認は定期の健康診断で全学年に実施する。
  5. 感染症または食中毒発生時は保健所長が臨時の健康診断を実施する。

 

 


 

▶午前40

高齢者の医療の確保に関する法律が根拠となる保健事業で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 75歳以上の者への健康診査
  2. 特定健康診査の結果の通知
  3. 糖尿病患者への生活習慣相談
  4. 家族介護者への健康管理指導
  5. 65歳以上の者への生活機能評価

 

 


 

次の文を読み41〜43の問いに答えよ。

Aさん(73歳、女性)。1人暮らし。民生委員が定期的に行っている状況確認のためAさんを訪問したところ「最近気分がすぐれず、この3か月ほとんど外出していない。かかりつけ医に1か月に1度受診しているが、加療中の高血圧以外は、特に悪いところはないと言われている。買い物にも出かけたくない。人と話すのもおっくうに感じる。介護保険の利用は、今のところ考えていない」と話した。

 

▶午前41

民生委員から、市保健センターの保健師にAさんについて情報提供があった。
保健師が連携する機関として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 市の社会福祉協議会
  2. 地域包括支援センター
  3. 地区内の通所介護事業所
  4. Aさんが受診している診療所

 

 


 

▶午前42

その後、Aさんは要介護認定を申請したが非該当となり、介護予防サービスを受ける手続きをすることになった。
このサービスを受けるために必要なのはどれか。

 

  1. 生活機能評価
  2. 主治医意見書
  3. 特定健康診査の結果
  4. 介護保険被保険者証

 

 


 

▶午前43

保健師は、Aさんのような高齢者が必要に応じて介護予防サービスを受けられるように、市の介護予防サービスの周知が必要と考えた。
周知先として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 市医師会
  2. 老人クラブ
  3. 訪問看護事業所
  4. 介護老人保健施設

 

 


 

次の文を読み44〜46の問いに答えよ。

A市は食育推進計画を策定することにした。

 

▶午前44

現状把握のために、市民に対して食育に関するアンケート調査を行うことにした。調査項目は国が実施している調査と同じ項目を設定して、全国平均との比較によるA市の特徴を分析することにした。
調査項目を参照すべき調査として適切なのはどれか。

 

  1. 食品産業動向調査
  2. 学校保健統計調査
  3. 国民健康・栄養調査
  4. 保健・衛生行政業務報告

 

 


 

▶午前45

市民アンケートの結果、子どもの野菜摂取不足が明らかになった。この課題を市民と共有して対策を検討するために、市民も含めた食育推進計画策定委員会を設置したい。
策定委員会の構成員を依頼する対象として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 食品衛生協会
  2. 小児糖尿病の親の会
  3. 小学校のPTA連合会
  4. 要保護児童対策地域協議会

 

 


 

▶午前46

策定委員会での検討を経て、5年間のA市食育推進計画を策定した。
評価計画について適切なのはどれか。

 

  1. 質的評価は含まない。
  2. 評価結果の公表方法を含む。
  3. 評価方法は年度ごとに見直す。
  4. 成果評価として各事業の参加人数を集計する。

 

 


 

次の文を読み47〜49の問いに答えよ。

Aさんは従業員500人のコンピュータ会社に勤務している。課長補佐に昇任してから、食欲がなく不眠状態が続いている。「課長に相談してみたが、もう少したてば仕事に慣れるから大丈夫と言われた。仕事に集中できず、頑張ろうとしても頑張れない。自分が頑張らないとだめなのに」と健康管理室の保健師に相談があった。

 

▶午前47

保健師がAさんの状況を確認する事項として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 趣味
  2. 残業時間
  3. 間食の状況
  4. 子どもの年齢

 

 


 

▶午前48

Aさんは、うつ病と診断され2か月の休職となった。
休職期間中の保健師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 服薬できているかAさんに毎日確認する。
  2. 同じフロアの職員にAさんの状況を説明する。
  3. Aさんの状況や意向を把握して産業医に伝える。
  4. 保健所保健師にAさん宅への家庭訪問を依頼する。

 

 


 

▶午前49

保健師は、Aさんのような従業員が今後増えないように産業医と相談して対策を立てることにした。
対策として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 職場巡視の回数の増加
  2. 休憩時間の体操の実施
  3. 従業員の休暇取得状況の確認
  4. 管理職へのメンタルヘルス教育の実施

 

 


 

次の文を読み50〜52の問いに答えよ。

児数100名、職員数20名の保育所。給食とおやつは1歳から5歳まで同じメニューで形状を変えている。0、1、2、3歳児の部屋は1階で、4、5歳児の部屋は2階で交流はない。職員は担任制であるが延長保育は交代で担当している。10月12日朝に、保育所から「昨日、3歳児クラスで午前に3名、午後に5名が嘔吐をした。児が嘔吐した際には、職員が手袋を用いないで吐物を拭き取り、その後アルコールで床を消毒した。今朝、9名の保護者から児が嘔吐と下痢のため欠席すると連絡があった。食中毒ではないか」と保健所に連絡があった。保健所が確認した発症状況を図に示す。
99am50h

 

▶午前50

保健所は、食中毒と感染症の両面から調査を行うことになった。
実施する調査として正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 全職員の検便調査
  2. 全児とその家族の検便調査
  3. 発症した児の自宅のふき取り調査
  4. 全児のうち発症者の給食の喫食調査
  5. 1週前からの保育所の行事と参加状況の調査

 

 


 

▶午前51

調査の結果、原因病原体はノロウイルスと判明し、10月9日の発症者を初発患者とする集団感染と推定された。保健所では保育所職員を対象に、集団感染の再発予防の健康教育を行うことにした。
教育内容で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 食品の保管方法
  2. 汚物の処理方法
  3. 児の消化機能に応じた調理方法
  4. 朝に行う児への健康チェック内容
  5. 保育所建物のホルマリン消毒方法

 

 


 

▶午前52

その後、管内の他の保育所でも同様にノロウイルス集団感染の事例が連続して発生した。保健所では地域への感染症予防対策を強化することにした。
保健所の対策として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 保育所向けの感染症情報の発信
  2. 食品納入業者向け健康管理指針の配布
  3. 保育所の給食施設への緊急立ち入り調査
  4. 保育所嘱託医への児の健康診断実施の依頼
  5. 保育所職員を対象とした感染症予防講習会の開催

 

 


 

次の文を読み53〜55の問いに答えよ。

運動習慣の死亡率に対する影響の調査のために1万人のコホート研究を行った。調査では、年齢や食習慣、経済状況など参加者の基礎的背景も併せて調査した。10年間追跡した結果を表に示す。
99am53h

 

▶午前53

運動習慣があることに対して、運動習慣がないことの死亡に関する寄与危険はどれか。

 

  1. 0.05
  2. 0.10
  3. 0.50
  4. 2.00
  5. 2.11

 

 


 

▶午前54

研究の解析段階で、参加者の基礎的背景を補正することにした。
補正の方法として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 層化
  2. 無作為抽出
  3. マッチング
  4. 多変量解析
  5. 無作為割付け

 

 


 

▶午前55

参加者の基礎的背景を補正したところ、結果に大きな違いはなく、有意であった。この結果から「運動すれば長生きできる」とするのは誤りである。
誤りとする理由はどれか。

 

  1. 情報バイアスがある。
  2. 二重盲検がされていない。
  3. 死亡日が特定されていない。
  4. 因果関係の証明がされていない。

 

 

 

第99回保健師国家試験・午後(55問)

 

 

▶午後1

A町の胃がん検診精密検査の受診率を上げるための対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 精密検査受診啓発ポスターの掲示
  2. ケーブルテレビによる精密検査受診勧奨
  3. 保健師の家庭訪問による精密検査受診勧奨
  4. 健康推進員の家庭訪問による精密検査受診勧奨

 

 


 

▶午後2

A市保健センターで実施する1歳6か月児健康診査に、外国人の両親が男児を連れて来所した。両親とも片言の日本語しか話せなかった。男児の発育は順調だが、母子健康手帳の予防接種の記録欄はすべて空白であった。
この親に必要な社会資源で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 主任児童委員
  2. 近所の小児科医
  3. 通訳のボランティア
  4. ファミリーサポートセンター

 

 


 

▶午後3

39歳の女性。「定期健康診断の結果に、BMI32、減量するようにと書かれていた。今まで運動しても続かなかった。この機会に再度運動に取り組みたい。どうしたらいいか」と市の健康相談に来所した。
保健師の支援で最も適切なのはどれか。

 

  1. 運動の必要性を説明する。
  2. 運動のパンフレットを渡す。
  3. 運動に関する講演会への参加を勧める。
  4. 運動の小集団健康教育への参加を勧める。

 

 


 

▶午後4

第1子の低出生体重児。生後6日、2,400gで退院した。生後20日に家庭訪問した。児の体重は3,000g。母親は、「この子はよく泣くし、母乳が足りているのか不安です」と言う。
保健師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「この時期の子どもは泣くものですよ」
  2. 「泣くたびに母乳をあげましょう」
  3. 「ミルクを足してみましょう」
  4. 「体重増加は順調ですよ」

 

 


 

▶午後5

中学生を対象にした喫煙防止教室で適切なのはどれか。

 

  1. 喫煙経験を質問する。
  2. 喫煙経験のある生徒は対象としない。
  3. タバコの銘柄別ニコチン含有量の資料を配布する。
  4. 喫煙を勧められたときの断り方をロールプレイする。

 

 


 

▶午後6

日本の在宅生活をしている高齢者の虐待の傾向はどれか。

 

  1. 虐待者は被虐待者の娘が最も多い。
  2. 被虐待者は女性より男性が多い。
  3. 被虐待者は要介護認定を受けている人が半数を超えている。
  4. 被虐待者は要介護認定者のうち認知症高齢者の日常生活自立度Ⅰが最も多い。

 

 


 

▶午後7

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に規定されている精神障害者の入院形態とその説明の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 措置入院――指定病院への入院
  2. 緊急措置入院――入院期間は96時間以内
  3. 医療保護入院――患者本人の同意が必要
  4. 任意入院――入院時は指定医の診察が必要

 

 


 

▶午後8

最近、転入してきたDown〈ダウン〉症候群と診断された児の母親から相談があった。母親は「子どもは小児科に通院しており、主治医からは順調に成長していると聞いているが、今後の育児のイメージがわかない」と話した。
現時点で保健師が母親に紹介するのに最も適切なのはどれか。

 

  1. 保育所
  2. 市内の育児サークル
  3. 児童家庭支援センター
  4. Down〈ダウン〉症児をもつ親の会

 

 


 

▶午後9

84歳の女性。認知症。1人暮らし。日常生活自立度判定基準ランクⅡa、要支援2。身寄りはなく公営住宅の2階に住んでいる。民生委員から最近、金銭管理が困難になってきたようだと保健師に相談があった。
利用を勧めるサービスとして適切なのはどれか。

 

  1. 訪問介護
  2. 特別養護老人ホーム
  3. 日常生活自立支援事業
  4. 認知症対応型共同生活介護

 

 


 

▶午後10

歯周病の予防として正しいのはどれか。

 

  1. 歯間ブラシを使用する。
  2. 軟らかい食べ物を摂取する。
  3. 歯茎部のブラッシングは避ける。
  4. フッ素化合物を定期的に塗布する。

 

 


 

▶午後11

A市では近年、肥満傾向の住民が増加しているため、週1回3か月間の肥満予防教室を実施した。
プロセス評価の項目として適切なのはどれか。

 

  1. 教室の目標設定状況
  2. 毎回の教室で実施した内容
  3. 適正体重に変化した者の割合
  4. A市の特定健康診査受診者のうち肥満者の割合

 

 


 

▶午後12

特定保健指導の事業評価を行うにあたって必要な項目はどれか。

 

  1. 特定保健指導の脱落者数
  2. 特定健康診査の未受診者数
  3. 特定保健指導の新規対象者数
  4. 特定健康診査結果における要医療者数

 

 


 

▶午後13

市町村保健センターの予算編成で正しいのはどれか。

 

  1. 当初予算案は保健部門の長が議会に提出する。
  2. 議会の承認によって予算が成立する。
  3. 当該年度の予算編成は4月末までに行う。
  4. 介護保険事業費は衛生費に含まれる。

 

 


 

▶午後14

A市では総合的な障害者地域生活支援システムを構築するため、関係者による連絡会議を定期的に開催することにした。A市にはNPO法人〈特定非営利活動法人〉等の障害者を支援する団体が複数あるが、公的なネットワークは形成されていない。
初回の会議の議題として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 連絡会議の開催頻度
  2. 支援困難事例の検討
  3. 各団体の活動内容の紹介
  4. 障害者の就労状況調査の企画

 

 


 

▶午後15

中学校の剣道部での熱中症の発生と予防について正しいのはどれか。

 

  1. 室内の練習では発生しない。
  2. 水分補給は休憩時間に限る。
  3. 暑い季節の休憩中は防具を外す。
  4. 休憩は90分に1回を目安とする。

 

 


 

▶午後16

従業員5,000人の企業に勤務する保健師。うつ病に対するポピュレーションアプローチを計画した。
適切なのはどれか。

 

  1. 職場復帰プログラムの作成
  2. 健康保険の給付状況の確認
  3. 従業員向けメンタルヘルス研修の実施
  4. 診療を行う常勤精神科医師の配置の提案

 

 


 

▶午後17

介護保険について正しいのはどれか。

 

  1. 認定調査は居宅介護支援事業者が行う。
  2. 要介護認定には主治医意見書が必要である。
  3. 居宅介護サービス計画費の1割を自己負担する。
  4. 通所リハビリテーションは地域密着型サービスである。

 

 


 

▶午後18改題

第4期がん対策推進基本計画の目標項目で正しいのはどれか。

 

  1. がん罹患率
  2. がん検診受診率
  3. 緩和ケア病棟数
  4. がん患者支援団体数

 

 


 

▶午後19

労働衛生管理の三管理でないのはどれか。

 

  1. 作業管理
  2. 健康管理
  3. 人事管理
  4. 作業環境管理

 

 


 

▶午後20改題

難病対策について正しいのはどれか。

 

  1. 障害者総合支援法に基づき実施している。
  2. 関節リウマチは医療費の公費負担の対象である。
  3. 各都道府県に難病相談・支援センターを設置している。
  4. 難病患者等居宅生活支援事業は、都道府県が実施している。

 

 


 

▶午後21

陽性反応的中度が上昇する理由として適切なのはどれか。

 

  1. 疾患の有病率が上昇した。
  2. 検査の特異度が低下した。
  3. 検査を受けた人が増加した。
  4. 基準値の変更で陽性者が増加した。

 

 


 

▶午後22

日本の結核対策で正しいのはどれか。

 

  1. 生後3か月に達するまでにBCGを接種する。
  2. 潜在性結核感染症は医師の届け出の対象ではない。
  3. 接触者健康診断は接触者の居住地の保健所が実施する。
  4. 定期健康診断は都道府県知事が実施義務者となって行われる。

 

 


 

▶午後23

A市の2地区でデータを取った。各項目について2地区間に差があるかどうかを統計学的に検定する。
t検定が適している項目はどれか。

 

  1. 性別
  2. 体重
  3. 年齢区分
  4. 5段階の自覚的健康度

 

 


 

▶午後24

人口動態統計の情報を用いて算出する指標はどれか。

 

  1. 受療率
  2. 生活影響率
  3. 年少人口指数
  4. 合計特殊出生率

 

 


 

▶午後25

公害健康被害の補償等に関する法律によって、第二種地域が指定された。
その汚染原因はどれか。

 

  1. 放射線
  2. アスベスト
  3. 六価クロム
  4. カドミウム
  5. ダイオキシン

 

 


 

▶午後26

介護予防を推進する住民ボランティアを県内市町村で養成することになった。
県庁介護予防担当課の保健師が市町村を介して、養成講座の実施を依頼するのはどれか。

 

  1. 居宅介護支援事業者
  2. 在宅療養支援診療所
  3. 地域包括支援センター
  4. 訪問看護ステーション
  5. シルバー人材センター

 

 


 

▶午後27

医療計画で正しいのはどれか。

 

  1. 予防接種計画を記載する。
  2. 地域保健法で策定が規定されている。
  3. 都道府県ごとに必要な医師数を定める。
  4. 一次医療圏ごとに必要な診療所数を定める。
  5. 二次医療圏ごとに一般病床の基準病床数を定める。

 

 


 

▶午後28

二次予防の行動はどれか。2つ選べ。

 

  1. 市の胃がん検診を受診した。
  2. 毎日ラジオ体操に参加した。
  3. 脳梗塞後に言語療法を受けた。
  4. 同僚が結核に罹患したので胸部エックス線撮影を受けた。
  5. ヒトパピローマウイルス〈HPV〉ワクチンの接種を受けた。

 

 


 

▶午後29

平成12年(2000年)に国連ミレニアム宣言に基づき取りまとめられたミレニアム開発目標(MDGs)に含まれるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 飢餓の撲滅
  2. 認知症の減少
  3. 高等教育の充実
  4. 福祉施設の整備
  5. マラリアの蔓延防止

 

 


 

▶午後30

住民を対象にウォーキング教室を月2回の3か月コースで開催する。
コース終了3か月後に行う教室参加者への影響評価で、指標として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 参加者の出席回数
  2. 参加者の1日の歩数
  3. 参加者の健康診査の受診率
  4. 住民に対する参加者の割合
  5. 参加者のウォーキング継続者の割合

 

 


 

▶午後31

養護教諭の職務として正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 保健教育を行う。
  2. 給食の衛生管理を行う。
  3. 児童生徒の家族の健康管理を行う。
  4. 学校保健安全計画の立案に参画する。
  5. 感染症のおそれのある児童生徒の出席停止を決定する。

 

 


 

▶午後32

人口7万人、高齢化率30%の市。地震により市の大半が被災し、1か月が経過した。保健師による全戸訪問から、在宅の高齢者の中に褥瘡ができるなど状態が悪化している人がいることが分かった。
今後、状態が悪化している在宅の要介護高齢者の症状を改善するために、市保健師が行うことで適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 民生委員に配食サービスを依頼する。
  2. 居宅サービス事業者と情報を共有する。
  3. デイサービスを市役所庁舎で実施する。
  4. 災害ボランティアセンターに訪問介護を依頼する。
  5. 訪問医療チームに状態が悪化している要介護高齢者リストを渡す。

 

 


 

▶午後33

公衆衛生行政について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 日本国憲法第20条を法的基盤としている。
  2. 人材、法律による制度および予算が必要である。
  3. 一般衛生、産業保健、環境保健の3分野からなる。
  4. 国や地方自治体が国民の健康保持増進のために行う。
  5. 都道府県の公衆衛生行政部門の組織機構は一様である。

 

 


 

▶午後34

保健統計調査について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 国勢調査は5年に1度実施される。
  2. 患者調査は2年に1度実施される。
  3. 人口動態調査は2年に1度集計される。
  4. 国民生活基礎調査から罹患率が得られる。
  5. 医療施設調査には静態調査と動態調査とがある。

 

 


 

▶午後35

人口122万人の市。1年間の結核新登録者数は183人、年末の活動性結核患者数は159人、年末の結核総登録患者数は549人であった。
年間の結核罹患率(人口10万人対)を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②

 

 


 

次の文を読み36〜38の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)。肺癌の終末期である。病院から車で1時間かかる自宅への退院を希望しており、病院の地域連携室から保健所保健師に相談が入った。Aさんは軽度の呼吸困難と骨転移による激しい痛みとがあったが、現在は薬物による疼痛コントロールができている。子どもはなく、妻(80歳)と2人暮らしをしていた。

 

▶午後36

保健師は、Aさんと妻が在宅での看取りを希望していることを確認した。
疼痛コントロールを退院後も継続するために、最初に調整する機関はどれか。

 

  1. 保健センター
  2. 近隣の調剤薬局
  3. 在宅療養支援診療所
  4. 訪問看護ステーション

 

 


 

▶午後37

Aさんと妻は病院の主治医から在宅での療養生活についての説明を受けてから退院し、医師、看護師、薬剤師の在宅ケアチームによるケアが24時間体制で開始された。2週後に保健師は妻に電話をして様子を聞いた。妻は「時々、本人は自覚していないけど呼吸が苦しそうで心配です」と話した。
妻への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「苦しいときは救急車を呼びましょう」
  2. 「症状が落ち着くまで様子をみましょう」
  3. 「入院していた病院に相談してみましょう」
  4. 「訪問看護師にいつでも連絡してよいですよ」

 

 


 

▶午後38

Aさんは家族や近所の友人に看取られて亡くなった。保健所ではAさんの事例をもとに、在宅ターミナルケアの体制整備を図るため推進会議を開催することにした。
推進会議の初回の議題で最も優先すべきなのはどれか。

 

  1. 在宅ケア支援ボランティアの育成
  2. 住民対象の終末期に関する意識調査の内容
  3. 関係機関の在宅ターミナルケアの取り組み状況
  4. 診療所医師を対象とした緩和ケア研修会の内容

 

 


 

次の文を読み39、40の問いに答えよ。

Aさん(56歳、女性)。48歳のときに多系統萎縮症と診断された。現在、歩行困難となり、車椅子で移動している。構音障害と排尿障害とがあり、膀胱留置カテーテルを留置している。隣市の専門医療機関に月1回通院している。要介護4で、通所介護サービスを週2回利用している。61歳の夫(無職)と2人暮らし。市内に長女(26歳)が1人暮らしをしているが、仕事が多忙のため、Aさんの介護は夫が中心に担っている。夫は糖尿病で半年くらい前から血糖コントロールが不良である。

 

▶午後39

夫は血糖のコントロールのために入院を勧められている。
夫の入院中にAさんが利用する事業で適切なのはどれか。

 

  1. 神経難病患者在宅医療支援事業
  2. 難病患者地域支援対策推進事業
  3. 重症難病患者入院施設確保事業
  4. 難病患者認定適正化事業
  5. 短期入所療養介護

 

 


 

▶午後40

夫は入院し、インスリンの自己注射が開始された。退院後もAさんの介護をしている。翌年、Aさんの特定疾患医療費助成の更新申請に保健所に来所した。Aさんは、症状が進行したために、2週前から専門医療機関に入院し、呼吸管理のため気管切開をして吸引が頻回に必要な状況であるという。夫婦ともに在宅療養を望んでおり、夫はAさんの退院に向け、吸引の練習をしている。訪問サービスの利用について意向を確認すると、夫は「自宅に他人が入ると疲れるから利用は考えていない」と言う。
夫への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「療養型の入院医療機関を探しましょう」
  2. 「Aさんの通所介護は、週7日にしたほうがいいですね」
  3. 「専門医療機関の主治医に在宅療養担当医を決めてもらいましょう」
  4. 「Aさんと娘さんも一緒に担当の介護支援専門員と話し合いましょう」

 

 


 

次の文を読み41、43の問いに答えよ。

人口20万人のA市。保健センターの保健師は、潰瘍性大腸炎の患者を対象にした勉強会を企画した。市民病院の専門外来を中心に広報したところ、15人の申し込みがあった。勉強会の内容は、前半の1時間は市民病院の専門医による疾患の特徴、診断や治療法などについての講義、後半の1時間は保健師によるセルフケア能力の向上のためのグループワークとした。

 

▶午後41

グループワークで最も学習効果の高い方法はどれか。

 

  1. 参加者の達成目標を統一する。
  2. 専門医の講義で不明だった点の説明をする。
  3. 具体的な話し合いの内容は参加者が決める。
  4. 日常生活の留意点を網羅した詳細な資料を配布する。

 

 


 

▶午後43

約2年間、患者会は順調に運営された。3年目になって、会の活動への参加者は少なくなり、会費収入が減少して赤字になった。世話人代表のBさんは、1人で会の存続を目指して運営の工夫を行ってきたが、なかなかうまくいかないと保健師に相談に来た。保健師は「大変でしたね」と苦労をねぎらった。
次に行う助言として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「私が世話人を引き受けます」
  2. 「赤字の分は市の予算を活用できます」
  3. 「他の会員と今後について一緒に考えましょう」
  4. 「せっかくの会なので解散しないことが重要です」
  5. 「会員のCさんに世話人を代わってもらいましょう」

 

 


 

次の文を読み44〜46の問いに答えよ。

Aさん(33歳、女性)。3歳6か月の長男と9か月の双子を育てている。長男はこれまでの健康診査で、異常は認められず順調に成長している。双子は在胎38週で生まれ、1人は出生体重2,600g、現在はいはいしている。もう1人は出生体重2,200g、3日前に1人座りができるようになった。2人とも体重増加は順調である。

 

▶午後44

Aさんは長男の3歳児健康診査に来所した。「離乳食も夫のお弁当も手作りしたいし、長男は家中におもちゃを散らかすし、毎日追われた感じで疲れます。長男に再び夜尿がみられるようになったり、双子の1人はなかなかお座りしなかったり気がかりです」と話す。
保健師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「1人座りできたのが遅いですね」
  2. 「夜尿は専門の医師に診てもらいましょう」
  3. 「お子さんには平等に接してあげてください」
  4. 「家事の負担を減らす方法について検討しましょう」

 

 


 

▶午後45

半年後、Aさんから「長男が幼稚園に入園し、子育ての大変な時期を乗り越えることができた。自分の経験を子育て中の人に伝えたい」と相談があった。保健師は、子育ての仲間づくりを目的に「ふたご子育ての集い」を企画し、Aさんを含め3人から申し込みがあった。
集いの初日の保健師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「機関誌を発行しましょう」
  2. 「子育て体験を話しましょう」
  3. 「もっと会員を増やしましょう」
  4. 「父親にも参加してもらいましょう」
  5. 「1か月に2回保健センターに集まりましょう」

 

 


 

▶午後46

この後半年、集いは順調に実施されている。保健師は自主的なグループ運営ができるよう「他の機関にも協力してもらいましょう」とグループに助言した。
協力を求める機関として適切なのはどれか。

 

  1. 児童相談所
  2. 都道府県保健所
  3. 母子福祉センター
  4. 子育て支援センター

 

 


 

次の文を読み47〜49の問いに答えよ。

Aさん(40歳、女性)。特定健康診査の結果は、身長155cm、体重70kg、BMI29、腹囲90cm、血圧136/80mmHg、中性脂肪160mg/dL、HDLコレステロール38mg/dL、空腹時血糖95mg/dL、喫煙なしであった。積極的支援レベルに該当したため、保健指導の利用を勧めたところ「運動も嫌いだし、食事も変えたくない。少し太っているかもしれないけれどどこも悪くない」と言っていたが、保健師の働きかけで初回面接の約束ができた。

 

▶午後47

初回面接ではAさんの思いを受け止めながら生活を振り返った。
併せて行う対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 食事の改善方法を提案する。
  2. 毎日体重を測ることを勧める。
  3. 運動に取り組んでいる自主グループを紹介する。
  4. 減量のメリットをAさんの興味に合わせて伝える。

 

 


 

▶午後48

面接で、Aさんから「1か月に1kgの体重減少を目標に、食事と運動の改善に取り組んでみたい」という発言が聞かれ、主食の量と間食を減らして毎日20分歩くことにした。初回面接から2週後に電話連絡したところ、Aさんは「ご飯を減らして間食もしないように気をつけているが、運動は3日しか続かなかった。体重も全然減らない。やっぱり私はだめなのだろうか」と話した。
保健師の最初の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 体重を朝晩測定することを勧める。
  2. スポーツジムに通うことを提案する。
  3. 食事を減らす努力をしていることを認める。
  4. 食事と運動を併せて取り組む必要性を話す。

 

 


 

▶午後49

6か月後の最終評価面接では、体重65kg、腹囲85cmであり、Aさんは「何度も挫折しそうになったが、保健師さんに励まされてなんとか続けられた」と話した。Aさんは、翌年の特定健康診査を受診し、身長155cm、体重67kg、BMI28、腹囲86cm、血圧134/80mmHg、中性脂肪146mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL、空腹時血糖90mg/dLという結果であった。
Aさんへの今後の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 再度「積極的支援プログラム」の利用を勧める。
  2. 「動機付け支援プログラム」の利用を勧める。
  3. 「情報提供」を行う。
  4. 今年度は支援の非該当であると伝える。

 

 


 

次の文を読み50〜52の問いに答えよ。

人口12万人、高齢化率23%のA市。要介護者が増加傾向にある。国内で発生した震災を機に1人暮らしの高齢者から市役所に災害時の対応について相談が寄せられた。市は地域福祉計画の中に、災害時の1人暮らし高齢者への対策を盛り込むことを予定している。

 

▶午後50

A市は、すでに氏名、住所、生年月日の記載された1人暮らし高齢者のリストを保持している。
今後、災害発生直後の対応のために収集する情報はどれか。2つ選べ。

 

  1. 家族の連絡先
  2. 最終学歴
  3. 自力歩行の可否
  4. 住居の所有状況
  5. 経済状況

 

 


 

▶午後51

さらにニーズ把握のための聞き取り調査も実施することになった。
この調査の実施対象として優先度の高いのはどれか。

 

  1. 商工会議所の会員
  2. 肥満予防教室の参加者
  3. スポーツクラブの会員
  4. 介護予防事業の教室参加者

 

 


 

▶午後52

地域福祉計画が立案され、災害時の要援護者対策として、地域での1人暮らし高齢者の見守り体制を強化することにした。
保健師の活動で適切なのはどれか。

 

  1. 防災用品についての広報
  2. 高齢者への声かけボランティアの育成
  3. 避難所に指定されている施設のバリアフリー化
  4. 災害時の健康管理に関する市民向け講演会の開催

 

 


 

次の文を読み53〜55の問いに答えよ。

保健所に市内の介護老人保健施設から「本日20時ころから、下痢、嘔吐の症状がある入所者が多数いる。職員も数名が発症している」と22時に通報があった。保健所は食中毒を疑い、直ちに調査に入った。

 

▶午後53

昼食を検食した職員4名も腹痛、下痢の症状があり、夕食前に退所した者からも発症者が出たため、当日の昼食について喫食調査を行った。昼食の喫食状況と発症状況を表に示す。
99pm53h
原因として最も疑わしいメニューはどれか。

 

  1. ハンバーグデミグラスソース
  2. アサリと青菜のあえもの
  3. 煮豆
  4. フルーツポンチ

 

 


 

▶午後54

10人の発症者の便からウェルシュ菌が検出されたので、食中毒と判断された。
考えられるのはどれか。

 

  1. 嘔吐物から二次感染が起こる。
  2. 不顕性感染から二次感染が起こる。
  3. 3日目以降、有症状者が増加する。
  4. ほとんどの発症者は軽症で経過する。

 

 


 

▶午後55

この施設への保健所の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 発症者を隔離する。
  2. 調理器具の変更を指導する。
  3. 調理従事者の就業制限を行う。
  4. 食材の保存方法について指導する。

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

 

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向