メニュー

一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

m header btn

一般財団法人 厚生労働統計協会

サイトポリシープライバシーポリシー

pmark     お問い合わせ
  • img01
  • 医療職のための統計セミナー
  • 図説国民衛生の動向2024/2025
  • 国民衛生の動向2024/2025
  • 国民の福祉と介護の動向2024/2025
  • 生物統計学の道標 研究デザインから論文報告までをより深く理解するための24講

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

内臓痛が生じるのはどれか。

 

  1. 臓器の切開
  2. 管腔臓器の受動的な過伸展
  3. 細胞内カリウムイオン濃度の上昇
  4. 細胞外ナトリウムイオン濃度の上昇

 

 


 

▶午後27

蛋白質で正しいのはどれか。

 

  1. アミノ酸で構成される。
  2. 唾液により分解される。
  3. 摂取するとそのままの形で体内に吸収される。
  4. 生体を構成する成分で最も多くの重量を占める。

 

 


 

▶午後28

膀胱で正しいのはどれか。

 

  1. 漿膜で覆われている。
  2. 直腸の後方に存在する。
  3. 粘膜は移行上皮である。
  4. 筋層は2層構造である。

 

 


 

▶午後29

ホルモンとその産生部位の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. エリスロポエチン――膵臓
  2. アドレナリン――副腎皮質
  3. 成長ホルモン――視床下部
  4. レニン――腎臓

 

 


 

▶午後30

糖尿病神経障害で正しいのはどれか。

 

  1. 運動神経は温存される。
  2. 感覚障害は中枢側から起こる。
  3. 三大合併症の中では晩期に発症する。
  4. 自律神経障害は無自覚性低血糖に関与する。

 

 


 
▶午後31

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症で正しいのはどれか。

 

  1. 経皮感染する
  2. 無症候期がある。
  3. DNAウイルスによる。
  4. 血液中のB細胞に感染する。

 

 


 

▶午後32

気胸について正しいのはどれか。

 

  1. 外傷は原因の1つである。
  2. 自然気胸は若い女性に多い。
  3. 原因となるブラは肺底部に多い。
  4. 治療として人工呼吸器による陽圧換気が行われる。

 

 


 

▶午後33

心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか。

 

  1. 高カリウム血症
  2. 低カリウム血症
  3. 高カルシウム血症
  4. 低カルシウム血症

 

 


 

▶午後34

前立腺癌の治療薬はどれか。

 

  1. インターフェロン
  2. a交感神経遮断薬
  3. 抗アンドロゲン薬
  4. 抗エストロゲン薬

 

 


 
▶午後35

日本国憲法第25条で定められているのはどれか。

 

  1. 国民の平等性
  2. 国民の生存権
  3. 国民の教育を受ける権利
  4. 国及び公共団体の賠償責任

 

 


 
▶午後36

社会福祉協議会の活動で正しいのはどれか。

 

  1. ボランティア活動を推進する。
  2. 就労の支援活動を推進する。
  3. 男女共同参画を推進する。
  4. がん対策を推進する。

 

 


 

▶午後37

疾病の発生要因と疫学要因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 食事――宿主要因
  2. 職業――宿主要因
  3. 細胞免疫――環境要因
  4. 媒介動物――環境要因

 

 


 
▶午後38

職場における疾病予防の対策のうち三次予防はどれか。

 

  1. 健康教育の実施
  2. 人間ドックの受診勧奨
  3. じん肺健康診断の実施
  4. 職場復帰後の適正配置

 

 


 
▶午後39

看護師の業務で正しいのはどれか。

 

  1. グリセリン浣腸液の処方
  2. 褥婦への療養上の世話
  3. 酸素吸入の流量の決定
  4. 血液検査の実施の決定

 

 


 

▶午後40

サーカディアンリズムを整えるための援助で適切なのはどれか。

 

  1. 毎朝同じ時刻に起床するよう促す。
  2. 日中はカーテンを閉めておくよう促す。
  3. 昼寝の時間を2〜3時間程度とるよう促す。
  4. 就寝前に温かいコーヒーを摂取するよう促す。

 

 


 

▶午後41

仰臥位の患者の良肢位について正しいのはどれか。

 

  1. 肩関節外転90度
  2. 肘関節屈曲0度
  3. 膝関節屈曲90度
  4. 足関節底屈0度

 

 


 

▶午後42

抗癌薬の点滴静脈内注射中の患者が刺入部の腫脹と軽い痛みを訴え、看護師が確認した。
直ちに行うのはどれか。

 

  1. 刺入部を温める。
  2. 注入を中止する。
  3. 注入速度を遅くする。
  4. 点滴チューブ内の血液の逆流を確認する。

 

 


 

▶午後43

死後の処置について最も適切なのはどれか。

 

  1. 体内に挿入したチューブ類の除去は家族同席で行う。
  2. 枕の高さを低くし開口を防ぐ。
  3. 死亡後2時間以内に行う。
  4. 口腔内は吸引しない。

 

 


 

▶午後44

グリセリン浣腸の効果で正しいのはどれか。

 

  1. 腸管の蠕動を促進する。
  2. 腸管内の炎症を和らげる。
  3. 腸壁の水分吸収を促進する。
  4. 腸管内のガスの吸収を促進する。

 

 


 

▶午後45

皮膚の構造と機能について正しいのはどれか。

 

  1. 皮膚表面は弱酸性である。
  2. 粘膜は細菌が繁殖しにくい。
  3. 皮脂の分泌量は老年期に増加する。
  4. アポクリン汗腺は全身に分布している。

 

 


 

▶午後46

与薬方法で正しいのはどれか。

 

  1. 筋肉内注射は大殿筋に行う。
  2. 点眼薬は下眼瞼結膜の中央に滴下する。
  3. バッカル錠は、かんでから飲み込むよう促す。
  4. 口腔内に溜まった吸入薬は飲み込むよう促す。

 

 


 

▶午後47

全血の検体を25℃の室内に放置すると低下するのはどれか。

 

  1. 血糖
  2. 乳酸
  3. 遊離脂肪酸
  4. アンモニア

 

 


 
▶午後48

看護師の人員配置基準について定めた法律はどれか。

 

  1. 医療法
  2. 労働基準法
  3. 保健師助産師看護師法
  4. 看護師等の人材確保の促進に関する法律

 

 


 

▶午後49

放射線治療による放射線宿酔について正しいのはどれか。

 

  1. 晩期合併症である。
  2. 食欲不振が出現する。
  3. 皮膚の発赤が特徴的である。
  4. 症状は1か月程度持続する。

 

 


 

▶午後50

呼吸困難を訴えて来院した患者の動脈血液ガス分析は、pH7.32、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉72Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉50Torr、HCO3-26.0mEq/Lであった。
このときのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 肺胞低換気
  2. 過換気症候群
  3. 代謝性アシドーシス
  4. 呼吸性アルカローシス

 

 


 

▶午後51

Aさん(50歳、男性)は、上腹部痛が突然出現したため、冷や汗をかき腹部を押さえながら家族と来院した。Aさんは十二指腸潰瘍の既往がある。
このときに観察する徴候として最も適切なのはどれか。

 

  1. Romberg〈ロンベルグ〉徴候
  2. Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候
  3. Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候
  4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉徴候

 

 


 

▶午後52

Aさん(48歳、女性)は、卵巣癌の腹膜播種性転移で亜イレウス状態になった。栄養療法のために、右鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルの挿入が行われたが、鎖骨下動脈を穿刺したため中止された。処置直後の胸部エックス線撮影で異常はなかったが、4時間後、Aさんは胸痛と軽い呼吸困難を訴えた。
最も考えられるのはどれか。

 

  1. 血胸
  2. 肺炎
  3. 肺転移
  4. 胸膜炎

 

 


 

▶午後53

Aさん(42歳、男性、会社員)は、1人で暮らしている。毎日、たばこを20本吸い、缶ビールを3本飲んでいた。Aさんは週末にラグビーをした後、帰りに焼肉を食べるのを楽しみにしている。高尿酸血症で治療を受けることになり、尿酸排泄促進薬が処方された。缶ビールを1本に減らしたが、尿酸値が高い状態が続いている。身長172cm、体重67kg。その他の血液検査データに異常はない。
Aさんへの生活指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 禁煙
  2. 体重の減量
  3. 過度な運動の回避
  4. 蛋白質摂取の禁止

 

 


 

▶午後54

Raynaud〈レイノー〉現象のある患者への指導で正しいのはどれか。

 

  1. 頻繁に含嗽をする。
  2. 日傘で紫外線を防止する。
  3. 洗顔のときは温水を使用する。
  4. 筋力を維持するトレーニングを行う。

 

 


 

▶午後55

脳血管造影を行う患者の看護について最も適切なのはどれか。

 

  1. 前日に側頭部の剃毛を行う。
  2. 検査30分前まで食事摂取が可能である。
  3. 検査中は患者に話しかけない。
  4. 穿刺部の末梢側の動脈の拍動を確認する。

 

 


 

▶午後56

Aさん(59歳、男性)は、経尿道的前立腺切除術後1日で、強い尿意を訴えているが腹部超音波検査で膀胱に尿は貯留していない。Aさんは、体温36.9℃、脈拍88/分、血圧128/86mmHgであった。尿は淡血性で混濁はなく蓄尿バッグ内に3時間で350mL貯留している。
この状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 尿道狭窄
  2. 尿路感染症
  3. 膀胱刺激症状
  4. 膀胱タンポナーデ

 

 


 
▶午後57改題

日本の令和4年(2022年)の養護者による高齢者虐待の種類で最も多いのはどれか。

 

  1. 身体的虐待
  2. 心理的虐待
  3. 介護等放棄
  4. 性的虐待

 

 


 

▶午後58

高齢者の総合機能評価〈CGA〉について正しいのはどれか。

 

  1. 介護者の介護負担は含まない。
  2. 多職種チームで結果を共有する。
  3. 疾患の改善を目指すことが目的である。
  4. 主な対象者は重度の要介護高齢者である。

 

 


 

▶午後59

Aさん(70歳、女性)は、夫のBさんと死別し、軽費老人ホームに入居している。Aさんは「今、再婚をしたいと思う好きな人ができたのに、70歳で再婚なんて恥ずかしいよと息子に叱られました。とても悲しいです」と話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「息子さんの気持ちは理解できます」
  2. 「他の職員の考えを聞いてみましょう」
  3. 「好きな人ができることは素敵なことですね」
  4. 「亡くなったBさんのことは忘れてしまったのですか」

 

 


 

▶午後60

軽度の嚥下障害がある患者への誤嚥性肺炎の予防法で正しいのはどれか。

 

  1. 流動食にする。
  2. 軽く下顎を挙上して飲み込んでもらう。
  3. 食後は10分程度の座位を保持する。
  4. 口腔内を吸引しながらブラッシングする。

 

 


 

▶午後61

Parkinson〈パーキンソン〉病の症状について正しいのはどれか。

 

  1. 満月様顔貌になる。
  2. 腕を振らずに歩く。
  3. 後ろに反り返って歩く。
  4. 頭を左右に大きく振る。

 

 


 

▶午後62

A君(5歳、男児)は、先天性水頭症で脳室−腹腔〈V-P〉シャントが挿入されている。
定期受診の際、看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 頭囲
  2. 聴力
  3. 微細運動
  4. 便秘の有無

 

 


 

▶午後63

二分脊椎の子どもに特徴的な症状はどれか。

 

  1. 排泄障害
  2. 体重増加不良
  3. 言語発達の遅延
  4. 上半身の運動障害

 

 


 

▶午後64

セクシュアリティの意義と関連する事項の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 生殖性の性――ジェンダー
  2. 性別としての性――常染色体
  3. 連帯性としての性――種の保存
  4. 性役割としての性――社会的規範

 

 


 

▶午後65

正常な月経周期に伴う変化で正しいのはどれか。

 

  1. 排卵期には頸管粘液が増量する。
  2. 月経の直後は浮腫が生じやすい。
  3. 黄体から黄体形成ホルモン〈LH〉が分泌される。
  4. 基礎体温は月経終了後から徐々に上昇して高温相になる。

 

 


 
▶午後66

Aさん(38歳、女性、パート勤務)は、腹痛のため、姉に付き添われて救急外来を受診した。診察時、身体には殴られてできたとみられる複数の打撲痕が確認された。腹痛の原因は夫から蹴られたことであった。Aさんは「家に帰るのが怖い。姉には夫の暴力について話したくない」と泣いている。
外来での看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 打撲痕を姉に見てもらう。
  2. 配偶者暴力相談支援センターに通報する。
  3. 暴力を受けたときの状況を具体的に話すことを求める。
  4. Aさんが日頃から夫を怒らせるようなことがなかったか聞く。

 

 


 

▶午後67

プロセスレコードについて正しいのはどれか。

 

  1. 看護過程の1つの段階である。
  2. 患者と家族間の言動を記述する。
  3. 看護師の対人関係技術の向上に活用する。
  4. 患者の精神症状をアセスメントする方法である。

 

 


 

▶午後68

集団精神療法の効果が最も期待できるのはどれか。

 

  1. 過眠症
  2. 躁状態
  3. 薬物依存症
  4. 小児自閉症

 

 


 

▶午後69

Aさん(80歳、女性)は、1人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、2週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。
Aさんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。

 

  1. 内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。
  2. 自宅での内服薬の保管場所を分散する。
  3. 内服指導を診療科ごとに依頼する。
  4. 内服薬を1回分ごとにまとめる。

 

 


 

▶午後70

Aさん(70歳、男性)は、1人で暮らしている。慢性閉塞性肺疾患のため1週前から在宅酸素療法(0.5L/分、24時間持続)が開始された。Aさんは階段の昇降時に息切れがみられる。
自宅での入浴の方法に関する訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 脱衣は看護師が全介助する。
  2. 浴槽に入ることは禁止する。
  3. 身体を洗うときはシャワーチェアを使う。
  4. 入浴中は携帯用酸素ボンベを利用できない。

 

 


 

▶午後71

Aさん(60歳、男性)は、1年前に膵癌と診断されて自宅で療養中である。疼痛管理はレスキューとして追加注入ができるシリンジポンプを使用し、オピオイドを持続的に皮下注射している。
訪問看護師のAさんへの疼痛管理の指導で適切なのはどれか。

 

  1. シリンジの交換はAさんが実施する。
  2. 疼痛がないときには持続的な注入をやめてもよい。
  3. レスキューとしてのオピオイドの追加注入はAさんが行う。
  4. レスキューとして用いるオピオイドの1回量に制限はない。

 

 


 

▶午後72

医療における安全管理のシステム設計の原則で正しいのはどれか。

 

  1. 個人の反省を促す。
  2. 人の記憶力を重視する。
  3. 作業のプロセスを標準化する。
  4. いくつかの業務を同時に実施する。

 

 


 

▶午後73

Aさん(79歳、女性)は、癌の化学療法を受けていたが、脳出血を起こし意識不明の状態になった。Aさんの家族は回復する見込みはないと医師から説明を受けた。家族はAさんの延命を望んでおり、医師と今後の治療方針を決定する前に看護師に相談した。
Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 医師に方針を決めてもらうよう伝える。
  2. 病院の倫理委員会に判断を依頼するよう伝える。
  3. Aさんのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉を確認するよう伝える。
  4. 経管栄養法を開始することでAさんの身体の状態は維持できると伝える。

 

 


 

▶午後74

災害急性期における精神障害者への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 名札の着用を指示する。
  2. 災害の状況については説明しない。
  3. 不眠が続いても一時的な変化と判断する。
  4. 服薬している薬剤を中断しないように支援する。

 

 


 

▶午後75

災害発生後、避難先の体育館で生活を始めた高齢者への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. トイレに近い場所を確保する。
  2. 持参薬を回収して被災者に分ける。
  3. 区画された範囲内で過ごすよう促す。
  4. 私語を控えて館内の静穏が保てるように指導する。

 

 


 

▶午後76

自己管理を行う上で自己効力感を高める支援として最も適切なのはどれか。

 

  1. 自己管理の目標はできるだけ高くする。
  2. 必要な知識をできるだけ多く提供する。
  3. 自己管理の方法で不適切な点はそのたびに指摘する。
  4. 自己管理で改善できた点が少しでもあればそれを評価する。
  5. 対象者が自己管理できない理由を話したときは話題を変える。

 

 


 
▶午後77

1歳0か月の幼児の標準的な身長と体重の組合せで正しいのはどれか。

 

  身長――体重

  1. 55cm――6kg
  2. 75cm――6kg
  3. 75cm――9kg
  4. 100cm――9kg
  5. 100cm――12kg

 

 


 

▶午後78

Aさん(28歳、初産婦)は、妊娠11週である。身長160cm、体重52kg(非妊時体重50kg)である。現在は身体活動レベルⅠ(非妊時は身体活動レベルⅡ)で妊娠経過は順調である。
現時点で非妊時と比べて食事に付加することが望ましいのはどれか。

 

  1. 糖質
  2. 葉酸
  3. 蛋白質
  4. カリウム
  5. カルシウム

 

 


 

▶午後79

Aさん(60歳、男性)は、統合失調症で20年前から抗精神病薬を服用している。常に口を動かしているため、何か食べていないか看護師が口の中を確認するが、何も口には入っていない。Aさんは「勝手に口と舌が動いてしまう」と言う。
Aさんに現れている症状はどれか。

 

  1. 被害妄想
  2. 作為体験
  3. カタレプシー
  4. 遅発性ジスキネジア
  5. 静座不能〈アカシジア〉

 

 


 
▶午後80

小児医療に関する課題とその対応の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 低出生体重児の増加――人工乳による哺育の推進
  2. 育児不安が強い親の増加――子どもの自立支援
  3. 障害児の在宅医療のニーズの増加――レスパイトケアの充実
  4. 小児救急医療を受診する子どもの増加――ドクターカーの充実
  5. 成人になった小児慢性疾患患者の増加――親の意思決定の支援

 

 


 

▶午後81

小脳の機能はどれか。2つ選べ。

 

  1. 関節角度の知覚
  2. 振動感覚の中継
  3. 姿勢反射の調節
  4. 随意運動の制御
  5. 下行性の疼痛抑制

 

 


 

▶午後82

白血球減少症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 好塩基球数は増加する。
  2. EBウイルス感染によって起こる。
  3. 白血球数が3,000/μL以下をいう。
  4. 好中球減少症では細菌に感染しやすくなる。
  5. 無顆粒球症は単球がなくなった病態をいう。

 

 


 

▶午後83

下垂体ホルモンの分泌低下により生じるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 性早熟症
  2. 低身長症
  3. 先端巨大症
  4. Sheehan〈シーハン〉症候群
  5. Cushing〈クッシング〉症候群

 

 


 

▶午後84

抗コリン薬の投与が禁忌の疾患はどれか。2つ選べ。

 

  1. 疥癬
  2. 緑内障
  3. 大腿骨骨折
  4. 前立腺肥大症
  5. 前頭側頭型認知症

 

 


 

▶午後85

新生児の養育に関する親への指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「体温37.0℃で受診させましょう」
  2. 「沐浴は児が満腹のときに行いましょう」
  3. 「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」
  4. 「衣類は大人よりも1枚少なくしましょう」
  5. 「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」

 

 


 

▶午後86

一般的な思春期の発育の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨端線が閉鎖する。
  2. 性的成熟は男子の方が女子より早く始まる。
  3. 成長ホルモンが性腺に作用して第二次性徴が起こる。
  4. 男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。
  5. 女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる。

 

 


 

▶午後87

前頭葉の障害に伴う症状で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 人格の変化
  2. 感覚性失語
  3. 自発性の欠乏
  4. 平衡機能障害
  5. 左右識別障害

 

 


 
▶午後88

精神科病棟における身体拘束時の看護で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 1時間ごとに訪室する。
  2. 拘束の理由を説明する。
  3. 水分摂取は最小限にする。
  4. 患者の手紙の受け取りを制限する。
  5. 早期の解除を目指すための看護計画を立てる。

 

 


 

▶午後89

Aさん(72歳、女性)は、1人で暮らしており、要介護1で訪問看護を利用している。昨日の訪問時、看護師は高級な羽毛布団を見かけ、Aさんに尋ねると購入の覚えがないと話した。別居している長男は、週1回電話でAさんの様子を確認している。
看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 長男への連絡
  2. 羽毛布団の返品
  3. 成年後見人の選任
  4. 近隣住民への聞き取り
  5. Aさんの判断能力の評価

 

 


 

▶午後90

5%のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて0.2%希釈液2,000mLをつくるのに必要な薬液量を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②mL

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

胸管で正しいのはどれか。

 

  1. 弁がない。
  2. 静脈角に合流する。
  3. 癌細胞は流入しない。
  4. 主に蛋白質を輸送する。

 

 


 

▶午前27

ホルモンとその作用の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. バソプレシン――利尿の促進
  2. オキシトシン――乳汁産生の促進
  3. テストステロン――タンパク合成の促進
  4. アルドステロン――ナトリウムイオン排泄の促進

 

 


 

▶午前28

低体温からの回復に伴う生体の反応はどれか。

 

  1. 廃用
  2. 発汗
  3. ふるえ
  4. 乳酸の蓄積

 

 


 

▶午前29

胸部エックス線写真を別に示す。
104am29
心胸郭比について正しいのはどれか。

 

  1. 小さい。
  2. 正常である。
  3. 大きい。
  4. 測定できない。

 

 


 

▶午前30

乳癌について正しいのはどれか。

 

  1. 乳房の内側に多い。
  2. 有痛性の腫瘤が特徴である。
  3. エストロゲン補充療法を行う。
  4. センチネルリンパ節生検により郭清する範囲を決める。

 

 


 
▶午前31改題

日本の令和4年(2022年)における女性の年齢階級別労働力率の推移を示すグラフの特徴はどれか。

 

  1. 20歳代をピークとする山型
  2. 40歳代をピークとする山型
  3. 20歳代と40歳代をピークとするM字型
  4. 20歳代から50歳代にかけての逆U字型

 

 


 
▶午前32

生活保護法に基づき保護を決定するのはどれか。

 

  1. 保健センター
  2. 福祉事務所
  3. 保健所
  4. 病院

 

 


 
▶午前33

環境要因と健康への影響の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 高温――難聴
  2. ヒ素――イタイイタイ病
  3. オゾンホール――赤外線障害
  4. 光化学オキシダント――粘膜刺激

 

 


 
▶午前34

大気汚染に関する環境基準が定められている物質はどれか。

 

  1. 二酸化炭素
  2. 一酸化窒素
  3. フッ化水素
  4. 微小粒子状物質

 

 


 
▶午前35

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉で定められているのはどれか。

 

  1. 妊産婦が請求した場合の深夜業の禁止
  2. 産後8週間を経過しない女性の就業禁止
  3. 生後満1年に達しない生児を育てる女性の育児時間中のその女性の使用禁止
  4. 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求した場合の時間外労働の制限

 

 


 

▶午前36

看護師と患者の信頼関係の構築において最も考慮すべき要素はどれか。

 

  1. 病院の方針
  2. 看護師の思い
  3. 患者の価値観
  4. 家族の経済状況

 

 


 

▶午前37

終末期の患者の妻は患者の死期が近いことを受け入れがたい状態である。
妻の気持ちを受容する看護師の言動として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「今がつらいときですね」
  2. 「死を受け入れるしかないと思いますよ」
  3. 「最期にしてあげたいことを考えましょう」
  4. 「亡くなった後の準備をすぐに始めましょう」

 

 


 

▶午前38改題

成人の立位の腹部エックス線写真を別に示す。
104am38
この所見から最も考えられる疾患はどれか。

 

  1. 胆石症
  2. 腸閉塞
  3. 潰瘍性大腸炎
  4. 十二指腸潰瘍

 

 


 
▶午前39

血液の付着した注射針を廃棄する容器はどれか。

 

  1. 黄色バイオハザードマーク付きの容器
  2. 橙色バイオハザードマーク付きの容器
  3. 赤色バイオハザードマーク付きの容器
  4. 非感染性廃棄物用の容器

 

 


 

▶午前40

臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。
口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。

 

  1. 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。
  2. 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。
  3. 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
  4. 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。

 

 


 

▶午前41

慢性膵炎の患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。

 

  1. 糖質
  2. 脂質
  3. 蛋白質
  4. 脂溶性ビタミン

 

 


 

▶午前42

肺血流量が最も減少する体位はどれか。

 

  1. 立位
  2. 座位
  3. 仰臥位
  4. Fowler〈ファウラー〉位

 

 


 

▶午前43

ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。

 

  1. 最適な酸素流量は18L/分である。
  2. 酸素流量に関係なく加湿器が必要である。
  3. 24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。
  4. マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。

 

 


 
▶午前44

成人の心臓マッサージ法の圧迫部位を図に示す。
104am44
正しいのはどれか。

 

 

 


 

▶午前45

生体検査はどれか。

 

  1. 尿検査
  2. 血液検査
  3. 心電図検査
  4. 脳脊髄液検査

 

 


 
▶午前46

日本の最近10年の成人を取り巻く社会状況で正しいのはどれか。

 

  1. 生産年齢人口の占める割合の増加
  2. 単独世帯の占める割合の増加
  3. 非正規雇用者の比率の低下
  4. 平均初婚年齢の低下

 

 


 

▶午前47

廃用症候群の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 二次的に低カルシウム血症を発症する。
  2. 加齢とともに症状の進行は遅くなる。
  3. 二次的に起立性低血圧を発症する。
  4. 癌患者ではみられない。

 

 


 

▶午前48

鮮紅色の底面をした水疱を形成し、痛みが強い熱傷創の回復に要する期間はどれか。

 

  1. 2〜3日
  2. 1〜2週
  3. 3〜4週
  4. 2〜3か月

 

 


 

▶午前49

フローボリューム曲線を図に示す。
慢性閉塞性肺疾患の患者の結果はどれか。

 

104am49

 

 


 

▶午前50

Aさん(39歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日5L以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。
原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。

 

  1. 視床下部
  2. 下垂体後葉
  3. 甲状腺
  4. 副腎皮質

 

 


 

▶午前51

眼底検査の前処置で散瞳薬を点眼する際の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 白内障の既往の有無を確認する。
  2. 羞明が強くなると説明する。
  3. 散瞳薬による症状は30分程度で消失すると説明する。
  4. 眼を閉じた状態で検査室に誘導する。

 

 


 

▶午前52

脊髄造影について正しいのはどれか。

 

  1. 検査前の食事制限はない。
  2. 造影剤を硬膜外腔に注入する。
  3. 検査中のけいれん発作に注意する。
  4. 検査後は水平仰臥位で安静を保つ。

 

 


 

▶午前53

Aさん(52歳、女性)は、子宮頸癌で広汎子宮全摘術後に排尿障害を発症した。退院に向けて自己導尿の練習を開始したが、39.0℃の発熱と右背部の叩打痛が出現した。
Aさんの症状の原因として考えられるのはどれか。

 

  1. 膀胱炎
  2. 虫垂炎
  3. 腎盂腎炎
  4. 骨盤内膿瘍

 

 


 

▶午前54

流動性知能はどれか。

 

  1. 新聞を読む。
  2. 町内会の役員を務める。
  3. 結婚式のマナーを知っている。
  4. 携帯電話に電話番号を登録する。

 

 


 

▶午前55

Aさん(66歳、男性)は、尿管結石症で入院し、鎮痛薬の投与と点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。日常生活は自立している。輸液開始の1時間後、Aさんの病室で大きな音がしたので看護師が駆けつけると、Aさんはベッドサイドに座り込んでいた。「トイレに行こうとベッドから立ち上がろうとして、点滴のスタンドをつかんだら滑った」と話した。転倒後の診察の結果に異常はなかった。
Aさんが再び転倒しないための対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 床上排泄にする。
  2. 誰の過失か明らかにする。
  3. 転倒の原因を一緒に考える。
  4. 夜間は家族に付き添いを依頼する。

 

 


 

▶午前56

Aさん(88歳、女性)は、中等度の認知症である。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。Aさんに入浴を勧めるとAさんは「風呂なんて嫌だ」と強い口調で言い、理由を聞いても話さない。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 全身清拭する。
  2. 入浴の必要性を説明する。
  3. 石けんとタオルを見せる。
  4. 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。

 

 


 

▶午前57

Aさん(75歳、女性)は、自立した生活を送っている。尿失禁があるため、尿失禁用パッドを使用している。大腿内側部と外陰部の掻痒感を訴え、皮膚科を受診し、外陰部掻痒症と診断された。
このときの指導内容で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取を控える。
  2. 間欠的自己導尿を行う。
  3. 尿失禁用パッドの交換頻度を増やす。
  4. 搔痒感のある部位をアルコール綿で清拭する。

 

 


 

▶午前58

手指の巧緻性が低下している高齢者が操作しやすい補聴器の種類はどれか。

 

  1. 骨導補聴器
  2. 耳あな型補聴器
  3. 耳かけ型補聴器
  4. ポケット型補聴器

 

 


 

▶午前59

インフルエンザが流行しているが、小規模多機能型居宅介護を行う事業所では罹患者はいない。
この事業所で看護師が行う罹患予防の対策で最も適切なのはどれか。

 

  1. 宿泊の利用を断る。
  2. 湿度を10%以下に保つ。
  3. 利用者に手洗いを勧める。
  4. 利用者に予防的に抗インフルエンザ薬を与薬する。

 

 


 

▶午前60

A君(8歳、男児)は、先天性内反足の手術後、両下腿のギプス固定を行う予定である。手術前にA君に対してギプス固定後の日常生活に関する説明をすることになった。
A君に対する看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「シャワー浴はやめておきましょう」
  2. 「ギプスの部分を高くしておきましょう」
  3. 「足のゆびを動かさないようにしましょう」
  4. 「ギプスを外すまでベッド上で過ごしましょう」

 

 


 

▶午前61

肺高血圧が長期に持続し、肺血管抵抗が上昇することにより、短絡血流が主に左右短絡から右左短絡になった状態はどれか。

 

  1. 拡張型心筋症
  2. 総肺静脈還流異常症
  3. Fallo〈ファロー〉四徴症
  4. Eisenmenger〈アイゼンメンジャー〉症候群

 

 


 
▶午前62

出生前診断について正しいのはどれか。

 

  1. 遺伝相談は勧めない。
  2. 胎児異常を理由に人工妊娠中絶はできない。
  3. 治療不可能な疾患に関する診断結果は伝えない。
  4. 胎児の超音波検査は出生前診断の方法に含まれない。

 

 


 
▶午前63

妊娠中の母体の要因が胎児に及ぼす影響について正しいのはどれか。

 

  1. 飲酒の習慣による巨大児
  2. 喫煙による神経管形成障害
  3. 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患
  4. ビタミンAの過剰摂取による低出生体重児

 

 


 

▶午前64

高齢女性に生じやすい疾患と原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 腟炎――腟分泌物の酸性化
  2. 外陰炎――プロゲステロンの減少
  3. 子宮脱――骨盤底筋群の筋力低下
  4. 子宮体癌――プロラクチンの増加

 

 


 

▶午前65

在胎38週に正常分娩で出生した児で、体重2,400gの児が体重3,000gの児に比べて起こしやすい症状はどれか。

 

  1. 高血糖
  2. 心雑音
  3. 低体温
  4. 無呼吸

 

 


 

▶午前66

神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。

 

  1. ドパミン――脳血管性認知症
  2. セロトニン――うつ病
  3. ヒスタミン――Alzheimer〈アルツハイマー〉病
  4. アセチルコリン――統合失調症

 

 


 

▶午前67

Aさんの母親は過干渉で、Aさんが反論すると厳しい口調でいつまでもAさんを批判し続けるため、Aさんは母親との関係に悩んできた。その母親と同年代で体格が似ている担当看護師に対し、Aさんは常に反抗的な態度をとり、強い拒絶を示している。
Aさんにみられるのはどれか。

 

  1. 投影
  2. 逆転移
  3. 反動形成
  4. 陰性転移

 

 


 
▶午前68

精神科病院に医療保護入院をしている患者から退院請求があった。入院継続の適否について判定するのはどれか。

 

  1. 保健所
  2. 地方裁判所
  3. 精神医療審査会
  4. 地方精神保健福祉審議会

 

 


 

▶午前69

訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。

 

  1. 看護師の判断で訪問時間を延長する。
  2. 療養者のライフスタイルを尊重する。
  3. 1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。
  4. 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。

 

 


 

▶午前70

Aさん(59歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。Parkinson〈パーキンソン〉病で、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類ステージⅢであり、嚥下に困難がある。要介護2の認定を受けている。
食事の見守りを行う妻への訪問看護師による指導で適切なのはどれか。

 

  1. 「食事はきざみ食にしましょう」
  2. 「食事は決まった時間にしましょう」
  3. 「食事中はテレビをつけておきましょう」
  4. 「食べ物を飲み込んだことを確認しましょう」

 

 


 

▶午前71

Aさん(52歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。妻は末期の肺癌で、今朝自宅で亡くなった。
主治医が死亡診断を行った後のAさんへの訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 葬儀を手配するよう勧める。
  2. 医療機器は早急に片づけるよう勧める。
  3. Aさんの希望に沿って、死後の処置を行う。
  4. 本日中に死亡診断書を役所に提出するよう説明する。

 

 


 

▶午前72

在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。

 

  1. 輸液ポンプは外出時には使えない。
  2. 24時間持続する注入には適さない。
  3. 輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。
  4. 家族が管理できることが適用の必須条件である。

 

 


 

▶午前73

看護サービスの質の評価は、①ストラクチャー(看護サービス提供のための仕組み)、②プロセス(提供される看護サービス)、③アウトカム(看護サービスの成果)に分類される。
アウトカムはどれか。

 

  1. 患者の満足度
  2. 退院指導の実施
  3. 看護手順の整備の有無
  4. 看護師1人当たりの患者数

 

 


 
▶午前74

医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。

 

  1. 医療安全管理者の配置
  2. 厚生労働省へのインシデント報告
  3. 患者・家族への医療安全指導の実施
  4. 医療安全支援センターへの医療事故報告

 

 


 
▶午前75

災害発生後の時期と災害看護活動の組合せで最も適切なのはどれか。

 

  1. 災害発生直後〜数時間――食中毒予防
  2. 災害発生後3日〜1週――外傷後ストレス障害〈PTSD〉への対応
  3. 災害発生後1週〜1か月――廃用症候群の予防
  4. 災害発生後1か月以降――救命処置

 

 


 
▶午前76改題

令和4年(2022年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。

 

  1. 東欧・中央アジア
  2. 西欧・中欧・北アメリカ
  3. アジア太平洋
  4. 東部・南部アフリカ

 

 


 

▶午前77

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。

 

  1. リボソーム
  2. リソソーム
  3. ミトコンドリア
  4. Golgi〈ゴルジ〉装置

 

 


 

▶午前78

閉眼に関与する神経はどれか。

 

  1. 動眼神経
  2. 滑車神経
  3. 三叉神経
  4. 外転神経
  5. 顔面神経

 

 


 

▶午前79

血管造影写真を別に示す。
104am79
造影部位で正しいのはどれか。

 

  1. 脳動脈
  2. 冠動脈
  3. 肺動脈
  4. 肝動脈
  5. 腎動脈

 

 


 

▶午前80

健常な幼児の基本的生活習慣の獲得で正しいのはどれか。

 

  1. 1歳6か月でうがいができるようになる。
  2. 2歳6か月で靴を履けるようになる。
  3. 3歳でコップを使って飲めるようになる。
  4. 4歳で手を洗って拭くようになる。
  5. 5歳で昼寝は1日1回になる。

 

 


 

▶午前81改題

不妊症について正しいのはどれか。

 

  1. 6か月間避妊せずに性交渉があっても妊娠しない状態である。
  2. 頻度は妊娠を希望し避妊しないカップル10組に3組である。
  3. 体外受精に要する費用は保険適用される。
  4. 女性の年齢と不妊症の治療効果は関係しない。
  5. 男性側の原因は7割程度である。

 

 


 
▶午前82

介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。

 

  1. スクリーニングで介護保険の対象の可否を判断する。
  2. アセスメントで利用者の疾患を診断する。
  3. 利用者は居宅介護サービス計画書を作成できない。
  4. ケアサービスの提供と同時にモニタリングを行う。
  5. ケアマネジメントの終了は介護支援専門員が決定する。

 

 


 

▶午前83

伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨膜
  2. 筋紡錘
  3. 腱紡錘
  4. 脊髄側角
  5. 運動神経

 

 


 

▶午前84

吸息時に収縮する筋はどれか。2つ選べ。

 

  1. 腹直筋
  2. 腹横筋
  3. 横隔膜
  4. 外肋間筋
  5. 内肋間筋

 

 


 

▶午前85

多発性硬化症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 脱髄病変が多発する。
  2. 髄液中のIgGは低下する。
  3. 視力低下は網脈絡膜炎による。
  4. MRIは病変の検出に有用である。
  5. 末梢神経が障害されることが多い。

 

 


 

▶午前86

食道癌について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 頸部食道に好発する。
  2. 放射線感受性は低い。
  3. アルコール飲料は危険因子である。
  4. 日本では扁平上皮癌に比べて腺癌が多い。
  5. ヨードを用いた内視鏡検査は早期診断に有用である。

 

 


 

▶午前87

心電図を別に示す。
104am87
所見として正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. R-R間隔の不整
  2. 細動波の出現
  3. QRS波の消失
  4. STの上昇
  5. 陰性T波

 

 


 

▶午前88

喉頭摘出および気管孔造設術を受けた患者でみられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 誤嚥をしやすい。
  2. 咀嚼がしにくい。
  3. においが分かりづらい。
  4. 高い音が聞こえにくい。
  5. 飲み込んだ食物が鼻に逆流しやすい。

 

 


 

▶午前89

改訂版デンバー式発達スクリーニング検査について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 4領域について判定を行う。
  2. 適応年齢は0〜6歳である。
  3. 判定結果は数値で示される。
  4. 知能指数の判定が可能である。
  5. 1領域に10の検査項目がある。

 

 


 

▶午前90

精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患者に役割をもたせない。
  2. 薬物療法を主体に展開する。
  3. 患者の主体的な選択を支援する。
  4. 患者のストレングス〈強み・力〉に着目する。
  5. リカバリ〈回復〉とは病気が治癒したことである。

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

食道について正しいのはどれか。

 

  1. 厚く強い外膜で覆われる。
  2. 粘膜は重層扁平上皮である。
  3. 胸部では心臓の腹側を通る。
  4. 成人では全長約50cmである。

 

 


 

▶午後27

遺伝子について正しいのはどれか。

 

  1. DNAは体細胞分裂の前に複製される。
  2. DNAは1本のポリヌクレオチド鎖である。
  3. DNAの遺伝子情報からmRNAが作られることを翻訳という。
  4. RNAの塩基配列に基づきアミノ酸がつながることを転写という。

 

 


 

▶午後28

活動電位について正しいのはどれか。

 

  1. 脱分極が閾値以上に達すると発生する。
  2. 細胞内が一過性に負〈マイナス〉の逆転電位となる。
  3. 脱分極期には細胞膜のカリウム透過性が高くなる。
  4. 有髄神経ではPurkinje〈プルキンエ〉細胞間隙を跳躍伝導する。

 

 


 

▶午後29

脳神経とその機能の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 顔面神経――顔の感覚
  2. 舌下神経――舌の運動
  3. 動眼神経――眼球の外転
  4. 三叉神経――額のしわ寄せ

 

 


 

▶午後30

白血球について正しいのはどれか。

 

  1. 酸素を運搬する。
  2. 貪食作用がある。
  3. 骨髄で破壊される。
  4. 血液1μL中に10万~20万個含まれる。

 

 


 

▶午後31

降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。

 

  1. ナトリウム
  2. 中性脂肪
  3. 尿酸
  4. 血糖

 

 


 

▶午後32

肺癌について正しいのはどれか。

 

  1. 腺癌は小細胞癌より多い。
  2. 女性の肺癌は扁平上皮癌が多い。
  3. 腺癌は肺門部の太い気管支に好発する。
  4. 扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCEAが用いられる。

 

 


 

▶午後33

急性左心不全の症状はどれか。

 

  1. 肝腫大
  2. 呼吸困難
  3. 下腿浮腫
  4. 頸静脈怒張

 

 


 
▶午後34

関節リウマチで起こる主な炎症はどれか。

 

  1. 滑膜炎
  2. 骨髄炎
  3. 骨軟骨炎
  4. 関節周囲炎

 

 


 

▶午後35

重症筋無力症について正しいのはどれか。

 

  1. 筋肉の障害に起因する。
  2. 手術療法は甲状腺摘出である。
  3. 特徴的な症状は眼瞼下垂である。
  4. クリーゼが発症した時は抗コリンエステラーゼ薬を投与する。

 

 


 
▶午後36

障害者基本法で正しいのはどれか。

 

  1. 目的は障害者の保護である。
  2. 障害者の日が規定されている。
  3. 身体障害と知的障害の2つが対象である。
  4. 公共的施設のバリアフリー化の計画的推進を図ることとされている。

 

 


 
▶午後37

外来で患者の血液が付着したガーゼを処理する取り扱いで正しいのはどれか。

 

  1. 産業廃棄物
  2. 一般廃棄物
  3. 感染性産業廃棄物
  4. 感染性一般廃棄物

 

 


 
▶午後38

社会福祉に関係する職種とその業務についての組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 精神保健福祉士――精神障害者保健福祉手帳の発行
  2. 介護支援専門員――居宅サービス計画の作成
  3. 介護福祉士――生活保護の認定
  4. 社会福祉士――要介護度の認定

 

 


 

▶午後39

がんの告知を受けた患者の態度と防衛機制の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. がんのことは考えないようにする――投射
  2. がんになったのは家族のせいだと言う――抑圧
  3. 親ががんで亡くなったので自分も同じだと話す――代償
  4. 通院日に来院せず、家でゲームをしていたと話す――逃避

 

 


 

▶午後40

カウンセリングの基本的態度で適切なのはどれか。

 

  1. 同情
  2. 指導
  3. 受容
  4. 評価

 

 


 

▶午後41

学習の特徴について誤っているのはどれか。

 

  1. 環境の影響を受ける。
  2. 報酬によって強化される。
  3. 永続的な行動の変容である。
  4. 情報の一時的な獲得である。

 

 


 

▶午後42

異常な呼吸音とその原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 連続性副雑音――気道の狭窄
  2. 断続性副雑音――胸膜での炎症
  3. 胸膜摩擦音――肺胞の伸展性の低下
  4. 捻髪音――気道での分泌物貯留

 

 


 

▶午後43

経鼻経管栄養法の実施方法とその目的の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 注入前に胃内容物を吸引する――消化の促進
  2. 注入中はFowler〈ファウラー〉位にする――逆流の防止
  3. 注入終了後に微温湯を流す――誤嚥の予防
  4. 注入終了後はチューブを閉鎖する――嘔吐の予防

 

 


 

▶午後44

気管内挿管中の患者の体位ドレナージの実施について適切なのはどれか。

 

  1. 実施前後に気管内吸引を行う。
  2. 体位ドレナージ後に吸入療法を行う。
  3. 自分で体位変換できる患者には行わない。
  4. 創部ドレーンが挿入されている場合は禁忌である。

 

 


 

▶午後45

赤血球濃厚液の輸血について正しいのはどれか。

 

  1. 専用の輸血セットを使用する。
  2. 使用直前まで振盪させて使用する。
  3. 使用直前に冷蔵庫から取り出して使用する。
  4. 呼吸困難出現時は滴下数を減らして続行する。

 

 


 
▶午後46

地域連携クリニカルパスについて正しいのはどれか。

 

  1. 診療報酬の評価の対象ではない。
  2. 市町村を単位とした連携である。
  3. 記載内容は医師の治療計画である。
  4. 医療機関から在宅まで継続した医療を提供する。

 

 


 

▶午後47

Aさん(26歳、男性)は、大量服薬による急性中毒が疑われ、午後9時30分に救急搬送された。呼吸状態と循環動態に異常はないが、意識は低下している。付き添って来たAさんの母親は「午後8時に夕食を終えて息子は部屋に戻りました。午後9時にお風呂へ入るよう声をかけに部屋に行ったら、倒れていたんです。息子はうつ病で通院中でしたが、最近は症状が落ち着いていました」と話す。
このときの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 気管内挿管を行う。
  2. 咽頭を刺激して吐かせる。
  3. 胃酸分泌抑制薬を投与する。
  4. Aさんの母親にどんな薬を内服していたかを尋ねる。

 

 


 

▶午後48

Aさん(56歳、男性)は、進行結腸癌の術後に両側の多発肺転移が進行し、終末期で在宅療養中であったが呼吸困難が増悪したため入院した。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は95%であるが、安静時でも呼吸困難を訴え、浅い頻呼吸となっている。 発熱はなく、咳嗽はあるが肺炎の併発はない。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 仰臥位を保つ。
  2. 酸素投与は行わない。
  3. モルヒネ塩酸塩の投与を検討する。
  4. 安静を保つため訪室は最低限とする。

 

 


 

▶午後49

Aさん(58歳、女性)は、10年前に肺気腫を指摘されたが喫煙を続け、体動時に軽い息切れを自覚していた。Aさんは、肺炎で救急病院に入院し経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉86%でフェイスマスクによる酸素投与(4L/分)が開始された。抗菌薬投与後6日、鼻腔カニューラによる酸素投与(2L/分)でAさんの経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉が94%まで回復した。夜間Aさんは眠れているようだが、早朝に頭痛を訴え、日中も傾眠傾向になった。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 抗菌薬の変更
  2. 酸素投与量の増加
  3. 動脈血液ガス分析の実施
  4. 胸部エックス線撮影の実施

 

 


 
▶午後50

B型肝炎と比べたC型肝炎の特徴について正しいのはどれか。

 

  1. 劇症化しやすい。
  2. 性行為による感染が多い。
  3. 無症状のまま慢性化しやすい。
  4. ワクチン接種による感染予防対策がある。

 

 


 

▶午後51

頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。

 

  1. 便秘
  2. 酸素療法
  3. 浸透圧利尿薬
  4. Fowler〈ファウラー〉位

 

 


 

▶午後52

Aさん(42歳、男性)は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。
Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「入院が必要です」
  2. 「前日は夕食を食べないでください」
  3. 「局所麻酔で行います」
  4. 「終了後は水分の摂取を控えてください」

 

 


 

▶午後53

Aさん(85歳、男性)は、認知症である。Aさんは肺炎で入院し、病状が改善したため、主治医は退院を許可した。Aさんは「家に帰りたい」と繰り返し言っているが、同居していた長男夫婦は高齢者施設への入所を希望している。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 主治医に退院後の療養場所を決定してもらう。
  2. 長男夫婦にAさんの希望を尊重するよう話す。
  3. 長男夫婦に入所が可能な高齢者施設の情報を提供する。
  4. 長男夫婦がAさんの施設への入所を希望している理由を確認する。

 

 


 

▶午後54

高齢者の蛋白質・エネルギー低栄養状態〈protein-energy malnutrition:PEM〉について正しいのはどれか。

 

  1. 体脂肪の消耗はみられない。
  2. 要介護度が高いほどPEMの発症率は高い。
  3. PEMの発症率は心疾患によるものが最も高い。
  4. 栄養指標は血清アルブミン3.7g/dL以下である。

 

 


 

▶午後55

加齢による視覚の変化とその原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 老視――毛様体筋の萎縮
  2. 色覚異常――眼圧の亢進
  3. 視野狭窄――散瞳反応時間の延長
  4. 明暗順応の低下――水晶体の硬化

 

 


 

▶午後56

Aさん(80歳、男性)は、肺炎と高血圧症で入院している。入院日の夜からAさんにはせん妄の症状がみられる。Aさんの家族は「しっかりした人だったのに急におかしくなってしまった」と動揺している。
せん妄についてAさんの家族への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「認知症の一種です」
  2. 「昼間に起こりやすいです」
  3. 「一度起こると治りません」
  4. 「環境の変化で起こることがあります」

 

 


 

▶午後57

大腿骨転子部骨折のため人工骨頭置換術を行った。
術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。

 

  1. 大腿四頭筋訓練を実施する。
  2. 患側下肢を外旋位に固定する。
  3. 患側下肢に弾性ストッキングを着用する。
  4. 患側下肢の母趾と第2趾間の知覚異常の有無を観察する。

 

 


 
▶午後58

小規模多機能型居宅介護で正しいのはどれか。

 

  1. 都道府県が事業者を指定する。
  2. 介護給付の施設サービスの1つである。
  3. 1日あたりの利用定員は19人以下である。
  4. 要介護者の状態に応じて短期間の宿泊が可能である。

 

 


 

▶午後59

Aちゃん(3歳、女児)は母親とともに小児科外来を受診した。診察の結果、Aちゃんは血液検査が必要と判断され、処置室で採血を行うことになった。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 処置前、母親ひとりに採血の説明をする。
  2. 坐位で行うか仰臥位で行うかをAちゃんに選ばせる。
  3. 注射器に血液の逆流が見られた時に「終わったよ」とAちゃんに伝える。
  4. 処置後、Aちゃんと採血について話さないようにする。

 

 


 

▶午後60

正常に発達している小児が2歳0か月ころ、新たに獲得する言語で正しいのはどれか。

 

  1. 「おちゃ、ちょうだい」
  2. 「おかしがないの」
  3. 「これ、なあに」
  4. 「まんま」

 

 


 

▶午後61

Aちゃん(3歳0か月)は、午後から38.0℃の発熱があったが、食事は摂取でき活気があった。夜間になり、3回嘔吐したため救急外来を受診した。来院時、Aちゃんは傾眠傾向にあった。診察の結果、髄膜炎が疑われ、点滴静脈内注射を開始し入院した。入院時、Aちゃんは、体温38.5℃、呼吸数30/分、心拍数120/分、血圧102/60mmHgであった。
入院時のAちゃんへの対応で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. 冷罨法を行う。
  2. 水平仰臥位を保つ。
  3. 意識レベルを観察する。
  4. 大泉門の状態を観察する。

 

 


 

▶午後62

食物アレルギーのある8歳の児童がアナフィラキシーショックを発症した場合の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 水分の補給
  2. 抗ヒスタミン薬の内服
  3. 副腎皮質ステロイドの吸入
  4. アドレナリンの筋肉内注射

 

 


 

▶午後63

A君(15歳、男子)は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニュ-ラで酸素(2L/分)を投与中である。A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。1週間後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式は出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 今の状態では出席は難しいと話す。
  2. 出席できるように準備しようと話す。
  3. 出席を決める前に体力をつけようと話す。
  4. 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

 

 


 

▶午後64

妊娠中期から末期の便秘について適切なのはどれか。

 

  1. 妊娠中期は妊娠末期と比較して生じやすい。
  2. エストロゲンの作用が影響している。
  3. 子宮による腸の圧迫が影響している。
  4. けいれん性の便秘を生じやすい。

 

 


 

▶午後65

正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。

 

  1. 分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。
  2. 後頭部が先進する。
  3. 胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。
  4. 肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

 

 


 

▶午後66

新生児室の環境で適切なのはどれか。

 

  1. 無菌室
  2. 湿度は50~60%
  3. 温度は27~28℃
  4. コット間の距離は60cm

 

 


 

▶午後67

Aさん(50歳、男性)は、アルコール依存症のために断酒目的で入院した。入院前日の夜まで毎日飲酒をしていたと話している。
入院当日に優先的に行うのはどれか。

 

  1. 抗酒薬の説明を行う。
  2. 断酒会への参加を促す。
  3. 振戦の有無を確認する。
  4. ストレス対処行動を分析する。

 

 


 

▶午後68

Aさん(23歳、女性)は、トラックの横転事故に巻き込まれて一緒に歩いていた友人が死亡し、自分も軽度の外傷で入院している。看護師がAさんに「大変でしたね」と声をかけると、笑顔で「大丈夫ですよ。何のことですか」と言うだけで、事故のことは話さない。Aさんは検査の結果、軽度の外傷以外に身体的な異常や記憶の障害はない。
この現象はどれか。

 

  1. 解離
  2. 昇華
  3. 合理化
  4. 反動形成

 

 


 

▶午後69

精神疾患患者の家族の感情表出〈expressed emotion:EE〉について正しいのはどれか。

 

  1. 家族の訴えが明確になる。
  2. 認知行動療法の技法である。
  3. 統合失調症の再発に関連がある。
  4. 家族のストレス対処として効果的である。

 

 


 

▶午後70

Aさん(21歳、男性)は、統合失調症と診断され、入院してハロペリドールの投与が開始された。入院後3日、39.5℃の急激な発熱、発汗、筋固縮および意識障害を認めた。
Aさんの状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 昏迷
  2. 悪性症候群
  3. てんかん発作
  4. 静座不能〈アカシジア〉

 

 


 

▶午後71

訪問看護師が、在宅医療に移行する患者の退院調整のために医療機関の看護師から得る情報で、優先度が高いのはどれか。

 

  1. 医療処置の指導内容
  2. 経済的な問題への対応
  3. 介護サービス利用の有無
  4. 訪問看護指示書の記載内容

 

 


 
▶午後72改題

健康保険法による訪問看護サービスで正しいのはどれか。

 

  1. サービス対象は65歳以上である。
  2. 介護支援専門員がケアプランを作成する。
  3. 末期の悪性腫瘍の療養者への訪問回数に制限はない。
  4. 特定医療費(指定難病)受給者証を持っている者は自己負担額1割である。

 

 


 

▶午後73

Aさんは、1人で暮らしている。血管性認知症があり、降圧薬を内服している。要介護1で、週3回の訪問介護と週1回の訪問看護を利用している。最近では、Aさんは日中眠っていることが多く、週1回訪ねてくる長男に暴言を吐くようになっている。
Aさんの長男の話を傾聴した上で、訪問看護師の長男への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. デイサービスの利用を提案する。
  2. Aさんを怒らせないように助言する。
  3. Aさん宅に行かないように助言する。
  4. 薬の内服介助をするように提案する。

 

 


 

▶午後74

在宅酸素療法(1L/分24時間)を行っている療養者の居住地域で2週間後に日中3時間の停電が予定されている。
停電への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 事前の呼吸訓練
  2. 医療機関への入院
  3. 自家発電器の購入
  4. 携帯用酸素ボンベの準備

 

 


 
▶午後75

病院における医療安全管理体制で正しいのはどれか。

 

  1. 特定機能病院の医療安全管理者は兼任でよい。
  2. 医療安全管理のために必要な研修を3年に1度行う。
  3. 医療安全管理のための指針を整備しなければならない。
  4. 医薬品安全管理責任者の配置は義務づけられていない。

 

 


 
▶午後76

大規模災害時のトリアージで緊急度が最も高いと判断されるのはどれか。

 

  1. 下腿に創傷があるが補助があれば歩行できる。
  2. 自発呼吸はあるが橈骨動脈は触知できない。
  3. 気道確保しても自発呼吸がない。
  4. 開眼・閉眼の指示に応じる。

 

 


 

▶午後77

災害の慢性期(復興期)における避難所内の看護師の役割で最も適切なのはどれか。

 

  1. 住宅支援
  2. 感染予防
  3. 安全な避難と誘導
  4. 居住スペースの確保

 

 


 

▶午後78改題

国際連合児童基金〈UNICEF〉の報告による5歳未満児の死亡率(2019年)が最も高い地域はどれか。

 

  1. サハラ以南のアフリカ
  2. 南アジア
  3. 北アメリカ
  4. ヨーロッパ・中央アジア

 

 


 

▶午後79

Aさんは、3年前に来日した外国人でネフローゼ症候群のため入院した。Aさんは日本語を話し日常会話には支障はない。Aさんの食事について、文化的に特定の食品を食べてはいけないなどの制限があるがどうしたらよいかと、担当看護師が看護師長に相談した。
担当看護師に対する看護師長の助言で最も適切なのはどれか。

 

  1. 日本の病院なので文化的制限には配慮できないと話す。
  2. 文化的制限は理解できるが治療が最優先されると話す。
  3. Aさんの友人から文化的制限に配慮した食事を差し入れてもらうよう話す。
  4. 文化的制限に配慮した食事の提供が可能か栄養管理部に相談するよう話す。

 

 


 

▶午後80

血液検査で抗凝固剤が入っている採血管を使用するのはどれか。

 

  1. 血球数
  2. 電解質
  3. 中性脂肪
  4. 梅毒抗体
  5. 交差適合試験

 

 


 
▶午後81

市町村の業務でないのはどれか。

 

  1. 妊娠届の受理
  2. 母子健康手帳の交付
  3. 乳児家庭全戸訪問事業
  4. 3歳児健康診査
  5. 小児慢性特定疾患公費負担医療給付

 

 


 

▶午後82

糖尿病神経障害のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「靴は大きめのサイズがよいです」
  2. 「靴下を履くようにしてください」
  3. 「1週間に1回は足の観察をしてください」
  4. 「足の傷は痛くなったら受診してください」
  5. 「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」

 

 


 
▶午後83

Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. IgE抗体が関与する。
  2. 肥満細胞が関与する。
  3. Tリンパ球が関与する。
  4. ヒスタミンが放出される。
  5. ツベルクリン反応でみられる。

 

 


 

▶午後84

肝硬変でみられる検査所見はどれか。2つ選べ。

 

  1. 血小板増多
  2. 尿酸値上昇
  3. 血清アルブミン値低下
  4. 血中アンモニア値上昇
  5. プロトロンビン時間短縮

 

 


 

▶午後85

膀胱留置カテーテル挿入中のシャワー浴について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 実施前に蓄尿バッグを空にする。
  2. シャワー中はカテーテルを閉鎖する。
  3. 蓄尿バッグは腰より高い位置にかける。
  4. 終了後は挿入部をエタノールで消毒する。
  5. 終了後はカテーテルを固定するテープの位置を変える。

 

 


 

▶午後86

潰瘍性大腸炎と比べたCrohn〈クローン〉病の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 悪性化の頻度は低い。
  2. 瘻孔を併発しやすい。
  3. 初発症状は粘血便である。
  4. 炎症は大腸に限局している。
  5. 好発年齢は50歳以上である。

 

 


 

▶午後87

抗甲状腺ホルモン薬の副作用はどれか。2つ選べ。

 

  1. 多毛
  2. 眼球突出
  3. 中心性肥満
  4. 肝機能障害
  5. 無顆粒球症

 

 


 

▶午後88

胎児と胎児付属物について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 妊娠4週では、Doppler〈ドプラ〉法で胎児心音が聴取できる。
  2. 妊娠12週では、胎盤が完成している。
  3. 妊娠24週では、胎児の呼吸様運動がみられる。
  4. 妊娠26週では、胎児の胎位は固定している。
  5. 妊娠36週では、肺胞内に十分な肺表面活性物質が分泌されている。

 

 


 
▶午後89

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律により、病院の管理者が精神科病院に入院中の者に対して制限できるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 手紙の発信
  2. 弁護士との面会
  3. 任意入院患者の開放処遇
  4. 信書の中の異物の受け渡し
  5. 人権擁護に関する行政機関の職員との電話

 

 


 

▶午後90

「フロセミド注15mgを静脈内注射」の指示を受けた。注射薬のラベルに「20mg/2mL」と表示されていた。
注射量を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答:①.②mL

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンを分泌する器官はどれか。

 

  1. 副甲状腺
  2. 甲状腺
  3. 下垂体
  4. 副腎

 

 


 

▶午後27

ヒトの精子細胞における染色体の数はどれか。

 

  1. 22本
  2. 23本
  3. 44本
  4. 46本

 

 


 
▶午後28

低値によって脂質異常症と診断される検査項目はどれか。

 

  1. トリグリセリド
  2. 総コレステロール
  3. 低比重リポ蛋白コレステロール〈LDL-C〉
  4. 高比重リポ蛋白コレステロール〈HDL-C〉

 

 


 

▶午後29

麻痺すると猿手を生じるのはどれか。

 

  1. 総腓骨神経
  2. 橈骨神経
  3. 尺骨神経
  4. 正中神経

 

 


 
▶午後30

労働基準法において、就業中の妊産婦から請求がなくても使用者が処遇すべきなのはどれか。

 

  1. 産前6週間の就業禁止
  2. 産後6週間の就業禁止
  3. 深夜業の就業禁止
  4. 育児時間の確保

 

 


 
▶午後31

ノーマライゼーションに基づくのはどれか。

 

  1. 救急搬送体制を整備すること
  2. 医療機関にいつでも受診ができること
  3. 公共交通機関をバリアフリー化すること
  4. 障害者に介護施設への入所を勧めること

 

 


 
▶午後32改題

日本の令和5年(2023年)の人口動態統計における悪性新生物〈腫瘍〉に関する記述で正しいのはどれか。

 

  1. 死因別順位は第2位である。
  2. 年間死亡者数は約80万人である。
  3. 部位別にみた年齢調整死亡率は、男性では胃が最も高い。
  4. 部位別にみた死亡者数は、気管、気管支及び肺が最も多い。

 

 


 

▶午後33

聴覚障害のある患者とのコミュニケーションで正しいのはどれか。

 

  1. 補聴器の使用中は低音で話す。
  2. 手話のときは口元を動かさない。
  3. 音の反響が強い場所を選択する。
  4. 感音性難聴の場合は大きな声で話す。

 

 


 
▶午後34

結核菌の消毒に効果があるのはどれか。

 

  1. エタノール
  2. アクリノール
  3. ベンザルコニウム
  4. クロルヘキシジン

 

 


 

▶午後35

四肢に障害がない患者を仰臥位から側臥位に体位変換するときの姿勢を図に示す。
適切なのはどれか。

 

102pm35

 

 


 
▶午後36

インシデントレポートについて正しいのはどれか。

 

  1. 警察への届出義務がある。
  2. 法令で書式が統一されている
  3. 事故が発生するまで報告しない。
  4. 異なる職種間で内容を共有する。

 

 


 

▶午後37

口腔ケアの効果として正しいのはどれか。

 

  1. プラークの形成
  2. 唾液分泌の促進
  3. 口腔内のpHの酸性化
  4. バイオフィルムの形成

 

 


 

▶午後38

薬とその副作用の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 抗ヒスタミン薬――難聴
  2. スルホニル尿素薬――咳嗽
  3. 中枢性麻薬性鎮咳薬――便秘
  4. アミノグリコシド系薬――骨粗鬆症

 

 


 

▶午後39

成人の腸骨の骨髄穿刺で適切なのはどれか。

 

  1. 穿刺前6時間は絶食とする。
  2. 穿刺は仰臥位で行う。
  3. 穿刺時は深呼吸を促す。
  4. 穿刺後、穿刺部位は圧迫止血する。

 

 


 
▶午後40

食の支援に関わる職種とその役割の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 歯科衛生士――義歯の作成
  2. 管理栄養士――経腸栄養の処方
  3. 言語聴覚士――嚥下機能の評価
  4. 薬剤師――摂食行動の評価

 

 


 

▶午後41

人工呼吸器による陽圧換気によって生じるのはどれか。

 

  1. 肺水腫
  2. 脳内出血
  3. 胃液分泌の低下
  4. 心拍出量の低下

 

 


 

▶午後42

手術中に下肢に弾性ストッキングを着用する主な目的はどれか。

 

  1. 浮腫の軽減
  2. 筋力の維持
  3. 体温低下の予防
  4. 深部静脈血栓形成の予防

 

 


 

▶午後43

外傷性脳損傷によって軽度記憶障害のある患者への認知リハビリテーションで適切なのはどれか。

 

  1. 簡単な計算を取り入れる。
  2. 毎日新しい行動を試みる。
  3. 暗記の練習のときはメモを取る。
  4. 視覚的なイメージより言葉のほうが記憶しやすい。

 

 


 

▶午後44

腰椎転移のある食道癌の患者。癌性疼痛にフェンタニル貼付剤を使用しているが、右下肢に神経因性疼痛が頻発している。1日に4〜6回レスキューとしてのモルヒネ注射薬を使用しており、入眠すると15秒程度の無呼吸がみられる。
緩和ケアチームで検討すべき対応はどれか。

 

  1. 酸素吸入
  2. 鎮痛補助薬の使用
  3. モルヒネ注射薬の増量
  4. フェンタニル貼付剤の増量

 

 


 

▶午後45

慢性腎不全で透析導入を判断するときの指標となる検査はどれか。

 

  1. 尿酸〈UA〉値
  2. 糸球体濾過値〈GFR〉
  3. 点滴静注腎盂造影〈DIP〉
  4. PSP〈フェノールスルホンフタレイン〉15分値

 

 


 

▶午後46

1年前にハチに刺された人が再びハチに刺された。
起こる可能性のあるアレルギー反応はどれか。

 

  1. Ⅰ型アレルギー
  2. Ⅱ型アレルギー
  3. Ⅲ型アレルギー
  4. Ⅳ型アレルギー

 

 


 

▶午後47

電動のこぎりの操作ミスで、左第2指と3指とも近位指節間〈PIP〉関節と遠位指節間〈DIP〉関節の間で切断した患者が、手指の再接着術を受けた。他に外傷はない。
術後1日の観察で適切なのはどれか。

 

  1. Volkmann〈フォルクマン〉拘縮の有無
  2. 中手指節〈MP〉関節の関節可動域
  3. 遠位部の血液循環の状態
  4. 接着部の瘢痕化

 

 


 

▶午後48

スパイロメトリーの結果による換気機能診断図を示す。
102pm48
閉塞性換気障害と診断される分類はどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D

 

 


 

▶午後49

精神看護に関連する理論と理論家の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 現存在分析――フロイト, S.
  2. ストレス理論――シュナイダー, K.
  3. 精神発達理論――オレム, D.
  4. 患者-看護師関係――ペプロウ, E.

 

 


 

▶午後50

選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉について正しいのはどれか。

 

  1. パニック障害に対する効果はない。
  2. 抗コリン作用は三環系抗うつ薬よりも弱い。
  3. うつ状態が改善したら直ちに使用を中止する。
  4. 抗うつ効果の評価は投与開始後3日以内に行う。

 

 


 

▶午後51

リエゾン精神看護に関する説明で正しいのはどれか。

 

  1. 直接ケアは含まれない。
  2. 精神疾患の既往のある患者は対象とならない。
  3. 看護師は必要に応じて精神病床への移動を指示できる。
  4. 身体疾患と精神的問題とを併せ持つ患者を対象とする。

 

 


 
▶午後52改題

精神科病院に入院中の患者の法的処遇について正しいのはどれか。

 

  1. 患者は退院を請求できる。
  2. 看護師は面会を制限できる。
  3. 家族等は外出の可否を判断できる。
  4. 精神保健指定医は手紙の発信を制限できる。

 

 


 

▶午後53

Aさん(19歳、女性)は、境界性人格〈パーソナリティ〉障害で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。
Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「先生はそのようなことは言わないと思います」
  2. 「先生は不在なので、私の指示に従ってください」
  3. 「病棟の安全が守れないので退院していただきます」
  4. 「先生に確認がとれるまで、こちらでお預かりします」

 

 


 

▶午後54

Aさん(78歳)は、妻(76歳)と2人で暮らしている。糖尿病と診断されている。認知症ではない。主治医の指示で、インスリン自己注射を指導するために訪問看護が導入された。Aさんは「針が怖いから、看護師さんが注射をしてください」と言う。
Aさんへの訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「針は細いので怖くないです」
  2. 「一緒に少しずつやっていきましょう」
  3. 「注射ができないと家での療養は難しくなります」
  4. 「そうですね。Aさんも奥さんもしなくていいです」

 

 


 
▶午後55

介護保険法施行令において特定疾病に指定されているのはどれか。

 

  1. 脊髄損傷
  2. Crohn〈クローン〉病
  3. 脳血管疾患
  4. 大腿骨頸部骨折

 

 


 

▶午後56

Aさん(68歳)は要介護1で、1人で暮らしている。間質性肺炎のために在宅酸素療法が開始された。
Aさんのサービス担当者会議で訪問看護師が行う提案で適切なのはどれか。

 

  1. 炊事の禁止
  2. 毎日の体温測定
  3. 1人での外出禁止
  4. 訪問入浴サービスの導入

 

 


 

▶午後57

Aさんは、要介護2で在宅療養をしている。仙骨部に2cm×3cmの水疱を形成した。この1週間、臥床していることが多くなり、食事摂取量も減ってきている。
訪問看護師がAさんの家族に行う提案として適切なのはどれか。

 

  1. 体圧分散マットの使用
  2. 膀胱留置カテーテルの留置
  3. 夜間の時間ごとの体位変換
  4. 訪問介護への褥瘡処置の依頼

 

 


 

▶午後58

高齢者から生活史を聴取する方法として適切なのはどれか。

 

  1. 家族の承諾を必須とする。
  2. 認知機能の評価尺度を用いる。
  3. 事実とは異なる部分を修正する。
  4. 高齢者自身の生きてきた時代背景を聴く。

 

 


 
▶午後59

平成3年(1991年)に国際連合総会〈国連総会〉で決議された「高齢者のための国連原則」でないのはどれか。

 

  1. 公平の原則
  2. 参加の原則
  3. 尊厳の原則
  4. 自己実現の原則

 

 


 

▶午後60

介護老人福祉施設に入居中の高齢者。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅳ、四肢の麻痺はない。
衣類の選択について最も適切なのはどれか。

 

  1. 材質選びは本人に任せる。
  2. ボタンでとめる上着を選ぶ。
  3. 夜間就寝時には寝衣に着替える。
  4. 皮膚の瘙痒感があれば、つなぎ服を着用させる。

 

 


 

▶午後61

Aさん(80歳、女性)は、脳血管性認知症、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点で施設に入所している。看護師が「お風呂に入りますよ」と声をかけると、Aさんは「男の人は入っていないか」と尋ねる。看護師が「男の人はいませんよ」と説明するが、Aさんは「本当にいないのか」と繰り返し、なかなか納得しない。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「男の人はいないから行きましょう」
  2. 「お風呂に入ったら気持ちよくなりますよ」
  3. 「遅くなるとお風呂に入れなくなりますよ」
  4. 「男の人がいないことを一緒に確認してみましょうか」

 

 


 

▶午後62

加齢による身体生理機能の変化とそれによって影響を受ける薬物動態の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 体内水分量の減少――代謝
  2. 体内脂肪量の増加――排泄
  3. 血清アルブミンの減少――分布
  4. 糸球体濾過値〈GFR〉の低下――吸収

 

 


 
▶午後63

介護保険サービスについて正しいのはどれか。

 

  1. 福祉用具の貸与は無償で受けられる。
  2. 要支援の高齢者は介護老人保健施設に入所できる。
  3. 小規模多機能型居宅介護では泊まり(ショートステイ)は提供しない。
  4. 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)ではユニットケアを実施している。

 

 


 
▶午後64

乳児健康診査を規定している法律はどれか。

 

  1. 母体保護法
  2. 母子保健法
  3. 児童福祉法
  4. 児童虐待の防止等に関する法律

 

 


 

▶午後65

正常に経過している分娩第1期の産婦への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「食事は摂らないようにしてください」
  2. 「ベッド上で安静にしていてください」
  3. 「2、3時間に1回は排尿をしてください」
  4. 「眠気を感じても眠らないようにしてください」

 

 


 

▶午後67

Aさんは妊娠37週0日に骨盤位のため予定帝王切開術となった。術後の経過は母児ともに順調である。
Aさんへの看護として適切なのはどれか。

 

  1. 手術室で出生児と対面する。
  2. 産褥2日に初回歩行をする。
  3. 産褥3日に初回授乳をする。
  4. 産褥4日以降に弾性ストッキングを履く。

 

 


 

▶午後68

子どもの運動機能の発達について正しいのはどれか。

 

  1. 身体の下部から頭部の方向に進む。
  2. 全身的な動きから細かな動きへ進む。
  3. 新生児期には遺伝より環境の影響を受ける。
  4. 反射運動は乳児期後期から幼児期にかけて活発になる。

 

 


 

▶午後69

乳児の事故防止として正しいのはどれか。

 

  1. 直径25mmの玩具で遊ばせる。
  2. ベッドにいるときはベッド柵を上げる。
  3. うつ伏せで遊ばせるときは柔らかい布団を敷く。
  4. 屋外で遊ばせるときはフード付きの衣服を着用させる。

 

 


 

▶午後70

A君(14歳、男子)は、心室中隔欠損症のために通院している。母親とともに外来を受診しているが、母親がトイレに行った際に、A君は「自分の心臓のことはよく理解しているし、もう1人で受診したいけど、母さんが心配だから一緒に行くってうるさくて」と看護師に話した。
看護師の最初の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 母親にA君への関わりが過保護だと伝える。
  2. 母親の心配を理解してあげなさいとA君に話す。
  3. 次回からは1人で受診してもよいとA君に話す。
  4. 母親がいない場でA君の気持ちを聴く機会をもつ。

 

 


 

▶午後71

A君(11歳、男児)。喘息発作のため救急外来に来院した。喘鳴が著明で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%(room air)、ピークフロー値45%である。
まず行うべきA君への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 起坐位を保つ。
  2. 水分摂取を促す。
  3. 胸式呼吸を促す。
  4. 発作の状況を尋ねる。

 

 


 
▶午後72

水溶性ビタミンはどれか。

 

  1. ビタミンA
  2. ビタミンC
  3. ビタミンD
  4. ビタミンE
  5. ビタミンK

 

 


 

▶午後73

血清に含まれないのはどれか。

 

  1. インスリン
  2. アルブミン
  3. γ-グロブリン
  4. β-グロブリン
  5. フィブリノゲン

 

 


 

▶午後74

出血が止まりにくくなる服用薬はどれか。

 

  1. β遮断薬
  2. ジギタリス
  3. ワルファリン
  4. ループ利尿薬
  5. サイアザイド系利尿薬

 

 


 

▶午後75

老視の原因はどれか。

 

  1. 瞳孔括約筋の筋力低下
  2. 水晶体の弾力低下
  3. 網膜の色素変性
  4. 硝子体の混濁
  5. 水晶体の混濁

 

 


 

▶午後76

脳塞栓症を生じやすい不整脈はどれか。

 

  1. 心房細動
  2. WPW症候群
  3. 心房性期外収縮
  4. 心室性期外収縮
  5. 完全房室ブロック

 

 


 
▶午後77

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉が感染する細胞はどれか。

 

  1. 好中球
  2. 形質細胞
  3. Bリンパ球
  4. ヘルパー〈CD4陽性〉Tリンパ球
  5. 細胞傷害性〈CD8陽性〉Tリンパ球

 

 


 
▶午後78

生活保護法で扶助として定められていないのはどれか。

 

  1. 教育
  2. 医療
  3. 授産
  4. 住宅
  5. 葬祭

 

 


 

▶午後79

内服薬の初回通過効果が主に起こる部位はどれか。

 

  1. 肝臓
  2. 胆囊
  3. 膵臓
  4. 腎臓

 

 


 
▶午後80

放射線被ばく後、新たな発症について長期の観察が必要な障害はどれか。

 

  1. 胃炎
  2. 食道炎
  3. 甲状腺癌
  4. 高尿酸血症
  5. 皮膚のびらん

 

 


 

▶午後81

副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 

  1. 瞳孔の散大
  2. 発汗の促進
  3. 心拍数の低下
  4. 気管支の拡張
  5. 消化液の分泌亢進

 

 


 

▶午後82

小腸からそのまま吸収されるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. グルコース
  2. スクロース
  3. マルトース
  4. ラクトース
  5. フルクトース

 

 


 

▶午後83

鉄欠乏性貧血の症状または所見として考えられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 動悸
  2. 匙状爪
  3. ほてり感
  4. 運動失調
  5. 皮膚の紅潮

 

 


 

▶午後84

大腸内視鏡検査について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 検査前日の朝から絶食とする。
  2. 腸管洗浄液は6時間かけて内服する。
  3. 迷走神経反射によって血圧が低下する可能性がある。
  4. 検査後に嚥下障害を生じる可能性がある。
  5. 検査後に下血の有無を観察する。

 

 


 

▶午後85

意識障害はどれか。2つ選べ。

 

  1. 昏睡
  2. 制止
  3. せん妄
  4. 途絶
  5. フラッシュバック

 

 


 

▶午後86

加齢によって高齢者に脱水が起こりやすくなる理由はどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨量の減少
  2. 筋肉量の減少
  3. 末梢血管抵抗の増強
  4. 渇中枢の感受性の低下
  5. 腎臓のナトリウム保持機能の亢進

 

 


 

▶午後87

妊娠の成立について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. プロラクチンの急増によって排卵が促される。
  2. 排卵後、卵子が受精能を有するのは通常24時間である。
  3. 射精後、精子が受精能を有するのは通常80時間である。
  4. 着床は受精後7日前後である。
  5. 受精後、プロゲステロンの分泌がなくなる。

 

 


 

▶午後88

乳児の心拍測定について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 心拍数110/分は正常である。
  2. 聴診ではⅠ音とⅡ音で心拍となる。
  3. バスタオルで体幹および四肢を固定して測定する。
  4. 呼吸周期に関連した心拍リズムの不整は異常である。
  5. 聴診器が接触した際の冷感による心拍数の変動に気をつける。

 

 


 
▶午後89

身長160cm、体重64kgである成人のBMIを求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:① ②

 

 


 

▶午後90

酸素を3L/分で吸入している患者。移送時に使用する500L酸素ボンベ(14.7MPa充塡)の内圧計は4.4MPaを示している。
使用可能時間(分)を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②分

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

中耳にあるのはどれか。

 

  1. 前庭
  2. 蝸牛
  3. 半規管
  4. 耳小骨

 

 


 

▶午前27

脂肪を乳化するのはどれか。

 

  1. 胆汁酸塩
  2. トリプシン
  3. ビリルビン
  4. リパーゼ

 

 


 

▶午前28

高血圧性脳出血で最も頻度の高い出血部位はどれか。

 

  1. 被殻
  2. 視床
  3. 小脳

 

 


 

▶午前29

酸塩基平衡の異常と原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 代謝性アルカローシス――下痢
  2. 代謝性アシドーシス――嘔吐
  3. 代謝性アシドーシス――慢性腎不全
  4. 呼吸性アシドーシス――過換気症候群

 

 


 
▶午前30

母乳が主な感染経路となるのはどれか。

 

  1. 成人T細胞白血病〈ATL〉ウイルス
  2. 単純ヘルペスウイルス〈HSV〉
  3. サイトメガロウイルス
  4. 風疹ウイルス

 

 


 
▶午前31改題

日本の令和5年(2023年)における人口の動向について正しいのはどれか。

 

  1. 年少人口の構成割合は20%台である。
  2. 老年人口の構成割合は20%台である。
  3. 従属人口指数は90台である。
  4. 老年化指数は300台である。

 

 


 
▶午前32

同じ問題や悩みを抱えた人々が助け合う活動はどれか。

 

  1. ケースワーク
  2. ピアサポート
  3. コミュニティワーク
  4. コンサルテーション

 

 


 
▶午前33

社会保険と根拠となる法律の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 医療保険――健康保険法
  2. 年金保険――老人福祉法
  3. 雇用保険――雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
  4. 労働者災害補償保険――労働基準法

 

 


 

▶午前36

看護計画における看護上の問題について適切なのはどれか。

 

  1. 医師と共有しない。
  2. 原因は1つに絞る。
  3. 退院するまで変更しない。
  4. 原因が不明な事象も問題とする。

 

 


 

▶午前37

看護記録の内容で適切でないのはどれか。

 

  1. 患者の訴えたこと
  2. 実施したケアの内容
  3. ケア後の患者の変化
  4. ケア後の看護師の感想

 

 


 
▶午前38

医療法施行規則で規定されているのはどれか。

 

  1. 病室の室温
  2. 病室の照度
  3. ベッドの高さ
  4. 1床あたりの床面積

 

 


 

▶午前39

Aさん(50歳、男性)は、心筋梗塞で病院に緊急搬送されたが、2時間後に死亡した。Aさんの家族は突然の出来事で混乱している。
Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 死後の処置への家族の同席を断る。
  2. Aさんと家族だけの時間をつくる。
  3. Aさんの死についての話題は避ける。
  4. 心筋梗塞による死亡は多いと慰める。

 

 


 

▶午前40

入院中の患者における中心静脈栄養法〈IVH〉の管理で適切なのはどれか。

 

  1. 刺入部は毎日消毒する。
  2. 定期的に血糖値を確認する。
  3. カテーテルの刺入部は見えないように覆う。
  4. 輸液セットはカテーテルを抜去するまで交換しない。

 

 


 

▶午前41

水封式持続吸引法による胸腔ドレナージについて正しいのはどれか。

 

  1. ドレーンの回路は開放式である。
  2. 水封室の水面は呼吸に伴って上下に動く。
  3. 吸引圧は-50〜-100cmH2Oに調整する。
  4. ドレーンバッグは挿入部よりも高く設置する。

 

 


 

▶午前42

7時から翌朝7時までの24時間尿を採取する方法として正しいのはどれか。

 

  1. 7時に排尿した尿から蓄尿を始める。
  2. 排便時に出た尿は蓄尿しない。
  3. 翌朝7時に出た尿は蓄尿しない。
  4. 24時間の全尿の一部を採取する。

 

 


 

▶午前43

健常な人の瞳孔を図に示す。
102am43 1
右眼に光を当てたときの正常な対光反射はどれか。

 

102am43 2

 

 


 

▶午前44

成人の学習の特徴として正しいのはどれか。

 

  1. 学習者のこれまでの経験が資源となる。
  2. 外的動機づけによって学習が促進される。
  3. 自己評価よりも他者による評価が重要である。
  4. 課題中心の学習よりも講義形式による学習の方が効果が高い。

 

 


 

▶午前45

術前の検査値で創傷治癒の遅延因子となるのはどれか。

 

  1. 血清アルブミン低値
  2. 血清総ビリルビン低値
  3. 糸球体濾過値〈GFR〉高値
  4. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉高値

 

 


 

▶午前46

乳癌に対する乳房温存手術後の放射線治療を受ける患者への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 放射線肺炎のリスクがある。
  2. 対側の乳癌の予防が目的である。
  3. 治療期間中はブラジャーの使用を避ける。
  4. 治療期間中はマーキングした部位を洗わない。

 

 


 
▶午前47

緩和ケアについて正しいのはどれか。

 

  1. 患者の家族は対象に含まない。
  2. ケア計画は多職種が話し合って立案する。
  3. 疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである。
  4. 根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める。

 

 


 

▶午前48

気管支喘息に対する副腎皮質ステロイドの吸入療法について正しいのはどれか。

 

  1. 副作用は内服より少ない。
  2. 吸入後に含嗽はしない。
  3. 食後の吸入が食前より効果的である。
  4. 吸い込むタイミングで効果に差はない。

 

 


 

▶午前49

甲状腺癌のために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。

 

  1. 甲状腺クリーゼの観察をする。
  2. 嗄声のある間は経口摂取を禁止する。
  3. ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。
  4. テタニーが生じた場合は副甲状腺ホルモンを補充する。

 

 


 

▶午前50

肝硬変で皮下出血、腹水貯留および手指の振戦がある患者に対する食事で適切なのはどれか。

 

  1. 高蛋白食
  2. 高脂肪食
  3. 低残渣食
  4. 塩分制限食

 

 


 

▶午前51

右乳癌のために胸筋温存乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術とを受けた患者。呼吸循環機能は安定しており、右腋窩部と乳房皮下とにドレーンが挿入されている。
術後1日の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 右側臥位を勧める。
  2. 右肘関節の回内・回外運動を勧める。
  3. 右上肢の中枢から末梢に向かってマッサージをする。
  4. 右上肢の前方挙上は術後10日間行わないよう指導する。

 

 


 

▶午前52

Aさんは、特定の相手に対して「とても尊敬しています」と過度に好意を示すこともあれば「あなたは最低だ。嫌い」と嫌悪感を同時に訴えることもある。
Aさんに現れている現象はどれか。

 

  1. 否認
  2. 逆転移
  3. アンビバレンス〈両価性〉
  4. エディプスコンプレックス

 

 


 

▶午前53

Asperger〈アスペルガー〉症候群について正しいのはどれか。

 

  1. 女性に多い。
  2. 出生時に診断される。
  3. 自我障害が特徴である。
  4. 知的能力の発達は保たれる。

 

 


 

▶午前54

精神疾患の患者に対する心理教育について正しいのはどれか。

 

  1. 精神分析を実施する。
  2. 家族関係が疾患の原因であることを説明する。
  3. 症状が悪化するときのサインに気づけるよう指導する。
  4. 状態に合わせて服薬量を自分で増減する方法を説明する。

 

 


 

▶午前55

電気けいれん療法の適応となるのはどれか。

 

  1. 失見当識
  2. 重症うつ病
  3. 悪性症候群
  4. Parkinson〈パーキンソン〉病

 

 


 

▶午前56

Aさん(42歳、男性、会社員)。うつ病で自殺企図のために入院した。外傷はない。入院時に看護師が「大変でしたね」と声をかけたが、Aさんは一言も話そうとせず、硬い表情をしている。
この時点でのAさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「気分転換にお散歩に行きませんか」
  2. 「今夜は多床室で休んでいただきます」
  3. 「仕事が合わないのではありませんか」
  4. 「持ち物を一緒に確認させていただけますか」

 

 


 
▶午前57

訪問看護の利用者の特徴として正しいのはどれか。

 

  1. 年齢は65〜69歳が最も多い。
  2. 要介護度は要支援2が最も多い。
  3. 脳血管疾患を含む循環器系疾患が最も多い。
  4. 介護保険よりも医療保険によるサービス受給者が多い。

 

 


 

▶午前58

退院調整部署と連携しながら、ある患者の退院支援を進めることになった。
病棟看護師が行う支援として最も適切なのはどれか。

 

  1. 経済問題への対応
  2. 患者の希望の聴取
  3. 介護保険制度の説明
  4. 在宅のケアプラン立案

 

 


 
▶午前59

要介護認定者が訪問看護を受ける際、医療保険から給付される疾病または状態はどれか。

 

  1. 関節リウマチ
  2. 在宅酸素療法を受けている状態
  3. 人工呼吸器を使用している状態
  4. 全身性エリテマトーデス〈SLE〉

 

 


 

▶午前60

Aさんは在宅療養をしており、皮下埋め込み式ポートから高カロリー輸液を間欠的に注入している。
訪問看護師がAさんに行う日常生活の指導内容として適切なのはどれか。

 

  1. 穿刺針の固定は不要である。
  2. 抜針した当日の入浴はできない。
  3. 穿刺針は一般廃棄物として処理する。
  4. 刺入部の発赤を認めた場合は訪問看護師に連絡する。

 

 


 

▶午前61

ハヴィガースト, R. J.の老年期における発達課題として正しいのはどれか。

 

  1. 子どもを独立させる。
  2. 満足できる収入を得る。
  3. 配偶者の死に適応する。
  4. 異世代の人と親密な関係を結ぶ。

 

 


 

▶午前62

加齢に伴う呼吸循環機能の変化について正しいのはどれか。

 

  1. 残気量は変化しない。
  2. 肺の弾性は低下する。
  3. 左心室壁は薄くなる。
  4. 安静時の心拍出量は増加する。

 

 


 
▶午前63

96歳の女性。要支援2の認定を受け、介護予防通所介護を利用している。
援助として適切なのはどれか。

 

  1. 入浴は特殊浴槽を使用する。
  2. 排泄時には援助者が下着を脱がせる。
  3. 椅子に座るときには安全ベルトを使用する。
  4. 運動を取り入れたレクリエーションへの参加を促す。

 

 


 

▶午前64

高齢者に多い弛緩性便秘の原因で正しいのはどれか。

 

  1. 長期臥床
  2. 便意の我慢
  3. 腸管内の炎症
  4. 下行結腸の蠕動亢進

 

 


 
▶午前65

介護保険施設においてノロウイルス感染症が発生した。
感染を拡大させないための対応として適切なのはどれか。

 

  1. 感染者の居室はアルコールで拭く。
  2. 感染者の吐物は乾燥してから処理する。
  3. 感染者が使用したリネンは60℃の加熱処理を行う。
  4. 感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

 

 


 

▶午前66

大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭置換術の術後1週以内における看護で適切なのはどれか。

 

  1. 手術当日に全身清拭は行わない。
  2. 術後初めての食事は全介助で行う。
  3. 患肢の他動運動は術後3日から行う。
  4. 臥床時は患肢を外転中間位に保持する。

 

 


 
▶午前67

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)について正しいのはどれか。

 

  1. 20人の生活単位を基本とする。
  2. 看護職員の配置が義務づけられている。
  3. 介護保険制度における地域密着型サービスである。
  4. 連続して利用できる期間は原則3か月以内である。

 

 


 

▶午前68

出生前診断のための羊水検査について適切なのはどれか。

 

  1. 検査がもたらす母児への影響を事前に説明する。
  2. 胎児に染色体異常が発見された場合は結果を知らせない。
  3. 夫婦の意見が対立した場合は夫の意見を優先する。
  4. 妊婦の母親から問い合わせがあった場合は検査結果を伝える。

 

 


 
▶午前69

性感染症〈STD〉について正しいのはどれか。

 

  1. 経口避妊薬の内服が予防に有効である。
  2. 患者のパートナーは治療の対象ではない。
  3. 10代では性器ヘルペスの罹患が最も多い。
  4. 性器クラミジア感染症の罹患は不妊症の危険因子である。

 

 


 
▶午前70

正常新生児に対して出生後2時間以内に実施するのはどれか。

 

  1. 聴力検査
  2. 抗菌薬の点眼
  3. 心拍モニタリング
  4. 先天性代謝異常検査

 

 


 

▶午前71

Aさん(30歳、初産婦)は、妊娠39週2日で前期破水と診断され入院した。胎児は頭位で臍帯下垂はみられず、胎児心拍数は正常である。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 入浴を勧める。
  2. 歩行を禁止する。
  3. 3〜4時間ごとに導尿をする。
  4. 3〜4時間ごとに外陰部のパッドを交換する。

 

 


 

▶午前72

A君(10歳、男児)は、既往歴はなく健康である。A君の弟のB君(5歳)は、白血病のため入院しており、治療の一環として骨髄移植を必要としている。A君がドナー候補に挙がっており、両親はA君をドナーとした骨髄移植を希望している。
骨髄移植に関するA君への看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 骨髄採取後は腰の痛みを伴う。
  2. A君は何も心配しなくてよい。
  3. A君が頑張ればお母さんが喜ぶ。
  4. B君の病気を治すためにはA君がドナーになるしかない。

 

 


 

▶午前73

子どもの遊びについて正しいのはどれか。

 

  1. 象徴遊びは3〜4歳で最も盛んになる。
  2. 感覚運動遊びは5歳ころまでみられる。
  3. 並行遊びは6歳以降に増える。
  4. 構成遊びは8歳ころに現れる。

 

 


 

▶午前74

離乳食の進め方で正しいのはどれか。

 

  1. 開始前からスプーンに慣れさせる。
  2. 開始時は炭水化物より蛋白質の割合を多くする。
  3. 開始時から人工乳はフォローアップミルクにする。
  4. 開始から2か月ころは舌でつぶせる固さの食物にする。

 

 


 
▶午前75

体幹部の写真を別に示す。
suitou
最も疑われるウイルス感染症はどれか。

 

  1. 伝染性軟属腫
  2. 伝染性紅斑
  3. 水痘
  4. 風疹

 

 


 

▶午前76

細胞内におけるエネルギー産生や呼吸に関与する細胞内小器官はどれか。

 

  1. ミトコンドリア
  2. リボソーム
  3. ゴルジ体
  4. 小胞体

 

 


 

▶午前77

ナトリウムイオンが再吸収される主な部位はどれか。

 

  1. 近位尿細管
  2. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉下行脚
  3. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉上行脚
  4. 遠位尿細管
  5. 集合管

 

 


 

▶午前78

人体の右側のみにあるのはどれか。

 

  1. 総頸動脈
  2. 腕頭動脈
  3. 腋窩動脈
  4. 内頸動脈
  5. 鎖骨下動脈

 

 


 

▶午前79

ペニシリン投与によって呼吸困難となった患者への第一選択薬はどれか。

 

  1. ジギタリス
  2. テオフィリン
  3. アドレナリン
  4. 抗ヒスタミン薬
  5. 副腎皮質ステロイド

 

 


 

▶午前80

下肢の閉塞性動脈硬化症〈ASO〉の症状はどれか。

 

  1. 間欠性跛行
  2. 線維束性収縮
  3. 近位筋優位の萎縮
  4. 足背動脈の拍動の亢進
  5. 登攀性起立(Gowers〈ガワーズ〉徴候)

 

 


 
▶午前81

透析導入患者の原疾患として最も多いのはどれか。

 

  1. 慢性糸球体腎炎
  2. 多発性囊胞腎
  3. ループス腎炎
  4. 糖尿病腎症
  5. 腎硬化症

 

 


 

▶午前82

心音の聴取部位を図に示す。
肺動脈弁領域の聴診部位はどれか。
ただし、点線は心臓を示す。

 

102am82

 

 


 

▶午前83

収縮期血圧の上昇をきたす要因はどれか。

 

  1. 副交感神経の興奮
  2. 循環血液量の減少
  3. 末梢血管抵抗の増大
  4. 血液の粘稠度の低下
  5. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の上昇

 

 


 

▶午前84

所見と病態の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. Raynaud〈レイノー〉現象――四肢末端の虚血
  2. 頸静脈の怒張――左心系の循環障害
  3. 全身性浮腫――リンパ管の還流障害
  4. チアノーゼ――還元ヘモグロビンの減少
  5. 上室性期外収縮――心室から発生する異所性興奮

 

 


 

▶午前85

生後4日の新生児の状態で正常を逸脱しているのはどれか。

 

  1. 臍帯が乾燥している。
  2. 体重減少が7%である。
  3. 黒緑色の便が排泄されている。
  4. 排気とともに少量の母乳を吐く。
  5. 皮膚が乾燥し一部がはがれている。

 

 


 

▶午前86

疾病とその特徴的な所見の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 急性虫垂炎――血便
  2. ネフローゼ症候群――高血圧
  3. 重症筋無力症――けいれん
  4. クループ症候群――吸気性喘鳴
  5. Cushing〈クッシング〉症候群――頸部リンパ節腫脹

 

 


 

▶午前87

アポクリン汗腺が多く分布する部位はどれか。2つ選べ。

 

  1. 顔面
  2. 腋窩
  3. 手掌
  4. 足底
  5. 外陰部

 

 


 

▶午前88

原発緑内障について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 眼球が突出する。
  2. 眼圧が上昇する。
  3. 瞳孔が縮小する。
  4. 視神経が萎縮する。
  5. 眼底に出血がみられる。

 

 


 
▶午前89改題

入所者または居住者が公的保険による訪問看護サービスを受けることができるのはどれか。
2つ選べ。

 

  1. 乳児院
  2. 介護老人保健施設
  3. サービス付き高齢者向け住宅
  4. 介護医療院
  5. 認知症対応型共同生活介護〈グループホーム〉

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

呼吸中枢の存在する部位はどれか。

 

  1. 大脳
  2. 小脳
  3. 延髄
  4. 脊髄

 

 


 

▶午前27

骨格筋の収縮について正しいのはどれか。

 

  1. 筋収縮のエネルギー源はADPである。
  2. 収縮力は関節が伸展した状態で最大となる。
  3. 骨格筋は副交感神経の指令を受けて収縮する。
  4. アクチンがミオシン上を滑走して筋収縮が起こる。

 

 


 

▶午前28

光を屈折する眼の構造はどれか。

 

  1. 結膜
  2. 角膜
  3. 強膜
  4. 網膜

 

 


 

▶午前29

心臓の自動的収縮について正しいのはどれか。

 

  1. 運動神経で促進される。
  2. 興奮を伝える刺激伝導系がある。
  3. ペースメーカーはHis〈ヒス〉束である。
  4. 中脳の血管運動中枢による支配を受ける。

 

 


 

▶午前30

左心室の収縮力を抑制するのはどれか。

 

  1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
  2. β遮断薬
  3. 硝酸薬
  4. 利尿薬

 

 


 

▶午前31

味覚障害の原因となるのはどれか。

 

  1. 亜鉛欠乏
  2. リン欠乏
  3. カリウム欠乏
  4. マグネシウム欠乏

 

 


 

▶午前32

間欠性跛行が出現するのはどれか。

 

  1. 動脈塞栓症
  2. 血栓性静脈炎
  3. 深部静脈血栓症
  4. 閉塞性動脈硬化症

 

 


 

▶午前33

胃癌についての組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 腎臓転移――Wilms〈ウィルムス〉腫瘍
  2. 肝臓転移――Schnitzler〈シュニッツラー〉転移
  3. 卵巣転移――Krukenberg〈クルッケンベルグ〉腫瘍
  4. 胃周囲リンパ節転移――Virchow〈ウィルヒョウ〉転移

 

 


 

▶午前34

腎盂腎炎について正しいのはどれか。

 

  1. 両腎性である。
  2. 初尿を用いて細菌培養を行う。
  3. 肋骨脊柱角の叩打痛が特徴である。
  4. 原因菌はGram〈グラム〉陽性球菌が多い。

 

 


 
▶午前35

介護保険の第1号被保険者について正しいのはどれか。

 

  1. 予防給付対象者は要介護1である。
  2. 保険料は所得段階別の定額である。
  3. 医療保険者が保険料を徴収する。
  4. 対象は60歳以上である。

 

 


 
▶午前36改変

令和元年(2019年)健やか親子21(第2次)の中間評価において、改善したと評価されていないのはどれか。

 

  1. 妊産婦死亡率
  2. 十代の喫煙率
  3. 十代の自殺死亡率
  4. むし歯のない3歳児の割合

 

 


 
▶午前37

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく入院形態でないのはどれか。

 

  1. 任意入院
  2. 応急入院
  3. 勧告入院
  4. 医療保護入院

 

 


 
▶午前38

救急医療体制とその内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 初期救急医療体制――休日・夜間急患センター
  2. 第2次救急医療体制――高度の診療機能を持つ24時間救命救急センター
  3. 第3次救急医療体制――在宅当番医
  4. 広域救急患者搬送体制――へき地巡回診療車

 

 


 

▶午前39

クリティカルシンキングで適切なのはどれか。

 

  1. 直観的アプローチである。
  2. 主観的情報を重視した考え方である。
  3. 物事を否定的にみる思考過程である。
  4. 根拠を持ち実践することを可能にする。

 

 


 

▶午前40

立位の腹部エックス線写真を別に示す。
103am40
この状態で出現している所見はどれか。

 

  1. 体液波動
  2. 皮膚線条
  3. 腹部膨満
  4. 皮下静脈の怒張

 

 


 
▶午前41

無菌室で使用する物品とその滅菌方法の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. ビニール袋に入った菓子――酸化エチレンガス滅菌
  2. ステンレス製のスプーン――高圧蒸気滅菌
  3. プラスチック製の箸――乾熱滅菌
  4. 紙製の絵本――低温プラズマ滅菌

 

 


 

▶午前42

看護師の作業時の姿勢と作業台を図に示す。
腰部の負担が最も小さいのはどれか。

 

103am42

 

 


 

▶午前43

前腕の動きを肩部上方から撮影した写真を別に示す。
103am43
前腕の回外を示すのはどれか。

 

 

 


 

▶午前44

胸壁を呼気時に圧迫して気道分泌物の移動を促す手技はどれか。

 

  1. 振動法
  2. 咳嗽誘発法
  3. スクイージング
  4. 用手的呼吸介助法

 

 


 

▶午前45

創傷の治癒過程における増殖期の状態はどれか。

 

  1. コラーゲンが成熟する。
  2. 基底細胞が創面を覆い始める。
  3. 血管内皮細胞が新しい血管を形成する。
  4. マクロファージによって創内の細菌が排除される。

 

 


 

▶午前46

動脈性外出血の止血帯を用いた間接圧迫法について適切なのはどれか。

 

  1. 圧迫開始時刻を記載する。
  2. 幅が1cmの止血帯を用いる。
  3. 動脈圧より低い圧を加える。
  4. 圧迫は2時間に1回緩める。

 

 


 

▶午前47

在宅医療が必要な患者の退院調整について適切なのはどれか。

 

  1. 医師が退院調整の決定権をもつ。
  2. 退院調整は入院時から開始する。
  3. 退院時に診療録を訪問看護師に渡す。
  4. 退院前の訪問指導は診療報酬の評価の対象ではない。

 

 


 

▶午前48

成人の身体の特徴について正しいのはどれか。

 

  1. 加齢に伴う聴力の低下は、低音で現れやすい。
  2. 青年期は、成人期の中で基礎代謝量が最も高い。
  3. 眼の調節力の低下は、硝子体の弾力性低下が原因である。
  4. 女性の更年期障害は、テストステロンの分泌低下が原因である。

 

 


 

▶午前49改題

術後合併症で術前の喫煙と最も関連が強いのはどれか。

 

  1. 尿閉
  2. 腸閉塞
  3. 手術部位感染
  4. ダンピング症候群

 

 


 

▶午前50

心電図モニターで不整脈の変化がみられた。このときの心電図を別に示す。
103am50
初期対応で適切なのはどれか。

 

  1. 胸骨圧迫を行う。
  2. 体表面ペーシングを準備する。
  3. 自覚症状がなければ経過観察をする。
  4. 自覚症状と血圧を医師に報告して指示を待つ。

 

 


 

▶午前51

Aさん(56歳)は、膵癌で幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を受け、膵臓は約1/3になった。経過は良好である。
Aさんの消化吸収機能で正しいのはどれか。

 

  1. 脂肪吸収が低下する。
  2. ビタミンの吸収障害が起こる。
  3. 蛋白質が小腸粘膜から漏出する。
  4. 炭水化物を消化する能力は低下しない。

 

 


 

▶午前52

Aさん(57歳、男性)は、肺癌で放射線治療後、放射線肺炎を発症し、1か月半前から副腎皮質ステロイドにより治療中である。2日前から38.0℃の発熱と頭痛が出現し、検査の結果、前頭葉に膿瘍が認められた。現在のAさんの血液検査データは、白血球12,000/μL、空腹時血糖101mg/dL、HbA1c5.9%、CRP4.6mg/dLである。
膿瘍の発症に関与した副腎皮質ステロイドの副作用はどれか。

 

  1. 糖尿病
  2. 易感染
  3. 高血圧症
  4. 創傷治癒遷延

 

 


 

▶午前53

運動神経の刺激の伝達経路を図に示す。
103am53
Guillain-Barré〈ギラン・バレー〉症候群で主に障害される部位はどれか。

 

 

 


 

▶午前54

広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する看護で適切なのはどれか。

 

  1. 性生活に関する指導はパートナーにも行う。
  2. 性行為は手術後約2週間で再開できると説明する。
  3. 腟が乾燥している場合は、性行為を避けるよう説明する。
  4. 性に対する不安を患者が表出するまで、性の話題を避ける。

 

 


 
▶午前55

高齢者のエイジズムについて正しいのはどれか。

 

  1. 高齢者の価値を認めるものである。
  2. 高齢者の権利を擁護するものである。
  3. 高齢者を生活環境の違いで区別するものである。
  4. 高齢者という理由で不当な扱いをするものである。

 

 


 

▶午前56

Aさん(75歳、男性)は、1人で暮らしている。Aさんは、耳鳴が気になり耳鼻科を受診したところ、老人性難聴と診断された。Aさんは、医師から補聴器の使用を勧められたが「どうせ1人で誰とも話さないから必要ない。生活していて不便なことはない」と言う。
Aさんへの説明として適切なのはどれか。

 

  1. 「難聴は治りますよ」
  2. 「文字盤を利用しましょう」
  3. 「一度補聴器を試してみましょう」
  4. 「聞こえないとますます孤立しますよ」

 

 


 

▶午前57

老人性皮膚搔痒症について正しいのはどれか。

 

  1. 感染が原因である。
  2. 高温多湿な夏季に多発する。
  3. 硫黄入り入浴剤の使用で改善する。
  4. 入浴後に保湿クリームの使用を勧める。

 

 


 

▶午前58

高齢者のうつ病の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 電気けいれん療法は行わない。
  2. 認知症との区別はつきやすい。
  3. 三環系抗うつ薬を第一選択薬とする。
  4. 若年者と比べて身体症状の訴えが多い。

 

 


 

▶午前59

高齢者が自身の終末期における生き方や死の迎え方の意向を表示する方法としてのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉について正しいのはどれか。

 

  1. 法的な拘束力がある。
  2. 代理人を指名できない。
  3. 口頭や文書で意思表示できる。
  4. 財産の管理者の指定ができる。

 

 


 
▶午前60改題

令和4年(2022年)国民生活基礎調査で、同居している主な介護者のストレスや悩みの原因で最も割合の高いのはどれか。

 

  1. 自分の仕事
  2. 家族の病気や介護
  3. 家族との人間関係
  4. 自由にできる時間がない

 

 


 

▶午前61

小児の睡眠の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 新生児の全睡眠におけるレム睡眠の割合は約50%である。
  2. 乳児の睡眠は単相性である。
  3. 成長に伴いレム睡眠が増加する。
  4. 10歳ころから成人と同じ睡眠覚醒リズムになる。

 

 


 
▶午前62

小児の一次救命処置において推奨される胸骨圧迫の速さ(回数)はどれか。

 

  1. 少なくとも約 80回/分
  2. 少なくとも約100回/分
  3. 少なくとも約120回/分
  4. 少なくとも約140回/分

 

 


 

▶午前63

若年性特発性関節炎で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 発疹が出現している間は隔離する。
  2. Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
  3. 強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
  4. 朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。

 

 


 

▶午前64

妊娠期の不快症状と予防の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 下肢のけいれん――葉酸の摂取
  2. つわり――においの強い食事の摂取
  3. 便秘――緩下薬の服用
  4. 腰痛――硬めのマットレス使用

 

 


 

▶午前65

正常の分娩経過で正しいのはどれか。

 

  1. 分娩開始は、陣痛が15分間隔に起こった時点とする。
  2. 発露は、胎児先進部が陰裂間に常に見えている状態である。
  3. 分娩第2期は、破水から胎児が娩出するまでの期間である。
  4. 分娩第4期は、胎盤娩出から会陰縫合術の終了までの期間である。

 

 


 

▶午前66

成乳と比較した初乳の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. ラクトアルブミンが少ない。
  2. IgAの含有量が多い。
  3. 粘稠度が低い。
  4. 乳糖が多い。

 

 


 

▶午前67

Aさんは妊娠28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「つらいですよね」
  2. 「早く忘れましょう」
  3. 「元気を出してください」
  4. 「次の妊娠について考えましょう」

 

 


 

▶午前68

知覚障害はどれか。

 

  1. 幻味
  2. 離人症
  3. 注察妄想
  4. 観念奔逸

 

 


 

▶午前69

認知行動療法で最も期待される効果はどれか。

 

  1. 過去の心的外傷に気付く。
  2. 薬物療法についての理解が深まる。
  3. 物事の捉え方のゆがみが修正される。
  4. 自分で緊張を和らげることができるようになる。

 

 


 
▶午前70

精神科デイケアの目的はどれか。

 

  1. 陽性症状を鎮静化する。
  2. 社会生活機能を回復する。
  3. 家族の疾病理解を深める。
  4. 単身で生活できるようにする。

 

 


 
▶午前71

現在の日本の精神医療について正しいのはどれか。

 

  1. 精神及び行動の障害で入院した患者で最も多いのはうつ病である。
  2. 人口当たりの精神病床数はOECD加盟国の中では低い水準である。
  3. 各都道府県及び政令指定都市に精神保健福祉センターが設置されている。
  4. 精神障害者保健福祉手帳制度によって外来通院の医療費の給付が行われる。

 

 


 

▶午前72

Aさん(75歳、男性)は、脳梗塞後遺症による右半身不全麻痺がある。妻と2人で暮らしている。Aさんは要介護3で、訪問介護と通所介護のサービスを利用している。今回、Aさんは誤嚥性肺炎で入院し、退院後に訪問看護が導入された。
訪問看護師と介護支援専門員が連携して行う内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 住宅改修の検討
  2. Aさんの妻の介護負担の把握
  3. 肺炎予防に必要なケアの提供
  4. 訪問介護による生活援助内容の確認

 

 


 
▶午前73

訪問看護に関する制度について正しいのはどれか。

 

  1. 平成12年(2000年)に老人訪問看護制度が創設された。
  2. サービスを開始するときに書面による契約は不要である。
  3. 訪問看護ステーションの管理者は医師もしくは看護師と定められている。
  4. 介護保険法に基づく訪問看護ステーションの開設には都道府県の指定が必要である。

 

 


 

▶午前74

Aさん(70歳、男性)は、肺癌で骨転移がある。現在、Aさんは入院中であるが、積極的な治療は望まず「家で静かに暮らしたい」と在宅療養を希望し、24時間体制の訪問看護を利用する予定である。介護者であるAさんの妻と長男夫婦は「不安はあるが本人の希望をかなえたい」と話している。
退院前に、訪問看護師が行うAさんの家族への支援で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 訪問介護の利用を勧める。
  2. 家族全員の看取りの意思確認をする。
  3. 退院後の処置を習得するよう指導する。
  4. 相談にいつでも対応することを伝える。

 

 


 

▶午前75

Aさん(45歳、女性)は、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉のため自宅で療養中である。Aさんは球麻痺症状が出現したため、経口摂取に加え、胃瘻による経管経腸栄養管理が開始された。
訪問看護師が行うAさんとAさんの家族への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 水分は経口による摂取を勧める。
  2. 注入時間に生活パターンを合わせる。
  3. 経口摂取中の体位は頸部前屈位とする。
  4. 胃瘻からの半固形化栄養剤の使用は禁止する。

 

 


 
▶午前76

災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。

 

  1. 被災地域内での傷病者の搬送を行う。
  2. 外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
  3. 長期の継続的な医療を行う。
  4. 被災地の復興を手助けする。

 

 


 

▶午前77

災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 情報の発信を行う。
  2. 各自の判断で行動する。
  3. 災害現場の安全を確保する。
  4. 災害時の対応マニュアルの見直しをする。

 

 


 
▶午前78

日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。

 

  1. 国際協力機構〈JICA〉
  2. 世界保健機関〈WHO〉
  3. 国連開発計画〈UNDP〉
  4. 赤十字国際委員会〈ICRC〉

 

 


 

▶午前79

外国人の女性が38.5℃の発熱のある生後3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。
男児が4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 近所の病院
  2. 通訳のボランティア
  3. 児童相談所の児童福祉司
  4. 地区担当の母子健康推進員

 

 


 

▶午前80

Aさん(42歳、男性、事務職)は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Aさんの睡眠時間は7時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Aさんは、身長165cm、体重81kgである。
最も考えられるのはどれか。

 

  1. うつ病
  2. 低血糖症
  3. もやもや病
  4. ナルコレプシー
  5. 睡眠時無呼吸症候群

 

 


 

▶午前81

慢性腎臓病の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 糖尿病腎症は含まれない。
  2. 病期分類の5期から蛋白制限が必要である。
  3. 腎障害を示す所見が1週間持続すれば診断できる。
  4. 糸球体濾過量〈GFR〉の低下は診断の必要条件である。
  5. 病期の進行とともに心血管疾患のリスクも高くなる。

 

 


 

▶午前82

血圧を上げる作用を持つのはどれか。2つ選べ。

 

  1. レニン
  2. インスリン
  3. カルシトニン
  4. ソマトスタチン
  5. ノルアドレナリン

 

 


 

▶午前83

視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 感覚系上行路の中継核
  2. 長期記憶の形成
  3. 摂食行動の調節
  4. 飲水行動の調節
  5. 姿勢の調節

 

 


 
▶午前84

日和見感染症の起炎菌はどれか。 2つ選べ。

 

  1. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
  2. インフルエンザ菌
  3. A群溶連菌
  4. 髄膜炎菌
  5. 緑膿菌

 

 


 
▶午前85改題

予防接種法において定期予防接種の対象となっていない疾患はどれか。

 

  1. 結核
  2. 水痘
  3. 風しん
  4. B型肝炎
  5. 流行性耳下腺炎

 

 


 
▶午前86

患者の権利について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患者は自分の医療情報を見ることができる。
  2. 患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
  3. 患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
  4. 患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
  5. 患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。

 

 


 

▶午前87

Aさん(43歳、女性)は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂に対して緊急止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Aさんは5年前に肝硬変と診断されている。
Aさんへの食事指導で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 高蛋白食とする。
  2. 塩分は制限しない。
  3. 食物繊維を控える。
  4. 固い食品を控える。
  5. 辛い香辛料を控える。

 

 


 

▶午前88

小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 新生児の痛みを把握する指標はない。
  2. 薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
  3. 遊びは痛みに対する非薬物療法の1つである。
  4. 過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
  5. 3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。

 

 


 

▶午前89

思春期の続発性無月経について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ストレスが誘因となる。
  2. 乳房の発育は認められない。
  3. 急激な体重の増減と関連する。
  4. 妊娠を希望するまで治療対象にならない。
  5. 診断基準の1つとして5か月以上の月経停止がある。

 

 


 

▶午前90

Aさん(85歳、女性)は、1人で暮らしており、高血圧症がある。物忘れがあり、要支援2の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。Aさんの長女は他県に住んでいる。
Aさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 服薬管理の支援を行う。
  2. 水分の摂取状況を把握する。
  3. 入浴は控えるよう助言する。
  4. Aさんの長女に同居を勧める。
  5. 1人で買い物に行かないように助言する。

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(64歳、男性)は、人工心肺装置を使用した冠動脈バイパス術〈CABG〉を受け、ICUに入室した。手術時間10時間、手術中の輸液量6,200mL、出血量480mL、尿量980mLであった。

 

▶午後91

手術直後の血圧72/34mmHg、心拍数110/分、心係数2.0L/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgであったため、大腿動脈からカテーテルが挿入されて大動脈内バルーンパンピング〈IABP〉が行われている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 四肢に抑制帯を使用する。
  2. 背部の清拭を禁忌とする。
  3. 両足背動脈の拍動を確認する。
  4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉体位にする。

 

 


 

▶午後92

術後1日。経口気管チューブが挿入され、人工呼吸器による補助換気が行われている。吸入酸素濃度40%、動脈血酸素分圧〈PaO2〉96Torr、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉35Torr。断続性副雑音が聴取され、気道から泡沫状の分泌物が吸引された。胸部エックス線写真で両肺全体に透過性の低下を認める。胸水を認めない。
Aさんに起こっていると考えられる合併症はどれか。

 

  1. 無気肺
  2. 肺水腫
  3. 肺血栓塞栓症
  4. 人工呼吸器関連肺炎

 

 


 

▶午後93

術後4日。人工呼吸器を離脱し、意識は清明である。経鼻酸素によって酸素飽和度は正常範囲を維持している。左前腕の点滴チューブからカテコラミンが少量投与され、循環機能は安定している。この日の夜、急にAさんの独り言が多くなり、「天井に虫がいる」、「怖いから家に帰る」と繰り返し、点滴チューブを引っ張る動作が見られ、翌朝までほとんど眠っていなかった。
術後5日の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 家族の面会を制限する。
  2. 天井の虫は幻覚であると説明する。
  3. モーニングケア後に睡眠薬を与薬する。
  4. 点滴チューブを病衣の袖に通して見えないようにする。

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(54歳、女性)は、10年前に2型糖尿病と診断され、外来受診を続けていた。今回血糖コントロールが不良となり、精密検査とインスリン治療を検討するために入院した。身長154cm、体重45kg、HbA1c9.0%。早朝空腹時血糖値178mg/dL、食事摂取の指示エネルギー量は1,400kcal/日である。

 

▶午後94

入院初日。Aさんは看護師に「10年間頑張っていたつもりだったけど、やっぱり食べ過ぎていたのね」と話す。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「もう少し頑張れるとよかったですね」
  2. 「食品交換表の使い方を勉強しましょう」
  3. 「食べ過ぎていたかどうか一緒に確かめてみませんか」
  4. 「退院後はインスリンを使わなくてすむよう頑張りましょう」

 

 


 

▶午後95

入院後5日。超速効型インスリンの自己注射が開始された。開始7日、Aさんがインスリン注射を忘れて、昼食を食べ始めていたところを看護師が発見した。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 食事を中断して血糖値を測定する。
  2. 食事を中断してインスリン注射をする。
  3. インスリン注射の必要性を再度詳しく説明する。
  4. 今後は看護師が食前に注射をするよう声をかけると説明する。

 

 


 

▶午後96

入院後2週、Aさんは血糖コントロールが改善してきたため、退院予定となった。退院後も毎食前に超速効型インスリンを使用する予定である。Aさんが「家で低血糖にならないか心配」と話したので、退院前に外泊を行って血糖値の変化を確認することにした。
外泊中の家での生活、血糖値および摂取エネルギーを表に示す。
102pm96
Aさんの低血糖予防として適切なのはどれか。

 

  1. 朝食前に飴をなめる。
  2. 掃除を2日に1回とする。
  3. 午前11時ころに補食を摂る。
  4. 夕食前の買い物は自転車で行く。

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。

 

▶午後97

入院後、Aさんとの話し合いで1日の手洗いの回数を決めたが、毎日その回数を超えて手洗いを続けており、看護師が確認するといつも洗面所にいる。
Aさんが決めた回数を超えて洗面所で手洗いを続けているときの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 決めた手洗い回数を増やす。
  2. 回数制限を守れない理由を問う。
  3. 洗面所から離れるように誘導する。
  4. 病棟は清潔であることを説明する。

 

 


 

▶午後98

Aさんは、食事の時間以外は他の患者との接触を避け、病室で1人で過ごしている。妹が大学受験を控えていることもあり、母親は毎日面会に来ることはできない。母親が来ない日には、Aさんは自宅に面会の催促の電話をかけては口論している。Aさんとの関わりに心身ともに疲れ果てた母親が看護師に相談してきた。
母親への対応として適切なのはどれか。

 

  1. 毎日の面会を勧める。
  2. Aさんの苦悩を代弁する。
  3. Aさんからの自宅への電話を制限することを約束する。
  4. 看護師が同席してAさんと母親とが話し合うことを提案する。

 

 


 

▶午後99

入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。
退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 回想法
  2. 森田療法
  3. 就労移行支援
  4. 家族心理教育
  5. 生活技能訓練〈SST〉

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(55歳、女性)は、昨年10月に腹痛と腹部膨満のため受診し、膵癌、腹膜播種と診断された。手術の適応はなく、化学療法を受けていた。今回、腹水貯留があり経口摂取量も減少したため入院した。排泄は自立しているが、臥床していることが多い。事務職員をしていたが、現在は休職中である。夫とは離婚し25歳の長女と2人で暮らしている。23歳の長男は結婚し、遠方で暮らしている。今回の入院時から積極的治療が困難であることは、Aさんと長女へ医師から説明され、Aさんは自宅での療養を希望している。長女は就労しているため、あまり来院していない。

 

▶午後100

退院調整看護師から、訪問看護ステーションにAさんの情報提供と訪問看護の依頼が入った。訪問看護師は、在宅療養ができるかを確認するため来院した。
訪問看護師が、Aさんと会う前に退院調整看護師に確認すべき情報で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 自宅環境
  2. 治療経過
  3. 食事の摂取状況
  4. 長女の在宅療養への意向

 

 


 

▶午後101

退院後、介護支援専門員、訪問看護師、在宅療養の主治医および訪問介護事業所管理者がAさんの自宅に集まり、Aさんと長女が同席し、サービス担当者会議を開催した。Aさんは「おなかが張ってあまり食べられないけれど、家で過ごせるようになってうれしいです」と話した。
訪問看護師が、会議で発言する内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 処方内容
  2. 腹部膨満へのケアの必要性
  3. ヘルパーによる支援方法の提案
  4. 予後を踏まえた療養期間の予測

 

 


 

▶午後102

在宅療養が開始されてから1か月が経過した。Aさんの病状は進行し、主治医は、長女と帰省した長男に対して、死が近づいていることを説明した。衰弱している母親を見た長男は「病院へ入院させたほうがいいのではないか」と言い、長女は、訪問看護師にどうしたらいいかと相談した。
長女への訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんの意思を弟さん(長男)と一緒に聞いてみましょう」
  2. 「医師に決めてもらう方が弟さん(長男)も納得するでしょう」
  3. 「Aさんが1人のときに亡くなることもあるので入院も考えましょう」
  4. 「Aさんは最期まで家にいたいと希望していたから、このままでいいです」

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aさん(68歳、女性)は、70歳の夫と2人で暮らしている。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病と診断された。現在、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。ヤールの重症度分類ステージⅢで、要介護1である。夫が付き添い、神経難病専門クリニックに杖を使って通院している。特定疾患医療受給者証を持っているが、在宅におけるサービスは利用していない。

 

▶午後103

Aさんは足がすくんで転びやすくなったため受診したところ、レボドパ〈L-dopa〉の処方が増量になった。Aさんは「主治医から薬を1日4回飲むことになると説明を受けました。今までは何もなかったけど、薬の副作用にはどんなものがありますか」と外来看護師に相談した。
副作用の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「難聴になることがあります」
  2. 「体が勝手に動くことがあります」
  3. 「低血糖を起こすことがあります」
  4. 「呼吸が苦しくなることがあります」

 

 


 

▶午後104

3か月後。Aさんは入浴中に夫が見ている前で転倒したが、外傷はなかった。その話を聞いた主治医から、安全な入浴ができるように、訪問看護師に依頼があった。
訪問看護師が、訪問時にアセスメントする項目で最も優先するのはどれか。

 

  1. 浴室の室温
  2. ADLの日内変動
  3. 夫の入浴介助の様子
  4. 居室から浴室までの距離

 

 


 

▶午後105

Aさんは「家事は夫がしてくれて感謝しています。介護支援専門員とも相談しながら、自宅で暮らしていきたいと思っています」と訪問看護師に話した。
Aさんへの提案で最も適切なのはどれか。

 

  1. 訪問介護の利用
  2. 短期入所の利用
  3. 車椅子での室内移動
  4. 訪問リハビリテーションの利用

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、妻と2人で暮らしていたが、自宅で意識を消失して緊急入院した。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞と診断された。意識は回復したが左片麻痺があり、発症後3日からベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)が開始された。

 

▶午後106

発症後8日。Aさんは「ご飯が食べたい」と話した。左口角から流涎があるが、唾液は飲み込めている。日中、うとうとしていることもある。
Aさんへの嚥下機能の間接訓練で適切なのはどれか。

 

  1. 義歯を外して行う。
  2. ROM訓練の後に行う。
  3. 疲労状態を確認しながら行う。
  4. 覚醒が悪い日は訓練を中止する。

 

 


 

▶午後107

発症後3週。意識は明瞭となり、五分粥と軟菜の経口摂取もできるようになった。食事中、うまく飲み込めずに時々むせることがあり、食事摂取に40〜50分かかっている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取には吸い飲みを使う。
  2. 五分粥を摂取するときは大きいスプーンを使う。
  3. 嚥下するときは顔を右側に向ける。
  4. 食後は30分程度Fowler〈ファウラー〉位にする。

 

 


 

▶午後108

発症後4週。Aさんは順調に回復し、退院に向けての準備が進められた。妻から「この状態で家に帰ってきて大丈夫かしら」と看護師に相談があった。
妻への看護師の対応で優先するのはどれか。

 

  1. 介護に対する不安について詳しく聴く。
  2. 特別養護老人ホームへの入所を勧める。
  3. 要介護認定の申請手続きについて説明する。
  4. 退院後に予測される問題について説明する。

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、5年前に発症した右脳梗塞の後遺症のため、左半身麻痺がある。現在、療養病床に入院中である。右膝関節の軽度拘縮のため、ベッド上で過ごすことが多く、自力で体位変換をすることができない。全身の発汗が多く、便失禁と尿失禁とがあり、1日5回以上のオムツ交換を行っている。仙骨部に褥瘡を認め、創底の直径は5cm、創面は黄色、皮下脂肪組織までの欠損がある。毎日1回の褥瘡処置を行っている。現在のAさんは身長162cm、体重48kgである。

 

▶午後109

Aさんの褥瘡の深達度はどれか。

 

  1. ステージⅠ
  2. ステージⅡ
  3. ステージⅢ
  4. ステージⅣ

 

 


 

▶午後110

2週後、Aさんの褥瘡は創面に肉芽組織と軟らかい壊死組織があり、周囲に新しい直径5mmの水疱ができていた。
このときのケア方法として適切なのはどれか。

 

  1. 水疱はつぶす。
  2. 壊死組織は取り除かない。
  3. 微温湯で創面を洗浄する。
  4. 洗浄後は創面を乾燥させる。

 

 


 

▶午後111

肛門周囲の皮膚は湿潤しており暗赤色であった。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 殿部をアルカリ性石鹸で洗浄する。
  2. 肛門周囲の皮膚に保護オイルを塗布する。
  3. 肛門周囲の皮膚をマッサージする。
  4. ベッドにウレタンマットレスを敷く。

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週2日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。

 

▶午後112

産褥3日。子宮底の高さは臍下3横指にあり硬度良好であった。乳房は軽度緊満しており、乳汁分泌がみられる。体温37.0℃、脈拍76/分、血圧124/72mmHgであった。訪室時、Aさんは「体がなんとなくだるいです。理由もないのに涙が出てきます」と涙ぐんでいた。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。

 

  1. 産褥熱
  2. 高血圧症
  3. 産後うつ病
  4. マタニティブルーズ

 

 


 

▶午後113

看護師はベッドサイドの椅子に座り、Aさんから育児について分からないことが多いという話を聞いた。話し終えたAさんは「少しすっきりしたような気がします」と言った。
このときの看護師の対応で優先度の高いのはどれか。

 

  1. 元気づける。
  2. 休息を促す。
  3. 精神科の受診を勧める。
  4. 母親として自覚するよう話す。

 

 


 

▶午後114

産褥5日。Aさんは「少しずつ育児ができるようになってよかったですが、自宅での育児は不安です」と話している。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 児童相談所に連絡する。
  2. 保育所の利用を勧める。
  3. 新生児訪問の時期を早めるよう市町村保健師に依頼する。
  4. 子育てをしている親の会に退院直後から参加することを勧める。

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(37歳、初産婦)、会社員。妊娠41週1日の午後11時に3,200gの女児を分娩した。妊娠や分娩の経過は順調であり、会陰切開術を受けた。分娩後2時間の子宮底の高さは臍下2横指、縫合部に異常はみられなかった。

 

▶午後115

産褥1日午前5時、赤色悪露が少量みられた。子宮底の高さは臍上1横指で、膀胱部に軽度の膨満を触知したため、トイレでの排尿を促した。しかし、Aさんは「切開した傷が痛くて、排尿しようとしても出ません。どうしましょう」と看護師に相談してきた。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「水分を摂らないようにしてください」
  2. 「腹部を温めてみましょう」
  3. 「授乳をしてみましょう」
  4. 「尿を管で取りましょう」

 

 


 

▶午後116

産褥3日。Aさんは「退院後は避妊する予定です。母乳は1年以上続けたいと思います」と話している。
看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 授乳期間中の避妊は必要ない。
  2. 産後1か月から経口避妊薬を使用する。
  3. 性生活を再開するときからコンドームを使用する。
  4. 産後2週にIUD〈子宮内避妊具〉を挿入してもらうよう勧める。

 

 


 

▶午後117

産褥5日。Aさんは「出産前は、職場に復帰しようと思っていましたが、今は仕事と育児とを両立できるか心配です。いろいろな制度があるとは聞いていますが、どのようなことができるのでしょうか」と看護師に相談した。
Aさんへの説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「退院直後から、お子さんを保育所に預けることができます」
  2. 「お子さんが満2歳になるまで育児休業をとれます」
  3. 「職場でお乳を搾る時間を1日4回とれます」
  4. 「夫が育児休業をとることもできます」

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aちゃん(1歳2か月、女児)は、在胎38週2日、2,300g、新生児仮死状態で出生し、NICUで全身管理が行われた。人工呼吸器は3週後に離脱できたが、咳嗽反射が弱く嚥下障害がみられた。追視がなく、痙直性の四肢麻痺がみられるようになり、生後8か月で脳性麻痺と診断された。1歳の時点で小児病棟へ転棟し、退院に向けた準備を行っている。現在、身長と体重は年齢相当で、鼻腔から経管栄養を行っており、日常的に口腔内吸引が必要である。Aちゃんは第1子で、父親は会社員、母親は専業主婦である。

 

▶午後118

Aちゃんへの経管栄養法で適切なのはどれか。

 

  1. 胃管挿入の長さは、鼻尖から胸骨剣状突起までの直線距離とする。
  2. 胃管挿入後は、注射器で空気を1mL注入して気泡音を確認する。
  3. 栄養剤を注入する前には毎回、胃内容物が吸引できるか確認する。
  4. 栄養剤を注入する際の姿勢は、仰臥位とする。

 

 


 

▶午後119

退院に向けて、自宅でのケアを習得するために母親が付き添うことになった。母親は、看護師と一緒にAちゃんの沐浴を行うことを楽しみにしているが、眠っているAちゃんの頭をなでながら、「Aがこんなことになったのは私の責任だと思う。家で世話をするのは自信がないけど頑張るしかない。この先、どの様に育っていくのだろう」と話す。父親は仕事が忙しいが家事を行い、週末は必ず面会に訪れている。
家族への看護で適切なのはどれか。

 

  1. 父親への沐浴指導は母親に任せる。
  2. 面会を増やせば母親が楽になると父親に伝える。
  3. 将来のことは考えても仕方がないと母親に話す。
  4. Aちゃんのケアについて母親ができていることを認める。

 

 


 

▶午後120

母親は経管栄養と口腔内吸引とを1人で実施できるようになったが、「退院したら、昼間、Aと2人だけで過ごすのは心配です。Aの具合が悪いときにはどうしたら良いのでしょう」と話す。
Aちゃんが在宅療養に移行するために検討する内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 保育所への入所
  2. 訪問看護の依頼
  3. 家事支援のヘルパーの依頼
  4. 地域の子育てグループへの参加

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 必修問題

 

 

▶午後1改題

日本の令和4年(2022年)における女性の平均寿命はどれか。

 

  1. 77.09年
  2. 81.09年
  3. 87.09年
  4. 91.09年

 

 


 
▶午後2

炭坑従事者に起こりやすい職業性疾患はどれか。

 

  1. 潜函病
  2. じん肺
  3. 中皮腫
  4. 白ろう病

 

 


 
▶午後3

介護保険制度における施設サービス費の原則的な利用者負担の割合はどれか。

 

  1. 1割
  2. 2割
  3. 3割
  4. 5割

 

 


 
▶午後4

倫理原則の「善行」はどれか。

 

  1. 患者に身体的損傷を与えない。
  2. 患者に利益をもたらす医療を提供する。
  3. すべての人々に平等に医療を提供する。
  4. 患者が自己決定し選択した内容を尊重する。

 

 


 
▶午後5

マズロー, A. H.の基本的欲求階層論で最も低次の欲求はどれか。

 

  1. 自己実現の欲求
  2. 所属と愛の欲求
  3. 生理的欲求
  4. 安全の欲求

 

 


 
▶午後6

標準的な発育をしている児において体重が出生時の約2倍になる月齢はどれか。

 

  1. 1か月
  2. 3か月
  3. 6か月
  4. 9か月

 

 


 
▶午後7

標準的な発育をしている児において脳重量が成人の約90%に達する年齢はどれか。

 

  1. 5〜6歳
  2. 8〜9歳
  3. 11〜12歳
  4. 15〜16歳

 

 


 
▶午後8

乳児期の特徴はどれか。

 

  1. 分離不安
  2. 第一次反抗期
  3. ギャングエイジ
  4. 自我同一性の確立

 

 


 
▶午後9改題

令和4年(2022年)国民生活基礎調査で、65歳以上の者のいる世帯の全世帯に占める割合はどれか。

 

  1. 30.6%
  2. 40.6%
  3. 50.6%
  4. 60.6%

 

 


 
▶午後10

健常な成人の体重における水分の割合に最も近いのはどれか。

 

  1. 20%
  2. 40%
  3. 60%
  4. 80%

 

 


 
▶午後11

血中濃度が上昇すると黄疸となるのはどれか。

 

  1. グルコース
  2. ビリルビン
  3. クレアチニン
  4. 総コレステロール

 

 


 
▶午後12

末梢血液中の( )が低下した状態を貧血という。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 血漿量
  2. 血小板数
  3. アルブミン濃度
  4. ヘモグロビン濃度

 

 


 
▶午後13

表在感覚の受容器が存在する部位はどれか。

 

  1. 筋肉
  2. 皮膚
  3. 関節

 

 


 
▶午後14

Koplik〈コプリック〉斑がみられる疾患はどれか。

 

  1. 麻疹
  2. 手足口病
  3. 帯状疱疹
  4. ヘルパンギーナ

 

 


 
▶午後15

嚥下障害のある患者の食事介助で適切なのはどれか。

 

  1. 水分はとろみをつける。
  2. 頸部を伸展する。
  3. 一口量を多くする。
  4. むせたときには水を飲ませる。

 

 


 
▶午後16

グリセリン浣腸を実施する際、腸管孔の危険性が最も高い体位はどれか。

 

  1. 立位
  2. 側臥位
  3. 仰臥位
  4. シムス位

 

 


 
▶午後17

長期臥床によって生じるのはどれか。

 

  1. 高血糖
  2. 筋萎縮
  3. 食欲増進
  4. 心拍出量の増加

 

 


 
▶午後18

点滴静脈内注射1,800mL/日を行う。
一般用輸液セット(20滴≒1mL)を使用した場合、1分間の滴下数はどれか。

 

  1. 19滴
  2. 25滴
  3. 50滴
  4. 75滴

 

 


 
▶午後19

温罨法の作用で正しいのはどれか。

 

  1. 平滑筋が緊張する。
  2. 局所の血管が収縮する。
  3. 知覚神経の興奮を鎮静する。
  4. 細胞の新陳代謝を抑制する。

 

 


 
▶午後20

AEDの使用方法で正しいのはどれか。

 

  1. 電極パッドは水で濡らしてから貼る。
  2. 電極パッドは心臓をはさむ位置に貼る。
  3. 通電時は四肢を押さえる。
  4. 通電直後は患者に触れない。

 

 


 
▶午後21

災害時のトリアージで最優先治療群のトリアージタッグはどれか。

 

 

 


 
▶午後22

McBurney〈マックバーネー〉点の圧痛を特徴とする疾患はどれか。

 

  1. 胃潰瘍
  2. 急性膵炎
  3. 尿管結石症
  4. 急性虫垂炎
  5. 子宮内膜症

 

 


 
▶午後23

神経性食欲不振症の症状または所見はどれか。

 

  1. 発熱
  2. 咳嗽
  3. 徐脈
  4. 高血圧
  5. 過多月経

 

 


 
▶午後24

長期間の使用によって満月様顔貌〈ムーンフェイス〉になるのはどれか。

 

  1. ヘパリン
  2. インスリン
  3. テオフィリン
  4. プレドニゾロン
  5. インドメタシン

 

 


 
▶午後25

努責やくしゃみをしたときに生じる尿失禁はどれか。

 

  1. 溢流性尿失禁
  2. 機能性尿失禁
  3. 切迫性尿失禁
  4. 反射性尿失禁
  5. 腹圧性尿失禁

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午前問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 状況設定問題

 

  

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(58歳、男性)、建築作業員。趣味はジョギングで毎日5kmを走っている。55歳のときに肺気腫を指摘されている。1か月前から咳嗽が続いて止まらないため、自宅近くの病院を受診した。胸部エックス線撮影で異常陰影が認められ、精密検査の結果、右下葉に肺癌が見つかり、標準開胸右下葉切除術が予定された。20歳から喫煙歴があり、肺気腫を指摘されるまで1日40本程度吸っていた。

 

▶午前91

手術は無事終了し、胸腔ドレーンが挿入されたが、水封ドレナージのみで持続吸引は行われていない。術直後、胸腔ドレーンの先端から呼気時にエアリークが認められた。ドレーン挿入部と接続部とを確認したが異常はなかった。医師は、「再手術は経過を見て判断する」と言っている。
看護師の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 水平仰臥位にする。
  2. 肩関節の運動を促す。
  3. ドレーンをクランプする。
  4. 皮下気腫の出現に注意する。

 

 


 

▶午前92

術後2日。硬膜外持続鎮痛法が行われているが、Aさんは咳嗽時や体動時に苦痛表情をしている。
看護師の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 体動を少なくするように指導する。
  2. 創部のガーゼの上から温罨法を行う。
  3. 鎮痛薬の追加使用について医師と検討する。
  4. 胸腔ドレーンの吸引圧について医師と検討する。

 

 


 

▶午前93

エアリークは自然に消失し、経過は良好であるため退院予定となった。体動時の痛みは持続しているが、ADLに支障はない。
Aさんへの退院時の生活指導として適切なのはどれか。

 

  1. 「傷の痛みはすぐによくなりますので心配ありません」
  2. 「リハビリテーションはジョギングから始めましょう」
  3. 「外出時はマスクを使用してください」
  4. 「退院後2、3日から入院前と同じ仕事をしても大丈夫です」

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(40歳、男性)。入院時体重65kg。既往歴に特記すべきことはなく、全身状態は良好である。胃癌のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は450mLで輸血はされなかった。術後1日、体温37.5℃、呼吸数24/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg。Hb14.8g/dL。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%(酸素吸入3L/分)。尿量50mL/時。創部のドレーンからは少量の淡血性排液がある。硬膜外持続鎮痛法が行われているが、創痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。

 

▶午前94

術後1日のAさんのアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 体温の上昇は感染による。
  2. 脈拍の増加は貧血による。
  3. 血圧の上昇は麻酔の影響による。
  4. 酸素飽和度の低下は創痛による。
  5. 尿量の減少は循環血液量の減少による。

 

 


 

▶午前95

術後1週から食事が開始されたが、毎食後に下腹部痛を伴う下痢があり、Aさんは「食事をするのが怖い」と訴えた。
看護師が確認する必要があるのはどれか。

 

  1. 食後の体位
  2. 1日の歩行量
  3. 術前の食事の嗜好
  4. 食事摂取の所要時間

 

 


 

▶午前96

下痢の回数は減り、摂食も良好で、術後3週で退院が決定した。
Aさんへの退院指導で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 炭水化物を中心にした食事を勧める。
  2. 下痢は1か月程度でおさまると説明する。
  3. 食事は分割して少量ずつ摂取するよう勧める。
  4. 食後に冷汗が出たら水分を摂るよう説明する。
  5. ビタミンB12が吸収されにくくなると説明する。

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(52歳、男性)、自営業。既往歴に特記すべきことはない。屋根を補修するためにはしごを登っていたところ、足を滑らせて転落し、頭部を打撲した。救急車で病院に搬送され、頭部CTで、右前頭葉と側頭葉の脳挫傷と右側頭葉の脳内血腫を認めた。

 

▶午前97

入院時、Aさんは痛み刺激に対しても開眼することはなく、払いのけるような動作をするのみで、左上下肢の動きが右上下肢に比べて弱かった。
ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。

 

  1. Ⅱ-20
  2. Ⅱ-30
  3. Ⅲ-100
  4. Ⅲ-200
  5. Ⅲ-300

 

 


 

▶午前98

緊急で開頭血腫除去術が行われ、硬膜外にドレーンが挿入された。術後はICUに入室した。ICU入室6時間後のAさんの状態は、血圧138/76mmHg、脈拍82/分、体温37.4℃。呼びかけに対して容易に開眼し、簡単な指示に応じることができるようになった。しかし、その後時間で意識レベルが術前のレベルまで進行性に低下した。血圧156/68mmHg、脈拍67/分、体温37.8℃、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(酸素吸入3L/分)。
この状況から考えられるAさんの病態として適切なのはどれか。

 

  1. 術後感染
  2. 脳血管攣縮
  3. 低酸素血症
  4. 術後頭蓋内出血

 

 


 

▶午前99

このときのAさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 後頭部を氷枕で冷やす。
  2. 上半身を30度程度挙上する。
  3. 左上下肢の関節屈曲運動を行う。
  4. 右上肢を抑制して硬膜外ドレーン抜去を予防する。

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(50歳、男性)は、双極性障害で、これまでにうつ状態と躁状態で入院歴がある。会社員の兄と2人で暮らしている。3か月前から服薬を中断するようになり、気分が沈みはじめ、1週前から朝起きられなくなった。2日前から1日中ベッドの中にいるようになったため、兄に付き添われて入院した。入院時は亜昏迷状態で、発語はほとんどなく、自力での歩行が困難なほど脱力が強かった。入院後、三環系抗うつ薬が開始された。

 

▶午前100

入院当日の看護として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 発語を促す。
  2. 入浴を促す。
  3. 食物形態を工夫する。
  4. 個室への入室を勧める。
  5. レクリエーションへの参加を勧める。

 

 


 

▶午前101

Aさんの排泄に関する看護として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 便秘を予防する。
  2. 水分摂取を制限する。
  3. 排尿の有無を観察する。
  4. 排泄回数を記載するよう説明する。
  5. 自分でポータブルトイレを使用するよう説明する。

 

 


 

▶午前102

Aさんの精神状態の経過観察において最も注意すべき症状はどれか。

 

  1. 錯乱
  2. 強迫行為
  3. 失見当識
  4. 気分高揚

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aさん(40歳、女性)は統合失調症で入院歴があり、退院後は共同生活援助(グループホーム)を利用していた。1週前から同じグループホームに住む女性と口論したり、夜中にグループホームから飛び出したりするようになったため、職員に付き添われて精神科病院を受診した。診察時は、Aさんは意味不明の言葉を発し、時々興奮したように大声で叫んだ。また、診察室から飛び出したり、衣服を脱いだりする行為も観察された。

 

▶午前103改題

入院を開始するために必要な情報で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 家族等の有無
  2. 前回の入院形態
  3. 自立支援給付の受給状況
  4. 精神障害者保健福祉手帳の取得状況

 

 


 

▶午前104

診察の結果、Aさんは入院することになり、外来看護師に付き添われて閉鎖病棟に来た。
病棟の入り口でドアを開けた看護師が優先的に行うのはどれか。

 

  1. 持参した薬を確認する。
  2. 病棟のホールに誘導する。
  3. 他の病棟スタッフに協力を要請する。
  4. 入院のオリエンテーションを実施する。

 

 


 

▶午前105

入院後2週、症状が安定して、意思の疎通も良好となり、興奮もみられなくなった。入院後1か月にはADLもほぼ自立していた。
入院後1か月のAさんへの看護で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 長期間の入院が必要であると説明する。
  2. 退院して家族と同居することを検討する。
  3. 入居していたグループホームと連絡を取る。
  4. 警察にAさんの退院予定日を知らせておく。
  5. 服薬の自己管理を開始するためのアセスメントを行う。

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(48歳、女性)は、重症筋無力症を5年前に発症し、初期から副腎皮質ステロイドの内服治療を受けて自宅で生活している。現在は、眼瞼下垂、複視および上下肢の筋力低下がある。日中は、時間をかければ身の回りのことはできている。月1回の外来受診は強い疲労を伴う。夫とは離婚し、高校生の長女と2人で暮らしている。また、訪問サービスは訪問看護のみを利用している。

 

▶午前106

Aさんは「最近、口の中が痛いし、食事もおいしくない」と言う。口角に発赤があり、舌、上口蓋および頰粘膜に白色のものが付着して、その一部に出血がみられる。
Aさんの症状の原因として最も可能性が高いのはどれか。

 

  1. う蝕
  2. 歯周病
  3. 口腔乾燥症
  4. 鵞口瘡〈口腔〉カンジダ症

 

 


 

▶午前107

Aさんがセルフケア能力を維持して、口腔内の清潔を保つための訪問看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 歯磨きの自助具を紹介する。
  2. 含嗽はしないよう指導する。
  3. 筋力低下の日内差について尋ねる。
  4. 長女が口腔ケアを行うよう助言する。
  5. 歯磨きは食事の前後に行うよう指導する。

 

 


 

▶午前108

Aさんは「娘との生活を続けるために私も頑張らなくてはいけないと思っている」と言う。
訪問看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんの頑張り次第です」
  2. 「将来は娘さんに介護してもらいましょう」
  3. 「将来は施設に入所することを考えましょう」
  4. 「ホームヘルパーの支援を受けることも考えましょう」

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(87歳、女性)は、6年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症を発症した。在宅で療養していたが、夫が介護に疲れたために施設に入所した。現在、長谷川式簡易知的機能評価スケール〈HDS-R〉10点、障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1である。下肢筋力や立位バランスの低下がある。自宅では自分で車椅子に移乗してトイレに行き排泄していた。尿失禁はなかった。入所直後、Aさんは表情が険しく落ち着きがなく、看護師が声をかけても応じない。自発的にトイレに行きたいという発言はなく、着衣を尿で汚染することが多いためトイレ誘導を行うことにした。

 

▶午前109

看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 大きな声で尿意を尋ねる。
  2. 就寝中も起こしてトイレに誘導する。
  3. 施設で決められた時刻にトイレに誘導する。
  4. 声をかけても応じない場合は様子を見て再度トイレに誘導する。

 

 


 

▶午前110

入所後2週。Aさんの表情は穏やかになり行動も落ち着くようになった。自発的に車椅子に乗り廊下を移動している。尿意はあるが、尿失禁が続いている。
尿失禁の状態を把握するために行う看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 排泄動作を全介助する。
  2. 夜間は下着をオムツに変更する。
  3. 尿失禁の不快感について質問する。
  4. 廊下を移動中、トイレに行きたいのかを確認する。

 

 


 

▶午前111

入所後3週。排尿行動の自立を目標とする看護計画を立案した。
看護計画として最も適切なのはどれか。

 

  1. 昼夜ともにオムツは使用しない。
  2. トイレの標示を目立つよう工夫する。
  3. 尿で汚染した着衣を自分で片づけるよう指導する。
  4. 尿意を感じた際にはナースコールで呼ぶよう説明する。

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(24歳、初産婦)、事務職。妊娠8週である。現在、両親と妹との4人で暮らしている。パートナーは24歳の大学院2年生で就職が内定しており、Aさんと結婚する予定である。

 

▶午前112

Aさんは「気持ちが悪いのであまり食べられません。ご飯が炊き上がるにおいだけで吐き気がします」と話している。妊娠経過は順調である。
Aさんへの食事指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 水分は糖分を含んだ飲料にする。
  2. 栄養のバランスを崩さずに摂取する。
  3. 1回量を少なくして食べる回数を増やす。
  4. 積極的にカロリーの高い食物を摂取する。

 

 


 

▶午前113

Aさんは「妊娠することは考えていなかったので、自分の体にどんなことが起こるのか想像もつきません」と話した。看護師は、次の妊婦健康診査までに生じやすい変化について説明することにした。
Aさんに説明する内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 便秘
  2. 静脈瘤
  3. 帯下の増加
  4. 皮膚の瘙痒感

 

 


 

▶午前114

妊娠16週の妊婦健康診査で、Aさんは「母親になる実感はまだありません。妊娠するといろいろなことが起こって驚くばかりです」と話した。妊娠経過は順調である。既にパートナーと結婚し、新居に引っ越している。
Aさんへの指導で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. 保育所の選択
  2. 育児用品の準備
  3. バースプランの立案
  4. 出産準備教室への参加

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

A君(8歳、男児)。公園から自転車で帰宅途中に転倒し、利き腕である右肘を強打した。疼痛と腫脹とがあり受診した。単純エックス線撮影の結果、右上腕骨顆上骨折と診断され、治療のために入院した。

 

▶午前115

A君の上腕から手関節までシーネ固定を行った。
患肢の観察項目で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. 知覚
  2. かゆみ
  3. 出血量
  4. 関節拘縮

 

 


 

▶午前116

入院後2日。全身麻酔下で骨接合術が施行され、再び上腕から手関節までシーネ固定を行った。術後の全身状態は安定しており、夕食から食事が開始された。
このときのA君の食事摂取の方法で最も適切なのはどれか。

 

  1. 側臥位で摂取する。
  2. 流動食を摂取する。
  3. 左手を使って摂取する。
  4. 右手を使って摂取する。

 

 


 

▶午前117

術後8日、上腕から手関節までギプス固定を行った。術後10日に退院し、5週後に外来で抜釘術を行う予定である。
退院指導で適切なのはどれか。

 

  1. 外での遊びに制限はない。
  2. ギプスがとれるまで入浴しない。
  3. 患肢に痛みがあるときは受診する。
  4. 患側の指先に冷感があるときは温める。

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。

 

▶午前118

Aちゃんの体重を測定したところ11.6kgであった。皮膚の状態は前腕をつまむとすぐもどる。尿検査のため採尿パックを貼ると黄色の尿が10mL採取された。Aちゃんは、診察と処置が行われている間、ずっと母親に抱かれて泣いており、涙で頰を濡らしていた。
Aちゃんのアセスメントで正しいのはどれか。

 

  1. 脱水症状はない。
  2. 軽度脱水である。
  3. 中等度脱水である。
  4. 重度脱水である。

 

 


 

▶午前119

入院翌日。Aちゃんは活気がなく臥床している。下痢症状は改善し嘔吐もみられなくなったが、時々顔をしかめており、母親は「まだおなかが痛いみたいです」と看護師に話す。
Aちゃんの痛みへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 食事摂取を促す。
  2. 日中も部屋を暗くする。
  3. 1人で過ごすようにする。
  4. Aちゃんが好きな絵本を読み聞かせる。

 

 


 

▶午前120

Aちゃんは、排泄が自立していないため紙オムツを使用している。看護師が殿部を観察すると発赤とびらんとがみられた。
Aちゃんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 布オムツを使用する。
  2. 38〜39℃の湯で殿部浴を行う。
  3. オムツを外し、殿部を開放しておく。
  4. アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午前問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 必修問題

 

 

▶午前1改題

日本の令和5年(2023年)における総人口に最も近いのはどれか。

 

  1. 1億人
  2. 1億2,400万人
  3. 1億5,400万人
  4. 1億8,400万人

 

 


 
▶午前2

飲酒に起因する健康障害はどれか。

 

  1. 肝硬変
  2. 膠原病
  3. Ménie`re〈メニエール〉病
  4. Parkinson〈パーキンソン〉病

 

 


 
▶午前3

日本において国民皆保険制度が適用されているのはどれか。

 

  1. 医療保険
  2. 介護保険
  3. 火災保険
  4. 生命保険

 

 


 
▶午前4

ヘルシンキ宣言で提唱されたのはどれか。

 

  1. リビングウィル
  2. ヘルスプロモーション
  3. ノーマライゼーション
  4. インフォームド・コンセント

 

 


 
▶午前5

新たに業務に従事する看護師に対する臨床研修実施の努力義務が規定されているのはどれか。

 

  1. 医療法
  2. 学校教育法
  3. 看護師等の人材確保の促進に関する法律
  4. 保健師助産師看護師学校養成所指定規則

 

 


 
▶午前6

Down〈ダウン〉症候群を生じるのはどれか。

 

  1. 13トリソミー
  2. 18トリソミー
  3. 21トリソミー
  4. 性染色体異常

 

 


 
▶午前7

乳歯がすべて生えそろったときの本数はどれか。

 

  1. 16本
  2. 20本
  3. 24本
  4. 28本

 

 


 
▶午前8改題

日本における令和5年(2023年)の5~9歳の子どもの死因で最も多いのはどれか。

 

  1. 肺炎
  2. 心疾患
  3. 不慮の事故
  4. 悪性新生物〈腫瘍〉

 

 


 
▶午前9

成人期において基礎代謝量が最も多い時期はどれか。

 

  1. 青年期
  2. 壮年前期
  3. 壮年後期
  4. 向老期

 

 


 
▶午前10

医療法において、病院とは[ ]人以上の患者を入院させるための施設を有するものと規定されている。
[ ]に入るのはどれか。

 

  1. 10
  2. 20
  3. 50
  4. 100

 

 


 
▶午前11

分娩第2期はどれか。

 

  1. 陣痛開始から子宮口全開大まで
  2. 排臨から発露まで
  3. 子宮口全開大から胎児娩出まで
  4. 胎児娩出から胎盤娩出まで

 

 


 
▶午前12

チアノーゼの際の皮膚の色に最も近いのはどれか。

 

 

 


 
▶午前13

サーカディアンリズムの周期はどれか。

 

  1. 約8時間
  2. 約12時間
  3. 約24時間
  4. 約48時間

 

 


 
▶午前14

前立腺癌に特徴的な腫瘍マーカーはどれか。

 

  1. AFP
  2. CA19-9
  3. CEA
  4. PSA

 

 


 
▶午前15

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉に有効な薬はどれか。

 

  1. バンコマイシン塩酸塩
  2. セファゾリンナトリウム
  3. ストレプトマイシン硫酸塩
  4. ベンジルペニシリンカリウム

 

 


 
▶午前16

成人女性に一時的な導尿を行う際に、カテーテルを挿入する長さはどれか。

 

  1. 1〜3cm
  2. 5〜7cm
  3. 9〜11cm
  4. 18〜20cm

 

 


 
▶午前17

爪の切り方の模式図を示す。
爪のケアとして適切な切り方はどれか。

 

102am17

 

 


 
▶午前18

空気感染を防止するための防護用具はどれか。

 

  1. ガウン
  2. ゴーグル
  3. N95マスク
  4. 外科用マスク

 

 


 
▶午前19

無菌操作を必要とするのはどれか。

 

  1. 鼻腔吸引
  2. 気管内吸引
  3. 口腔内吸引
  4. 胃内容物の吸引

 

 


 
▶午前20

仰臥位での褥瘡好発部位はどれか。

 

  1. 仙骨部
  2. 内顆部
  3. 腸骨稜部
  4. 大転子部

 

 


 
▶午前21改題

日本の令和5年(2023年)における母の年齢階級別出生率が最も高いのはどれか。

 

  1. 20~24歳
  2. 25~29歳
  3. 30~34歳
  4. 35~39歳
  5. 40~44歳

 

 


 
▶午前22

低血糖の症状または所見はどれか。

 

  1. 口渇
  2. 徐脈
  3. 多尿
  4. 発汗
  5. 発熱

 

 


 
▶午前23

ワルファリンと拮抗作用があるのはどれか。

 

  1. ビタミンA
  2. ビタミンC
  3. ビタミンD
  4. ビタミンE
  5. ビタミンK

 

 


 
▶午前24

体位の写真を別に示す。
102am24
Fowler〈ファウラー〉位はどれか。

 

 

 


 
▶午前25

肘正中皮静脈からの採血における駆血部位の写真を別に示す。
102am25
正しいのはどれか。
ただし、×は刺入部である。

 

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第103回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91~93の問いに答えよ。

Aさん(48歳、男性、会社員)は、8年前から高血圧症、脂質異常症および労作性狭心症に対して内服治療をしていた。胸部絞扼感が時々出現するため、経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を実施することになった。Aさんは身長165cm、体重80kgである。午前9時過ぎから左橈骨動脈を穿刺し、狭窄部位である左冠状動脈にステント留置術が行われ、午前11時ころに終了した。

 

▶午後91

経皮的冠動脈形成術〈PCI〉終了後、穿刺部位を圧迫固定した。気分不快などの症状はない。
術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「すぐに歩行できます」
  2. 「夕食まで食事はできません」
  3. 「2日後までシャワー浴はできません」
  4. 「左手首の圧迫固定は明日の朝まで行います」

 

 


 

▶午後92

経皮的冠動脈形成術〈PCI〉終了後も点滴静脈内注射が継続され、抗血小板薬と抗菌薬の投与が行われた。その後、看護師はAさんの穿刺部位の出血がないことを確認した。
次に行う観察で最も注意すべき項目はどれか。

 

  1. 発熱
  2. 麻痺症状
  3. 皮膚の黄染
  4. 穿刺部位の感染徴候

 

 


 

▶午後93

術後3日に退院することになった。
Aさんに対する退院指導の内容として適切なのはどれか。

 

  1. 「職場復帰は2週間後からにしましょう」
  2. 「3か月後の目標体重を65kgにしましょう」
  3. 「狭心症の症状が再度現れる可能性があります」
  4. 「退院後に穿刺部から出血する危険性があります」

 

 


 

▶次の文を読み94~96の問いに答えよ。

Aさん(43歳、男性、会社員)は、1か月前に右頸部の腫瘤に気付き、自宅近くの診療所を受診し、大学病院を紹介された。検査の結果、Aさんは、非Hodgkin〈ホジキン〉リンパ腫と診断され、縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫も確認され、化学療法導入のため入院した。Aさんは「悪性リンパ腫と言われたときにはショックだったけど、化学療法は有効であると聞いて、頑張ろうと思っている」と話す。入院時、Aさんは体温37.5℃、呼吸数18/分、脈拍84/分、血圧124/64mmHgであった。血液検査データは、赤血球302万/μL、Hb10.3g/dL、白血球6,400/μL、総蛋白7.6g/dLであった。

 

▶午後94

入院当日、Aさんは看護師に「最近、なんとなく手がむくんでいるような気がする」と言う。
Aさんの手のむくみの原因として可能性が高いのはどれか。

 

  1. 発熱
  2. 貧血
  3. 低蛋白血症
  4. 上大静脈の圧迫

 

 


 

▶午後95

入院後4日。Aさんは化学療法としてCHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)を行うことになった。
開始前のAさんへの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「高齢の人より副作用は少ないでしょう」
  2. 「明日から加熱食となります」
  3. 「3日目ころから脱毛が始まります」
  4. 「5日目ころから口内炎ができやすくなります」

 

 


 

▶午後96

治療は正午から開始され、午後5時ころから胸やけと悪心が出現した。その後、Aさんは制吐薬を追加投与され、症状は軽減した。それ以降、Aさんに悪心・嘔吐はないが、翌日も食欲がなく、食事は1/4程度の摂取であった。治療後3日には症状が改善し、食事は全量摂取できた。Aさんは「楽になったけど、やっぱりつらかった。思い出すだけでもちょっと気持ち悪くなる」と話す。
治療後3日までの状況を踏まえて、次回の治療時の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 治療前日の夕食を控えてもらう。
  2. 治療薬の減量を医師に相談する。
  3. 1日1,000mLの水分摂取を促す。
  4. 病院食以外は食べないよう指導する。
  5. 治療前の制吐薬の追加投与を検討する。

 

 


 

▶次の文を読み97~99の問いに答えよ。

Aさん(75歳、女性)は、娘と2人で暮らしている。5年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉病と診断された。半年前から食欲不振が続き体重減少がみられ受診した。検査の結果、胃癌と診断され胃全摘出術が行われた。入院時の改訂版長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉16点、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点。

 

▶午後97

Aさんは、術後1日の深夜に大きな声で娘の名前を呼び「ここはどこ」と叫びながらベッド柵をたたく行動がみられた。
このときに最初に行う対応として適切なのはどれか。

 

  1. 上肢の抑制を行う。
  2. 睡眠薬を与薬する。
  3. 娘に電話して来院してもらう。
  4. 病院に入院していると説明する。

 

 


 

▶午後98

術後1週間が経過した。Aさんは日中は病室で眠っていることが多いが、夜間は病棟内の廊下を徘徊している。
Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。

 

  1. 朝は無理に起こさない。
  2. 午後にレクリエーション活動を計画する。
  3. 夕食の時間を就寝前に変更する。
  4. 夜間は病室の天井の電気をつけておく。

 

 


 

▶午後99

術後の経過は良好で2週間が経過した。食事は全粥、軟菜を8割程度摂取している。
娘に対するAさんの退院後の食事指導で適切なのはどれか。

 

  1. 食後の安静臥床を勧める。
  2. 食物繊維を多く含む食品の摂取を勧める。
  3. 1日の食事量を6~8回に分けて食べることを勧める。
  4. 食事時間が長くなっても満腹になるまで摂取するように勧める。

 

 


 

▶次の文を読み100~102の問いに答えよ。

Aちゃん(生後1か月、男児)は、2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が5回あったため外来を受診し入院した。Aちゃんは体重4,200g、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。Aちゃんの血液検査データは、赤血球540万/μL、Ht45%、白血球10,100/μL、血小板58.6万/μL、アルブミン4.4g/dL、Na140mEq/L、K3.5mEq/L、Cl92mEq/L、動脈血pH7.48であった。

 

▶午後100

Aちゃんは入院時にも胃液様の嘔吐がみられた。
Aちゃんの現在の状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 代謝性アシドーシス
  2. 呼吸性アシドーシス
  3. 代謝性アルカローシス
  4. 呼吸性アルカローシス

 

 


 

▶午後101

超音波検査と上部消化管造影の結果、Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症と診断された。硫酸アトロピンによる保存療法で効果がなければ手術の予定である。硫酸アトロピンの静脈内注射を開始後、Aちゃんの嘔吐が消失したため、授乳を再開した。
授乳の方法で適切なのはどれか。

 

  1. 自律授乳にする。
  2. 授乳前後に排気する。
  3. 水平に抱いて授乳する。
  4. 授乳後は左向きに寝かせる。

 

 


 

▶午後102

その後もAちゃんは嘔吐はなく体重も増加したため、硫酸アトロピンの投与方法を静脈内注射から内服に変更することになった。
母親に説明する内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「授乳後に飲ませてください」
  2. 「内服後に顔が赤くなることがあります」
  3. 「3日間嘔吐がなければ内服は中止になります」
  4. 「便に血が混じることがありますが心配はありません」

 

 


 

▶次の文を読み103~105の問いに答えよ。

A君(8歳、男児)は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に病院を受診した。1か月前に扁桃炎に罹患した以外は既往歴に特記すべきことはない。扁桃炎は抗菌薬を内服し軽快した。血液検査の結果、溶連菌感染後急性糸球体腎炎と診断されて入院した。入院時、A君は体温36.8℃、呼吸数20/分、脈拍は80/分、整で血圧132/80mmHgであった。

 

▶午後103

A君の入院時の看護計画で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取を促す。
  2. 背部の冷罨法を行う。
  3. 1日3回の血圧測定を行う。
  4. 食事の持ち込みを許可する。

 

 


 

▶午後104

入院3日目。両眼瞼の浮腫、肉眼的血尿は続いていた。看護師がバイタルサインを測定していると、A君は「頭が痛い。気持ち悪い」と訴えた。A君は体温36.8℃、呼吸数20/分、脈拍88/分、血圧142/86mmHgであった。
この状況からA君に起こりうる症状で注意するのはどれか。

 

  1. 耳痛
  2. 鼻閉
  3. 視野欠損
  4. 意識障害

 

 


 

▶午後105

入院後2週間が経過した。症状は軽快したが床上安静は続いている。仲が良かった同じ病室の児が退院して、A君はイライラして母親をたたくこともある。A君の母親は、毎日昼食後から夕食後まで面会をしている。
A君のストレスに対する看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「家にすぐ帰れるから頑張ろう」
  2. 「お母さんにずっといてもらおう」
  3. 「好きなだけテレビを観ていいよ」
  4. 「ベッドに寝たままプレイルームに行こう」

 

 


 

▶次の文を読み106~108の問いに答えよ。

Aさん(17歳、女子、高校生)は、3か月前から月経初日に腹痛や腰痛が生じて、学校を休むようになったため婦人科を受診した。Aさんの月経周期は26~34日、持続日数は4~6日である。Aさんはコーヒーを毎朝1杯飲んでおり、運動習慣はない。Aさんは身長162cm、体重55kgであり、既往歴に特記すべきことはない。

 

▶午後106

看護師はAさんの最近の月経状況について情報収集をした。月経時は普通サイズのパッドで対処しており、凝血塊が混じることはない。9月と10月のカレンダーを示す。
ただし、○は月経日を示す。
103pm106
今回のAさんの月経周期を求めよ。

 

解答: ①②日

 

 


 

▶午後107

Aさんの月経のアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 月経前症候群
  2. 月経困難症
  3. 希発月経
  4. 過多月経

 

 


 

▶午後108

診察の結果、器質的病変は確認されなかった。Aさんは「生活で何か気を付けることはありますか」と尋ねた。
Aさんへの月経時の生活指導で適切なのはどれか。

 

  1. 安静の保持
  2. 腰部の温罨法
  3. コーヒー摂取量の増量
  4. 腹部を締めつける下着の着用

 

 


 

▶次の文を読み109~111の問いに答えよ。

Aさん(32歳、男性、会社員)は、2年前にうつ病による入院歴がある。Aさんは仕事中に「新しい営業戦略を考えついた」と上司に大声でまとまりのない話を続け、止めようとすると激怒するようになった。会社から連絡を受けたAさんの両親に付き添われて精神科を受診したところ、Aさんは双極性障害と診断され入院した。

 

▶午後109

Aさんは常に動き回り、次々と他の患者に一方的に話しかけている。看護師が止めようとすると、Aさんは「自分は営業職なんだから、人と話すのは得意なんだ。邪魔しないでほしい」と強い語調で言い返してくる。
看護師の対応で優先されるのはどれか。

 

  1. 家族に付き添いを依頼する。
  2. Aさんを静かな場所へ誘導する。
  3. Aさんに病気に関する説明をする。
  4. 納得できるまで看護師に話すよう促す。

 

 


 

▶午後110

入院後3日が経過した。Aさんは自分の病室にいることはほとんどなく、自宅や会社に頻繁に電話したり、デイルームでノートに書き続けるなど、いつも忙しそうに過ごしている。食事の時間も落ち着かず、摂取量は毎食1/3から1/4程度である。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. Aさんの食事を介助する。
  2. Aさんが栄養指導を受けられるよう調整する。
  3. Aさんに食事の摂取量が不足している事実を伝える。
  4. Aさんが自分から食事をしたい気持ちになるのを待つ。

 

 


 

▶午後111

入院後1週間が経過し、Aさんの食事摂取量は増えたが、他の患者への過度な干渉や、自宅への頻繁な電話は続いている。Aさんは「以前は仕事をしすぎて疲れただけで病気ではない。今すぐ退院して仕事に戻りたい」と話しているが、主治医は退院を許可していない。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. Aさんの上司に配置転換を相談する。
  2. Aさんに入院前の言動の問題点を指摘する。
  3. Aさんの両親に入院の継続を説得してもらう。
  4. Aさんと現時点で可能なことや困難なことを確認する。

 

 


 

▶次の文を読み112~114の問いに答えよ。

Aさん(40歳、男性)は、大学1年生のときに統合失調症を発症し、精神科病院に20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。

 

▶午後112

Aさんは1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。
退院後Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。

 

  1. 訪問介護
  2. 精神科作業療法
  3. 精神科訪問看護
  4. 訪問リハビリテーション

 

 


 

▶午後113

退院後3か月、Aさんは処方どおりに服薬している。Aさんの母親から「退院してからずっと1日中家の中で何もせず過ごしています。夫は本人に働くよう言っています」と看護師に相談があった。
母親への対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「もう一度入院を考えてみますか」
  2. 「アルバイトを探してはいかがですか」
  3. 「Aさんはどう考えているようですか」
  4. 「お薬の調整を主治医に相談してみましょうか」

 

 


 

▶午後114

Aさんは受診時に「毎日父親に責められます。実家を出て生活してみたいです」と訴えた。Aさんに単身生活の経験はない。
Aさんに勧める社会資源で最も適切なのはどれか。

 

  1. 自立訓練〈生活訓練〉
  2. 小規模多機能型居宅介護
  3. 短期入所〈ショートステイ〉
  4. 共同生活援助〈グループホーム〉

 

 


 

▶次の文を読み115~117の問いに答えよ。

Aちゃん(2歳4か月、女児)は、母と会社員の父と3人で暮らしている。Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。3か月前に、誤嚥性肺炎を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由1級)を所持している。

 

▶午後115

Aちゃんの家族に必要な人工呼吸器による呼吸管理の指導の内容について適切なのはどれか。

 

  1. アラーム音は即座に消音する。
  2. 人工呼吸器の設定は変更してもよい。
  3. 加湿器の滅菌蒸留水は2日ごとに交換する。
  4. 気管カニューレ抜去時は新しいものを挿入する。

 

 


 

▶午後116

Aちゃんの家族への指導は順調に行われ退院することになった。
Aちゃんの退院に向けて訪問看護師が連携をとる職種はどれか。

 

  1. 保健師
  2. 保育士
  3. 社会教育主事
  4. 介護支援専門員

 

 


 

▶午後117

Aちゃんの母親から「家で育てることがこんなに大変だとは思わなかった。疲れました」と訪問の際に訴えがあった。
Aちゃんの母親の話を聞いた後の訪問看護師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「すぐに入院ができる病院を探します」
  2. 「お母さんが頑張らないと駄目ですよ」
  3. 「お父さんに休職してもらいましょうか」
  4. 「ヘルパーさんに来てもらうことを検討しましょうか」

 

 


 

▶次の文を読み118~120の問いに答えよ。

午前6時30分、A県立病院の看護師は勤務中に突然、立っていられないほどの大きな揺れを感じた。病院の電源は自家発電に切り替わりA県北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生したと院内放送があった。

 

▶午後118

病棟看護師が発災直後にとる行動で最も優先するのはどれか。

 

  1. 病棟内の患者の安全確認
  2. 病院外への患者の避難誘導
  3. 水道・ガスの被害状況の確認
  4. 患者への病棟内は安全という通知

 

 


 

▶午後119

多くの傷病者が病院に運ばれてきた。医師の指示により看護師がトリアージを行った。
誤っているのはどれか。

 

  1. 歩行できているか確認する。
  2. 呼吸をしているか確認する。
  3. 血圧を測定する。
  4. 従命反応をみる。

 

 


 

▶午後120

看護師はトリアージを待っている被災者の1人が床に倒れているのを発見した。
看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。

 

  1. 自動体外式除細動器〈AED〉を装着する。
  2. 呼びかけに対する反応を確認する。
  3. 胸骨圧迫を開始する。
  4. 大声で人を呼ぶ。

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午後問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 必修問題

 

 

▶午後1改題

日本の令和5年(2023年)における主要死因別にみた死亡率が最も高いのはどれか。

 

  1. 肺炎
  2. 心疾患
  3. 悪性新生物〈腫瘍〉
  4. 脳血管疾患

 

 


 
▶午後2

循環式浴槽の水質汚染によって発生するのはどれか。

 

  1. B型肝炎
  2. マラリア
  3. レジオネラ肺炎
  4. 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉

 

 


 
▶午後3

要介護認定の申請先はどれか。

 

  1. 都道府県
  2. 市町村
  3. 診療所
  4. 訪問看護ステーション

 

 


 
▶午後4

医師の指示を受けて看護師が行うことのできる業務はどれか。

 

  1. 薬剤の処方
  2. 死亡の判定
  3. 静脈内注射
  4. 診断書の交付

 

 


 
▶午後5

思春期に分泌が増加するホルモンはどれか。

 

  1. グルカゴン
  2. オキシトシン
  3. カルシトニン
  4. アンドロゲン

 

 


 
▶午後6改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査で、単独世帯の占める割合はどれか。

 

  1. 12.9%
  2. 32.9%
  3. 52.9%
  4. 72.9%

 

 


 
▶午後7

地域包括支援センターを設置できるのはどれか。

 

  1. 都道府県
  2. 市町村
  3. 健康保険組合

 

 


 
▶午後8

保健師助産師看護師法で規定されている看護師の義務はどれか。

 

  1. 看護研究
  2. 記録の保存
  3. 秘密の保持
  4. 関係機関との連携

 

 


 
▶午後9

正常な胃液のpHはどれか。

 

  1. pH1~2
  2. pH4~5
  3. pH7~8
  4. pH10~11

 

 


 
▶午後10

死の三徴候に含まれるのはどれか。

 

  1. 呼名反応の消失
  2. 対光反射の消失
  3. 肛門緊張の消失
  4. 深部腱反射の消失

 

 


 
▶午後11

心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。

 

  1. 血圧の上昇
  2. 体温の上昇
  3. 尿量の増加
  4. 脈拍数の増加

 

 


 
▶午後12

呼吸困難がある患者の安楽な体位はどれか。

 

  1. 起坐位
  2. 仰臥位
  3. 砕石位
  4. 骨盤高位

 

 


 
▶午後13

尿の回数が異常に多い状態を表すのはどれか。

 

  1. 頻尿
  2. 乏尿
  3. 尿閉
  4. 尿失禁

 

 


 
▶午後14

ジゴキシンの主な有害な作用はどれか。

 

  1. 振戦
  2. 不整脈
  3. 聴覚障害
  4. 満月様顔貌〈ムーンフェイス〉

 

 


 
▶午後15

ウイルスが原因で発症するのはどれか。

 

  1. 血友病
  2. 鉄欠乏性貧血
  3. 再生不良性貧血
  4. 成人T細胞白血病〈ATL〉

 

 


 
▶午後16

医療機関における麻薬の取り扱いについて正しいのはどれか。

 

  1. 麻薬と毒薬は一緒に保管する。
  2. 麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
  3. 使用して残った麻薬注射液は病棟で廃棄する。
  4. 麻薬注射液の使用後のアンプルは麻薬管理責任者に返却する。

 

 


 
▶午後17

主観的情報はどれか。

 

  1. 呼吸数
  2. 飲水量
  3. 苦悶様の顔貌
  4. 息苦しさの訴え

 

 


 
▶午後18

右片麻痺患者の寝衣交換で適切なのはどれか。

 

  1. 左から脱がせ、右から着せる。
  2. 左から脱がせ、左から着せる。
  3. 右から脱がせ、左から着せる。
  4. 右から脱がせ、右から着せる。

 

 


 
▶午後19

転倒・転落するリスクの高い薬はどれか。

 

  1. 去痰薬
  2. 降圧薬
  3. 抗菌薬
  4. 消化酵素薬

 

 


 
▶午後20

鎖骨下静脈へ中心静脈カテーテルを挿入する際に起こりやすい合併症はどれか。

 

  1. 肺炎
  2. 気胸
  3. 嗄声
  4. 無気肺

 

 


 
▶午後21

点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。

 

  1. 疼痛
  2. 水疱
  3. 潰瘍
  4. 皮膚壊死

 

 


 
▶午後22

湿性罨法はどれか。

 

  1. 氷枕
  2. 冷パップ
  3. 湯たんぽ
  4. 電気あんか

 

 


 
▶午後23

気管内吸引の時間が長いと低下しやすいのはどれか。

 

  1. 血圧
  2. 体温
  3. 血糖
  4. 動脈血酸素飽和度〈SaO2

 

 


 
▶午後24

思春期に特徴的にみられるのはどれか。

 

  1. 愛着行動
  2. 分離不安
  3. 自己同一性の確立
  4. 基本的信頼関係の確立

 

 


 
▶午後25改題

令和5年(2023年)の国民健康・栄養調査において、運動習慣のある女性の割合が最も高いのはどれか。

 

  1. 30~39歳
  2. 40~49歳
  3. 50~59歳
  4. 60~69歳
  5. 70歳以上

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午前問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第103回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91~93の問いに答えよ。

Aさん(25歳、男性、飲食店店員)は、2日前から感冒様症状があり、夜眠ろうとして横になるが息苦しくて眠れず、歩行や会話も困難となり、夜間にAさんの家族に伴われて救急外来を受診した。Aさんは地元の野球チームに所属し、休日には練習に参加しており、最近は残業が多く疲れていた。診察の結果、Aさんは気管支喘息発作と診断され、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイドによる治療と、フェイスマスクによる酸素投与が行われたが、改善がみられず入院した。

 

▶午前91

入院後Aさんは呼吸困難が増悪し、発汗が著明であった。
入院時の看護として最も適切なのはどれか。

 

  1. 全身清拭を行う。
  2. セミファウラー位とする。
  3. 鎮静薬の処方を医師に相談する。
  4. 口をすぼめてゆっくりと息を吐くように指導する。

 

 


 

▶午前92

入院後も呼吸困難や頻呼吸、呼吸性アシドーシスの改善が認められないため、鼻と口を覆うタイプのマスクを用いた非侵襲的陽圧換気を行うことになった。
Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「話すことができなくなります」
  2. 「機械に合わせて呼吸してください」
  3. 「自分でマスクの位置を調整しても問題ありません」
  4. 「空気の圧力がかかるので息が吐きにくくなります」

 

 


 

▶午前93

非侵襲的陽圧換気開始後、Aさんの呼吸状態は改善した。酸素投与も中止となり、歩行時の呼吸状態の悪化を認めないため、近日中に退院する予定である。
退院時のAさんへの指導として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「食事の制限はありません」
  2. 「お酒は飲んでも大丈夫です」
  3. 「野球はやめた方がよいでしょう」
  4. 「ストレスをためないようにしてください」

 

 


 

▶次の文を読み94~96の問いに答えよ。

Aさん(56歳、女性、主婦)は、胆石症と診断され、腹腔鏡下胆囊摘出術予定で入院した。Aさんは身長152cm、体重70kgである。Aさんは、数年前に脂質異常症を指摘されたが、治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既往歴はない。

 

▶午前94

看護師が手術オリエンテーションを行い、術後の入院期間は5日程度であると説明した。これに対してAさんは「1年前に妹が同じ手術を受けたが、食事はしばらく食べられず3週間以上管が抜けなかった。自分にも妹と同じ合併症が起こるかもしれない」と心配そうに話した。
Aさんが心配している、妹に起こった合併症はどれか。

 

  1. 肺炎
  2. 胆汁瘻
  3. 皮下気腫
  4. 深部静脈血栓症

 

 


 

▶午前95

Aさんは、全身麻酔下で気腹法による腹腔鏡下胆囊摘出術を受けた。
手術中にAさんに最も生じやすいのはどれか。

 

  1. 褥瘡
  2. 高体温
  3. 無気肺
  4. 脳梗塞

 

 


 

▶午前96

Aさんの術後の経過は良好で、退院の許可が出た。
退院後の日常生活に関する説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「低蛋白食を摂取してください」
  2. 「退院後1週間、シャワー浴はできません」
  3. 「脂肪分の多い食事で下痢をするかもしれません」
  4. 「傷口が赤く腫れてきたら、消毒をしてください」

 

 


 

▶次の文を読み97~99の問いに答えよ。

Aさん(72歳、女性)は、1人で暮らしている。Aさんは1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住むAさんの息子が時々電話で様子を確認していた。最近は元気がなく、Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。Aさんの既往歴に特記すべきことはない。

 

▶午前97

Aさんは入院直後、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉30点であった。
さらに情報収集のために用いるアセスメント方法で適切なのはどれか。

 

  1. DBDスケール〈Dementia Behavior Disturbance Scale〉
  2. Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類
  3. GDS〈Geriatric Depression Scale〉15
  4. Borg〈ボルグ〉スケール

 

 


 

▶午前98

入院後1週間、Aさんの脱水状態は改善したが臥床していることが多い。Aさんは排泄時、手すりを使用してトイレまで歩行しているが、着脱動作が緩慢で失禁することが多い。
Aさんへの排泄援助として最も適切なのはどれか。

 

  1. オムツの着用を勧める。
  2. トイレに近い病室に変更する。
  3. 膀胱留置カテーテルの挿入を検討する。
  4. ポータブルトイレをベッドの横に設置する。

 

 


 

▶午前99

入院後1か月、Aさんは内服治療により病棟内での活動範囲が拡大し、自立してできることが増えた。自宅へ退院することが方針として決まったが、Aさんは「家に帰っても1人だし、大丈夫かしら」と看護師に話す。
このときのAさんへの声かけで適切なのはどれか。

 

  1. 「薬の量を増やしてもらえるように主治医に相談してみましょう」
  2. 「1人でできることが多くなったからもう大丈夫ですね」
  3. 「心配なことについてゆっくりお聞きしますよ」
  4. 「お疲れのようなのでベッドで休みましょう」

 

 


 

▶次の文を読み100~102の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、5年前に脳梗塞を発症し右片麻痺があり、要介護3の認定を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のあるAさんの妻(80歳)が1人で介護している。Aさんは、週2日通所介護を利用している。

 

▶午前100

Aさんの妻は「夜中にオムツを替えるために毎日起こされ、腹が立ちます」と通所介護の送り迎えを担当している看護師に訴えた。
最初にAさんの妻へ話しかける言葉で適切なのはどれか。

 

  1. 「主治医に相談しましょう」
  2. 「これまで通り頑張りましょう」
  3. 「夜眠れないと本当に大変ですね」
  4. 「Aさんはもっとつらいと思いますよ」

 

 


 

▶午前101

Aさんに優先されるサービスはどれか。

 

  1. 訪問入浴介護
  2. 夜間対応型訪問介護
  3. 特定施設入居者生活介護
  4. 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

 

 


 

▶午前102

3年後、Aさんは誤嚥性肺炎で入退院を数回繰り返したことからADLが低下し、要介護5になった。そのため、Aさんの妻の腰痛が悪化し、Aさんは介護老人福祉施設に入所した。入所後1か月が経過し、Aさんは発熱、傾眠傾向が続いている。Aさんの妻は医師から死期が近いと説明を受け動揺した。Aさんの妻は「自宅で看取ることができず、夫に悪いと思っています」と施設の看護師に話した。
Aさんの妻への声かけで最も適切なのはどれか。

 

  1. 「あなたがしっかりしましょう」
  2. 「自宅で看取るようにしましょう」
  3. 「長い間、十分介護をしてきましたよ」
  4. 「私たちが看取りますので大丈夫ですよ」

 

 


 

▶次の文を読み103~105の問いに答えよ。

Aちゃん(1歳0か月、女児)は、つかまり立ちをしようとしてテーブルの上に手をかけたところ、熱い味噌汁の入ったお椀をひっくり返して前胸部と右前腕に熱傷を負ったため母親とともに救急外来を受診した。来院時、Aちゃんは、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分、血圧90/60mmHgであり、機嫌が悪く泣いている。

 

▶午前103

Aちゃんの前胸部と右前腕には発赤と一部に水疱がみられ、看護師が創部に軽く触れると激しく泣いた。
Aちゃんの熱傷の受傷深度として考えられるのはどれか。

 

  1. Ⅰ度
  2. 浅達性Ⅱ度
  3. 深達性Ⅱ度
  4. Ⅲ度

 

 


 

▶午前104

Aちゃんは、創部の処置と経過観察のため入院した。処置室で点滴静脈内注射と創部の処置を医師1人と看護師2人で行うことになった。看護師がAちゃんの母親に同席するよう促すと「かわいそうで見ていられるか不安です」と話した。
母親のつらさを受け止めた後の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「Aちゃんがかわいそうですよ」
  2. 「Aちゃんはもっとつらいですよ」
  3. 「Aちゃんが頑張る姿を見届けるべきですよ」
  4. 「Aちゃんにとってお母さんが支えになりますよ」

 

 


 

▶午前105

Aちゃんの創部は治癒傾向にあり、退院して外来で処置を継続することになった。Aちゃんの母親は「子どもに痛い思いをさせてしまいました。私が気を付けないといけませんね」と話している。
家庭内での事故予防について、Aちゃんの母親に指導する内容として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 調理の工夫
  2. 重症事故事例の提示
  3. 1歳児の行動の特徴
  4. Aちゃんへの説明の方法

 

 


 

▶次の文を読み106~108の問いに答えよ。

Aちゃんは、在胎37週0日に正常分娩で体重3,200gで出生した。AちゃんのApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。出生時は、体温37.1℃、呼吸数42/分、心拍数154/分であり、頭部に産瘤があった。Aちゃんの両親の血液型はB型Rh(+)である。

 

▶午前106

生後1日。Aちゃんは、体重3,100g、体温37.0℃、呼吸数38/分、心拍数142/分で、皮膚に黄染はみられない。Aちゃんは看護師の手指が手掌に触れると握り締めた。オムツ交換時には、暗緑色の便が少量みられた。
Aちゃんの状態として考えられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 早産児である。
  2. 頻脈がみられる。
  3. 移行便がみられる。
  4. 把握反射がみられる。
  5. 生理的体重減少の範囲である。

 

 


 

▶午前107

生後3日。Aちゃんは母乳をよく飲み、体重3,050g、体温37.2℃、呼吸数34/分、心拍数136/分である。昨日は排尿6回、排便4回であった。Aちゃんの母親は、Aちゃんの顔の黄染を心配している。Aちゃんの血液検査データは血清総ビリルビン13mg/dLである。
Aちゃんの母親への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「生理的な黄疸です」
  2. 「早発性の黄疸です」
  3. 「光線療法を受けると思います」
  4. 「頭のこぶで黄疸が強くなります」

 

 


 

▶午前108

生後5日、午前9時に沐浴が行われた。Aちゃんは、体重3,210g、体温36.9℃、呼吸数36/分、心拍数138/分である。昨日は排尿7回、排便5回であった。眼脂は認めない。午前11時に母児ともに退院予定である。
退院前のAちゃんへの処置で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 殿部の清拭
  2. 哺乳量の測定
  3. 抗菌薬の点眼
  4. ビタミンK2シロップの与薬

 

 


 

▶次の文を読み109~111の問いに答えよ。

Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠40週0日に3,600gの女児を正常分娩した。出血量は250mL、持続した出血はない。分娩後、Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右1本ずつである。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で、硬度は良好であった。

 

▶午前109

産褥1日。Aさんは「トイレに行ったら、小さい血の塊が1個出ました」と訴えた。看護師が観察すると、Aさんは、体温36.5℃、脈拍60/分であった。子宮底の位置は臍上1横指で、硬さは昨日より軟らかくなっていた。乳管口の開口数は左右2本ずつである。
このときのAさんへの対応で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 人工乳を勧める。
  2. 腹部の温罨法をする。
  3. ベッド上の安静を勧める。
  4. 子宮底の輪状マッサージをする。

 

 


 

▶午前110

産褥3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察するとAさんは体温37.0℃、脈拍70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。

 

  1. 乳腺炎
  2. 産褥熱
  3. 乳房緊満
  4. 乳管閉塞

 

 


 

▶午前111

産褥5日。母児ともに経過は順調で、本日、退院予定である。Aさんの乳汁分泌は良好で自律授乳をしており、1回の授乳時間は15分である。児は3,690g、昨日は排尿8回、排便4回であった。Aさんは「家に帰っても、このまま母乳で育てたい」と言う。
このときの看護師のAさんへの説明で正しいのはどれか。

 

  1. 1日6回の授乳にする。
  2. 昼間は乳房に冷湿布をする。
  3. 蛋白質を多く含む食品を摂る。
  4. 児の排尿は1日1回あればよい。

 

 


 

▶次の文を読み112~114の問いに答えよ。

Aさん(35歳、女性)は、右肋骨の骨折で2日前に整形外科病棟に入院した。上半身に多数の内出血のあとがあり、受け持ち看護師がAさんに話を聞いた。Aさんは、夫は機嫌が悪いと暴力を振るい、時には投げ飛ばすこともあり、今回も夫に殴られて骨折したと話した。Aさんは、毎日面会に来る夫に非常におびえており「今話したことは夫には絶対に言わないでほしい。骨折の処置だけしてください」と言う。Aさんは専業主婦で夫と2人で暮らしており、近くに親類や知り合いはいない。

 

▶午前112

受け持ち看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 夫にも事情を確認する。
  2. 夫の暴力について今後は話題にしない。
  3. Aさんから夫に暴力をやめるように伝えることを勧める。
  4. 病院から警察に通報する必要があることをAさんに伝える。

 

 


 

▶午前113

Aさんには、不眠や急におびえたように震え出す様子がみられた。鎮痛薬を増量したが、骨折による痛みは全く軽減していない。睡眠薬も開始したが、不眠も改善していない。受け持ち看護師はどのように対応したらよいか分からず、リエゾン精神看護を専門とする看護師に相談した。
リエゾン精神看護を専門とする看護師の介入として適切なのはどれか。

 

  1. Aさんと夫が話し合う場を設定する。
  2. 精神科病棟への転棟を看護師長に指示する。
  3. リラクセーション法による介入を受け持ち看護師と計画する。
  4. 睡眠薬の増量を主治医と相談するよう受け持ち看護師に伝える。

 

 


 

▶午前114

Aさんの今後の治療に向けて、病院内でチームを編成することになった。
チームに組み入れる専門職で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 栄養士
  2. 理学療法士
  3. 作業療法士
  4. 心理専門職

 

 


 

▶次の文を読み115~117の問いに答えよ。

Aさん(58歳、男性)は、3年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。Aさんの家族は56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

 

▶午前115

Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。
訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。

 

  1. 「お風呂に入るのはやめましょう」
  2. 「自宅ではベッド上で安静にしてください」
  3. 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」
  4. 「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」

 

 


 

▶午前116

退院後、Aさんは痛みが強くなってきた。医師はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキューとしてモルヒネ塩酸塩が処方された。
訪問看護師によるAさんの家族への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 保管用の金庫を準備する。
  2. フェンタニル貼付剤は痛みのある部位に貼る。
  3. フェンタニル貼付剤は痛みが出始めたら交換する。
  4. 残ったオキシコドン塩酸塩は医療機関に返却する。

 

 


 

▶午前117

Aさんの傾眠傾向が強まり、時々無呼吸がみられるようになった。Aさんは食事や水分の摂取量は少ないが、疼痛を訴えることはない。Aさんの妻は「できればこのまま自宅でみていきたい」と話している。
Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 高カロリー輸液の開始を医師と相談する。
  2. 24時間の継続した観察をAさんの家族へ指導する。
  3. 仕事を辞めて介護を行うようにAさんの長女を説得する。
  4. 今後起こりうる身体症状の変化をAさんの家族へ説明する。

 

 


 

▶次の文を読み118・119の問いに答えよ。

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症で大動脈弁置換術が実施された。術後2日、Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心囊・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

 

▶午前118

ライン類の抜去事故を予防するための看護師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. ラインを挿入している上肢をシーネで固定する。
  2. 抜去できるラインはないか医師に相談する。
  3. 1時間毎にAさんの状態を観察する。
  4. 鎮静薬を使用する。

 

 


 

▶午前119

術後3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。
Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。

 

  1. ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。
  2. 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。
  3. 持続的に陰圧となっているか観察する。
  4. ドレーンのミルキングは禁忌である。

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午前問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 必修問題

 

 

▶午前1改題

日本の令和5年(2023年)における出生数に最も近いのはどれか。

 

  1. 20万人
  2. 70万人
  3. 120万人
  4. 170万人

 

 


 
▶午前2

平均寿命は[ ]歳の平均余命である。
[ ]に入るのはどれか。

 

  1. 0
  2. 5
  3. 10
  4. 20

 

 


 
▶午前3

労働基準法で原則として定められている休憩時間を除く1週間の労働時間はどれか。

 

  1. 30時間を超えない。
  2. 40時間を超えない。
  3. 50時間を超えない。
  4. 60時間を超えない。

 

 


 
▶午前4

国民医療費に含まれる費用はどれか。

 

  1. 予防接種
  2. 正常な分娩
  3. 人間ドック
  4. 入院時の食事

 

 


 
▶午前5

全ての人が差別されることなく同じように生活できるという考え方を示しているのはどれか。

 

  1. ヘルスプロモーション
  2. ノーマライゼーション
  3. プライマリヘルスケア
  4. エンパワメント

 

 


 
▶午前6

出生時からみられ、生後3か月ころに消失する反射はどれか。

 

  1. 足踏み反射
  2. パラシュート反射
  3. Moro〈モロー〉反射
  4. Babinski〈バビンスキー〉反射

 

 


 
▶午前7

閉経前と比べ閉経後に低下するホルモンはどれか。

 

  1. 卵胞ホルモン
  2. 黄体形成ホルモン〈LH〉
  3. 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
  4. 副腎皮質刺激ホルモン〈ACTH〉

 

 


 
▶午前8

市町村保健センターの業務はどれか。

 

  1. 廃棄物の処理
  2. 人口動態統計調査
  3. 看護師免許申請の受理
  4. 地域住民の健康づくり

 

 


 
▶午前9

インシデントレポートの目的はどれか。

 

  1. 責任の追及
  2. 再発の防止
  3. 懲罰の決定
  4. 相手への謝罪

 

 


 
▶午前10

成人の1日の平均尿量はどれか。

 

  1. 100mL以下
  2. 200mL~400mL
  3. 1,000mL~1,500mL
  4. 3,000mL以上

 

 


 
▶午前11

普通の呼びかけで容易に開眼する場合、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。

 

  1. Ⅰ-3
  2. Ⅱ-10
  3. Ⅱ-30
  4. Ⅲ-100

 

 


 
▶午前12

黄疸で黄染を確認しやすい部位はどれか。

 

  1. 毛髪
  2. 爪床
  3. 眼球結膜

 

 


 
▶午前13

頻回の嘔吐で起こりやすいのはどれか。

 

  1. 脱水
  2. 貧血
  3. 発熱
  4. 血尿

 

 


 
▶午前14

2型糖尿病の食事療法における1日のエネルギー摂取量の算出に必要なのはどれか。

 

  1. 体温
  2. 腹囲
  3. 標準体重
  4. 体表面積

 

 


 
▶午前15

抗血小板作用と抗炎症作用があるのはどれか。

 

  1. ヘパリン
  2. アルブミン
  3. アスピリン
  4. ワルファリン

 

 


 
▶午前16

注入時の浣腸液の温度で適切なのはどれか。

 

  1. 32~33℃
  2. 36~37℃
  3. 40~41℃
  4. 44~45℃

 

 


 
▶午前17

水平移動時の移送方法の写真を別に示す。
103am17
適切なのはどれか。

 

 

 


 
▶午前18

感染性廃棄物の廃棄容器に表示するのはどれか。

 biohazardmark

 

 


 
▶午前19

薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。

 

  1. 身長
  2. 過敏症の有無
  3. 1日水分摂取量
  4. 運動障害の有無

 

 


 
▶午前20

一般検査時の採血に最も用いられる静脈はどれか。

 

  1. 上腕静脈
  2. 大腿静脈
  3. 大伏在静脈
  4. 肘正中皮静脈

 

 


 
▶午前21

酸素吸入中に使用を禁止するのはどれか。

 

  1. 携帯電話
  2. ライター
  3. 電動歯ブラシ
  4. 磁気ネックレス

 

 


 
▶午前22

創傷部位の創面の管理について正しいのはどれか。

 

  1. 洗浄する。
  2. 加圧する。
  3. 乾燥させる。
  4. マッサージする。

 

 


 
▶午前23

高齢者の転倒による骨折が最も多い部位はどれか。

 

  1. 頭蓋骨
  2. 肩甲骨
  3. 肋骨
  4. 尾骨
  5. 大腿骨

 

 


 
▶午前24

左心室から全身に血液を送り出す血管はどれか。

 

  1. 冠状動脈
  2. 下大静脈
  3. 肺動脈
  4. 肺静脈
  5. 大動脈

 

 


 
▶午前25

徒手筋力テストの判定基準は[ ]段階である。
[ ]に入るのはどれか。

 

  1. 2
  2. 3
  3. 4
  4. 5
  5. 6

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第104回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(45歳、男性)は、便に血液が混じっていたため受診した。検査の結果、直腸癌と診断され、自律神経を部分温存する低位前方切除術が予定されている。

 

▶午後91

術後に予測されるのはどれか。

 

  1. 排尿障害
  2. 輸入脚症候群
  3. ストーマの陥没
  4. ダンピング症候群

 

 


 

▶午後92

術後1日。順調に経過し、Aさんは離床が可能になった。腹腔内にドレーンが1本留置され、術後の痛みに対しては、硬膜外チューブから持続的に鎮痛薬が投与されている。看護師がAさんに痛みの状態を尋ねると、Aさんは「まだ傷が痛いし、今日は歩けそうにありません」と話す。
このときの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 体動時に痛む場合は歩行しなくてよいと説明する。
  2. 歩行には看護師が付き添うことを提案する。
  3. 歩行練習を1日延期することを提案する。
  4. 鎮痛薬の追加使用を提案し歩行を促す。

 

 


 

▶午後93

術後6日。ドレーンから茶褐色で悪臭のある排液があった。Aさんは、体温38.2℃、呼吸数20/分、脈拍82/分、整であった。
Aさんの状態で最も可能性が高いのはどれか。

 

  1. 腸炎
  2. 胆汁瘻
  3. イレウス
  4. 縫合不全
  5. 術後出血

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(65歳、男性、会社員)は、午後2時、会議の最中に急に発語しづらくなり、右上下肢に力が入らなくなったため、同僚に連れられて救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。来院時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3、瞳孔径は両側2.0mm。呼吸数18/分、脈拍60〜80/分、不整で、血圧176/100mmHg。右上下肢に麻痺がある。午後4時、Aさんの頭部CTの所見で特に異常は認められなかったが、MRIの所見では左側頭葉に虚血性の病変が認められた。

 

▶午後94

この後の治療でまず検討されるのはどれか。

 

  1. 血流の再開
  2. 脳浮腫の予防
  3. 出血性素因の除去
  4. 脳血管攣縮の治療

 

 


 

▶午後95

Aさんは心原性の脳梗塞と診断され、入院後に治療が開始された。入院後5日、意識レベルがジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-30まで低下した。頭部CTで出血性梗塞と脳浮腫とが認められ、気管内挿管・人工呼吸器管理を行い、マンニトールを投与してしばらく経過をみることになった。
この時点の看護で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 電気毛布で保温する。
  2. 瞳孔不同の有無を観察する。
  3. 水分出納を正のバランスに管理する。
  4. Cushing〈クッシング〉現象に注意する。
  5. ベッドを水平位にして安静を維持する。

 

 


 

▶午後96

減圧開頭術後2週。気管内チューブは抜管され、意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-10である。右上下肢の麻痺と運動性失語とが認められ、発語は少ない。利き手は右手である。
Aさんとのコミュニケーションの方法で最も適切なのはどれか。

 

  1. 筆談を促す。
  2. 文字盤を用いる。
  3. 大きな声で話す。
  4. イラストを用いる。

 

 


 

▶次の文を読み97・99の問いに答えよ。

Aさん(68歳、女性)は、2年前に高血圧症と診断され、カルシウム拮抗薬を服用している。高血圧をきっかけに、喫煙を1日30本から5本に減らし、飲酒を週3回から1回に減らした。また、減量に取り組み、2年間でBMIが25.5から22.9に変化した。Aさんは町の健康診査で骨密度が低下していることが分かり、整形外科を受診し骨粗鬆症と診断された。Aさんは「子どもができなかったし、夫もすでに亡くなりました。1人暮らしで家事は自分で行っているので、骨折や寝たきりの状態は困ります」と話した。

 

▶午後97

Aさんの骨粗鬆症の要因として最も考えられるのはどれか。

 

  1. 肥満
  2. 喫煙
  3. 出産経験がないこと
  4. カルシウム拮抗薬の服用

 

 


 

▶午後99

看護師がAさんに運動を勧めたところ、Aさんは「子どものころから運動は苦手で運動を続ける自信がない」と答えた。
指導の内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 歩行器を使って外出する。
  2. 腰背部の背屈運動をする。
  3. 介護予防サービスを利用する。
  4. 買い物のときに30分程度歩く。

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aちゃん(生後4か月、女児)は、4、5日前から鼻汁と咳嗽とが出現し、今朝から38.0〜39.0℃の発熱があり水分摂取が困難になったため受診した。検査の結果、RSウイルス抗原陽性で急性細気管支炎と診断され入院した。入院時、口唇色と顔色はやや不良、呼吸数60/分、心拍数150/分、血圧90/52mmHgで、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%であった。血液検査データは、赤血球480万/μL、Hb12.8g/dL、Ht39%、白血球12,000/μL、CRP5.5mg/dL。動脈血液ガス分析は、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉45Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉58Torrであった。胸部エックス線撮影で肺野に異常陰影は認められない。

 

▶午後100

このときのAちゃんに準備すべき物品で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 加湿器
  2. 酸素吸入器
  3. 人工呼吸器
  4. 酸素濃度計

 

 


 

▶午後101

Aちゃんは点滴静脈内注射が開始された。処置中、Aちゃんは嗄声で啼泣したが流涙はなく、激しく抵抗することもなかった。処置後に病室に戻ったが、皮膚の弾性が低下しており活気がない。
看護師がAちゃんの呼吸状態と併せて観察する項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 哺乳力
  2. 排尿の有無
  3. 排便の有無
  4. 瞳孔の大きさ
  5. 眼瞼結膜の色調

 

 


 

▶午後102

去痰薬の吸入を1日3回と、口腔内と鼻腔内の吸引を適宜実施するよう指示が出された。去痰薬の吸入後、聴診をすると呼吸数48/分、右上葉の呼吸音が減弱していた。
Aちゃんの排痰を促す適切な体位はどれか。

 

  1. 仰臥位
  2. 腹臥位
  3. 右側臥位
  4. 左側臥位

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aちゃん(10歳、女児)は、両親と3人で暮らしている。発熱と顔色不良とを主訴に受診し入院した。血液検査データは、Hb7.5g/dL、白血球75,000/μL、血小板4万/μLであった。骨髄検査の結果、急性リンパ性白血病と診断された。医師が両親とAちゃんに対し、病名と今後の抗癌薬治療および入院期間について説明した。両親はショックを受けていたが現実を受け止め、今後の治療や入院生活について質問し、経済的な不安を訴えた。

 

▶午後103

両親に情報提供する社会資源として最も適切なのはどれか。

 

  1. 養育医療
  2. 自立支援医療
  3. 児童扶養手当
  4. 高額療養費制度
  5. 小児慢性特定疾病の医療費助成

 

 


 

▶午後104

Aちゃんは中心静脈カテーテルが挿入され、寛解導入療法が開始された。抗癌薬が投与された後、維持液が100mL/時間で持続点滴されている。Aちゃんは「点滴が始まってから何回もおしっこが出ている。点滴を止めてほしい」と話している。
Aちゃんの訴えを受け止めた後のAちゃんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「体の中の水分が足りないから必要だよ」
  2. 「白血病細胞をやっつけるために必要だよ」
  3. 「ご飯があまり食べられないからご飯の代わりに必要だよ」
  4. 「やっつけた白血病細胞のせいで腎臓を悪くしないために必要だよ」

 

 


 

▶午後105

入院後4か月。Aちゃんは治療が順調に進み、退院して外来で維持療法を行うことになった。
今後、学校に通学する際のAちゃんと母親に対する説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「体育は見学してください」
  2. 「授業中はお母さんが付き添いましょう」
  3. 「給食はみんなと同じものを食べてよいです」
  4. 「日焼け止めクリームを塗って登校してください」
  5. 「体育館での全校集会は参加しない方がよいです」

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(30歳、経産婦)は、妊娠40週1日で、妊娠経過は順調であった。本日、午後5時に体重3,900gの女児を正常分娩した。会陰縫合術を受け、分娩時出血量は400mLであった。分娩後2時間のバイタルサインは、体温37.1℃、脈拍64/分、血圧124/70mmHgであった。排尿後の子宮底の位置は臍下1横指、収縮良好で帰室した。Aさんは午後8時に夕食を全量摂取し、寝るまでに水を500mL飲んだ。

 

▶午後106

翌朝、Aさんは体温36.8℃、血圧116/66mmHgであった。就寝後から朝まで排尿はなく、子宮底の位置は臍高であった。
Aさんの状態で経過観察してよいのはどれか。

 

  1. 尿意なし
  2. 脈拍110/分
  3. 軟らかく触れる子宮底
  4. 会陰切開縫合部の痛み

 

 


 

▶午後107

産褥2日の午前10時。Aさんは「9時に排尿したとき、3cm大の血の塊がでました。大丈夫でしょうか」と訴えた。このとき、体温37.3℃、脈拍60/分、血圧120/64mmHgであった。子宮底の位置は臍高で軟らかく、後陣痛は増強している。乳管口の開口数は左右3本ずつで初乳がみられ、乳房の発赤、硬結および熱感はない。
Aさんの状態で最も疑われるのはどれか。

 

  1. 産褥熱
  2. 乳腺炎
  3. 子宮復古不全
  4. 妊娠高血圧症候群

 

 


 

▶午後108

産褥5日。Aさんは、体温37.0℃、脈拍66/分、血圧118/60mmHgであった。子宮底の位置は恥骨結合上3横指で、収縮は良好であった。児の体重は3,950g。直接授乳を行っており、授乳後に児はよく眠っていた。Aさんは「本日退院ですが、家で気をつけることは何でしょうか。教えてください」と話す。
Aさんに対する退院後の指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「浴槽に入って清潔にしてください」
  2. 「蛋白質の少ない食事にしてください」
  3. 「悪露が増えたときは受診してください」
  4. 「授乳ごとに赤ちゃんへ追加のミルクを飲ませてください」

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(52歳、女性、専業主婦)は、夫と2人の息子との4人で暮らしている。Aさんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。2か月前から食欲不振と不眠が続いている。1か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病と診断された。

 

▶午後109

Aさんは「いつも体がだるくて、何もしたくない。生きていても皆に迷惑がかかるだけだ」と話す。体重減少と長期間続く不眠のため、疲れ果てた様子をみせていることから、その日のうちに入院し、薬物治療が開始された。
入院当日の観察項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 清潔状態
  2. 水分摂取量
  3. 意識レベル
  4. 他者との交流状況

 

 


 

▶午後110

入院後1か月。Aさんは「私は役に立たない人間です。昔から妻や母親としての役割を果たせていませんでした」と発言している。食事は3分の2を摂取できるようになり、夜間も眠れていることから、主治医は認知療法への参加を勧めた。
この時点の認知療法で修正するのはどれか。

 

  1. 内向的な性格
  2. 低下した意欲
  3. Aさんと息子との親子関係
  4. 自分は役に立たない人間だという考え方

 

 


 

▶午後111

入院後2か月。Aさんと夫は主治医と面接し、Aさんは2週後に自宅への退院を目指すことになった。それ以来、Aさんは積極的に病院から自宅への外出を繰り返すようになったが、夕方に外出から戻ってくるとすぐにベッドに入り臥床していることが多くなった。
うつ病の回復期にあるAさんについて情報収集する項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 希死念慮の確認
  2. 外出時の食事内容
  3. 外出時の服薬状況
  4. Aさんの家庭の経済状況

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

A君(8歳、男児)は、携帯型電子ゲームやサッカーが好きである。A君は宿題をしているときに、突然意識を失い、10数秒持続する四肢の屈曲を伴うけいれんを起こした。その後、全身の筋肉の収縮と弛緩を繰り返すけいれんが10秒程度続き、A君の呼吸は停止しチアノーゼが認められた。けいれんが終了し呼吸は回復したが、意識障害が持続していたため病院に救急搬送された。

 

▶午後112

A君の意識は徐々に回復したが、健忘が認められる。頭部CT検査で頭部外傷は認められなかった。A君は、てんかんの疑いで入院した。
A君に対する検査で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 脳波検査
  2. 知能検査
  3. 人格検査
  4. 脳脊髄液検査

 

 


 

▶午後113

入院後1週。A君は同じ病室に入院している他の患児と話したり、漫画を読んだりしてベッド上で過ごしている。入院後は抗てんかん薬を服用し、発作はみられていない。
このときのA君への指導内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 1人で入浴する。
  2. 病棟の外を散歩する。
  3. 好きな携帯型電子ゲームで遊ぶ。
  4. 病棟レクリエーションへ参加する。

 

 


 

▶午後114

入院後1か月。A君の退院が決定した。
A君の家族に対する説明として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「今後サッカーは禁止です」
  2. 「十分な睡眠をとらせてください」
  3. 「規則正しい服薬が発作を予防します」
  4. 「発作時はタオルを口にかませてください」
  5. 「学校には病名を知らせる必要はないでしょう」

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(35歳、男性、建設業)は、両親と3人で暮らしている。3年前の仕事中に屋根から転落して、第12胸髄を損傷した。1か月前から車で作業所に通い、作業中はほとんど車椅子に座っている。週1回の訪問看護を利用している。

 

▶午後115

訪問時、仙骨部に軽度の発赤を認めた。
褥瘡悪化予防のためにAさんに勧める内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 仙骨部のマッサージを行う。
  2. リクライニング式の車椅子を利用する。
  3. 作業中にプッシュアップ動作を取り入れる。
  4. 座るときは膝関節と股関節を60度に曲げる。

 

 


 

▶午後116

Aさんは繰り返し使用できるカテーテルによる間欠的自己導尿を行っている。
排尿のセルフケアの指導として最も適切なのはどれか。

 

  1. 24時間の蓄尿を勧める。
  2. カテーテルの挿入は無菌操作で行う。
  3. 急に発熱した場合は医師に連絡する。
  4. カテーテルを保管するケースの消毒薬は週1回交換する。

 

 


 

▶午後117

Aさんは自宅のトイレを利用している。緩下薬を内服し、2日に1回浣腸を行っている。猛暑が続く8月の訪問時にAさんは最近便秘がちで尿量も少ないと訪問看護師に繰り返し訴えた。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 水分の摂取を促す。
  2. 浣腸の回数を増やす。
  3. ポータブルトイレの利用を勧める。
  4. 医師に別の緩下薬の処方を依頼する。

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aさん(37歳、女性)は、アジアの出身で1か月前に日本人の夫(40歳)と娘(12歳)とともに日本に移住した。母国語以外に簡単な言葉であれば日本語と英語は理解できる。Aさんは、胸のしこりに気付き1週前に受診し、検査の結果、乳癌と診断された。今後の治療について説明を受けるため外来を受診する予定である。夫から「仕事が忙しく説明に立ち会えない。妻は日本語が上手く話せないがどうしたらいいですか」と電話があった。

 

▶午後118

このときの夫への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 電話で治療について説明をする。
  2. 英語での説明を医師に依頼すると伝える。
  3. 母国語の医療通訳者について情報提供する。
  4. 日本語を話せる娘に通訳を依頼するよう伝える。

 

 


 

▶午後119

術前に、術後のAさんの苦痛の程度を確認する方法について説明をすることになった。
苦痛の程度を確認する方法として最も適切なのはどれか。

 

  1. 日本語を覚えてもらう。
  2. 母国語と日本語の対応表を準備する。
  3. ナースコールの利用方法を説明する。
  4. まばたきをしてもらうことを説明する。

 

 


 

▶午後120

入院初日。Aさんの同室の患者から、Aさんが使用している香水の香りが強く気分が悪くなるので何とかして欲しいという訴えがあった。病棟では香水の使用を禁止している。看護師が香水の使用をやめるように説明すると、Aさんは医師から何も言われていないと話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 個室の利用を勧める。
  2. 同室の患者を説得する。
  3. 禁止されている理由を説明する。
  4. 医師の許可があればよいと説明する。

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午後問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 必修問題

 

 

▶午後1改題

日本の令和5年(2023年)における合計特殊出生率はどれか。

 

  1. 0.70
  2. 1.20
  3. 1.70
  4. 2.20

 

 


 
▶午後2改題

警察庁の「令和5年(2023年)中における自殺の状況」の自殺者の原因・動機のうち最も多いのはどれか。

 

  1. 学校問題
  2. 家庭問題
  3. 勤務問題
  4. 健康問題

 

 


 
▶午後3

食中毒の原因となるのはどれか。

 

  1. セラチア
  2. カンジダ
  3. サルモネラ
  4. クラミジア

 

 


 
▶午後4

要介護状態の区分の審査判定業務を行うのはどれか。

 

  1. 介護認定審査会
  2. 介護保険審査会
  3. 社会福祉協議会
  4. 社会保障審議会

 

 


 
▶午後5

社会的欲求はどれか。

 

  1. 安全の欲求
  2. 帰属の欲求
  3. 睡眠の欲求
  4. 排泄の欲求

 

 


 
▶午後6

乳幼児で人見知りが始まる時期はどれか。

 

  1. 生後1〜2か月
  2. 生後6〜8か月
  3. 生後18〜24か月
  4. 生後36〜42か月

 

 


 
▶午後7

人口年齢区分における15歳から64歳までの年齢区分はどれか。

 

  1. 従属人口
  2. 年少人口
  3. 老年人口
  4. 生産年齢人口

 

 


 
▶午後8改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査で、世帯総数における核家族世帯の割合に最も近いのはどれか。

 

  1. 27%
  2. 42%
  3. 57%
  4. 72%

 

 


 
▶午後9

介護保険法に基づき訪問看護を行うことができる職種はどれか。

 

  1. 医師
  2. 薬剤師
  3. 理学療法士
  4. 介護福祉士

 

 


 
▶午後10

嚥下困難のある患者への嚥下訓練において連携する職種で最も適切なのはどれか。

 

  1. 歯科技工士
  2. 言語聴覚士
  3. 義肢装具士
  4. 臨床工学技士

 

 


 
▶午後11

体温を調節しているのはどれか。

 

  1. 小脳
  2. 中脳
  3. 視床下部

 

 


 
▶午後12

意識障害がある患者への救命救急処置で最も優先されるのはどれか。

 

  1. 保温
  2. 輸液
  3. 酸素吸入
  4. 気道確保

 

 


 
▶午後13

低体温が起こるのはどれか。

 

  1. 尿崩症
  2. 褐色細胞腫
  3. 甲状腺機能低下症
  4. Cushing〈クッシング〉症候群

 

 


 
▶午後14

チアノーゼが出現するのはどれか。

 

  1. 血清鉄の増加
  2. 血中酸素分圧の上昇
  3. 血中二酸化炭素分圧の上昇
  4. 血中還元ヘモグロビン量の増加

 

 


 
▶午後15

貧血の定義で正しいのはどれか。

 

  1. 血圧が下がること
  2. 脈拍を自覚すること
  3. 立ち上がると失神すること
  4. 血色素量が減っていること

 

 


 
▶午後16

抗癌薬の副作用(有害事象)である骨髄抑制を示しているのはどれか。

 

  1. 嘔吐
  2. 下痢
  3. 神経障害
  4. 白血球減少

 

 


 
▶午後17

貼付剤として用いられる薬剤はどれか。

 

  1. フェンタニル
  2. リン酸コデイン
  3. モルヒネ塩酸塩
  4. オキシコドン塩酸塩

 

 


 
▶午後18

患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。

 

  1. 専門用語を用いて説明する。
  2. 視線を合わせずに会話をする。
  3. 沈黙が生じたら会話を終える。
  4. 患者の非言語的な表現を活用する。

 

 


 
▶午後19

成人の安静時における所見で異常なのはどれか。

 

  1. 体温36.2℃
  2. 呼吸数12/分
  3. 脈拍116/分
  4. 血圧128/84mmHg

 

 


 
▶午後20

成人男性の間欠的導尿においてカテーテルを挿入する長さで適切なのはどれか。

 

  1. 6〜8cm
  2. 12〜14cm
  3. 18〜20cm
  4. 24〜26cm

 

 


 
▶午後21

最も高い照度を必要とするのはどれか。

 

  1. 病室
  2. 手術野
  3. 外来の廊下
  4. ナースステーション

 

 


 
▶午後22

成人の鼻孔から噴門までの長さで適切なのはどれか。

 

  1. 5〜15cm
  2. 25〜35cm
  3. 45〜55cm
  4. 65〜75cm

 

 


 
▶午後23

輸液ポンプに設定する項目はどれか。

 

  1. 流量
  2. 開始時刻
  3. 薬剤の濃度
  4. 薬剤の処方内容

 

 


 
▶午後24

医療用酸素ボンベと酸素流量計とを図に示す。
104pm24
酸素の流量を調節するのはどれか。

 

 

 


 
▶午後25

直流除細動器の使用目的はどれか。

 

  1. 呼吸の促進
  2. 血圧の降下
  3. 不整脈の治療
  4. 意識レベルの評価

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午前問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第104回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 状況設定問題

 

  

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(54歳、男性)は、10年前に心筋梗塞を発症し、2年前に慢性心不全と診断され外来受診を続けてきた。1週前からトイレ歩行時に息苦しさがあり、4日前から夜に咳と痰とがみられ眠れなくなっていた。本日、Aさんは定期受診のため来院し、心不全の増悪と診断され入院した。入院時、体温36.3℃、呼吸数24/分、脈拍96/分、整で、血圧124/72mmHgであった。心エコー検査で左室の駆出率28%であった。体重は1週間で4kg増加し下肢の浮腫がみられる。

 

▶午前91

このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. ショック状態の可能性が高い。
  2. 左心不全の症状はみられない。
  3. NYHA心機能分類のⅠ度に該当する。
  4. 浮腫は右心不全の症状によると考えられる。

 

 


 

▶午前92

Aさんの咳嗽を軽減する方法で最も適切なのはどれか。

 

  1. 起坐位を保つ。
  2. 腹式呼吸を促す。
  3. 部屋の湿度を30%に保つ。
  4. 超音波ネブライザーを使用する。

 

 


 

▶午前93

入院治療によりAさんの症状は改善し、2日後に退院予定である。
退院後の受診についての説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「夜間の咳で受診する必要はありません」
  2. 「体温が38.0℃以下なら受診の必要はありません」
  3. 「今回のように体重が増加したときは受診してください」
  4. 「仕事から帰って足に浮腫がみられたら受診してください」

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(52歳、男性)は、5年前に健康診断で高血圧を指摘されていたが、そのままにしていた。5年ぶりに健康診断を受けたところ尿蛋白+で、内科を受診し腎機能障害を指摘された。Aさんは、身長160cm、体重56kgであり、体温36.1℃、呼吸数18/分、脈拍64/分、整で、血圧166/96mmHgであった。血液検査データは、Hb9.3g/dL、アルブミン3.6g/dL、クレアチニン2.3mg/dL、HbA1c5.6%、K3.9mEq/L、推算糸球体濾過量〈eGFR〉25mL/分/1.73m2であり、特に自覚症状はなく、浮腫はみられない。

 

▶午前94

腎機能の悪化によるものと考えられるデータはどれか。

 

  1. 体重
  2. 血清カリウム値
  3. ヘモグロビン値
  4. 血清アルブミン値

 

 


 

▶午前95

Aさんは、慢性腎臓病ステージ4と診断され、精査目的で入院した。「特に症状がないのに腎臓が悪いと言われて本当に驚いたよ。高血圧が関係していると医師に言われたけれど、どういうことですか」とAさんが看護師に尋ねた。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「高血圧で尿が少なくなり腎臓を悪くします」
  2. 「高血圧が続くと腎臓の濾過機能が低下します」
  3. 「高血圧では腎臓病の症状が現れにくくなります」
  4. 「腎臓の機能がさらに低下すると血圧は低くなります」

 

 


 

▶午前96

現時点でAさんに起こる危険性が高いのはどれか。

 

  1. 低リン血症
  2. 血糖値の上昇
  3. 虚血性心疾患
  4. 甲状腺機能亢進症

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(72歳、男性)は、アパートの1階に1人で暮らしている。家族や親戚はいない。15年前から心不全のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援2の認定を受け、介護予防通所介護を週に2回利用している。早朝、Aさんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4℃、呼吸数20/分、脈拍98/分、血圧100/70mmHgであった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。

 

▶午前97

Aさんは看護師に「頭がふわふわして歩けない。めまいもする。昨日の夜から気持ちが悪くなり、朝までに2、3回吐いた。体に力が入らない」と話した。
Aさんの脱水症について追加で情報収集すべき内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 昨日の経口摂取量
  2. 排尿の自立状況
  3. 生活活動強度
  4. 睡眠の状況

 

 


 

▶午前98

外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。夕方からAさんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。
Aさんの看護で最も適切なのはどれか。

 

  1. 夜間の病室内の照明を消す。
  2. 日中に車椅子での散歩を介助する。
  3. Aさんに点滴を抜かないように説明する。
  4. 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。

 

 


 

▶午前99

入院後5日。Aさんの症状は改善し、明日退院する予定である。床頭台の隅に利尿薬が残っていたため看護師が質問すると、Aさんは「看護師さんから薬をもらうとすぐ飲んでいるよ」と話した。また、自分の病室を間違えることが数回あった。
Aさんが在宅療養を継続するために、看護師が介護支援専門員へ伝える情報として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 生活リズム
  2. 食事の摂取量
  3. 服薬管理の状況
  4. 脱水症の治療内容

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(90歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉病で、重度の認知機能の低下がある。要介護4で、短期入所〈ショートステイ〉や通所介護を利用している。長年、長男夫婦が自宅で介護している。

 

▶午前100

現在のAさんのAlzheimer〈アルツハイマー〉病の状態で最も適切なのはどれか。

 

  1. 視線を動かすことができる。
  2. 車椅子を操作することができる。
  3. 季節に合わせて服を選ぶことができる。
  4. Mini-Mental State Examination〈MMSE〉20点である。

 

 


 

▶午前101

Aさんは、誤嚥性肺炎のために入退院を繰り返している。今回の入院で主治医はAさんの家族に胃瘻の造設を含めた今後の方針を説明した。Aさんの長男は胃瘻の造設を希望せず、主に介護を行ってきた長男の妻は「私には決められない」と迷っている。
Aさんの長男の妻に対する看護師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「あなたがAさんの立場ならどうしますか」
  2. 「介護支援専門員の考えを聞いてみましょう」
  3. 「私の経験から胃瘻を造らないことを勧めます」
  4. 「Aさんはこのような状況になったとき、どうしたいと言っていましたか」

 

 


 

▶午前102

その後、Aさんは誤嚥性肺炎の症状が軽快し、胃瘻を造設せずに退院する予定である。家族は自宅での介護を考えていたが、長男の妻が脳出血で入院したため、Aさんの退院先の再検討を行うことになった。
Aさんの退院先として最も適切なのはどれか。

 

  1. 軽費老人ホーム
  2. 介護老人福祉施設
  3. 回復期リハビリテーション病棟
  4. 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aちゃん(3歳、男児)は、斜視の手術のために母親とともに歩いて入院した。入院期間は3日の予定である。3週前に外来で医師と看護師がAちゃんに手術と入院とについて説明した。入院時、Aちゃんはやや緊張した表情をしているが「眼の手術をしに来たの。病院に2つ泊まるんだよ」と看護師に話した。

 

▶午前103

Aちゃんの眼の状態を図に示す。
104am103
Aちゃんの斜視はどれか。

 

  1. 右内斜視
  2. 右外斜視
  3. 左内斜視
  4. 左外斜視

 

 


 

▶午前104

手術当日の朝、Aちゃんは麻酔の前投薬としてミダゾラムとアトロピンを経口で服用した。両親が早朝から面会に来てAちゃんのそばに付き添っている。Aちゃんは少し興奮気味で、両親に「おなかがすいた。のどが渇いた」と話しかけている。30分後に手術室に入室する予定である。
手術室に入室するまでのAちゃんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 水を飲ませる。
  2. 前投薬の追加を医師に相談する。
  3. ベッド上で絵本を読み聞かせる。
  4. 両親と一緒にプレイルームで遊ばせる。

 

 


 

▶午前105

Aちゃんの手術は無事終了した。翌日、Aちゃんは眼のガーゼと眼帯が外され、抗菌薬の点眼が始まり、退院が決まった。Aちゃんは眼を触らないように両上肢に肘関節抑制帯をつけている。母親は「手術が無事に終わってほっとしました」と話した。
母親に対する退院後の留意点の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「家でも点眼を続けてください」
  2. 「家に帰ったら洗顔してもよいです」
  3. 「眼脂が続いたら受診してください」
  4. 「物が二重に見えることがあります」
  5. 「家に帰ったら肘関節の固定は必要ありません」

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(48歳、専業主婦)は、夫と2人で暮らしている。月経周期が35〜60日と不規則となり、外来を受診した。診察時、Aさんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。

 

▶午前106

医師は更年期障害と診断した。診察後、Aさんは「どうしてこのような症状が出るのかしら」と看護師に尋ねた。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「子宮が固くなったためです」
  2. 「卵管が狭くなったためです」
  3. 「卵巣の機能が低下したためです」
  4. 「視床下部の機能が低下したためです」

 

 


 

▶午前107

Aさんは「汗をかきやすくイライラする以外に、どのような変化が起こりますか」と看護師に尋ねた。
Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 手足が温かくなる。
  2. 寝つきが悪くなる。
  3. 乏尿になる。
  4. 乳房が張る。

 

 


 

▶午前108

Aさんは「私はこれからどうしたらよいでしょうか。日常生活の過ごし方を教えてください」と看護師に尋ねた。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「外出は控えてください」
  2. 「家事は今までどおり頑張りましょう」
  3. 「夫と会話をする機会を増やしましょう」
  4. 「娘さんに週に1回遊びに来てもらいましょう」

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(35歳、初産婦)は、夫と2人で暮らしている。妊娠28週2日、妊婦健康診査で胎盤が内子宮口を全部覆っていると指摘された。自覚症状はない。その他の妊娠経過に異常は認められていない。Aさんは、身長155cm、体重56kg(非妊時体重50kg)である。

 

▶午前109

Aさんの観察項目で最も注意するのはどれか。

 

  1. 破水
  2. 激しい腹痛
  3. 子宮底の上昇
  4. 痛みを伴わない性器出血

 

 


 

▶午前110

その後、Aさんの妊娠経過は順調で、妊娠37週0日の午後1時から帝王切開術が予定された。
手術前日の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 浣腸を実施する。
  2. 夕食を禁食とする。
  3. 輸血の準備を確認する。
  4. 下肢に間欠的空気圧迫装置を使用する。

 

 


 

▶午前111

Aさんは、妊娠37週0日に帝王切開で体重2,800gの児を出産した。術後3日、Aさんは看護師に「どうすることもできなかったのは分かっているのですが、自然なお産をしたかったです。赤ちゃんを産んだ実感がありません」と話した。
看護師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 精神科の受診を勧める。
  2. 妊娠期からの振り返りをする。
  3. 次の出産で経腟分娩を試みるよう勧める。
  4. 数日前に帝王切開術を受けた褥婦に話をしてもらうよう勧める。

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(20歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、1人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。Aさんの両親がAさんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。Aさんは「1日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。Aさんは、統合失調症と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。

 

▶午前112

Aさんは5日目ころから日中は臥床して過ごし、夜間は熟睡するようになった。食事の時間に遅れてくることが多く、看護師の声かけにほとんど反応しない。他の患者との交流もない。
この時期の看護師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 食事摂取の介助をする。
  2. 作業療法への参加を促す。
  3. 日中の休息時間を維持する。
  4. 食事時間を守るよう注意する。

 

 


 

▶午前113

入院後1か月。Aさんは体重が3kg増加した。バイタルサインに異常はない。血液検査データは空腹時血糖200mg/dL、HbA1c5.2%である。入院時の空腹時血糖は80mg/dLであった。Aさんと両親に特記すべき既往歴はない。
Aさんにみられる非定型抗精神病薬の副作用(有害事象)で最も考えられるのはどれか。

 

  1. 水中毒
  2. 拘禁反応
  3. 悪性症候群
  4. 耐糖能の異常

 

 


 

▶午前114

入院後2か月。症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はもう治ったのに、いつまで薬を飲まなければならないのか。薬を飲むと頭がぼんやりする。体力がなくなった気がする」と話した。
Aさんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 回想法
  2. 復学準備
  3. 服薬心理教育
  4. 筋力トレーニング

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(14歳、男子、中学生)は、両親と弟(7歳)との4人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィーで2年前に誤嚥性肺炎を繰り返し、経鼻経管栄養法と在宅酸素療法とを開始した。その後、呼吸障害が進行し、非侵襲的陽圧換気による呼吸管理目的で入院した。Aさんは「特別支援学校に戻って友達に会いたい。夜に使うマスクに早く慣れたい」と訴えた。Aさんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由1級)が交付されている。

 

▶午前115

Aさんと両親への呼吸管理の説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 鼻根の皮膚トラブルにはマスクを外す。
  2. 機器が故障したときは訪問看護師に連絡する。
  3. 機器が過剰送気を示したときは回路の点検をする。
  4. 息苦しいときは非侵襲的陽圧換気の設定を変更する。

 

 


 

▶午前116

退院後1週。夜間に落雷による停電が起こった。Aさんの父親から「まだ停電は続いていますが人工呼吸器は動いています。私は今から何をすればいいでしょうか」と慌てた様子で訪問看護師に電話があった。
この時点の訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「救急車で病院に行きましょう」
  2. 「主治医に連絡をとりましょう」
  3. 「用手換気に切り替えましょう」
  4. 「主電源を外部バッテリーに切り替えましょう」

 

 


 

▶午前117

退院後6か月。Aさんは特別支援学校に通学している。弟の小学校でインフルエンザが例年より早い時期から流行し始めた。弟はインフルエンザの予防接種を受けていた。Aさんの母親は「Aにインフルエンザがうつらないか心配です」と訪問看護師に話した。
母親への訪問看護師の助言として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんを隔離しましょう」
  2. 「ショートステイを利用してみましょう」
  3. 「予防接種について主治医に相談してみましょう」
  4. 「弟さんは予防接種を受けているのでAさんにはうつりませんよ」

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

山間部の地域で、1時間雨量80mm以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。

 

▶午前118

発災直後の避難所で対応する看護師の行動で最も適切なのはどれか。

 

  1. ボランティアを手配する。
  2. 災害給付金の説明をする。
  3. 心のケアに時間をかける。
  4. 重症度に応じて診療の優先順位をつける。

 

 


 

▶午前119

土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。
災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。

 

  1. 感染症を予防する。
  2. 救援物資を届ける。
  3. 室内の安全性を確認する。
  4. 生活習慣病の重症化を予防する。

 

 


 

▶午前120

看護師のAさんは、土石流の発生直後から被災地に1か月派遣された。その後、病院に戻り3か月が経過した。Aさんは勤務中に表情が乏しく考え込む様子がみられた。
Aさんへの看護管理者の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 忙しい部署に異動させる。
  2. 仕事に専念するよう伝える。
  3. すぐに忘れるものだと励ます。
  4. 体験を語ることができる場を設ける。

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題/状況設定問題
午後 必修問題一般問題状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午前問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 必修問題

 

 

▶午前1改題

日本の将来推計人口で令和52年(2070年)の65歳以上人口が総人口に占める割合に最も近いのはどれか。

 

  1. 24%
  2. 39%
  3. 54%
  4. 69%

 

 


 
▶午前2改題

日本の令和4年(2022年)における傷病別にみた通院者率が男女ともに最も高いのはどれか。

 

  1. 腰痛症
  2. 高血圧症
  3. 歯の病気
  4. 眼の病気

 

 


 
▶午前3改題

国民健康保険の保険者はどれか。2つ選べ。

 

  1. 都道府県
  2. 市町村
  3. 健康保険組合

 

 


 
▶午前4

医療従事者による十分な説明に基づく患者の同意を示すのはどれか。

 

  1. エンパワメント
  2. コンプライアンス
  3. リスクマネジメント
  4. インフォームド・コンセント

 

 


 
▶午前5

受精から着床開始までの期間はどれか。

 

  1. 1〜2日
  2. 6〜7日
  3. 13〜14日
  4. 20〜21日

 

 


 
▶午前6

思春期の子どもの親に対する行動の特徴で適切なのはどれか。

 

  1. 親からの干渉を嫌うようになる。
  2. 親と離れると不安な様子になる。
  3. 親に秘密を打ち明けるようになる。
  4. 親からの助言を素直に聞けるようになる。

 

 


 
▶午前7

加齢によって衰えやすい機能はどれか。

 

  1. 記銘力
  2. 洞察力
  3. 判断力
  4. 統合力

 

 


 
▶午前8

要介護者に対し看護、医学的管理の下において必要な医療や日常生活上の世話を行う施設はどれか。

 

  1. 授産施設
  2. 保健センター
  3. 介護老人保健施設
  4. 特別養護老人ホーム

 

 


 
▶午前9

機能別看護方式の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 1人の看護師が毎日異なる患者を受け持つ。
  2. 内容別に分類した看護業務を複数の看護師が分担して実施する。
  3. 1人の看護師が1人の患者を入院から退院まで継続して受け持つ。
  4. 患者をいくつかのグループに分け、各グループを専属の看護師チームが受け持つ。

 

 


 
▶午前10

免疫機能に関与する細胞はどれか。

 

  1. 血小板
  2. 白血球
  3. 網赤血球
  4. 成熟赤血球

 

 


 
▶午前11

月経周期が順調な場合、最終月経の初日を0日とすると分娩予定日はどれか。

 

  1. 240日目
  2. 280日目
  3. 320日目
  4. 360日目

 

 


 
▶午前12

最も緊急性の高い不整脈はどれか。

 

  1. 心房細動
  2. 心室細動
  3. Ⅰ度房室ブロック
  4. 完全右脚ブロック

 

 


 
▶午前13

急性の頭痛を起こす可能性が最も高いのはどれか。

 

  1. 複視
  2. 外斜視
  3. 緑内障
  4. 眼瞼下垂

 

 


 
▶午前14

呼吸困難とはどれか。

 

  1. 脈拍数の増加
  2. 息苦しさの自覚
  3. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の低下
  4. 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の低下

 

 


 
▶午前15

生活習慣病の一次予防はどれか。

 

  1. 早期治療
  2. 検診の受診
  3. 適切な食生活
  4. 社会復帰を目指したリハビリテーション

 

 


 
▶午前16

副作用(有害事象)として低血糖症状を起こす可能性があるのはどれか。

 

  1. ジゴキシン
  2. インスリン
  3. フェニトイン
  4. ワルファリン

 

 


 
▶午前17

医薬品に関する禁忌を示すことが定められているのはどれか。

 

  1. 処方箋
  2. 診断書
  3. 看護記録
  4. 添付文書

 

 


 
▶午前18

関節可動域〈ROM〉の単位はどれか。

 

  1. kg
  2. Cm

 

 


 
▶午前19

女性患者の床上排泄で洋式便器をあてる位置を図に示す。
適切なのはどれか。

 

104am19

 

 


 
▶午前20

シーツ交換時にシーツを引っ張る動作でボディメカニクスを応用した姿勢はどれか。

 

  1. 両足を前後に開き、両膝を伸ばす。
  2. 両足を前後に開き、両膝を曲げる。
  3. 両足をそろえ、両膝を伸ばす。
  4. 両足をそろえ、両膝を曲げる。

 

 


 
▶午前21

生理食塩水の塩化ナトリウム濃度はどれか。

 

  1. 0.9%
  2. 5%
  3. 9%
  4. 15%

 

 


 
▶午前22

血中濃度を確認する必要性が最も高い医薬品はどれか。

 

  1. アスピリン
  2. フロセミド
  3. テオフィリン
  4. インドメタシン

 

 


 
▶午前23

静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入角度はどれか。

 

  1. 10〜30度
  2. 35〜40度
  3. 55〜60度
  4. 75〜80度

 

 


 
▶午前24

体位ドレナージの直接の目的はどれか。

 

  1. 痛みの軽減
  2. 睡眠の導入
  3. 排痰の促進
  4. 廃用症候群の予防

 

 


 
▶午前25

振動が原因となる職業性疾病はどれか。

 

  1. 中皮腫
  2. 熱中症
  3. 高山病
  4. 白ろう病

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成28年2月14日(日)に実施された第105回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第105回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8〜10回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎の再燃のため入院することになった。身長158.2cm、体重40.2kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb7.8g/dL、アルブミン2.5g/dL、CRP5.5mg/dL。

 

▶午後91

Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. BMIによる肥満度の判定基準では普通体重に該当する。
  2. 貧血は心不全の徴候を示している。
  3. 浮腫が出現する可能性がある。
  4. 脱水に陥る可能性は低い。

 

 


 

▶午後92

入院後、Aさんは点滴静脈内注射による持続輸液とプレドニゾロン40mg/日の内服とが開始された。入院翌朝、Aさんが「たくさん汗をかいたのでさっぱりしたい」と話したため、看護師は清拭を行うと提案した。体温38.0℃、呼吸数18/分、脈拍82/分、血圧112/72mmHgであった。下痢は0時から6時までで3回あり、倦怠感が強い。
看護師が入浴ではなく清拭を提案した理由で適切なのはどれか。

 

  1. プレドニゾロンの内服
  2. 点滴静脈内注射の実施
  3. 急性増悪
  4. 貧血

 

 


 

▶午後93

入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。
このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「仕事は今までどおりで大丈夫です」
  2. 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」
  3. 「経腸成分栄養剤600mLで1日分の栄養が確保できます」
  4. 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(48歳、男性)は、横断歩道を歩行中に乗用車に衝突され、救命救急センターに搬送された。搬送時、呼びかけに開眼せず、四肢の筋緊張が亢進していた。呼吸数30/分、脈拍60/分、血圧142/98mmHgであった。右側頭部と右肩甲骨部の擦過傷以外に目立った外傷はなかった。

 

▶午後94

搬送時のAさんの様子を図に示す。
105pm94
Aさんの状態はどれか。

 

  1. 項部硬直
  2. 除脳硬直
  3. 除皮質硬直
  4. 間代性けいれん
  5. 強直性けいれん

 

 


 

▶午後95

Aさんは、硬膜下血腫および脳挫傷と診断され、硬膜下血腫に対して開頭血腫除去術が行われた。ICUに入室後、マンニトールの投与が開始された。
このときの体位で最も適切なのはどれか。

 

※採点対象除外により省略。

 


 

▶午後96

術後14日。Aさんの意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-2で、左上下肢に軽度の麻痺と左の視空間失認とがある。Aさんは座位を保持し、自力で食事を摂ることが可能となったが、左側の食べ物を残す様子がみられる。車椅子への移乗は看護師の介助が必要であるが、1人でベッドから降りようとする。Aさんは右利きである。
このときの適切な看護はどれか。

 

  1. 離床センサーを設置する。
  2. 右側を意識するように促す。
  3. 食器をAさんの左側に配置する。
  4. 残した食事は看護師が介助して口に運ぶ。
  5. 視空間失認が改善してから歩行訓練を開始する。

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らしで、他県に住んでいる長男家族がいる。腰部脊柱管狭窄症と診断されているが、ゆっくりとした動作であれば日常生活が可能であり、畑で野菜をつくることを趣味としている。

 

▶午後97

Aさんから尿失禁について外来受診時に相談があった。最近は尿意を感じてから洋式トイレに座るまでに時間がかかり、尿が少量漏れることがある。排尿回数は1日7回程度で、残尿感、排尿痛および排尿時不快感はない。咳、くしゃみ及び農作業の動作で尿が漏れることはない。
Aさんの尿失禁の種類として考えられるのはどれか。

 

  1. 溢流性尿失禁
  2. 機能性尿失禁
  3. 切迫性尿失禁
  4. 腹圧性尿失禁

 

 


 

▶午後98

Aさんから「尿が漏れて困ります。洗濯物が増えるので、干したり取り込んだりするのが大変です。どうしたらよいでしょうか」と相談を受けた。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. テープ付き紙おむつを紹介する。
  2. 背もたれ付きポータブルトイレを紹介する。
  3. 介護保険の訪問介護を受けた方がよいと説明する。
  4. 下着の中に入れて使う尿失禁用パッドを紹介する。

 

 


 

▶午後99

Aさんは、買い物の途中で急に強い腰痛が出現して動けなくなり、入院した。入院後1日。腰痛は軽減したが「また痛くなりそうで怖い。家に戻りたいけど心配です」と話す。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「痛くなれば、また入院して治療しましょう」
  2. 「入院が長引くと、もっと動けなくなりますよ」
  3. 「1人暮らしが心配なら息子さんと同居したらいかがですか」
  4. 「自宅でも痛みが強くならないような生活の工夫を考えましょう」

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。

 

▶午後100

入院時にみられる所見はどれか。

 

  1. 樽状胸郭
  2. 呼気の延長
  3. 粗い断続性副雑音
  4. 高調性連続性副雑音

 

 


 

▶午後101

入院当日、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。投与開始直後からAさんが輸液ラインを指し「虫がいる」と大きな声を上げている。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 虫がいないことを説明する。
  2. 点滴静脈内注射を中止する。
  3. Aさんをナースステーションに移動する。
  4. 輸液ラインをAさんから見えない状態にする。

 

 


 

▶午後102

入院後7日、症状が軽快し明日退院することが決まった。消灯前にAさんが部屋にいないため探すと、小刻みにすり足で歩いているところを発見した。看護師がどうしたのか質問すると「そこに小さい子どもがいるので見に行きたい」と、思いつめた表情で話した。
このときのAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 転倒の危険を説明する。
  2. 行きたい場所へ付き添う。
  3. 子ども時代の思い出を尋ねる。
  4. 子どもはどこかへ行ってしまったと説明する。

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aちゃん(11歳、女児)は、両親と3人で暮らしている。3週前から疲労感を訴え昼寝をするようになった。そのころから夜間に尿意で起きてトイレに行くようになり、1日の尿の回数が増えた。2日前から食欲がなくヨーグルトや水分を摂取していたが、今朝から吐き気と嘔吐とがあり水分も摂れない状態になったため、母親とともに受診した。血液検査データは、赤血球580万/μL、Hb13.9g/dL、Ht44%、白血球9,500/μL、尿素窒素31mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、Na141mEq/L、K4.8mEq/L、Cl94mEq/L、随時血糖900mg/dL。動脈血ガス分析は、pH7.21、BE12.3、HCO310.9mEq/L。尿検査は、尿糖2+、尿ケトン体3+であった。Aちゃんは1型糖尿病の疑いで入院した。

 

▶午後103

入院時のバイタルサインは、体温37.3℃、呼吸数20/分、脈拍120/分、整、血圧110/68mmHgであり、点滴静脈内注射が開始された。
入院時のAちゃんの状態で注意すべき所見はどれか。2つ選べ。

 

  1. 冷汗
  2. 浮腫
  3. 悪寒
  4. 意識障害
  5. 皮膚の弾力性の低下

 

 


 

▶午後104

Aちゃんは、インスリンの持続的な注入を開始し、3日後、血糖値が安定した。1型糖尿病と診断が確定しインスリン自己注射を始めることになった。ペン型注入器を用いて、毎食前に超速効型インスリンの皮下注射、21時に持効型溶解インスリンの皮下注射を行うという指示が出ている。
Aちゃんと両親に対するインスリン自己注射の指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. インスリンを注射する部位は前回と違う部位に行う。
  2. 超速効型インスリンは単位数を変更せずに注射する。
  3. 食欲がないときは食後に超速効型インスリンを注射する。
  4. 血糖値が100mg/dL以下のときは持効型溶解インスリンの注射を中止する。
  5. インスリンの注射をした後は針を刺した場所をよくもむ。

 

 


 

▶午後105

Aちゃん及び両親は、1型糖尿病の療養生活に必要な知識や手技を順調に獲得した。血糖値が良好にコントロールされたため、退院に向けてAちゃんと両親、主治医、担当看護師および学校の関係者との間でこれからの学校生活について話し合った。
医療者から学校の関係者に伝える内容で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「長距離走や水泳の授業は見学させてください」
  2. 「宿泊を伴う校外活動は保護者の同伴が必要です」
  3. 「教室内にインスリン注射を行う場所を設けてください」
  4. 「家庭科の調理実習は同級生と違う献立にしてください」
  5. 「手指の震えや強い空腹感があるときはブドウ糖の補食が必要です」

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

 

▶午後106

3月と4月のカレンダーを示す。
105pm106
本日、4月14日のAさんの妊娠週数および日数を最終月経から求めよ。

 

解答:妊娠①週②日

 

 


 

▶午後107

Aさんは医師から妊娠していると説明を受けた。Aさんは看護師に「初めての妊娠でうれしい。でも、任されている大きなプロジェクトが続けられなくなるため悲しくて、妊娠しなければよかったと思います」と話す。
この時期のAさんの心理状態で最も適切なのはどれか。

 

  1. 錯乱状態である。
  2. 他罰的な感情がある。
  3. マタニティブルーズである。
  4. アンビバレント〈両価的〉な感情がある。

 

 


 

▶午後108

Aさんの次回の受診は4週後になった。Aさんは「数日前から朝起きたときやおなかがすいたときに吐き気がします。次の受診までに私の体にどのような変化が起こるのでしょうか」と話した。
看護師のAさんに対する説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「体がかゆくなります」
  2. 「おりものが多くなります」
  3. 「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」
  4. 「下肢にけいれんが起こりやすくなります」

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(23歳、女性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。専門学校卒業後に就職し、仕事も順調であった。4か月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1か月ほど続いたが、通勤は続けていた。Aさんは2か月前から不眠を訴えるようになり、先月からは給料の全額を宝くじの購入に費やしてしまう行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。

 

▶午後109

Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病気ではないと治療を受けることを拒否した。意識は清明で見当識障害はみられなかった。Aさんは双極性障害と診断され医療保護入院をすることになった。
入院時のAさんのアセスメントで正しいのはどれか。

 

  1. 躁状態
  2. 緘黙状態
  3. 錯乱状態
  4. せん妄状態

 

 


 

▶午後110

入院後2週が経過した。Aさんの携帯電話は母親が持ち帰っているため、Aさんは職場のことが気になると言って、毎日、病棟内の公衆電話から頻繁に会社の上司に電話をしている。看護師が面接をしたところ、今後への強い焦りの訴えが聞かれた。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 休養の必要性をAさんと再確認する。
  2. 仕事のことは考えないように伝える。
  3. Aさんの上司にAさんの病状と行動との関連を説明する。
  4. Aさんのテレホンカードをナースステーションで管理する。

 

 


 

▶午後111

入院して2か月が経過し、Aさんは服薬による治療で多弁や易怒性などの症状が改善し、落ち着いて過ごせるようになった。Aさんは治療を継続する必要性についても理解している。看護師がAさんと家族への退院指導を行うことになった。
退院指導における説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「薬の管理は家族が行ってください」
  2. 「今後も定期的な入院が必要になります」
  3. 「Aさんの言動の変化に気を付けましょう」
  4. 「服薬していれば再発することはありません」

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(19歳、男性、大学生)は、実家近くのアパートに1人で暮らしている。ある日、線路沿いの道を裸足で歩きながら険しい表情でカッターナイフを振り回し、ぶつぶつと独り言を言い続けていたことから警察に保護された。Aさんは、警察から連絡を受けた両親とともに精神科病院を受診したが「自分は命を狙われている」、「この人たちは自分の親じゃない」と言い、医療者に対しても拒否的な態度をとっている。診察の結果、Aさんは統合失調症と診断された。Aさんの頭髪は乱れ、食事や睡眠がとれていない様子であったため、そのまま医療保護入院をすることになった。

 

▶午後112

入院当日にAさんの両親から情報収集する内容として、優先度が高いのはどれか。

 

  1. Aさんの大学の出席状況
  2. 両親がAさんと同居する可能性
  3. Aさんの子ども時代の両親の育て方
  4. Aさんの入院に対する両親の受け止め方

 

 


 

▶午後113

Aさんの入院後2週が経過した。Aさんの母親が疲れた表情で「Aはまだ誰かに殺されるのではないかと怖がっています。Aはなぜこんな病気になったのでしょうか。親としてどのようにAに接したらよいか分かりません」と担当の看護師に相談してきた。
この時点でAさんの両親に勧めるのはどれか。

 

  1. 毎日の面会
  2. 家族心理教育
  3. Aさんとの同伴での外出
  4. 共同生活援助〈グループホーム〉の見学

 

 


 

▶午後114

入院後2か月が経過し、主治医からは退院の話も出始めた。Aさんは入院をきっかけに大学を休学している。Aさんの両親が「Aは学業の遅れを心配して、退院後すぐに復学したいと言っています。Aはすぐに復学できるのでしょうか」と相談してきた。
看護師の説明として適切なのはどれか。

 

  1. 「復学の時期を大学に判断してもらいましょう」
  2. 「復学できる状態になるまで退院を延期しましょう」
  3. 「ご両親からAさんに焦らないよう説得してください」
  4. 「まずは家庭での日常生活に慣れることから始めましょう」

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(58歳、男性)は、妻(55歳、会社員)、長女夫婦および生後5か月の孫の5人で暮らしている。頸椎の後縦靱帯骨化症と診断され椎弓形成術を受けた。リハビリテーション病院に転院し2か月前に退院した。退院時から週1回の訪問看護を受けている。現在の症状は、下肢のしびれ、知覚鈍麻、筋力低下、上下肢の痙性麻痺および膀胱直腸障害である。移動は車椅子で、食事はリハビリテーション用のフォークを使用して座位で摂取している。排泄は家族に見守られながら尿器とポータブルトイレとを使用し、自分で行っている。

 

▶午後115

Aさんへの訪問看護における身体状態の観察で、疾患に関連して最も重要なのはどれか。

 

  1. 排尿状態
  2. 上肢の筋力
  3. 嚥下の状態
  4. 外傷の有無
  5. 下肢のしびれ

 

 


 

▶午後116

Aさんは1週前から排便がなく、センノシドを毎日就寝前に継続して内服している。訪問看護師が観察すると左腹部に便塊を触れ、腸蠕動音は微弱であった。Aさんは、2日間排便がないときはピコスルファートナトリウム水和物を適宜内服するよう医師に言われているが、以前に内服して下痢になったため内服していないと話す。
看護師のAさんへの提案で適切なのはどれか。

 

  1. 「もう少し様子をみましょう」
  2. 「下剤は2種類とも飲みましょう」
  3. 「便意を感じたらトイレに座りましょう」
  4. 「浣腸をしてもよいか医師に確認しましょう」

 

 


 

▶午後117

ある日、Aさんに軽度の歯肉出血および歯肉の腫脹がみられるようになった。疼痛はない。訪問歯科診療を受け、口腔ケアを徹底するよう促された。リハビリテーション病院に入院していたときは、自助具を利用して口腔ケアの練習をしていた。退院後は妻が口腔ケアを介助していたが、最近は仕事の帰りが遅く、Aさんは妻を待てずに寝てしまうと言う。また、Aさんは育児で疲れている長女には頼めないと話す。
看護師のAさんへの提案で最も適切なのはどれか。

 

  1. 日中の口腔ケアを徹底する。
  2. 長女に口腔ケアを依頼する。
  3. 就寝時刻を遅くするよう提案する。
  4. 妻が夜に実施できる時間帯を検討する。
  5. Aさんが自立してできる方法を検討する。

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aちゃん(4歳、男児)は、昨夜の土砂災害によって両親とともに小学校の体育館に避難している。母親は自分の両親の安否が不明なため眠ることができなかった。また、落ち着きがなく感情的になっている。父親はずっと毛布をかぶって横になっている。

 

▶午後118

昼間のAちゃんは体育館の中を走り回っている。また、指しゃぶりをしながら両親の姿を気にしているが、近づいて甘えようとはしない。
Aちゃんの反応で正しいのはどれか。

 

  1. 自我同一性の拡散
  2. 急性ストレス障害
  3. 外傷後ストレス障害〈PTSD〉
  4. 注意欠陥多動性障害〈ADHD〉

 

 


 

▶午後119

Aちゃんの母親は自分の両親と連絡がとれた。避難所生活5日目、親子3人で過ごすことが多くなってきた。Aちゃんの活気がなくなってきている。
地域の病院から派遣された看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 両親のAちゃんへの関わりを見守る。
  2. Aちゃんと災害時のことを一緒に話す。
  3. Aちゃんが他の子どもと遊べる機会をつくる。
  4. 災害時の様子を絵に描くようAちゃんに勧める。

 

 


 

▶午後120

避難から3週後、Aちゃん家族は仮設住宅に移動が決定し、両親は忙しくしている。Aちゃんは1人で過ごすことが多く、絵本を持ってぼんやりとしていることが多い。母親からAちゃんの様子がいつもと違うと看護師に相談があった。
母親への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 引っ越しすることを説明するよう促す。
  2. スキンシップの時間を増やすように促す。
  3. すぐに専門医の外来を受診するよう促す。
  4. 子どもの反応は母親の関わりが原因だと話す。

 

 


 

資料 厚生労働省「第102回保健師国家試験、第99回助産師国家試験、第105回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第105回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成28年2月14日(日)に実施された第105回看護師国家試験について、午後問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第105回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

amazon link zenkan toukan

電子書籍

isyolink digital link 01

 

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 必修問題

 

 

▶午後1改題

日本の令和4年(2022年)における男性の平均寿命はどれか。

 

  1. 71.05年
  2. 76.05年
  3. 81.05年
  4. 86.05年

 

 


 
▶午後2改題

日本の令和5年(2023年)の国民健康・栄養調査における男性の喫煙習慣者の割合はどれか。

 

  1. 5.6%
  2. 25.6%
  3. 45.6%
  4. 65.6%

 

 


 
▶午後3

地球温暖化をもたらす温室効果ガスはどれか。

 

  1. 酸素
  2. 水素
  3. 窒素
  4. 二酸化炭素

 

 


 
▶午後4

終末期に自分がどのような医療を受けたいかをあらかじめ文書で示しておくのはどれか。

 

  1. アドヒアランス
  2. リビングウィル
  3. セカンドオピニオン
  4. インフォームド・コンセント

 

 


 
▶午後5

医師の指示がある場合でも看護師に禁止されている業務はどれか。

 

  1. 静脈内注射
  2. 診断書の交付
  3. 末梢静脈路の確保
  4. 人工呼吸器の設定の変更

 

 


 
▶午後6

学童期の正常な脈拍数はどれか。

 

  1. 50〜70/分
  2. 80〜100/分
  3. 110〜130/分
  4. 140〜160/分

 

 


 
▶午後7

加齢に伴い老年期に上昇するのはどれか。

 

  1. 腎血流量
  2. 最大換気量
  3. 空腹時血糖
  4. 神経伝導速度

 

 


 
▶午後8

医療法には「診療所とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は[ ]人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」と定められている。
[ ]に入るのはどれか。

 

  1. 16
  2. 17
  3. 18
  4. 19

 

 


 
▶午後9

介護支援専門員が行うのはどれか。

 

  1. 通所介護の提供
  2. 福祉用具の貸与
  3. 短期入所生活介護の提供
  4. 居宅サービス計画の立案

 

 


 
▶午後10

成人の膀胱の平均容量はどれか。

 

  1. 100mL
  2. 500mL
  3. 1,000mL
  4. 1,500mL

 

 


 
▶午後11

不随意筋はどれか。

 

  1. 心筋
  2. 僧帽筋
  3. 大殿筋
  4. ヒラメ筋

 

 


 
▶午後12

特定の抗原となる物質によって生じるアレルギー反応で引き起こされるショックはどれか。

 

  1. 心原性ショック
  2. 出血性ショック
  3. 神経原性ショック
  4. アナフィラキシーショック

 

 


 
▶午後13

咳嗽が起こりやすいのはどれか。

 

  1. 右心不全
  2. 左心不全
  3. 心筋梗塞
  4. 肺梗塞

 

 


 
▶午後14

浮腫が生じやすいのはどれか。

 

  1. 甲状腺機能亢進症
  2. 過剰な運動
  3. 低栄養
  4. 熱中症

 

 


 
▶午後15

貧血の診断に用いられるのはどれか。

 

  1. 血糖値
  2. 尿酸値
  3. C反応性蛋白値
  4. ヘモグロビン濃度

 

 


 
▶午後16

C型慢性肝炎に使用するのはどれか。

 

  1. ドパミン
  2. インスリン
  3. リドカイン
  4. インターフェロン

 

 


 
▶午後17

カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。

 

  1. 納豆
  2. 牛乳
  3. わかめ
  4. グレープフルーツ

 

 


 
▶午後18

患者の洗髪の介助方法で適切なのはどれか。

 

  1. 脱脂綿で耳栓をする。
  2. 43〜44℃の湯をかける。
  3. 指の腹を使って洗う。
  4. 強い振動を加えて洗う。

 

 


 
▶午後19

全身清拭時、洗面器に準備する湯の温度で適切なのはどれか。

 

  1. 20〜25℃
  2. 30〜35℃
  3. 40〜45℃
  4. 50〜55℃

 

 


 
▶午後20

スタンダードプリコーションの対象はどれか。

 

  1. 唾液
  2. 頭髪

 

 


 
▶午後21

経鼻経管栄養法の体位で適切なのはどれか。

 

  1. Fowler〈ファウラー〉位
  2. 仰臥位
  3. 腹臥位
  4. 側臥位

 

 


 
▶午後22

成人用輸液セット1mL当たりの滴下数はどれか。

 

  1. 20滴
  2. 40滴
  3. 60滴
  4. 80滴

 

 


 
▶午後23

ゴム製湯たんぽに入れる湯の温度で適切なのはどれか。

 

  1. 40℃程度
  2. 60℃程度
  3. 80℃程度
  4. 100℃程度

 

 


 
▶午後24

鼻腔内の吸引で正しいのはどれか。

 

  1. 無菌操作で行う。
  2. 吸引圧をかけた状態で吸引チューブを挿入する。
  3. 鼻翼から一定の距離で固定して吸引する。
  4. 吸引チューブを回転させながら吸引する。

 

 


 
▶午後25

母乳栄養で不足しやすいのはどれか。

 

  1. ビタミンA
  2. ビタミンB
  3. ビタミンC
  4. ビタミンE
  5. ビタミンK

 

 


 

資料 厚生労働省「第102回保健師国家試験、第99回助産師国家試験、第105回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第105回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向